旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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ゼロワン面白くね……?

これは当たりだわ。

ヒロインも可愛いし、ライダーのデザインも悪くない。



今回はまた野菜教に喧嘩を売る内容ですが、親戚の農家を手伝ったりしてきた田舎出身からすれば、野菜教は本気で許せない存在なので、ほんへでも扱いは悪いです。


440話 黒井鎮守府牧場の警備強化

黒井鎮守府は、副業で畜産や農業をやっている。

 

牧場で乳牛を育てたり、豚、鶏、羊、ヤギ、ウサギなんかを飼っている。

 

基本的に、艦娘の膨大な食事量の関係から、かなり大規模な牧場を経営しているよ。

 

なので、黒井鎮守府の食料自給率はほぼ百パーセントだ。

 

明らかに日本じゃ育てられないような熱帯の植物も特殊な温室で育てて、果てはドラゴンなども育てている。

 

え?

 

日本のどこにそんな土地があるのか?

 

いや、日本はほら、意外と土地があるんだよ。

 

俺の知り合いに中川って言う警察官がいるんだけど、あいつの実家は、入り口から建物の玄関までにランボルギーニカウンタックを全速力で走らせることができるくらいに広く、高級車を五千台しまっておくスペースがあり、迷うほどに土地が広いらしい。

 

金持ちの知り合いといえば、桃華ちゃんって子の実家も馬鹿みたいに広かったなー。

 

他にも、鈴木園子さんとか、海馬社長とか、いおりんとか、琴吹ちゃん、七条さん、鷲巣様辺りはかなり金持ってるし、豪邸も馬鹿みたいに広いぞ。

 

だから、黒井鎮守府が巨大な農園や牧場、山、温泉、温室、庭園、どデカい建物を所有していても何もおかしくない。

 

良いね?

 

 

 

さあ、そんな広い黒井鎮守府には、毎日のように侵入者が現れる。

 

もちろん、ロボット警備兵を大量に放流してあるから、大抵は捕まえられるが。

 

侵入理由は様々だ。

 

マジモンのスパイから、遊び半分のガキまで、色々だ。

 

黒井鎮守府内でテロしようとした奴は、まあ、危ないから殺害も視野に入れて良いとは言ってあるが、極力、出来るだけ殺人は控えるように言ってある。

 

白露型?

 

………………。

 

うん、まあ、ほら、スパイの運がなかったんだってことで。

 

で、でもほら、あれだよ、最近はそう言うスパイも減ってきてるから!

 

……嘘です、めちゃくちゃ増えてる。

 

更に、最近は、キチガイのエントリーも多い。

 

例えば、黒井鎮守府牧場に、ヴィーガンを名乗る活動家が、家畜を「解放」するために、柵を壊しに来たり、家畜を逃がそうとしたりする。

 

やめとくれ……、やめとくれ……。

 

おらのべこ逃がさねでけろー……。

 

冗談はさておき、死ぬ程迷惑だ。

 

衛生面、安全面に気を遣った牧場に、消毒もしてない人間が、どこを歩いてきたかも分からない靴で牧場を踏み荒す。

 

本当に勘弁してほしい……。

 

マジでやめてくれ……。

 

大体にして君達は牛や豚を逃した後、ちゃんと責任を持って飼うのか……?

 

家畜達も心のある生き物だから、警備ロボットを常に配置しっぱなしだと、その物々しい雰囲気を感じ取ってストレスになり、病気になってしまうかもしれないから、警備を増やすことも難しい。

 

この黒井鎮守府牧場は、黒井鎮守府の外周部分にあるから、侵入も容易だ。

 

え?

 

バリア?

 

いや、バリアは張れるよ?けど、消費エネルギーが馬鹿にならないんだよね。

 

馬鹿みたいに広い黒井鎮守府を覆うバリアとか、どんだけエネルギー食うんだよって話。

 

生産プラントが止まっちゃうだろ!!!

 

それに、バリアを張ったら艦娘がお出かけできないだろォン?!!!

 

うちの子達にちゃんとお出かけしてもらって情操教育するんだよぉ!!!

 

 

 

「と言う訳で、過激派ヴィーガンの連中にはほとほと困り果てているんだ。何か良いアイデアとかない?」

 

「「「「殺しましょう」」」」

 

俺が休憩室で愚痴ると、話を聞いていた艦娘みんながそう言った。

 

過激派ヴィーガンなんて目じゃないくらい過激派じゃん。ISISかな?

