皆さんこんにちは!
私はガンビア・ベイ!
軽空母の艦娘です!
今日は、先輩のアイオワさんと一緒に、海外にお仕事に行くんです!
どこに行くかはまだ聞いてないんですけど……、海外のお仕事ならヨーロッパとかが良いですね!
美味しい食事を楽しんで、歴史的な建造物を見て……、ちょっと観光してから帰りましょう!
さて、パスポートは……。
「ベイ、何やってるの?」
「え?海外なんですよね?パスポートが……」
「要らないわよそんなもの」
「えっと……?」
「今回のmissionは、アフガンの紛争地帯への介入よ。非人道的なテロ組織を一人残らず壊滅させるの」
「うーーーん?」
うーーーーーん????
皆さんこんにちは!
ガンビア・ベイです!
はいそしてここはアフガンの紛争地帯。
無煙火薬のはずが、夥しいほどの発砲の量と回数により、周囲には薄らと白い煙が漂っています。硝煙ですね、匂いで分かります。
政府軍と反政府軍の怒声が聞こえます。お互い、信じる神の名を叫んでいるようです。
ガトリング砲の弾丸が、私達が隠れている土嚢の一部を抉り、跳ねていきました。
狙いの逸れたタイタンの火砲が、住宅地のコンクリート壁をぶち抜いて貫通。それと同時に、着弾の衝撃で建物は崩壊。
榴弾砲の直撃を食らった政府軍の、バラバラになった肉片が目の前に落ちてくる。これは右腕だろうか?銀の結婚指輪がはめられている男性の手。
妻を残して亡くなったのか?それとも離婚していたのか?色々考えられますが、悲劇的なことには違いがない。
「流石に警戒されてるわねえ」
口笛を吹き、ニヤリと笑みを深めるアイオワさん。
「何も面白くないですよーーーっ!!!」
「Calm dawn!クールに行きましょう?大した敵じゃないわ」
そう言ってアイオワさんは、土嚢の壁から身を乗り出した。
……そして、銃弾が山ほど叩きつけられると同時くらいのタイミングで頭を引っ込める。
「軍用レイバー十二体、トーン級タイタン八体、MT八体、月光四体、ロブコ社製ロボット多数……。ごちゃ混ぜの混成軍ね」
「うえぇ……、テロリストなのに、結構な戦力……」
私が嫌そうな顔をすると、アイオワさんはまたもや笑う。
「よく言うわ、貴女が前に出ればすぐに終わりじゃないの」
まあ、それはそうですけど……。
「でも、レイバー、タイタン、MTはちょっと厳しいですよ!あんなに大きいと、『効き目』が悪いから……」
「良いからほら、行きなさい!」
そう言って、アイオワさんは、自分のレールガンに電力をチャージし始めて……。
レイバー二体をまとめて貫いた!
「三十秒後に突撃してね?じゃあ、行ってくるわ!」
「は、はいぃっ!」
アイオワさんは、わざと目立って、私と別方向へ駆け抜けて行った。
うわー……、凄いなあ。
流石に、大型のロボット兵器の弾丸を食らえば、私達艦娘でも相当に痛いのに。
飛んでくる弾丸を蹴ったり殴ったりして弾きながら、時速80kmくらいのスピードで駆け抜けるアイオワさんは、やっぱり、特殊な能力を持つ艤装頼みの私とは違うんだなと分からせられる。
でもAdmiralは、布で20mくらいあるロボット兵器を破壊する人達は割と結構いるって言ってたし……。
マスターアジア?がどうとか?アジアってすごい、改めてそう思った。
っと、三十秒。
じゃあ、突撃!
「Fire in the hole!」
私は、腰のグレネードを敵陣のど真ん中にぶん投げた。
『な、何だ?!』
『細菌兵器か?!』
えへ、当たり!
私の艤装には、金属を高速で酸化、腐食させる『メタリックアーキア』って言う細菌を使ってあるんです。
これを使えば、金属でできた兵器を簡単に無力化できる!
……だから、紛争地帯への介入みたいな仕事をたくさん回されるんだけど。
でも、どれもこれもAdmiralの為と思えば苦じゃない。
Admiralが喜んでくれるなら、私達はどんな無様なことでもするし、どんな悪いことでもする。
Admiralの笑顔の為なら、私達艦娘は、命を捨てることすら厭わない。
世界で唯一、自分を愛してくれる男性に殉じる。
世界で一番、自分を愛用してくれる主人に殉じる。
女として、兵器として、両方の意味で私は忠誠を誓っているんです。
こんなに嬉しいことはありません。
今回のテロ組織も、潰せばAdmiralの利益になります。
うん……、そう考えると、やる気がどんどん湧いてくる!
お仕事頑張ろう!
そんなことを考えているうちに、周辺の兵器は全て朽ち果てました。
後は、逃げようとするテロリストを逮捕して終わりですね。
「何捕まえてきてるの?missionは『殲滅』なのよ?」
「ああ、ちょっとお話が……」
「話?」
はい、尋問をしようと思いまして。
私は、縛られて転がるテロリストに訊ねます。
『これだけの武器、どこから調達したんですか?』
『誰が喋るか!』
『えっと……、聞かれてないことを答えられると困るんですけど……。その、他にも喋れる人はいるみたいなので、貴方は死んで良いですよ』
『あ……?ぷギッ』
私は、余計なことを答えたテロリストの頭を踏み潰す。
『えっと、もう一度質問しますね!ちゃんと答えれば、出来るだけ綺麗に殺してあげますから、安心してください!』
黒井鎮守府に帰還しました。
「えーと、テロリストは、それぞれ別々の組織から援助を受けていた、と?」
私の書いたレポートに目を通したAdmiralがそう言った。
実際、今回のテロ組織は、シャフトエンタープライズ、ロブコ社、キサラギ重工など、様々な組織が手を貸していた……。
恐らくは、新兵器のテストだと思われるんですけど……。
「ふむ……、なるほど」
「何か分かりましたか?」
「全然わからん(ジャガー)!」
作画がみんみと化したAdmiralはそう言って。
「けど、なーんかね」
元の作画に戻り、一言。
「何か……?何かって、なんですか?」
「めんどくさいことになりそうな予感、ってことよ」
うーん、大変なこと、かあ。
あっ、そうだ!
「Admiral!それなら、私が癒してあげちゃいます!」
「あぁ^〜、良いっすねぇ!何やってくれるのかな?」
「それはもちろん!日本の奥ゆかしくも伝統的な……」
「うんうん!」
「エロドージン・HENTAIセックスです!公園のトイレで肉便器プレイしましょう!」
「うーーーーーん????」
なんだかんだ言って付き合ってくれるAdmiralって、実は聖人なんじゃないですかね?
ガンビア・ベイ
まともな方。
旅人
ガンビア・ベイはセーフラインなので、心ゆくまで楽しんだ。