旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ツイッターでの審議の結果、この作品のイメージソングはWILD CHALLENGER(ボーボボの一期OP)かClattanoia(オバロ一期OP)らしいです。

皆さんもそんな気持ちで読んでください。

あとこずえちゃんとナターリアがランクインしたので祭りじゃ。スーパーでステーキ肉買って食べた。


404話 過去改変系彼女 その4

『良いかー、ゴト!日本語を教えるから、ちゃんと覚えようなー!』

 

『ええ!』

 

「では行くぞ。ニッポンのステキな都道府県!」

 

俺は日本地図を指示棒で指す。

 

「東京」

 

「トウキョウ」

 

「大阪」

 

「オオサカ」

 

「茨城」

 

「イバールァキィ」

 

「福岡」

 

「フクオカ」

 

「長野」

 

「ナガノ」

 

「青森」

 

「アオーモルィー」

 

「……Admiral、ちゃんと教える気あるの?」

 

アイオワに突っ込まれる。

 

「分かった、真面目に教える……、ってか、ゴトは英語もバッチリみたいだし、アメリカ艦のみんなに頼んでも良い?」

 

「良いわよ?ゴトも海外艦だし、旅行に連れてってあげなきゃ!」

 

「ありがとう、助かるよ。そうそう、ゴトは妄想癖があるみたいでさ。最初から黒井鎮守府にいたってことにしてくれないかな?」

 

「……ah、この子もcrazyなのね」

 

「そんなことないよ、ただ、人より想像力が豊かなだけさ」

 

「Admiralはいつもそうやってごまかすけれど、黒井鎮守府には精神病院の隔離病棟送りになってもおかしくない艦娘、沢山いるからね」

 

「気のせいだって」

 

 

 

さて、ゴトはアイオワに任せた。

 

アイオワは面倒見が良くてリーダーシップがある。任せて大丈夫だろう。

 

暫くはゴトのフォローをしなきゃならないな。

 

 

 

食事の時間。

 

『ゴトは暫く仕事の都合でスウェーデンにいたから、日本語とか箸の使い方とか忘れちゃったんだもんな?』

 

『ええ、そうなのよ!ごめんね提督、苦労をかけちゃって……』

 

『気にしないでよゴト!俺なんて自分の年齢も覚えてないんだから!』

 

『ありがと、提督!大好きよ!』

 

ゴトは俺の頬に口づけをする。

 

一瞬、他の艦娘からの害意が飛んでくるが、全員、ゴトの事情を聞いているので、表立って何かを言うようなことはない。

 

『ゴト、注文の仕方は覚えているかな?』

 

『うーん、忘れちゃった……』

 

『そう?じゃあもう一度教えるね。食事の時間は7時、12時、18時。ここにその時のメニューが張り出されるんだ』

 

俺は掲示板を指差す。

 

『そして、好きなメニューを選んで、そのメニューの隣にある番号を、あそこのカウンターで言って。それと、盛りの多さについても。盛りは何にも言わないと中盛りで出てくるよ。お代わりもこのカウンターに言ってね。そしたら、適当な席に座って食べて。食べ終わったら食器をあっちのカウンターに置いてきて。一度に沢山言ったけど、思い出せたかな?』

 

『ええ、バッチリ思い出したわ!』

 

と言う訳で、ゴトに食事をさせる。

 

『久々に和食なんてどうだ?好きだろ、和食』

 

『うん、和食は久し振り!』

 

恐らくは食べたことのないはずの和食を久しぶりだと言うゴト。

 

さて、今日は牛丼だ。

 

スプーンで食べさせる。

 

『牛丼、美味しい!』

 

『箸の使い方は気が向いた時に覚えれば良いさ。使えなくても死ぬ訳じゃないしね』

 

『うん!』

 

ゴトランドは初めて会った時とは打って変わって、活発な雰囲気になっている。

 

まあ、元気なのは良いことだよ。

 

「鹿島ー、ゴトの訓練頼むー」

 

「はあい、ゴトランドさん、鹿島です、よろしくお願いしますね!」

 

