旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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免許更新だるいなー。


485話 保育園

「保育園?」

 

「はい、黒井鎮守府の所有するビルの空きテナントに保育園を作ろうかと」

 

大淀のエントリーだ。

 

なるほど、保育園か。

 

良いんじゃないかな、多角経営は。

 

保育園とか利益出なそうだけど……、子供は国の宝だからね。利益度外視でやっても良いかも。

 

今の時代、共働きが当たり前で、子供は保育園に預けるのが普通みたいな流れになってきてる。

 

うーん、社会の情勢の良し悪しは語らないでおくが、とにかく、今はそういう社会の流れなんだ。

 

よし、それなら、保育園やってみようか。

 

子供達のために!

 

「良いね!保育士はどうするの?」

 

「私達がやります」

 

は?

 

「絶ッッッ対駄目。やめて」

 

「何故ですか?いずれ生まれてくる、提督と我々艦娘の赤ちゃんの面倒を見る予習と思えば」

 

お願いだから勘弁してくれ。

 

許してくれ許してくれ……。

 

預かったお子さんをミンチにしたら、両親にどんな顔して詫びれば良いか分かんないよ俺。

 

「大丈夫です、私達艦娘は常識的な行動をしますから」

 

「嘘だッ!!!(ひぐらし並感)」

 

「本当です、私が提督に嘘をつくことなどあり得ません」

 

俺は大淀のスカートをめくる。

 

「……パンツを穿くという常識も守れない人間に子供を預けられるかよ!!!」

 

「別にパンツを穿かずとも、子供の面倒は見れます」

 

くっ、このままじゃ議論は平行線だな。

 

よし、こうなったら!

 

「バーチャル保育園だ!VR世界で保育園をやって、君達がちゃんとできたなら、この世界にも保育園を作ることを許可する!!!」

 

「はい、了解しました」

 

 

 

そして、ここはVR世界。

 

そこに、バーチャル保育園児を用意して、バーチャル保育をさせる。

 

バーチャルと侮ることなかれ、この工廠製VR機器は、触感だけではなく、味覚、嗅覚まで完全にシミュレートする量子コンピュータだ。

 

バーチャル園児も、ほぼ百パーセントの再現率だ。

 

さあ、できるというなら、このバーチャル園児を一日面倒見てみろ!!!

 

 

 

さて……、どうだろうか?

 

大淀を見てみる。

 

「ねーねー、大淀せんせーは何でおぱんつ穿いてないのー?」

 

お、大淀め、この期に及んでノーパンを貫くか!!!

 

「先生はね、四六時中大好きな提督のことを考えてお◯◯◯が濡れちゃうから、パンツ穿いてないの」

 

「はい逮捕ーーーッ!!!」

 

大淀、退場!!!

 

次、長門。

 

「長門先生、抱っこしてー!」

 

「はっはっは!良いぞう!そーれ!」

 

「ぁああああ〜〜〜ッ!!!!」

 

長門は、高い高いと称して、子供を十メートルくらいの高さに放り投げてキャッチした。

 

「はい、退場ーーーッ!!!」

 

危険行為!

 

ポーラは……。

 

「バーチャルでも酔えますねえ〜。あ、君、お酒飲む〜?」

 

「クビだクビだクビだクビだー!!!」

 

子供に酒を勧めるな!!!

 

 

 

なんて奴らだ!

 

君達にはがっかりだ!

 

まさかここまではちゃめちゃだとは!

 

その一方で。

 

「ほーしょー先生ー」

 

「はあい、どうしました?」

 

「僕、眠い……」

 

「ああ、そろそろお昼寝の時間ですからねえ。先生がとんとんしてあげますから、おねんねしましょうねー」

 

流石は鳳翔……、ママ力強いぜ!

 

他は……。

 

「はーい、上のお口あーんしてねー」

 

「あーん」

 

「はい、持病のお薬飲めたねー、偉いねー」

 

「かしま先生ー、上のお口ってなあに?お口は一つしかないよ?」

 

「女の子は下にもお口があるんですよー」

 

「えー?どこー?」

 

「大人になったら、下のお口で男の子を食べることになるんですよー」

 

「こ、怖いよー!」

 

鹿島は……、まあ……、ちょくちょく下ネタ挟むけど、子供の面倒自体はみれている。

 

「ほーら、おやつやでー!」

 

「「「「わーい!」」」」

 

「こらこら、キミィ、零さんといてー?」

 

「ごめんなさーい」

 

「君はスプーンの使い方上手やねえ、偉いでー!」

 

「わーい!」

 

龍驤も子供の面倒を見るのが上手い。

 

だが……。

 

「僕、先生と結婚する!」

 

「は?」

 

「えっ」

 

「私の全ては旦那様に捧げていますから」

 

「えっえっ」

 

「私の全ては旦那様のもので、他人である貴方には一片たりとも『私』をあげません」

 

「びえーん」

 

時折キレるのがなー……。

 

 

 

うーん、これ、子守は全員無理そうだ。

 

「よし分かった、保育園は作って良い」

 

「では」

 

大淀が何かを言いかけるが、俺は言葉を続ける。

 

「だが!保育士は外部から雇うこと!週休二日と残業時間短め、年間休日120日は絶対に保証して!」

 

「はい」

 

「責任者は香取!」

 

「はい!」

 

香取が返事をする。

 

「艦娘は子供に干渉しないこと!」

 

「はい」

 

これならどうだ!

 

 

 

数日後……。

 

「黒井保育園、どう?」

 

「大繁盛です」

 

保育園って、繁盛してるって言っていいものなのかな……?

 

まあいいか。

 




大淀
ヤバい。

鹿島
よく下ネタを言うが、実は一番まとも。

旅人
精神年齢が中高生。

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