旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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金色のガッシュ今更履修する。


489話 秘書艦チェンジ! その1

珍しく葉巻を吸っている俺。

 

悪の組織のボスなので、葉巻を吸ってみせる。

 

やたら毛の長い猫の代わりに首輪付きを膝の上で撫でて、ギンギラギンの金の指輪をつけ、真っ黒けな黒スーツを着て、豪奢な革張り赤ソファに座っている。

 

「うぉっほん!さて、大淀クン、報告しタマエ」

 

俺は大袈裟に咳払いして、秘書の大淀の報告を聞く。

 

「はい」

 

大淀は、ラップトップを開く。

 

すると、執務室の壁に、あからさまに近未来な壁投射立体映像が現れる。

 

「まずは収益ですが、先月と大差なく〜……」

 

「ふむふむ……」

 

「……ということになっております。以上で定例報告を終わります」

 

「ふむ、ありがとう大淀クン」

 

俺はブランデーの注がれたデカいグラスを回して、一口で飲み干す。

 

「………………このキャラ飽きたからスーツ脱ぐわ」

 

「はい」

 

「もふ」

 

「首輪付きはこうだ!」

 

窓を開いて首輪付きを全力で空へぶん投げる。

 

「もーーーふーーー」

 

首輪付きは星になった。

 

さて。

 

「純利益は先月とプラマイ五パーセント以内だから問題なし。特に変わったことはないみたいだね」

 

「はい」

 

うーん、大淀は今日も可愛いな。

 

キリッとしてて素敵だゾ!

 

俺は大淀のスカートをめくる。

 

……ノーパンだ。

 

「ただ、パンツは穿いてくれ」

 

「善処します」

 

 

 

そんな感じで、大淀の定例報告を聞いてから、来客に対応して、昼休憩を入れていると……。

 

「……よく考えたら、なーんか、ずるいっぽい」

 

夕立に絡まれた。

 

「えっと、何が?」

 

「大淀さん、誰も何も言わないけど、ちゃっかり提督さんの秘書に収まってるっぽい!」

 

あー?

 

あー。

 

「そうだね?」

 

「私も秘書艦やりたいっぽいー!」

 

秘書の艦娘、略して秘書艦ってか。

 

うーむ……。

 

「そうだそうだー!僕も秘書艦やりたいよー!」

 

ともがみん。

 

「私は別に……、まあ、頼まれれば……」

 

と加賀。

 

「あらあら〜」

 

龍田。

 

「不知火は……、別に、ふ、不満はない、です」

 

ぬいぬい。

 

「大淀はどう思う?」

 

俺は大淀の意見を尋ねる。君の意見を聞こう。

 

「提督は万民に崇められるべき、いと尊きお方です。艦娘であれ、人間であれ、提督のご威光が届く、提督のお近くにいたいと思うのは不自然なことではないでしょう。いえ……、提督のご威光は、遍く存在に届く偉大なる光。それはまるで太陽のようですね。ですから、太陽の化身たる提督は、ただ存在するだけで、多くの……、本当に多くの人間の力になります。無論、この私にも、提督という光はいつも届いております。お陰様で私はいつも、提督のお力により、心身に安寧を齎されており……」

 

大淀は崇拝タイプのヤンデレだから、何でも言うこと聞いてくれるなー。口を開けば俺を讃える言葉が出てくるぞ。

 

「ふーむ……、じゃあ、試しに、秘書艦を変更してみるか!」

 

 

 

今日の秘書艦は夕立だ。

 

「提督さん!よろしくっぽい!」

 

「はい、よろしくねー」

 

夕立は、いつもの狩装束ではなく、珍しく、艦娘の艤装である黒いセーラー服を着ている。

 

白露型は基本的に狩装束なので、久々にこの姿を見る。

 

夕立は可愛いですね。

 

バナナのナナチはバナナナチ。

 

はっ?!いかん、変なミームが……。

 

「まずは今日の報告っぽい!」

 

「うん」

 

「………………で、ここは〜」

 

「うんうん」

 

「……っぽい!報告終わりっ!」

 

ふむ……、ちゃんと報告できたな。

 

夕立はいつもぽいぽいしてるけど、決して馬鹿じゃない。

 

むしろ賢い方だ。

 

鎮守府の知能のランキングならば、上から数えた方が早いくらいには頭がいい。

 

どうやら、数字にも強いらしい。

 

白露型は基本的に、知的労働や魔法方面に強いから、安心して任せられるな。

 

「よし、じゃあ、今日のスケジュールは?」

 

「んー、特にないっぽい」

 

「そっかー」

 

「って言うより、黒井鎮守府のシステムが、提督さんなしでも動かせるようになってるっぽい?」

 

そうらしいね。

 

仕事ないのは助かるけど、暇なんだよねー。

 

