旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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378話 くずおとこ逃亡日記

「よいしょ、よいしょ」

 

「肥料こっちー!」

 

「がんばるぴょーん!」

 

『もふもふっ!』

 

えー。

 

あー?

 

「これは何事?」

 

『もふ?もふもふっ』

 

成る程……。

 

首輪付きが言うには、『ん?やあ、旅人。農業や畜産、漁業に必要な、暇そうにしている女妖怪を集めたよ。お前は見た目が良いメスならなんでも良いんだろ?裏山の僕の家を改築して寮にして、そこに住ませてるよ。因みに給料は黒井鎮守府の予算案に組み込んでおいたよ。後で眼鏡のメスから確認してくれ』とのこと。

 

さっすがは首輪付き、よく分かっていらっしゃる!眼鏡のメスとは恐らく大淀だろう。大淀も最近は首輪付きと会話できるようになったからな。

 

「………………」

 

そして無言で野菜を作る三日月。

 

凄えよミカは……。

 

『もふもふっ』

 

何々?『そう言えば僕も最近、妖怪に変幻を習って、そこら辺に遊びに行くんだよね。人の姿は楽だね』か。

 

「おっそうだな」

 

『もふ』

 

小物妖怪達が畑を耕す姿を見て、俺は……。

 

「これ見つかったら百パーセント児童虐待とかで捕まるから、気をつけさせてね?責任とるの俺なんだからね?マジで」

 

と思った。

 

 

 

さーて!

 

……「あっ❤︎凄いっ❤︎お兄さんのっ❤︎硬いよぉっ❤︎」

 

……「きゃん❤︎兄さん❤︎奥っ❤︎突いてぇっ❤︎」

 

……「兄様❤︎にいさっ❤︎あっ❤︎そこだめっ❤︎」

 

……「兄上❤︎そんなにしたらっ❤︎駄目なのじゃっ❤︎」

 

ふー。

 

さーて!

 

あーーーーーー。

 

「またやっちまったァァァァァ!!!!」

 

あーーーーーーもーーーーーー。

 

駄目だー!駄目なんだ俺はー!

 

女の子に迫られると断れないし、可愛い未婚の女の子は手篭めにしちゃうんだよ!!!

 

自分のおちんぽを制御できない……!

 

私の愛馬は凶暴です(チェストブレイク)。

 

これもう完全に俺が監禁されてこの子達が始末されるルートじゃん……。

 

てか俺も死ぬかも。

 

いや死なないけど、多分、捕まってリョナられて生物学的には一度死ぬねこれ。

 

あーどうしよ。

 

あー。

 

よーし!

 

逃げちゃえ❤︎

 

 

 

妖怪なんで、幻想郷に逃げ込んだ俺。

 

この世界に妖怪の女の子達を逃し、俺もほとぼりが冷めるまで隠れる方針で行きましょうぜ。

 

「へっへへ、霊夢ちゃん、匿って❤︎」

 

「………………今度は何したの?」

 

「何って……、まあ……、簡単に言えば……、浮気エッチ?」

 

「死ね」

 

やーん、ひっどーい。

 

「いや本当に……、助けて、匿って。俺はまだしもこの子達が殺される」

 

「妖怪じゃない。退治されても別に誰も困らないわよ」

 

「俺が困るょん」

 

「てかその妖怪、見た目が私より若いんだけど」

 

「いや可愛かったからつい」

 

「本当に死んだら?」

 

「いやほら、見た目の話はしないでよ。俺はほら、萃香だっていけるし」

 

「………………」

 

「あっやめて冷たい目で見ないで」

 

「そんなアホな理由で匿うのは嫌よ。そうね、雑魚妖怪なら竹林にいるあの人狼を頼れば?」

 

「えぇ……、影狼ちゃんは前に抱いてから暫く会ってないからなんて言われるか」

 

「死ねば?」

 

 

 

さて……、他に頼れる人がいないからな。

 

草の根妖怪ネットワークにこの子達を託す他ないな。

 

「か、影狼ちゃーん?」

 

「……真央?真央!」

 

抱きつかれる。

 

「あ、あー、久しぶり!元気だったかな?」

 

「何で……、何で会いに来てくれなかったの?!」

 

あーーーーーー!!!!

