「えー、皆さん!新年明けまして、おめでとうございます!」
「「「「おめでとうございます!」」」」
「今年もよろしくお願いします!」
「「「「よろしくお願いします!」」」」
「……あの、お願いだからそろそろソロ旅行かせてください!オナシャス!」
「「「「駄目です(ヤーマン)」」」」
「ああああああああああああ!!!!」
さて、俺がKANKINされ、お正月だ。
KANKINって言うとユーチューバーみたいで面白いね。
ブンブン、ハローユーチューブ、監禁被害者ことHIKANKINでーす!みたいな?
そんなしょーもないことを考える俺の背後に謎の黒い影!
ビーム輝くフラッシュバックにはヤツの影が見えると言うし、嫌な予感しかしないので振り返らずに真っ直ぐ走って逃げる俺。
アムロも振り向くなって言われるんだから俺も振り向かないよ。
アムロ=俺みたいなところあるだろ。
「俺ならベルトーチカを一月で口説けるね」
「龍鳳ちゃんは二週間で口説きましたよね」
「口説いたつもりないんだけどね、おかしいよね。……ん?」
おやまあ、明石。
「俺はこれから初詣に行くと見せかけて失踪するから……」
まあ俺=志希にゃんみたいなところあるしな。
俺はもう、アイドルみたいなもんだし。
訳あってアイドル!俺の知り合いに元弁護士、元医者、元パイロットの男性アイドルとかいるし、俺も元旅人のアイドルとして芸能界に華麗にデビューしても良いかもしれない。
「良いんじゃないかな、面白そうだ」
「時雨……」
コンスタントに心を読まれている。
基本的に読まれたらやばいようなことはプロテクトをかけているが、表層心理は丸見えだろう。
「逃げるんだぁ……」
「まあまあ」
響に掴まれる。
あっあっあっ。
「おっ、俺、ちょっとコンビニに行ってくる!セ、セブンのあの固いプリンみたいなの、あの、六百円くらいするやつ食べたいから」
「なら私もついていって良い?」
鈴谷?!
「い、いや、ひとりでできるもん!俺は一人でも大丈夫だから!ねっ!」
「おかあさんといっしょの方が良いですよ」
鳳翔!
「イワーク!!!!」
艦娘の愛(物理)に潰されて、ラーに焼き払われた凡骨デュエリストみたいになった俺。
愛が重いな!
でもこんなに愛されてるとか幸せだなー。
愛!
愛だ!
世界が愛で満ちれば平和になるだろう。
俺は全世界の美女を愛するから他の人は適当に自然とかを愛してれば良いんじゃないかな。
まあ、俺の状況はまさに、山賊に捕まった美少女って感じなんですけどね。
つまり?
この後、お正月と称してたらふく飲み食いして、その後は俺が輪姦されるんだよ。
うちの子はみーんな魔物娘図鑑世界のアマゾネスみたいな感じだからねー。
楽しいねー。
うんもうね、あらかじめ言っておくけど、今日のオチは俺が艦娘に輪姦されて終わりです。
……いや、負けちゃ駄目だ。
抗おう。
俺はもう物理的に肉体を齧られながらリッター単位の精液を射精す羽目になるのはごめんなのだ。
嫌なのだ!ハムタロサァン……。
俺はポジション的には鎮守府のタイショーくんなので艦娘に指揮をする権利があるはずなのに誰も聞いてくれない。
まあタイショーくんもハム太郎本編で良い扱いじゃなかったしな。
そもそも俺はハムスターってかドブネズミだから、美しくなりたいと歌うしかないのだ。リンダリンダ。
逆レされるのもう嫌だ……。
快楽も行き過ぎると拷問なんだよ。
毎回、鑑純夏みたいになってるからね俺?
女だったらデスアクメしてたぞ。
俺の武ちゃんはどこに居るの?
でも00ユニットにはなりたくないな。
俺はマブラヴエクストラのノリで生きていきたいのに、艦娘は基本的にマブラヴオルタナティブの世界に生きてるから。
まあ深海棲艦もBETAみたいなもんと言われたらそれまでなんだが。
とにかく逆レは勘弁だ。
お慈悲^〜。
「さあ、嫌なことを忘れたいのでとりあえず飲むぞ!」
ドンペリニヨンプラチナ。
俺の知り合いに007と呼ばれるスパイがいるのだが、その人の好物だ。
懐かしいな、俺の旅先で何かとあの人の任務に関係するの。
……でも艦娘に囲まれながらドンペリってどう考えてもキャバクラ?
