あらすじ。
やめて!メタトロンとベルゼブブのバトルで、日本を焼き払われたら、闇系の仕事で日本経済と繋がってる黒井鎮守府のお財布まで燃え尽きちゃう!
お願い!死んでガイア教メシア教の過激派!あんたらがここで倒れたら、裏社会の秩序はどうなっちゃうの?穏健派はまだ残ってる。過激派を倒せば秩序は保てるんだから!
次回、俺、死す。
デュエルスタンバイ!
「さあ、という訳でしてね、ボスケテですわ、ライドウさん」
「………………?」
「こちらに証拠があるんで、ご一読ください」
そう言って、資料を渡す。
「……!!」
「ライドウ、これは不味いぞ……!旅人よ、ヤタガラスに連絡をしろ!」
業斗童子……、黒猫に憑依した、ライドウさんのお目付役に怒鳴られ、俺はヤタガラスの本部に電話する。
「あ、もしもし?ヤタガラスですか?」
『はい……?』
「あの、藤沢市で大規模な悪魔召喚儀式が始まってて、既に生贄百人が捧げられて、メタトロンとベルゼブブ、推定レベル300くらいのが顕現しそうなんですよ」
『………………はい?!』
「おたくのライドウさん借りてくんで、バックアップの人員寄越してください」
『あっ、はっ、た、確かなんですか?!』
「今、おたくらのPCにpdf付きのGoogleメール送りつけたんで見てもらえます?」
『………………き、緊急発令ーーーーーッ!!!!支部長、支部長ォー!!!!』
「あと、今回の件の報酬は、成功報酬で三千万よろしくお願いしますね。じゃ、闇系の仕事があるのでこれで」
『ちょっ、待っ』
電話を切る。
「ライドウさん、行きましょうか」
頷いたライドウさんと、トラポートで藤沢に移動。
藤沢のメシア教会、そこに過激派がいる。
メシア教会、だいぶ大きな建物だ。
メシア教会は世界各地に巣食っているゴキブリのような連中だ。滅べ。
そもそも、メシア教は、キリスト教の過激派集団だ。
狂信者は滅べ。
この世界に神はいない。
俺がガンダムだ。
エクシアで未来を切り開く。
俺とライドウさんは、手持ちの悪魔を呼び出し、突入準備。
俺の召喚した悪魔はサキュバス、エルフ、ネコマタ、モーショボー、ハーピー、アルラウネ、ラミア、アリス。
……は?何?性癖?
戦力が強いかより!何が可愛いかで悪魔を語れよ!!!どん!!!!
一応、レベルは100超えてるから、その辺の雑魚サマナーなら蹴散らせるよ。
「お兄ちゃーん❤︎」
「アリスちゅわ〜ん!久し振りだね〜?元気だった〜?」
「うん!アリス、元気いっぱいだよ!」
「んんんんんー!可愛いねー!アリスちゃん可愛いねー!良い子だねーーー!!!」
そうやって俺が手持ちの悪魔とイチャイチャしていると、ライドウさんに腕を引っ張られる。
「ウオオオオォー!!!離せェ!!!日本なんて知るか!うちの子とイチャイチャさせろォー!!!」
俺はライドウさんに投げ飛ばされ、教会のステンドグラスをぶち破り、ダイナミックエントリーを決める。
「「「「………………」」」」
「あ、こんにちわ?」
「「「「侵入者だ!殺せ!!!」」」」
「アアアアアーッ!!!!」
多数の過激派メシア教デビルサマナーに囲まれた俺は、四方八方から囲まれて、槍を刺された。
「仕留めた!」
そして、全員が気を抜いた瞬間に、俺は全身を回転させ、槍を手元から巻き取った。
「な、何だとっ?!!!」
「アリス!頼んだ!」
俺が叫ぶと、アリスが、俺がぶち破ったステンドグラスの穴からぴょんと飛んで来て、言った。
「おじさん達ー!『死んでくれる?』」
「「「「が、あああ?!!!」」」」
死んでくれる?は、全体に特大の呪殺をばら撒く技だな。
俺も極力殺しはやりたくないものだが、既に百人以上の罪のない人間……、その中には孤児の女の子なども含まれる。そんな無辜の人々を、自らの信仰する大天使とやらの召喚のための生贄として、血肉を絞り、苦痛を与え、殺した。
とてもじゃないが、許せることではない。
彼女達は魂まで生贄にされた。
リカーム……、蘇生魔法でも蘇らせることは不可能だ。
そんな連中に容赦する程、俺は優しい人間じゃない。
俺は刺さった槍を抜いて、エルフにディアラハン、回復魔法をかけてもらう。
女の子に回復魔法をかけてもらうと気持ちがいいので積極的に死にに行こう。
「イグゾー!デッデッデデデデ!」
カーン!
