「うふふふふ……❤︎あ・な・た?」
「えっその、龍鳳さん?結婚もしてない男をあなただとか呼ばない方が」
「は?」
「いや、その、旅人的には、結婚はちょっと」
「は?」
「結婚はしたくない」
「は????」
黒井鎮守府に来て二週間。
私の提督が変なジョークを言ってくる。
私と提督は結婚していて、来世も、その次も、そのまた次も永遠に愛し合う運命にあると言うのに。
誰にも切り離せない愛の絆で結ばれている奥さんに対して、なんでそんなことを言うんですか?
何で?
何で?何で?何で?何で?何で?
「私と提督は、結婚してます。良いですね?」
「良くないね」
「は????????」
「ひぃい……!」
「そんなことを言う口はこうですよ」
「んっ?!ちょっ、んん!こら!んんん!んー!」
「ちゅ、ちゅう、れろ……」
はい、私と提督は結婚してます。
婚姻届も出しました。
子作りもしてます。
「あ、は、ははははは、あはははははは!!!結婚!結婚したのぉ!愛する提督とずっと一緒なのー!!!!」
「ん?おおー、龍鳳ったらハイテンションでちねえ」
あら、ゴーヤちゃん。
「ああ、みなまで言うなでち。ゴーヤも、提督と結ばれた日はそんな感じでちた」
「そうなのかしら?」
「この鎮守府の艦娘なら、誰でも通る道でち」
そうでしょうねえ……。
私と同期の海外艦の子達も、提督にベタ惚れだもの。
逆に、今の日本は、調べれば調べるほど、助けようと思えなくなる。
……「艦娘は出て行けー!」
……「「「「出て行けー!!!」」」」
……「肉、魚、卵、牛乳は人体に不要です!動物を殺すな!深海棲艦を殺すな!」
……「「「「殺すなー!!!」」」」
……「横暴な剣政権を終わらせろー!剣政権は敵だー!」
……「「「「剣政権は敵だー!!!」」」」
今日も、外からデモ隊の声が聞こえる。
……私達は、こんなクズ共を守る為に戦っていたんじゃない!!!
こんな人間ばかりの日本を、世界を……、どうして守らなきゃならないんですか?
黒井鎮守府の仲間と、愛する提督さえ守れれば、私はそれで良い……!!
「提督ー❤︎」
「いやー、俺、これから出張だから!出張だから!」
「私も行きます」
「龍鳳は訓練しなきゃ駄目だろ?なっ?なっ?!」
「訓練メニューは全て終わりましたよ?」
「これマジ?」
ですから、これからはなるべく一緒にいましょうね❤︎
「い、いや!ほら!俺は旅人だからさ!同じ国に三日以上滞在できないんだよなぁ!!!マオの旅!!!」
「初耳ですけど……?」
「い、今思い出したんだよ!俺はほら、これからエロ同人誌の国に行くから!」
「私も行きます」
「お慈悲^〜!!!」
「だって、黒井鎮守府のルールで、提督が外出するときには護衛を一人以上連れて行かなきゃならないですから」
「初耳ですけど?!」
「大分前からそう決まってるそうですよ?」
提督と楽しくおしゃべりしながら、提督の出張についていきます。
『Say YEAH!!!!』
『『『『YEAH!!!!』』』』
「………………????」
ええと……、提督について行ったら、アメリカの東海岸でラップバトル?を始めました。
ラップバトルとは……?
と、とにかく凄い熱気です!
『勝者、マオ・シンダイ!!!!』
『『『『うおおおおおお!!!!』』』』
あ、なんか勝ったみたいですね……。
……何の勝負なんですかねこれ?
「ふぅ、ここでの仕事は終わりだ。次はアキバでダンスバトルだ!!!」
「あの、これって、お仕事なんですか?」
「^ ^」
「え?!あ、あの、提督?」
「^ ^」
「その顔なんですか?!提督?!提督?!!」
「^ ^」
そして、秋葉原でダンスバトルの大会に出場して優勝した提督。
「その、これ、絶対に仕事じゃないですよね……?」
「^ ^;」
まあ、でも……。
提督と一緒だと、灰色にぼやけた毎日が、色鮮やかに煌めいて……。
「提督?」
「んー?何だい?」
「ずっと一緒にいてくれますか?」
「……ああ、そうだと良いね」
そうだと良いね、じゃなくて……。
「ずっと一緒にいますから。ついていきますから……❤︎」
龍鳳
好感度:∞/100
クリスマスは逆レされまくる平和な閑話になります。
正月編どうすっかな、姫始めか?