投稿ペースは下がったけどやる気はバリバリあるんだがなあ。
「スローライフがしたい」
俺は、どうぶつの森をプレイしながら言った。
「またですか?今回はどこを買い占めますか?」
大淀が笑顔で言った。
「ヤメロー!それでは桃鉄になってしまうー!」
「ボンビー!提督のために土地を買ってきたのねん!とってもお得なのねん!」
流石大淀、打てば響くな。ツーカーの仲だよ、俺と大淀は。
AIBO!って感じだ。アテム!!!
俺は……。
「今回は深海棲艦の島に行く」
深海棲艦の島。
俺達、黒井鎮守府がボッコボコにした深海棲艦を収監する監獄島!!!
と、見せかけて、発電所をつけて、ケーブルを通してネット環境もあり、家畜を放牧し、畑を作った、完全に自立した生活が可能な無人島である。
無人島……、まあ、深海棲艦は人じゃないでしょ?と言われればそうなんだが、俺の旅人カウンターでは深海棲艦も人間だから。
ぶっちゃけ人外娘の範囲内でしょ?俺は人外っ娘もバリバリ行けるから。
バリバリ最強ナンバーワンだから。
ランク1オッツダルヴァだから。
コミック外楽購読してるから。
早速、新調した旅人号で、捕虜にした深海棲艦に会いに行く。
チ級のちーちゃんがお出迎えしてくれた。
ちーちゃんは、雷巡チ級の『オリジナル』だ。
今、俺達、黒井鎮守府が戦っている他のチ級は、ここにいるちーちゃんのコピー品でしかない。
意志を持ったチ級はこの地球上にこの子しかいない訳だな。
つまりは、俺達がチ級を殺して回っても、死んでいるのはちーちゃんのコピーであり、意志のない肉人形でしかないってことだ。
流石に、意志のある深海棲艦を血祭りにするのはとてもかわいそうなのでやらない。
「提督〜!来タノカ!」
「おっすおっす」
さて、ちーちゃん。
ちーちゃんは、艤装であるあのクソデカアームと仮面を外して、ラフな冬のパンツルックで決めている。
「おやおや、ちーちゃんは可愛いですね(ボ並感)」
「エヘヘ、サンキュー!デモ、マズハ『チュー』シロヨナ!」
おーおーおー。
「もちろんさ!ちゅっちゅー!」
「チュー!」
あー、かわええなあ。
深海棲艦はね、艦娘と違って重くないからね!
艦娘は重い!それはそれは重い!例えるならエルガイム並みだ!
ヘビーメタルってことだね、うん。
しかし、深海棲艦は重くない。
恋人気分でいちゃついて来るだけ!
艦娘の場合、選択肢ひとつ間違えば監禁ルートだが、深海棲艦はそんなことないからな!
まあ別に、艦娘も、ちょっと監禁されて欲望を満たしてあげれば解放してもらえるから別に困らないんだけど。その欲望、解放しろ!って感じ?
深海棲艦はもう本当に、たまにデートしたり、SNSで絡んだり、軽くセックスしたりするだけで満足してもらえるからとっても楽々の楽々フォン。
いや、もちろん、だからと言って艦娘が嫌いな訳じゃないよ?愛してもらって嬉しい、幸せだ。
多少の異常行動は、愛故にだし許せちゃうよね。
ちょっと解剖されたり逆レされたり監禁されたりするくらい、みんな許せるはずだ。男なら誰でも。
さて、ちーちゃんと手を繋いで、深海棲艦島へ。
深海棲艦島はほら、ひょっこりひょうたん島みたいなもんだから。
ヴィンランドとかジパングとかエルドラドとかそんなノリの土地で、普通の人はたどり着けない海域にある。
日本近海ではあるが、具体的にどことは明言しない。
「ヲッ!」
「アラアラ!マタ来テクレタノネ!嬉シイワ!」
「やあ、ヲっちゃん!たっちゃん!」
ヲ級のヲっちゃんと、タ級のたっちゃんだ。
ヲっちゃんは、あのクソデカ被り物をやめて、毛糸のセーターとマフラーを着込んでいる。
確か、編み物にハマっているとか言ったっけかな?
セーターの出来は素人とは思えないほどに良くできていた。
その暖かそうなもふもふの格好が、ヲっちゃんの人間的な丸さにベストマッチ。
優しげな美少女になっている。
たっちゃんは、ロングスカートにコートという出で立ちで、大人っぽくて綺麗だ。
髪型も、いつもより短めの髪をハーフアップにしていて、大人のクールさを演出。
似合ってるなあ。
二人を一頻り褒めた後に、三人に囲まれながら、島を回る。
途中、何人もの深海棲艦に出会うが、皆、人生をエンジョイしているのが感じられた。
刑務所にいるマフィアのような生活をしているようだ。
毎日、悠々と暮している。
「「ア、提督ー!」」
おや、深海双子棲姫。
二人でぽこんぽこんとテニスのラリーをしていたみたいだ。
深海棲艦ももちろん、身体能力が高過ぎて、いまいちスポーツは楽しめないみたいだが、特別に調整された黒井鎮守府特製のスポーツ用品を使ってなら、楽しめるはずだ。
二人は側のタオルで顔を拭いてから、俺の両側に来て、両方から頬にキスをしてくれた。双子ならではの攻め方……、イエスだね!
「マタ来タノ?」「ヨク来タネ!」
「こんにちは、シロちゃん、クロちゃん」
深海双子棲姫は、白い方がシロ、黒い方がクロと名乗っている。
名前とかは特別な意味を持たないらしく、その辺は彼女達は適当だ。
「運動してたのかい?いいね、健康的で素晴らしいよ!」
「ウン!」「泊地棲姫ミタイニ太リタクナイシ!」
ほう……?
「泊地棲姫は?」
「「アソコ」」
指差された方角に向かうと……。
室内で、泊地棲姫が炬燵に入りながら、デカイ業務用のバニラアイスを食べていた。
「炬燵アイスハ至高ダナァ……。最高ノ贅沢ダァ……」
俺は後ろから腹肉をつまむ。
「ふんっ!」
「アヒョッ?!!ウ、ウワー!誰ダァ?!!」
「俺だよ、泊地棲姫……。何だこのプニプニは!ダイエットしなさい!」
「ウゥ……、スマナイ……。秋ハ美味シイモノガ多クテ……」
「秋ももう終わりでしょーが!」
「スマン……、スマン……!」
全くぅ。
ん?
「オオ、来テイタノカ、提督」
「三カ月ブリクライカシラ?」
南方棲戦姫と空母棲姫か。
二人は太ってないが……。
裾がほつれたジャージに、胸に『田吾作』『かまぼこ』などと印字された白シャツ。
だるっだるな生活をしていることが見て取れる。
「南戦ちゃん達、今起きてきたでしょ?」
「オウ!今日ハ早起キダゼ!昼飯前ニ起キタカラナ!」
もう十二時だよ。
「普段は何やってんの?」
「「模擬戦ト、ネトゲ」」
「夜更かししないようにね?」
「提督ガクレタVRゲームッテノガ面白過ギルンダヨナア……」
「あんまりやり過ぎちゃ駄目だよ。それと、朝はちゃんと起きること!」
「「ハーイ」」
まあ、こんな感じで、みんな楽しく暮しているみたいだ。
だが……。
「何か困り事とかはあるかい?」
と俺が訊ねると。
「実ハ……」
何か事件が起きているようだ。
さて、何だろうな……?
ちーちゃん
まな板ではない。
たっちゃん
あだち充ではない。
ヲっちゃん
おっちゃんではない。
旅人
スーパーカワセミハッグ。