旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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グレカーレとか言うメスガキよ。

追記

誤字すんません!


464話 久し振りの召喚

俺は、艦娘の建造ドックに依り代を置く。

 

艦娘とはすなわち、魔術的な観点から語ると、サーヴァントに近い特性を持つ。

 

戦艦の英霊にして神霊である艦娘は、強い神秘を誇るある種の神造兵器とも言える存在であり、召喚する為には依り代を欲する。

 

例えば、俺の知り合いに、英雄王と呼ばれる、古代バビロニアの王がいるのだが、そいつは、世界で最初に脱皮した蛇の抜け殻の化石を依り代に召喚された。

 

そいつは、生前の冒険で手に入れた不老不死の薬を蛇に食われ、それにより蛇は脱皮するようになったと言う伝説が残っている、その縁から、蛇の抜け殻の化石を依り代に召喚された訳だね。

 

艦娘も同じように、その戦艦の装甲板、砲弾、計器、航海日誌などを依り代にこの世に顕現するんだね。

 

だから俺もなんとなく艦娘に所縁のありそうな物を置いて召喚するんですね。

 

『巨艦いまだ沈まず』のフィルム

 

ガルバルディβのプラモデル(1/144 HG)

 

地中海の空気が入っているらしいイタリア土産の缶

 

イタリア土産ギリシャの北風缶

 

『ハネウマライダー』のCD

 

『Mother』のカセット

 

トマトの缶詰

 

鯨の肉

 

と、まあ、こんなもんかな、はい、建造と。

 

『ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級軽巡洋艦、アブルッツィです』

 

『ジュゼッペ・ガリバルディだ、よろしく頼むよ』

 

『マエストラーレです!』

 

『グレカーレよ』

 

『ビッグ7のコロラドよ!』

 

『フレッチャーです』

 

『ジョンストンよ!』

 

「潜水母艦、大鯨です」

 

うむ。

 

「ヨシ!」

 

「なーにがヨシ!ですか!何も良くないですよね?!またデタラメな……!」

 

と明石。

 

ああ、なんて言うのかな、こう言うのを……。

 

「草生える?」

 

「何わろてんねんですよー!」

 

 

 

「とりあえず、生まれた命に罪はないと思うんだ」

 

「それはそうですけど……」

 

さて、イタリア語、英語、日本語でついてきてくれと伝えて、艦娘用の初期ガイダンスビデオを見せる。

 

全員、美化された黒井鎮守府の戦歴と、現在の進んだ社会を知って喜んでいる。

 

自分達が戦ったことは無駄ではなかったと知れたからだ。

 

艦娘の記憶は、自分が沈んだ頃までしかない。知識は、自分に乗っていた軍人のものを少しだけ覚えていると言った様子。

 

だから、艦娘は、召喚されてまず最初に、豊かな人々の生活を見て、自分が戦った戦争の歴史が終わり、人類が栄えているのを見て安心するのだ。

 

そこから、現在の堕落した人間や、よく分からない反戦団体に詰め寄られて、人類に失望するまでがワンセットだな。

 

良くない傾向だ。

 

だから今回は、人間に失望されないように注意しつつも……、俺に惚れさせないことを目標にしたいと思う。

 

いいかな、みんな聞いてくれ。

 

ひょっとして、うちの子……、ヤンデレってやつなのかもしれないんだ。

 

俺、今まで知らなかったんだけど、四六時中監視カメラや盗聴器で監視されたり、監禁されたり、逆レイプされたりするのは、普通じゃないらしい。

 

そういうのはヤンデレと言うらしいんだ。

 

俺は今までの人生で、付き合った女の子にストーキングされたり、食べられたり、眷属にされたりすることが多々あったから知らなかったんだけど、普通は、女の子は好きな人を監視して監禁して犯したりしないらしい。

 

やめさせなきゃ(使命感)。

 

でも、それを言ったら、俺と関わった未婚の女の人は大抵ヤンデレ?ってやつに該当すると思うんだけど……、まさかな!そんなことはないよな!

 

とにかく、これ以上ヤンデレなるものを増やしてはならない(戒め)。

 

惚れられないように、なるべく接触を避けよう。

 

まあ、嫌われたら、いざという時に困るから、そうだな、頼れる上司として信頼されるような感じになろう。

 

まあ艦娘のヒモである俺の姿を見れば勝手に幻滅してくれるだろ!ワハハ!

 

 

 

さて……、まあ、最初のうちはある程度干渉しないと駄目だよな。

 

海外艦の子なんて、異国の地で右も左も分からないだろうから、優しくしてあげないと……、いや!ここで優しくするから駄目なんだ!厳しくいこう!

 

ビシバシやるぞ!

 

よーし、今日は晩御飯の時に、食堂で俺にお酌させてやる!

 

ふー、俺、悪党だな……。

 

新入社員の美女にお酌させるとか駄目上司だな……。これで男性的魅力ゼロ、悪者扱いだ!

 

 

 

「オラっ!大鯨!お酌してくれっ!」

 

「は、はいっ!」

 

ふふふ、大鯨もタジタジだぜぇ……。

 

晩御飯は歓迎会と銘打って、食堂のお座敷でパーティーすることにした。

 

そして、新入りの艦娘にお酌をお願いする!

 

お酌の強要?いやほら、今はパワハラとかそう言うの怖いし、あくまでもお願いするだけだよ?

 

「ありがとう、大鯨も飲みなよホラホラホラホラ」

 

「ありがとうございます!」

 

そしてお酒を飲ませる!

 

イッキ?いやそれは嫌がる子もいるだろうし……。超えちゃいけないラインってあるだろ……。

 

「さくっ!わあ……!このカキフライ、凄く美味しいです!」

 

「ん?ああ、そうかい、ありがとね。それは俺が作ったんだよ」

 

「え?そうなんですか!提督って、お料理が上手なんですね!」

 

「それほどでもない(謙虚)」

 

まあ見とけよ、今回という今回は、艦娘をヤンデレにしないから。

 

今回は本気の本気だ。

 

見とけ!!!

 




大鯨
ほげぇー。

旅人
今回は本気で艦娘に惚れさせない。

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