さて、今日も仕事だ。
執務室で皆の報告を聞きながらティータイムと洒落込もうか。
ロイヤルミルクティーを飲む。
「んっん」
おおっと?
これ、母乳だな。
……母乳だな。
これは……、母乳だな。
母乳でミルクティーを?
なるほど……、深いな。
ロイヤルミルクティーだから、母乳で茶葉を煮出して淹れた訳になる。
つまり、これを淹れた艦娘は、給湯室でおっぱいを露出して、おっぱいを搾り鍋に集め、それを加熱した……。
「この性癖、深い!ボボボボッ!!!」
「因みにこちら、私の母乳となっております」
そう言って俺に美しい笑顔を向けてくるのは、黒井鎮守府の大淫婦こと、鹿島であった。
「なるほど、勘弁してくだち」
「鹿島の母乳、お嫌いですか?」
ちょっぴりしゅんとする鹿島。その様子は、いかにも乙女チックで可愛らしい。
「いやぁ、好きとか嫌いとかじゃなくてね。倫理観こわるる^〜」
「今更では?」
「それを言ったらおしまいなんだよね」
一握りの人間性すら捨てたら、怪物になっちゃうよ。
マジレスはやめよう?嘘は嘘であると見抜けない人はネットを使うのが難しいとはかつて言われていたけれど、嘘を嘘として楽しむのもまた粋や酔狂という文化なのではないだろうか?
「もう良いじゃないですか。早く私の人権を剥奪して変態行為を強要してくださいよ」
うーん……。
鹿島はいつもこんな感じだな。
なんかこう……、色々と大丈夫なのだろうか?
なんか……、こう……、戦えるのかな、これで?
大丈夫?
「鹿島、ちょっとスパーしない?」
「はい?良いですけど……?」
よく考えたら最近セックスしかしてないからな。
鹿島もそうだろうし、腕が錆びついてないか見ておこう。
俺は素手、鹿島は蛇腹剣。
お互いに構えて……、駆ける。
「行きます!」
「来い!」
ふむ、訓練となると真面目にやるみたいだな。
単なるセックスモンスターではない、と。
鹿島の腕で振るわれる蛇腹剣は、鞭のようにしなり加速する。
先端の速度は音速を遥かに超えて、重戦車を切断するくらいは訳ない。
俺も胴体を両断されるのだが……。
「『エリスの癒し』」
崩れ落ちそうになる下半身を上半身で支えてほい回復。
なまじ鋭い切断攻撃は、断面が簡単にくっつかるから楽よね。
思ったけど今の俺って完全にVガンダムの動きだよね。
コアブロックシステムかな?ブーツアタックしちゃう?
「流石です!では、これはどうでしょう?!」
鹿島は、更に攻撃を仕掛けてくる。
「むっ」
蛇腹剣の、蛇腹になっている部分を活かした、『削ぎ落とす』攻撃だ。
ピューラーにかけた野菜のように、皮、肉、骨とどんどん削がれる。
あいたたた、可愛い顔してえっぐいことやるなあ。
でも、それだけ真面目に訓練してるのは偉いよ。
「なるほどね」
まあそれなら、再生するついでに別の組織に置き換えようか。
俺は、削ぎ落とされてぐちゃぐちゃになった右腕を触手に変える。
「『エーブリエタースの先触れ』」
それを鹿島に向けるが……。
「無駄です」
蛇腹剣が有機的に蠢き、回転すると、俺の触手は輪切りにされた。
おお、こわいこわい。
……切断された触手を見てると、たこ焼きが食べたくなるな。
今晩はたこ焼きを焼こう。
海外艦も意外とタコとか嫌がらないのよね。
まあ、あの子らは年中旅行してるからね、食文化に寛容なんでしょうよ。
さてさて、ではこれは?
「『ジオダイン』」
極大の電撃を放つ。
「凄いですね!」
が、普通に避けられた。
ありゃま。
電気だから、他の魔法よりかなり出が早いんだけどねえ。
鹿島は確か、魔力は見えてないはずだし……、攻撃の意を読み取って、勘で避けたみたいだ。
凄いねえ、上手いもんだ。
因みに、神通だと普通に電撃そのものを『切り払う』からね。
それと比べれば避けるだけの鹿島はまだ可愛い方だよ。
そもそも、鹿島の凄いところはそこじゃなくて……。
「まだ行きますよ!」
戦いそのものが上手いって点なんだよね。
俺は距離を詰めるが、そうすると鹿島は身を引く。
俺が距離をとって魔法を使おうとすると、鹿島は距離を詰めてくる。
足運び、呼吸の使い方、身のこなし……。
鹿島は小器用で、そう言ったところが非常に上手い。
自分の得意な距離で、相手の苦手な距離で。
そういう基礎の積み重ねが鹿島の力だ。
鹿島は確かに、他の艦娘と比べると、強力な奥の手や圧倒的な一芸がある訳じゃないんだけど、その分、基礎は誰よりも抑えてるから。
そして、練習艦らしく、その身体の使い方を教えるのが上手いので、新入りの艦娘の教師役になっているそうだね。
いや、本当に素晴らしい。
最近はセックスばっかりで弱くなってるんじゃないかなんて思ったけど、前より上手くなってるし。
じゃあ最後に、これはどうかな?
俺は、腹を割いて、臓器を触媒にしてありったけの触手を召喚する。
「きゃあ!もー、提督!そんな装甲悪鬼みたいな戦法やめてくださいよー!」
そう言って触手を切り払い、捌き切れない触手を躱して、最小限の動作で損害を抑えた鹿島。
いやぁ、やるねえ。
こうなると、俺はマジで打つ手がないぞ!
「降参だよ、腕は落ちてないみたいだね、鹿島」
「はい!ありがとうございました!」
ふん、ふん、ふーん。
なるほどね、なるほどね。
理解した。
この腕の上がりようを見ると、毎日ちゃんと訓練してるね。
鹿島は、天才型ではなく、努力型。
積み上げて強くなるタイプだ。
それがこの動きな訳だから、かなり良くなってる。
いや、前までが駄目だったとかじゃないよ?元から強いんだけど、更に強くなったねーってこと。
とても偉いね。
「いいこだねー」
「ありがとうございます!」
俺は、胴体が破壊されたので、首だけになっている。
首だけになると、青少年健全育成法とかなんかそう言う感じのアレに配慮して、ゆっくりになるようになっている。
血塗れの生首を運ぶ鹿島なんていなかったんだよ!!!
「……あむ。ちゅうぅ〜」
「やめてね!なかみすわないでね!」
鹿島にゆっくりと化した俺がちょっぴり齧られてしまった!
なんてことを……!
「甘〜い!美味しいです!」
「まあそりゃ、なかみはカスタードとクリームだからね」
「……因みに、全部食べられた場合どうなるんですか?」
「セーブポイントでふっかつするよ?」
「……なるほど!」
そりゃ、セーブポイントで復活するに決まってるでしょ?
何言ってるの?常識だよ?
タイプライターとか、篝火とか、電話ボックスとか……。
その辺にセーブポイントいっぱいあるじゃん?
もしもアレなら復活アイテム使えば良いだけだし……。
鹿島
性欲の塊だが、仕事はちゃんとするし訓練も欠かさない。根は真面目で善人。
旅人
殺すと死ぬが様々な手段でコンテニューしてくる。