いや、よそう、俺の勝手な推測でみんなを混乱させたくない。
「ドンペリ入りまーす!」
「やっぱキャバクラじゃねーか!!!」
やはりキャバクラだった!
畜生!この世界はハム太郎みたいに優しい世界だぞ?!とっとこハム太郎の世界に姫騎士アンジェリカとデビルマンを出すような所業やめろ!!!
まあ確かに、ロコちゃんで抜きましたという人間は割と多いと予想されるのだが……。
ちゃおとか、割と大きなお友達が喜んでそうだ。
最近の少女漫画はエロいしなあ。
「へえ、そうなのかい?」
時雨が、青く光る酒……、酒なのそれ?怖いんだけど何それ?まあ、暫定酒を飲みながら話しかけてくる。
「いやー、最近の少女漫画はエロいよ、普通にセックスしてるシーンとか出てくるからね」
「へえ」
「SHINと繋がったままこんな街中歩くなんて頭がフットーしそうだよおっっ」
望月が煽ってきた。
「膣痙攣はマジでやばいからな……」
俺が神妙に頷く。
あれは救急車呼ぶか、マジで繋がったまま街をダッシュするかの二択だからな。
イカせ過ぎるのも問題なのよな。
「俺は昔、遊園地のお化け屋敷の中でセックスしてて、そこで膣痙攣で繋がったまま病院に行って大恥かいたことがあ……、はっ?!」
「「「「………………」」」」
「い、いや、何でもないです」
誘導尋問だったか!
危ない危ない、致命傷で済んだぜ。
さあ、おせち料理を食べよう。
因みに、お雑煮は地域差が大きいので数パターン作ってある。
俺は東北出身で醤油ベースに鶏肉入れるよ。
京都の方の白味噌ベースのお雑煮も美味いんだよなあ。
「で、遊園地で膣痙攣した時の相手は誰なのかな」
「いやー、何のことかなー!!!ほーら!!!それより伊達巻食べて!!!俺が作ったんだよ!!!あーん!!!」
「あーん……、うん、美味しいね」
よし、時雨は誤魔化せたな。
「で、相手は?」
「あーあーあー!!!栗きんとんも俺が作ったんだよ!!!はいあーん!!!」
「あーん」
はー、時雨は可愛いなあ。
「まあ、昔の女はどうでも良いよ。忘れる程度の女なんて、どうでも」
「いや、彼女の名誉のために言っておくが、俺は愛した女性を忘れることなんてないよ」
……あっ。
「「「「………………」」」」
ックゥー!またやっちまったか!
良い致命傷だ。
ラッキーパンチをもらっちまった。
だが、行きずりの女、みたいなのはないから。
俺は一度抱いた女の子は永遠に覚えてるから。
一度チムドンドンした女の子のことはずっと覚えてるよ。
「ふうん……」
おっとー?
時雨がお怒りだぞー?
でもまあ……。
「こればっかりはね。君達がいくら俺を解剖したり洗脳したりしても、俺は愛した女性を忘れることはないよ。大切な思い出だ」
「……分かっているよ、提督はそういう人だ」
「悪いとは思ってるけどねー」
「……なら、もうちょっと悪びれてほしいものだけどね」
さて……。
夜の0時。
「そろそろ、良いムードになってきたね」
と時雨。
「どの辺が?」
「……なってきたね(強調)」
くっ、強い。
だが俺は最後まで抵抗するぞ。
「そういう気分じゃない」
「そういう気分にしてあげるよ」
「もう眠い」
「寝てて良いよ」
「実家に帰らせてもらいます」
「一日くらい遅れたって大丈夫さ」
よし!
無理!
なら俺が動く!
「せめて戦艦空母だけ……」
「まあまあ、そう言わず」
あひん。
「あ、なんか注射さりぇたんだきぇど……」
「足りなかったかな?」
あひん。
「あばばばばっば」
「うん、よしよし。スペシャルブレンド麻酔……、提督の薬物耐性を超える薬品、だんだん作れるようになってきたよ。さあ、楽しもうか。冬の夜は長いよ」
ヒェー。
いや本当に今年もよろしくお願いしますよ。