旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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512話 黒井鎮守府天下一武道会

「スポーツの秋だぞ!」

 

黒井鎮守府はまあ、亀仙流みたいなもんだから。よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む、人生を面白おかしく張り切って過ごすんだゾ!

 

という訳で、鎮守府にいる艦娘にスポーツを奨励しておく。

 

すると、誰かが言った。

 

「格闘技でもいいのか?」と……。

 

 

 

「ROUND1!……FIGHT!!!」

 

「「うおおおおおおっ!!!!」」

 

どうしてこうなった……?

 

俺はただ、健康のために適度な運動をして欲しかっただけなのに……。

 

鎮守府が一時解放されて、リングができ、その上で外部から呼び寄せた格闘家達が、艦娘達と鎬を削っている……。

 

テレビ局各位が集まり、それを全国放送している……。

 

観客席は満席で、大変な混雑になっている……。

 

更に、会場の上部にスクリーンが設置されており、賭けの対象にもなっている……。

 

そして何より問題なのは……。

 

「えっえっえっ、何で俺も参加者に登録されてんの????ねえ、ねえってば、コラ、誰だ?!誰が勝手に登録した?!!!!」

 

俺も戦わせられる羽目になっているってことだ……!!!

 

現在は、『黒井鎮守府ナンバーワンパワーファイター』こと、長門と、『流浪のストリートファイター』こと、ケン氏のバトルだ。

 

「波動拳!!!」

 

「ぐうっ……、効かんなあ!!!」

 

「何っ!!!」

 

「おおおあああああっ!!!!」

 

長門は、投げキャラでしかもスーパーアーマー持ってる反則キャラだからな……。

 

だが……。

 

「はあっ!」

 

「おおっ、ブロッキングか!」

 

長門のパワーは、ザンギエフ氏よりも強いくらいの超パワーファイターだが、技量というものはほぼないから、いなす事は可能なんだよな。

 

「昇竜拳!!!」

 

「がああっ?!!!」

 

「竜巻旋風脚!!!」

 

「ぐお……、だが、捕えたぞ!!!うりゃああああ!!!」

 

「ぐうあっ!!!」

 

白熱のバトル展開……!

 

そして俺の相手は……!

 

「よお、旅人」

 

「ゲェーーーッ!!!レッドさん!!!」

 

「お前をぐちゃぐちゃにぶちのめせば、賞金五百万らしいなー」

 

ヘラヘラ笑ってやがるぞ、このチンピラ!

 

「いやー、俺もさ、たまにはかよ子にうまいもんでも食わせてやりてぇしよぉ。だからまあ、悪いな!」

 

「ひ、ひぃ、殺される……」

 

えっこれ、ギブアップして良いよね?土下座OK?OK牧場?

 

「ROUND1!……FIGHT!!!」

 

「やだーーーッ!!!」

 

「「「「提督がんばれー!」」」」

 

「無理です!!!君達の提督はこんな強いのには勝てません!!!誰か助けてテェ↑!!!」

 

「おら、始まってんぞ?」

 

ひいいっ!殺人チンピラストレート!

 

「わっほい!」

 

避ける!

 

「チクショーーーッ!!!やってやらああああっー!!!」

 

お前の空手を見せてやれと俺の中の闘将ダイモスが言った気がするので、全力正拳突き。

 

常人ならぶっ殺せる一撃だが、案の定、レッドさんにはそんなもんは効かない。

 

「へえ、良いパンチ持ってんじゃん」

 

ヘラヘラ笑ってやがる!

 

「うわああああっ!南斗水鳥拳奥義!鴛鴦双掌!!!」

 

相手の胴を抱きしめるかのように斬れる手刀を叩き込み、両断する技だ。

 

常人ならもちろん即死。

 

「イテッ、ちょっと斬れたわー。あーあ、お前、死刑確定だわ」

 

後ろ回し蹴り!来る、今!

 

威力的にパリィは不可能!

 

こんな時はピタゴラスイッチを思い出せ!

 

「頭を下げればぶつかりません!!!」

 

「おら、まだ行くぞ」

 

音速に迫る速度のジャブ!フック!ストレート!

 

ジャブはヘッドスリップ!フックはブロッキング!ストレート、パリィ、無理、転がれ!!!

 

「んぬぁあぁ!!!」

 

「おいおーい、逃げんなよ?な?」

 

「死んじゃうーーーッ!!!俺死んじゃうよーーーッ!!!」

 

反撃だ、南斗獄屠拳。

 

斬撃効果を持つ飛び蹴りで、俺でも旧式大砲くらいの威力は出せる。

 

が、強靭な腹筋で弾かれる。

 

「良いねえ、お前やっぱ怪人やった方が良いんじゃねえの?アーマータイガーくらいなら五秒で潰せるけど、お前は五分くらい保つもんな。ほら、行くぞ、オラアアアッ!!!」

 

何だ次は……、消えた、いや、浴びせ蹴り!こんなん当たったら身体パーン!ですぞ!

 

出遅れた、これは避けられん!なら、前だ!

 

蹴りのような肉体を振り回す攻撃は、遠心力の乗った先端に当たるのが一番痛い!なら、前へ!ガード、っおおお!腕が痺れる……、そして重い、足腰にもきた!

 

「ハハハ、相変わらず避けんのが上手いなオイ。こいつはどうだ?」

 

ラリアット!不味い、さっきので足腰が思うように動かない!なら!

 

あえて後ろ向きに飛ぶ!

 

「見様見真似……、『消力』(シャオリー)……!」

 

中国拳法の極意にて、ダメージを減らす!とは言え、俺の技量では、三割ほどのダメージはそのまま来る!

 

「ハハッ、何だそりゃ?またお得意の拳法ってやつか?良いねえ、俺もブルースリーのファンだぞ。ほれ、アチョーってな!!!」

 

馬鹿みたいな勢いの蹴りの連打!

 

あ、無理だこれ。

 

旅人は全身の骨を砕かれて再起不能(リタイヤ)だーーーッ!!!!

 

「レッド、WIN!!!」

 

 

 

俺は包帯でぐるぐる巻きのCCOの様な姿で他の試合を観戦している。

 

リングの上では、範馬勇次郎が武蔵とステゴロしてる。

 

「もうさ……、やめない?戦いは何も生まないよ」

 

「よしよし」

 

俺は大淀に撫でられながら、試合の推移を見守った……。

 

勝敗?まあ、その、強さ議論は荒れるのではっきりとは言わないけど、俺は全戦全敗だよ。

 

 




赤い人
ヒモのどチンピラ。

旅人
全治、次話まで。

長門
ナガト・ナガト・ナガト。

武蔵
からくりびとではない。
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