旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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冬なのでネギを切って冷凍した。

これによりいつでもおうどんと鍋が発動できる!


466話 ほげーっっ!

また、次の日。

 

「おはよう、大鯨ちゃん」

 

「おはようございます、提督」

 

わざわざ提督が起こしに来てくれた。

 

「その、朝、この時間でいいんですか?」

 

今は七時ですね。

 

普通は五時くらいには起きるものだと思うんですけど……。

 

「あ、うちの鎮守府はその辺適当だから。寝たければ昼でも夜でもいつでも寝ていいよ」

 

「その場合は食事はなしですよね?」

 

「何言ってるのさ、いつでも食堂は開いてるよ。好きな時間に好きなものを食べりゃいい」

 

「えぇ……?そんなの、士官より良い生活しちゃってるじゃないですか……。私達って、一兵卒なんじゃ……?」

 

「みんなそういうこと言うけど、艦娘とか地球上に千人いるかいないかだよ?プロスポーツ選手より稀少な特別職である艦娘の待遇を上げるっておかしいかな……?」

 

うーん……。

 

確かに、プロのスポーツ選手よりも艦娘の方が少ないのは確かですけど……。

 

「でも、稀少だから待遇が良いのもおかしくはないでしょうか?稀少さと待遇の良さに相関性はありませんよね?」

 

「いやいや、君たちが気持ち良く働ける環境って大事だよ」

 

提督は、えーと、「粉バナナ!」みたいな謎の掛け声のとともに、私達新入りの前で謎のポーズをとり、アピールをする。

 

「あっ、でも、これは、その、き、君達の為じゃないんだからね!勘違いしないでよねっ!」

 

「はい、ふふふ……」

 

よく分からないけど、面白い人だなあ、提督は。

 

 

 

朝食の後に、工廠に案内された。

 

昨日は一日中、鎮守府の案内と艦娘同士での挨拶顔合わせだったから、今日から本格的な出撃かな?

 

出撃前の艤装の点検ってところかしら?

 

「今日は、身の回りのものを買いに行くよ」

 

「え?」

 

私達、新入りの艦娘は顔を見合わせた。

 

「身の回りのもの?」

 

「うん」

 

………………?

 

「服とか、スマホとか、化粧品とか……、あと家具とか」

 

スマホ?と言うのはよく分からないですけど……。

 

「あの、私達って、艦娘ですよね?」

 

「え?そうなんじゃないの?」

 

「服とか、化粧品とか、家具とか、要りますか?」

 

「要るでしょ」

 

「いやいや……、私達が着飾って何の意味が?」

 

「とても可愛い大鯨がおしゃれして更に可愛くなる(断言)」

 

「可愛さは艦娘に不要では……?」

 

「絶対に要る(断固たる意志)」

 

は、はあ……。

 

「とりあえず、黒井鎮守府製のスマホね」

 

「これは……?」

 

「電話だよ。他にも色々なことができるから、まあ……、暇そうな艦娘に使い方を聞くか、この説明書を読むかして使い方を覚えてね」

 

「はい」

 

電話ですか……。

 

今は電話を持ち歩く時代になったんですねえ。

 

「それと服!一応、無地の服を適当にタンスに入れておいたけど!」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「あっ!あらかじめ言っておくけど、下着は黒井鎮守府の生産プラントで作ったものを、秘書艦の大淀がタンスに入れてくれたんだ!セクハラとかそう言う案件じゃないから安心して!」

 

「せくはら?」

 

「邪な気持ちはないってことだよ。さて、早速服を見に行こうか!うち、副業でショッピングモールやってるから、好きな服を適当に見繕って!全部買ってあげる!」

 

「そんな……、タンスにある分で充分ですよ!」

 

「駄目です(ヤーマン)」

 

はあ……?

 

「何故ですか?」

 

「とにかく駄目だ!女の子はなあ!目一杯オシャレして!美味しいもの食べて!好きな男と幸せにならなきゃならないんだよ!!!」

 

「……何故、ですか?」

 

本当に何故でしょうか?

 

艦娘を着飾らせて何の利益が?

 

それは、まあ、私も、今生では人間の女の形をしている以上、少しは着飾ったりしてみたいと言う好奇心のようなものはありますが。

 

「可愛いからだよ、可愛さは全てに優先する」

 

………………あ、もしかして。

 

「えっと、『そう言うこと』ですか?」

 

驚いた、私達艦娘を着飾らせて抱こうってことなのかしら?

 

とてもハンサムだし、モテると思いますけど……?

 

まあ、軍隊は女日照りですし、そんなこともあるんでしょうか……?

 

「ご命令とあらば、私は構いませんよ。初めてですので、上手くできないかもしれませんが……」

 

「いやいやいや……、何でこう、君達はそっちでものを考えるのかねえ。普通に好意があるだけだよ」

 

「……え?」

 

「さっきも言ったけど、女の子は、目一杯オシャレして、美味しいもの食べて、好きな男と幸せにならなきゃならないってのが俺の信条でね。君みたいな可愛くて良い子は、良い思いをしなきゃ駄目だと俺は思うんだよ」

 

「……ふふっ」

 

思わず笑ってしまいました。

 

提督のこれは、武士道よりは騎士道寄りなのでしょうか?

 

提督は、本気で、美しい女性は幸せに生きて欲しいと願っていて、この私にも、幸せに生きて欲しいと願ってくれているみたいです。

 

「私、提督にとって、美しい女に見えるのですか?」

 

「ああ!そりゃあもう!君みたいに綺麗な人は見たことがないさ!俺もう一目惚れしちゃったよ!まるで白百合のような佇まいの……」

 

「ふふふ、お上手ですねえ」

 

やっぱり、提督って凄く良い人。

 

この人が提督で良かったですね。

 

 

 

オシャレをさせてくれると言うならば、させてもらいましょうか。折角ですしね。

 

「わあ……!」

 

このドレスとかいう洋服、一度着てみたかったんですよねー!凄く可愛いです!

 

私の艤装は……、何故かイギリスの水火夫服風の衣装なんですが。

 

何故イギリスの……?私、日本の艦娘なんですが……。艤装を作った神の考えることは分からないですね……。

 

「どうですか、提督?」

 

「綺麗だよ!とっても可愛い!」

 

まあ、それはさておき、着飾ると提督が喜んでくれるのはこちらも嬉しいです。

 

「よーし、それじゃあ、大鯨ちゃん、俺と逢引しよう逢引!」

 

「ええ、良いですよー」

 

綺麗に着飾って、そのまま逢引……、と見せかけて、現代の街並みや常識について教えてくれる提督。

 

うーん、嫌味なくらい欠点がないですね……。

 

ちょっとまずいかもです。

 

本気で惚れちゃいそう……❤︎

 




大鯨
好感度:80/100

旅人
好感度:まそっぷ
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