 

「い、いやほら、家畜って怖がりでさ、近くで人が死んだり、血の匂いがしたら怯えちゃってかわいそうだろ?」

 

俺がフォローする。

 

「では、捕まえて、鎮守府前で処刑しましょう」

 

と神通。

 

「怖い怖い、やめなよ」

 

「黒井鎮守府の財産を傷つけるのであれば、見せしめに殺すべきでは?」

 

「いや、そんな戦国時代じゃないんだから」

 

神通の頭の中は基本的に昔の侍だからな。

 

それも、江戸時代のような平和な世界じゃなくて、平安鎌倉辺りの。

 

源氏万歳と言わんばかりのストロングスタイルだ。

 

そんな訳なんで、神通は酒もがっつり飲むし、敵はさぱっと殺すしでとても怖い。

 

話が通じるタイプのバーサーカーだ。

 

神通は鎮守府前に晒し首という案を出してきたが、もちろん不許可。

 

黒井鎮守府を戦国時代に後戻りさせてはならない。今の時代に晒し首とか猟奇殺人だろ常識的に考えて。

 

「では、近づくものを狙撃するのは?」

 

と弥生。

 

「駄目だって、普通に迷い込んだお客さんだったらどうするのさ」

 

「でも、侵入者なら殺していいと思う……」

 

「いや、法律に則って動こうね?」

 

「軍事施設に侵入とか、射殺でも文句言えないと思う、よ?」

 

うーん?

 

あ、そうなのか?

 

そりゃそうだな、一応、黒井鎮守府は軍事施設で、機密やら何やらがある。

 

侵入者は射殺してもOKかもしれん。

 

んー、でも、なるべく殺しはなあ……。

 

「できるだけ拘束して返す感じにしたいな」

 

「そうなの……?」

 

うん、捕まえて身元を洗ってネットに流そう。

 

黒井鎮守府は優しい世界だから。

 

「時雨……」

 

「殺すよ」

 

「白露……」

 

「殺すね」

 

「村雨……」

 

「殺すわ」

 

だ、駄目だこれ!!!

 

魔人ブウだって説得すれば殺さないでくれるんだけど、この子達は悪だからな……。

 

滅亡迅雷netに接続されていらっしゃる?

 

「酷いことしないで……」

 

「「「「はい」」」」

 

 

 

俺は、首輪付きと牧場の見回りをしていた。

 

結局、警備ロボットの巡回を増やして、不審者を素早く拘束することにしたんだよね。

 

今日も三十人くらいのグループが来たので、全員捕まえて放流しようと思ったんだが……。

 

「なにこれぇ」

 

ヴィーガンの人々が狼に追いかけられていた。

 

ああ、食われた……。

 

「ほら、羊飼いが犬を飼うことはよくあるじゃないか」

 

と時雨。

 

「どう見たって狼じゃないか!まともなのは僕だけか!」

 

俺が怒る。

 

「まあまあ、彼らも、大好きな動物の糧になれて、きっと喜んでいるさ」

 

微笑む時雨。

 

「ぎゃああああ!!!」「助けて!!!」「あ、ああ、食わないでくれ、食わない、で」

 

地獄絵図なのだが????

 

ああほら……、柔らかい内臓から食われてる……。

 

ありゃ死んだぞ。

 

「動物の為なら何でもすると言ってくれたからね。何でもしてもらったよ」

 

「そんなの本気で言ってる訳ないだろ……」

 

「いやいや、自分の発言には責任を持たなきゃならないだろう?いい大人なのだから」

 

はぁ〜。

 

「だけど、提督は生かして帰すべきだと言うんだね?」

 

「そりゃね」

 

「では、あれを見て欲しいな」

 

うーん?

 

あ、白露型が中途半端に回復魔法かけてる。

 

「果たして、動物に食われかけた彼らは、これからも動物の為なら何でもできると言えるだろうか?見ものじゃないかな?」

 

「……時雨、そういう性格が悪いことはちょっと」

 

 

 

後日、元ヴィーガンの元アニマライツが、動物を皆殺しにするカルト教団を結成して暴れ始めたと聞いた。

 

……いや、うちのせいじゃないから。

 




時雨
人の気持ちを理解した上で、徹底的に心を折りにくるタイプ。人の心を理解しているサイコパス。

旅人
畜産や農業はとても大事だと思っているので、邪魔する奴らは嫌い。

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