旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ツイッターでとある人から提案され、ラッキースケベを題材に書いたのになんかこうなりました。

なんか……、こうなりました。




405話 ラッキースケベ(物理)

昼。

 

昼食後の、お腹がいっぱいになって血液がお腹に集まって、脳に血がいかなくなり、お眠になっちゃうくらいの時間。

 

俺もお眠だわ。

 

惰眠でも貪っちゃおうかなー?

 

みたいなことを考えていると。

 

上がり調子でピンポンパンポン、景気のいい音が部屋の備え付けスピーカーから流れてきた。

 

続いて、大淀の声が。

 

『鎮守府放送、鎮守府放送』

 

何事だろうか?

 

俺は指示を出してないんだが……?

 

『今日は、ラッキースケベの日です。皆さん、積極的にラッキースケベを狙ってください』

 

んんー?

 

『芸術的なラッキースケベ者には、青葉さん特製の提督盗撮写真集R18プレミアム版が進呈されます。奮ってご参加下さい』

 

んんんんんー?

 

下り調子でピンポンパンポン。

 

さて……。

 

猛烈に嫌な予感がしてきた。

 

俺のテンションがルーデルのスツーカばりに急降下。

 

ブルっちまうなあ。

 

俺が逃げようと思った時には既に空間閉鎖されている。

 

その気になれば突破は可能だが、一時間はかかる閉鎖っぷりだ。

 

多分、今の黒井鎮守府を外から見たら、敷地内が丸ごと闇に閉ざされているように見えているだろう。

 

それが、空間閉鎖だ。

 

黒井鎮守府から出る為に行使する空間跳躍系のスキルや魔法を封じ(解析すれば突破できるが、それには時間がかかる)、俺を閉じ込める……、若しくは外敵を逃さぬように鎮守府内に閉じ込める為の、魔法と技術力の牢。

 

つまり俺は『逃げられない』ってこと。

 

いくぞ俺、パンツの貯蔵は充分か?

 

 

 

「提督❤︎」

 

「ヒェッ」

 

榛名だ。

 

榛名はクラスで言えば……、バーサーカーだ。

 

バーサーカーなので、基本的に会話が通じない!通じにくい!

 

某源氏ママ並の狂化レベルだと思っていただこう。

 

まあ、通じるんだよ?でも通じにくいんだよ。

 

いやね、日常生活はちゃんとできるし、意思表示もできる、お洒落もする、甘いものも好き、読書とか文化的な行動もする。

 

ただ、話が通じないだけだ。

 

「榛名……、何の用かな?」

 

一応聞こう、まだ望みはある、望みはあるから。

 

「提督、好きです、大好きです❤︎」

 

はい、まあ……、質問に答えられないよね。

 

榛名の暴走する愛は俺を焼き尽くす訳だ。

 

「そ、そっかー!俺も榛名のこと大好きー!」

 

「わあ!相思相愛ですね!」

 

「そうだねー」

 

「はい!」

 

そして、おもむろにパンティを脱ぐ榛名。

 

ははは、こいつぁヤベェ。

 

白のジャケットに黒のスカート、プラチナのネックレス。

 

お手本のような清楚美人である榛名が、パンツを目の前で脱いだ。

 

「なんで脱いだの?」

 

「提督も脱いで下さい、ほら!」

 

そう言って、俺のズボンに手をかける榛名。

 

「ちょっと待って力強っ?!!」

 

引っ張られたズボンとパンツは限界を迎え……。

 

「あ"ぁーーー!!!」

 

破られる。

 

「上も脱いじゃいましょう!」

 

ついでに上着も破壊される。

 

ヤベェ……、速攻で丸裸(物理)にされちまった……。

 

「は、榛名、こういうのは良くない、レイプはやめよう、な?」

 

「榛名は提督が大好きです、提督は榛名が大好きです」

 

「……ほぇあ」

 

「だから、提督?」

 

 

 

「一つになりましょう?」

 

 

 

その時ッ!

 

俺の灰色の脳細胞は未来を予測したッ!

 

……『捕まったら三日はぶっ続けで犯される』と!!!

 

やばい……。

 

逃げよう。

 

「じゃ、じゃあ、榛名、キスをするから目を閉じて?」

 

「はい!」

 

はい、逃げます。

 

忍び歩き<80>でダイスロール。

 

成功。

 

 

 

「ふぅ、びっくりさせやがって……」

 

危ないところだったぜ……。

 

服をアイテムボックスから引っ張り出して着る。

 

明確な「腹上死」のイメージが思い浮かんだからな。

 

いや、性行為は好きだよ?でも、死ぬ程じゃない。

 

確かに、死ぬ時はベッドの上で死にたいけどそれは大往生的な意味であって、腹上死したいとは一言も言ってない。

 

「だから勘弁してくれない?……長月」

 

「これは警告だ、今のうちに手を引け。司令官がこの長月に勝てる訳がない。いいか?私は面倒が嫌いなんだ」

 

長月……、クラスで言えばアーチャー、まだ話が通じる方だ。

 

ここは俺の話術でどうにか……。

 

「退いてくれ……」

 

「断る、私は面倒が嫌いなんだ」

 

長月は、艤装である服を消す。

 

すらりとした手足、白魚のような指先、控えめな胸、小ぶりなお尻……、少女の身体。

 

「そもそもラッキースケベなんで露骨なスケべは……」

 

「言っただろう、私は面倒が嫌いなんだ」

 

スティンガー?