まあ、仕事はないんだけど、探せば仕事はあるっちゃあるのよね。

 

俺の仕事は、他組織との交渉がメインだからな。

 

会計はAIにやらせてるし、末端の人間もAIに置き換えてある。

 

下部組織に、人間を使った貿易会社があるが……、これは、深海棲艦騒ぎで職を失った貿易会社関係者の救済のために始めたものだ。

 

つまり、基本的に、俺と艦娘の仕事は、AIには不可能な高度な判断力を必要とする仕事か、もしくは、直接戦闘をする仕事がメインになる。

 

俺はまあ、戦ってもしょうがないくらい弱いから、いつも他の組織との交渉をしている。

 

それも、普段は、外交官的な、あまり好戦的ではなくしっかり者の艦娘にパスしている状態だから、俺の仕事はマジで特にない。

強いて言えば、俺の仕事は、艦娘を構ってあげて、艦娘のメンタルヘルスケアをすることだ。

 

マネジメントも、ぶっちゃけ、俺より大淀の方が得意だし。

 

営業するにも、既に、日本の総理大臣やアメリカの大統領、国防組織ヤタガラスに、ギャング組織パッショーネなど、国や大組織などに販路を持っているから、これ以上どうしようもないし。

 

むしろ、俺が営業される側なんだよなあ。

 

まあ、相当良いところ以外じゃ、変な営業マンには会わないけどね。

 

「じゃあ、提督さんは、今日はどうするっぽい?」

 

「うーん、そうだな……、今日は、艦娘のためにおやつでも作ろうかな」

 

「りょーかいっぽい!」

 

 

 

厨房に入る俺。

 

「ケーキでも焼くかー」

 

「ぽい」

 

どデカイボウル、どっさり小麦粉、山ほど砂糖。

 

「ふんふんふーん、っと。夕立、これ、混ぜといて」

 

「ぽーい」

 

んー。

 

夕立、わりと役にたつな。

 

「お菓子作りって、秘薬作りと同じようなものっぽい。分量間違えずに適切な手段で材料を加工すれば良いっぽい!」

 

確かにそうか。

 

白露型が普段作ってる怪しげな秘薬に比べれば、お菓子作りなんて簡単だろう。危険もないしね。

 

「でも、夕立は提督ほど器用じゃないし、お菓子作りに最適な材料の分量も知らないから、その辺はお任せっぽい」

 

「あいよー」

 

っと、こんなもんか。

 

さて、お菓子もできたことだし、冷蔵庫にケーキをぶち込んでおく。

 

まあ、ホールケーキも空母に目をつけられれば秒で消えるのだが。

 

っと、そろそろお昼の時間だ。

 

次は昼飯を作らなきゃな。

 

「夕立はその辺で待ってて、昼飯作るわ」

 

「ぽーい」

 

 

 

昼食後……。

 

鎮守府の見回りをする。

 

「やあ、頑張ってるね」

 

「えへへ」

 

艦娘の顔を見て、頭をナデナデしてあげるだけで、士気が上がるのだ。

 

ならば、艦娘とは、ちょこちょこコミュニケーションをとるべきだろう。

 

遠征に行っていた艦娘を出迎えて、出撃していた艦娘を褒めてあげて、事務仕事をしている艦娘に差し入れ(挿し入れではない)してあげるだけで、士気はぐんぐん上がる。

 

まあナニを挿し入れすると士気以外もアガっちゃうから、さじ加減が難しいのだが。

 

「おう!遠征終わったぜ!」

 

「おー、よしよし、頑張ったな!偉いぞ天龍!」

 

「えへへ❤︎」

 

好感度はなるべく下げていきたいのだが、頑張っている艦娘に声をかけるのはやめられないんだよな。

 

みんなね、帰って来る時にね、褒めてもらえると思って目をキラキラさせて帰って来るのよ……。

 

そんな艦娘達に塩対応はできぬぅ……。

 

「頑張ったな!偉いぞ!ほら、ちゅー!」

 

「きゃん❤︎や、やめろよぉ、提督ぅ〜❤︎」

 

 

 

さて……。

 

夕立、割と問題なく秘書艦を務めていたな。

 

「提督さん、お背中流すっぽい〜!」

 

「はいよ、ありがとね」

 

え?

 

いや、黒井鎮守府は混浴なんで。

 

 

 

寝るか。

 

「秘書艦だからお隣でおやすみっぽいー!」

 

「はいはい、おやすみ」

 

え?

 

いや、俺の部屋は鍵ついてないんで。艦娘はフリーパスなんで。

 

 

 

明日の秘書艦はもがみんにお願いしてみようかな。

 




夕立
第一形態は美少女なのでセーフ。

旅人
夕立とはなかよし。
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