地下の儀式場に殴り込む!
「な、何者だ!」
「我が名は、カールアウグストナイトハルト」
「カール……?知らん名だな?」
全員が「?」というような顔をしている。
もちろん、俺もよく分からない。
「?」
「で?そのカールとやらは何の用だ?」
「あ、名刺要ります?」
「要らんわ!まさか、儀式を邪魔しに来たのか?だがもう遅い!既に儀式は完成している!メタトロン様の降臨はすぐそこだ!」
「ですって。どうします?」
俺は、アメリカのホームドラマみたいな大げさなジェスチャーで肩をすくめて、ライドウさんを見る。
「……十六代目葛葉ライドウ、参る」
あ。
……ところでさ、ライドウさんがどれくらい強いかって話なんだけどね。
『おオオオオ!我こそは、大天使メタトロンである!世界の全てに、神の法の加護を……?!!』
この人は、ポン刀一本でマクロスを叩き斬るようなバケモノだぞ。
『な、が、ああああ?!!』
つまり、教会をぶち破って現れた、10メートルくらいのメタトロンも大したことはない。
ライドウさんが愛刀に手をかけると、一瞬で、俺ですら殆ど反応できないくらいの速さで踏み込んで、刀を振った。
メタトロンの右腕がすっ飛ぶ。
いとも簡単に、斬れて当然だと言わんばかりに。
『き、貴様!この我にィイッ!!!!消し飛べ、シナイの神火!!!!』
メタトロンが周辺被害を考えないビームを目から放つ。
それを、『前転』で回避するライドウさん。
前転は、葛葉に伝わる奥義で、体内のマグネタイトで一瞬だけ極小の異次元を形成して、この世から消える技だ。
霊夢ちゃんの夢想天生に近いのかもしれない。
ゲーム的に言えば当たり判定の消失、ローリングの無敵時間ってところか。
……ズルくない?
素のステータスで神話の主神すら殺しうるくせに、当たり判定消失技持ちとか厨性能では?
ナーフしろ。
そんなことを思っていると、ライドウさんはこれまた一瞬でメタトロンを半分に両断した。
『が、あ、か、かみ、よ……』
その間、俺はその辺の雑魚メシア教徒とバトってました。
この後、更にガイア教徒が乗り込んできてベルゼブブを召喚。
『ぐわあああ!!!』
が、ライドウさんが容赦なく両断。
お前人間じゃねえ!
余ったメシアンとガイアーズは、俺の仲魔が後処理してくれた。
え?言わせんなよ、食ったんだよ。
心臓が美味いらしい。
さて……、周辺被害がスゲーな。
だが、日本は強い国だ。
毎週のように怪獣やらロボットやらが戦ってるもんだから、地区一つが吹っ飛んだだけで済んだのは軽傷だね。
来週までには新しい建物が建ってるだろうから、何にも問題はない。
いやー、前にゴジラが復活した時は、東京の四割が吹っ飛んだからね。
あの時は復興に一ヶ月もかかった大事件だから……。
今回は一週間もあれば元通りだな。日本の建築業者は優秀だからね。
じゃあ俺、ギャラ貰って帰るから……。
「待て、帰さんぞ、後処理を手伝うのだ!」
業斗童子がなんか言ってるけど、俺はよく分からない。
逃げよう。
ヤタガラス
この後、後処理で全員三徹。
アリス
魔人:アリス。まあ旅人なんて黒おじさんみたいなもんやし……。
旅人
後処理を全部押し付けて、金をもらって帰った。なお、今回の報酬金はギャンブルで全額溶かした模様。