 

長月は「重力なんてありません!」と言わんばかりに、軽やかに跳躍し、俺の胸に抱きついてきた。

 

「おおっと」

 

必然的に、身長差の関係から、俺は長月を支えなくてはならない。

 

長月を支えると、彼女の柔肌に触れることになる。

 

「うお、やわらかなめらか」

 

柔軟剤使ってます?と言わんばかりのなめらかでシミひとつない綺麗な白い肌。

 

小さなお尻がもちっとしている。

 

「ちょっと長月、やめよう、ね?」

 

俺のベルトに足をかけて登り、身体中を弄ってくる長月。

 

「ちゅうぅ〜❤︎」

 

「ああもう……、キスマーク付けないでよ!」

 

「あむ」

 

「歯型もやめてー」

 

「ラッキースケベだ、喜べ。んっ❤︎」

 

そう言って、俺に陰部を擦り付けてくる長月。

 

ラッキースケベの意味分かってやってる?

 

シャツが愛液でべとべとになり、使い物にならなくなる。

 

まあ、酷い絵面だよね。

 

緑髪の美少女が全裸で男に抱きついて、股を擦り付けながらキスマークをつけている……。

 

「いつまで面倒をかけさせる気だ?」

 

俺の服を脱がせる長月。

 

俺のナニを弄りながら言う長月……。

 

「私は司令官と一体になる……、もう、誰も私を止めることはできない!」

 

「こらこらこらこら、扱くな、咥えるな!」

 

児童ポルノがヤバい……、このままではポルノ小説として通報されてしまう!

 

「離れて……、ほら!」

 

引っぺがす。

 

「やはり簡単にはいかんな……、面倒なことになった」

 

「退け、長月」

 

「断る!睦月型、かかれー!!!」

 

「「「「おー!!!」」」」

 

通信を聞きつけた睦月型が急行してきた!

 

「逃げるんだよォー!!!」

 

逃げる。

 

 

 

逃走して、その先で。

 

追い詰められた夜神月みたいな表情になっている俺。

 

やはりヤバい(再確認)。

 

「さて……」

 

「ぽい?」

 

難敵登場だ。

 

夕立……、クラスはフォーリナー。

 

黒の狩装束に赤い布飾り、背中に背負った身の丈程の月光の聖剣。

 

「許して仮面」

 

「許すも何も、提督さんは何も悪いことしてないっぽい?」

 

いや……、可愛いんだよ?可愛いよ?

 

でもね……、でもね?

 

「提督さん、今日は夕立と楽しいことしましょ!」

 

……「喰われる」と、俺はそう感じた。

 

「待って、待って」

 

「待たないっぽい!」

 

夕立の狩装束は艤装だ、消すのも容易い。

 

全裸になって、俺に抱きついてくる。

 

白い……、真っ白な肌。汗一滴付いておらず、なめらかで、ひょっとすると死人なのではないかと思えるくらいに冷たい。

 

そんな夕立の四肢が蛇のように絡みついてきて、情熱的な口づけをされる。

 

夕立は人間を模倣した純粋無垢な戦闘機械だが……、俺に愛情を向けている時には、人間になれていると思う。

 

それはそれとして。

 

「ヒィェー」

 

「脱ぎ脱ぎするっぽい〜♪」

 

瞬く間に服を脱がされる。

 

抵抗するにも、夕立は駆逐艦とは思えないくらいに筋力が高い。筋力寄りの上質戦士ビルドだ。

 

「待って……、やめて?ラッキースケベじゃないよねこれ、レイプじゃん、ねえ!」

 

「ラッキーは自分で手繰り寄せるものっぽい」

 

成る程、一理ある。

 

「あは❤︎提督さんのここ、凄く熱い……❤︎」

 

「そんなところ触らないの!」

 

「減るもんじゃないっぽいー」

 

くっ、物凄い腕力で押さえられている……!

 

もう遅いッ!脱出不可能よッ!てか?

 

「「あ、提督ー!」」

 

「五月雨と、涼風か!」

 

ここで夕立の援軍。

 

「良かった、ここにいたんですね!」

 

「あたい達、ちょーっと提督に用事があってさ!」

 

「え?待って、君らはさ、君らの姉が上司のチンコ掴んでるの見てスルーなの?」

 

「むしろ都合がいいですよ!」

 

「はい、これ!」

 

二リットルくらい入りそうな瓶を渡される。

 

「……これなに?」

 

そんな俺の疑問に、五月雨が答える。

 

「魔術研究の過程で、男性の精液が必要になりましたので、これ一杯に精液を入れてもらえますか?」

 

いやいやいやいや。

 

「いやいやいやいや、無理無理、そんなに射精できないでしょ、ねえ、普通に考えて?」

 

「大丈夫です!私達がお手伝いしますね!」

 

メスや電極、ノコギリや鉗子を見せてくる五月雨。

 

いつの間にやら白露型に囲まれている俺。

 

「……え?いや、無理!!!!」

 

だってこれあれでしょ?脳に電極ぶっ刺されて電気流されて、無理やり二リットル搾精されるやつでしょ?誰得だよ!

 

「じゃあ、こうしましょう!大人しく私達に搾り取られるか、寝ているうちに全てが終わっているか……、どっちにしますか?」

 

「うぅ……、分かりましたぁ……」

 

負けました。

 

 

 

二リットルの搾精……、辛かった……。

 




榛名
関節技のバーサーカー。

長月
女狐のアーチャー。

夕立
月光聖剣のフォーリナー。

旅人
バ(ーサー)カ(ー)。

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