「アー、ヨロシク?」

 

あんまり覚えていない日本語でたどたどしく挨拶をしたゴトランド。

 

「じゃ、後は任せたわ。終わったら食堂に連れてきてあげて」

 

「はい、お任せ下さい!」

 

 

 

鹿島と香取は基礎トレーニング担当だ。

 

応用殺人トレーニングは神通がやってくれる。

 

まずは鹿島と香取で慣れてもらった後に、神通が地獄に叩き落とす。

 

神通のトレーニングを終えた頃には、姫クラス深海棲艦と対等以上に渡り合えるようになっているだろう。

 

さて、そしてまた食事をして、今度は日用品を買いに外に行く。

 

『全く、ゴトはドジだなあ、携帯電話をなくしちゃうだなんて』

 

『うー、ごめーん、提督ー!』

 

『ついでに服とかも買ってあげるよ。ゴトの日用品は古くなって捨てちゃったからな』

 

『本当?!買ってくれるの?!』

 

『ゴトは可愛いから買ってあげるよー。あ、でも、今度から毎月お給料渡すから、自分で買いに行ってね?』

 

『はーい!』

 

ゴトのスマホや服を買う。

 

四、五十万円程で日用品は揃えられた。

 

いやあ、女の子の服はね、高いのよね。

 

可愛いゴトに古着を着せるわけにはいかないからな、ちゃんとした服を何枚か買ったよ。

 

その後、証明写真を撮って、その筋の人間に依頼して偽の身分証明書を作らせる。

 

『アンナ・アンダーソン……、ゴトの人間としての名前と身分だよ』

 

『ありがとう!』

 

『これ、パスポート。日本に帰化したスウェーデン人ってことになってるから、そういう風に振舞ってね。まあ基本的に、他の海外艦の真似をすれば問題ないと思う』

 

アメリカ艦はジェーン・スミス、イタリア艦はジュリア・ルッソ、イギリス艦はメアリー・ジョーンズとかにしてある。

 

あー、そうね、全部、日本語なら「山田花子」みたいな名前だ。

 

因みに、仕事で使うと言う艦娘は、複数のパスポートと身分証明書を持っている。

 

妙高型などは特に大量の偽造パスポートを持っているらしい。

 

『ゴトはこの身分証明書をなくさないように財布にでも入れておいてね。車の免許は欲しければ自分で取りに行ってね』

 

『うん!』

 

 

 

それとゴトの部屋を用意する必要がある。

 

最近また増築したから一人部屋が空いてるから、そこに。

 

えーと、テレビと冷蔵庫とクーラー、そしてパソコンと本棚にタンス。電子レンジとトースター。

 

因みに風呂トイレキッチンバルコニー付きで3部屋、計16畳程の広さだ。

 

これが大部屋だったりすると60畳程になる。

 

黒井鎮守府は兎に角広いのだ。どれくらい広いのかというと、ギャグ漫画のベタなお金持ちキャラの実家くらい。

 

実際、執務室から歩いて鎮守府の外に出るのに一時間以上かかるくらいかね。

 

さて、諸々家具を揃えて……、もちろん家具はスウェーデンの高級モデルだ。

 

これで数百万円。

 

……と見せかせて、ゴトは自分で家具を作りたいと言い始めた。

 

マジで?

 

まあいいや、手伝おう。

 

まあ、スウェーデンとか、北欧の方ではDIYが盛んだしね。

 

俺もDIYは得意だし。

 

材料さえあれば何もない荒野に一週間で小城が建てられるくらいには。

 

 

 

さて、今できるのはこんなもんか。

 

後は追い追い、日本語の勉強と文化なんかについて教えていかなければならない。

 

拾った以上最後まで面倒を見るべきだ。

 

いや、犬猫じゃあないがね。

 

でも、まあ、そのうち自立するでしょ。

 

ヘーキヘーキ。

 




旅人
見通し甘々スウィーティー。基本的に美人なら信用する。信用しているので、完全に依存状態にある艦娘も自立してくれると思っている。

ゴトランド
壊れた。

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