 

「いや本当……、ごめんね、忙しくて」

 

「酷いよ、酷いよ……!大好きなのに!私には貴方しかいないのに!」

 

「わ、悪かったって……、あー、決して君を蔑ろにしてた訳じゃないさ。大好き、愛してるよ!」

 

「……本当?」

 

「ああ、本当だとも!君の為なら世界の全てを敵に回したっていい!」

 

「えへへ……❤︎ところでこの子達は?」

 

「あー、知り合いの妖怪でね。草の根妖怪ネットワークに入れてあげて欲しいんだ。良いかな?」

 

「うん、多分大丈夫だと思う。ね、真央?今日は一緒にいてくれるよね?」

 

「ああ、もちろんだとも……、可愛がってあげるよ!」

 

「やった❤︎」

 

 

 

……「真央っ❤︎まおっ❤︎好き、大好きっ❤︎」

 

 

 

さーて!

 

更に業(カルマ)を重ねた俺。

 

竹林なら白露型でもない限りあの子達を見つけることはできないだろう。

 

俺本体は更に逃げる。

 

今、『瞳』で見たところ、黒井鎮守府からの追っ手が複数来たところだ。

 

どれどれ……?

 

『見ているね、提督』

 

『僕は悲しいよ。僕達というものがありながら、あんな木っ端妖怪に惹かれるだなんて』

 

『少し、君に酷いことをしてしまうかもしれない』

 

『先に謝っておくよ』

 

『ごめんね……』

 

んー。

 

よーし!逃げよう!

 

 

 

まあねまあねまあね?

 

妖怪少女達を預けておいたし、一人だけなら身軽だからいくらでも逃げられるよ!うん!

 

怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

 

逃げよう、逃げよう!!

 

株式会社世紀末にて。

 

「おっ、何だぁ?マオじゃねえか」

 

「ジャギ、助けて」

 

「………………」

 

「あっ待って無言でドア閉めないで」

 

「……浮気だろ?」

 

「浮気だけど」

 

「………………」

 

「閉めるんじゃねえええ!!!匿ってくれええええ!!!」

 

「ふざけんなバーカ!お前んとこの艦娘なんて相手にしてられるか!!!」

 

「やあ、提督」

 

「「アッ」」

 

しぐれ。

 

俺は素早くバフをかけ、ジャギを盾にし転移した。

 

「逃したか……」

 

 

 

超怖い!

 

怖い!

 

アメリカへ飛ぶ。

 

「花凛!!!」

 

妹のラボ兼自宅へ。

 

「俺を隠せるような発明品とかない?言い値で買うから」

 

「……浮気かい?」

 

「そもそも浮気でも何でもないからね!別に艦娘と結婚してる訳でもねーし!!!」

 

「五千六百二十七」

 

「何が?」

 

「兄さんが浮気が原因で事件を起こした回数だよ」

 

「えー?そんなにか?浮気なんてそんなにしたことないよ?」

 

「自覚がない辺りから救いようがなくって面白いね」

 

何も面白くないが?

 

「こんにちは提督」

 

明石ーーーッ?!

 

転移ィ!!!

 

 

 

ヴァナディールにて。

 

「忍者ああああああああ!!!!」

 

「うるせぇ!!!!」

 

「助けて」

 

「……浮気だろ?」

 

「浮気だけど助けて」

 

「……ニンニン!」

 

「ア"ァーーー!!!畜生逃げやがった!!!忍者さんタゲとってもらえますか^^;」

 

「よお、どこ行くんだ?なぁ?」

 

摩耶。

 

転移。

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……!」

 

次はどこから来る?

 

どこへ逃げれば良い?

 

「提督」「司令官」「司令」「旦那様」「Admiral」

 

「お」

 

「「「「お?」」」」

 

「俺のそばに近寄るなああーーーッ!!!!」

 

あ"う。

 

俺は……、ブリーチの序盤の地獄に落ちた虚みたいな死に方をして、黒井鎮守府の門に引き込まれた。

 

「あ"ァーーー!!!嫌だぁーーー!!!リョナられたくないーーー!!!」

 

「この足があるから逃げ出しちゃうんですね」「この腕があるから拒絶しちゃうんですね」「この瞳があるから目移りしちゃうんですね」

 

「ぐあぁぁぁーーーーーーーー!!!!」

 

 

 

その後数ヶ月監禁された。

 




旅人
このまま来年の春まで五ヶ月ほど監禁される。

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