旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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なろうスゲーな、さっきランキングを覗いたら、「追放する側が主人公で、味方のメンバーを適材適所に追放して感謝される」って逆張り小説があったぞ。

もはやどういうことかわからん。


525話 妙高過去語り 後編

そう……、私達は、敬愛する提督を殺そうとするテンプル騎士団は絶対に許しません。

 

テンプル騎士団だかなんだか知りませんが、提督を殺そうとする組織がある。

 

人を守るために身を粉にして働く提督を、殺そうとする組織が。

 

それを聞いた私達は、溶岩のように煮えたぎる怒りに身を包まれました。とてもじゃありませんが、正気ではいられません。

 

提督を狙うのですよ?

 

私達を愛して、慈しんでくれる方を。

 

まだ、この頃は、艦としての意識の方が強く、色恋はよく分かっていませんでしたが、それでも……。

 

提督の愛機として、道具として、主人を害する敵の存在は許せませんでした。

 

しかし、いかんせん、当時の私達には何の力もありません。この時の私は、いくらか人より強くて、深海棲艦と戦えるだけの存在に過ぎなかったのです。

 

故に、私達は、徹底的に自分を鍛え上げました。

 

まず、提督に紹介された『アサシン』と交渉して、暗殺の技能を学びました。

 

それと並行して、深海棲艦と何度も戦い、練度を上げました。

 

技量を高め、戦い方を洗練させました。

 

私は、特殊鋼材の双剣による剣技を極め、多少の魔術も修めて、魔弾銃を扱うようになりました。

 

足柄は、戦艦に比肩する程の剛力を持ち、大刀術を修め、爆発物に関する知識を修めて、破壊工作においてはスペシャリストと言って良いほどになりました。

 

羽黒は、目の前にいても認識できないほどの隱れ身の業と、毒物に関する深い知識を得ました。

 

那智は、恐ろしいまでの身のこなしと、剣技に暗器術を修め、体術や人身掌握、拷問と幅広い技術を習得しました。

 

毎日、血の小便を垂れ流しながら、死ぬ気で訓練しました。

 

ええ、はい。

 

「そんなもの」は、「そんな程度のこと」は、提督を守るためならば全く辛いとは思いませんでした。

 

むしろ、流した血の量で提督の安全が買えると思うと、喜びを覚えました。

 

やがて提督は、多額の借金をして資材を買い集め、どんどん艦娘を召喚していきましたね。

 

艦娘が増えるのは嬉しかったです。

 

え?ああはい、まあ、昔の仲間に会えるのもそうですが……、何より、提督を守るための肉盾が増えるじゃないですか。

 

はい!盾です!

 

提督を守るための肉盾は、多ければ多い方が良いですからね!

 

え?

 

「君達は盾じゃない」ですか?

 

いいえ、いいえ。

 

私達は、提督の盾です。

 

盾であり、矛であり……。

 

そして、少しでも、女として見ていただければ……♡

 

いえ、出過ぎた言葉でしたね。

 

道具で、道具が良いのです。

 

他でもない、この世で最も尊き貴方の。

 

 

 

その後も私は色々と調べたんですよ。

 

提督を狙う愚か者共……、たくさんいますね。

 

テンプル騎士団だけじゃありません。ショッカー、カオスインシデント、財団X、アマルガム、ギャラクター、恐竜帝国。

 

絶対に許せない……、殺してやる、殺し尽くしてやる。

 

提督は、本来ならこのような血生臭い戦場とは関係のない、平和なところで自由に伸び伸びと生きるべきお方です。

 

それを、このような義人を、この糞のような戦場に引き摺り出して戦わせるなどと!

 

私は、提督をいつも見ています。

 

いつも優しく微笑んで、生きる喜びを噛みしめながら、穏やかに生きている提督は。

 

戦場では、あんな、あんな辛そうな顔を。

 

あんな顔を、私は、提督にあんな顔を。

 

嫌だ、見たくない!

 

提督にはいつも笑っていてほしい!

 

だから、だから私は、強くなる。もっともっと強くなる!

 

提督から笑顔を奪う全ての存在を抹殺する為に!

 

敵を、敵を殺せば、敵を全部殺せば、提督はいつも笑顔でいてくださるはず!

 

そうですよね、そうですよね!提督!

 

……すいません、取り乱しました。

 

ですが、私は、私達は。

 

提督には笑っていてほしいんです。

 

どんな敵も、どんな辛いことも、私達が全て処理します。

 

だから、笑ってください。

 

笑って、私達を迎え入れてください。

 

私達の帰る場所でいてください。

 

ずっと、ずっと……。

 

例え、この世界が終わっても、輪廻の果てで再び出会って。

 

また、貴方の下僕になりたいと、私達はそう願っていますよ♡

 

 

 

はい、え?

 

うふふ、そうですね。愛の告白、してしまいましたね♡

 

え?ええ!もちろん本音の本心ですよ♡

 

それで、その後は、この時にできた縁により、アサシン教団に力を貸すこととしました。

 

もちろん、裏取りもしていますが、アサシン教団から頼まれる依頼は、報酬額は少なめですが、そこに大義があります。

 

はい、そうでしょうね。

 

大義などという言葉はまやかしに過ぎません。

 

ですが、私も信じたいのです。

 

積み上げた屍が、流した血の一滴一滴が。

 

提督と、ついでに世界を、守るための礎になるのだと。

 

まあ世界の方は割とどうでもいい……、と言うより、私達にとって、世界とは提督のことを指しますから。

 

え?提督がいなくなったら?

 

うふふ、おかしなことを言うのですね。

 

提督がいない世界に価値なんてある訳がないでしょう?即座に自害します。

 

 

 

ええと……、そう、大義ですね。

 

大義という言葉は曖昧であるし、大義は誰もが持っています。

 

ですが……、アサシン教団の大義は、一番共感できました。

 

活人剣の考え方ですね。

 

少数の悪人を殺して大多数の善人を生かす。

 

私達も、別に、無辜の民を虐殺したいなどとは全く思ってはおりません。

 

ただ、生きる価値のないダニのみを始末して、世界をより良い方向に持っていきたいと思っているだけです。

 

つまり……。

 

 

 

「提督のために世界を掃除しておきます。提督は、綺麗になった世界で遊んで暮らしてくださいね」

 




旅人
女には優しい。

妙高
安心してください、妙高もまともそうに見えるけど、ちゃんと病んデレてます。
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