旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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たまには出前じゃない美味い飯が食いてえなあ。


549話 女の子の手作りだと基本的に倍美味い

朝の食堂にて。

 

艦娘に飯を食わせつつ、ひと段落したので俺も朝飯を喰らう。

 

強くなりたくば喰らえ!と地上最強の人は言ってたけど、食っても食っても強くなれない俺はなんなんだろう?とちょっぴり自問しつつも、軽い朝飯を食べた。

 

朝から食べ過ぎるのもよくないし、米三升とパン三キロと味噌汁五リットルと納豆一キロ、卵100個にシャケの切り身八十枚、バター一キロ、コーヒー三リットル、漬物一キロ、サラダ一キロ、ヨーグルト一キロ、果物二キロと少なめだ。

 

いやあ、男の癖に少食だなあ。

 

おっと、そういうことを言うとジェンダーバイアスがどうこうみたいなことを言う人にボコボコにされてしまう。

 

男は〜、女は〜みたいな主語がデカいやつは敵を作りやすいから気を付けようね。

 

ならもういっそ主語を天文学的にデカくしようか。

 

全生命は少食だな!とか。

 

……いや、そんなことはない。

 

世の中の大抵の生命体は飢えている。

 

飢えていないって幸せだ。

 

感謝しなきゃなあ。

 

それはさておき……、うーん。

 

「最近は外食もあんまりしてないし、他人の作った料理を食べたいなあ。特に女の子の手作りだと最高……、ん?」

 

おっと……?

 

先程まで喧騒に包まれていた食堂が、痛いほどの静寂に満ちていらっしゃる。

 

サイレス使ったのは誰?

 

誰……?

 

俺!俺!俺!俺!Ole!Ole!

 

あの歌、途中で歌詞書いた奴殺されて別の奴が成り変わったってマジですか?

 

「提督?」

 

おや、大和。

 

別の世界線では虐められてそうな大和じゃないか。

 

この世界線の大和は俺がたくさん可愛がるので安心してください。

 

「何かな?」

 

「女の手料理が食べたいと仰られましたが、真ですか?」

 

「本当だよ」

 

「では、今日のお昼は大和にお任せください!」

 

おー、大和のランチ。

 

素晴らしい。

 

俺が良いよと言おうとした瞬間、横からニュッと武蔵が生える。

 

「まあ待て、私もだな」

 

背後にはいつの間にか時雨がいて、俺の耳に一言置いていく。

 

「僕も何か作るよ、期待しててね」

 

足柄がこちらを見て。

 

「……カツで良いわね?」

 

比叡は何かをする前に霧島に逮捕されていた。

 

「ひ、ひぇ〜?!な、何するんですか〜?!」

 

「司令、ご安心ください。阻止しておきますので」

 

それを皮切りに、全艦娘が料理を作る宣言をして、メニューを考え始めた。

 

うーん、なんだかすごいことになっちゃったぞ。

 

 

 

厨房に出禁になっている比叡と磯風とイギリス艦のおっぱいを揉みながら、午前の仕事をこなしてさあ昼だ、となると……。

 

デン!

 

デン!!

 

そしてデン!!!

 

 

もー、王侯貴族もかくやという、ものすっごい量の食事が用意されていた。

 

「私からはこれです!大和すき焼き!」

 

すき焼き!

 

流石大和だ……。

 

大盛り(一升)の麦飯と共に、鍋いっぱいのすき焼きを喰らう!

 

甘めの味付けと、肉の脂の甘さが混じり合う。

 

薄切り肉を一口、口に入れると、醤油の香りがふわっと漂う。

 

これを逃してはならぬと確信した俺は、香りを喉奥に追い込むように麦飯をかき込む。

 

「うーん!美味い!」

 

「ありがとうございます!」

 

あ、因みに、変なもんは入ってないぞ。

 

バレンタインは例外的になんでもありのヴァーリトゥードだけど、普段はこうして美味しいものを作ってくれるぞ。

 

そもそも、大和は愛が重いだけで判断力は正常だからね。

 

そして次は武蔵!

 

「私からはこれだ!」

 

おお、おにぎり!

 

そういや、戦艦武蔵には自動でおにぎり作る機械があったとかなんだとか。

 

「因みに、戦艦だった頃の私のおにぎりは、梅干しとおかかだったのだが、この時代でそれは芸がないと思ってな。少し工夫してみたぞ」

 

「へえ、どれどれ……?」

 

っておお!

 

これは……、肉巻きおにぎりにチーズが入っている!!!

 

「おほー」

 

こんなんもう絶対に美味いじゃん!!!

 

それに、大葉も巻いてあって脂っこさを軽減していて、ほのかに香る程度に混ぜられたごま油の香りがたまらない!

 

こんなん反則だ!

 

時雨はやっぱり……。

 

「はい、佐世保バーガーだよ」

 

「わーい」

 

バーガーだ。

 

大きなパンが三段と、パティ、ベーコン、レタスにトマト、輪切りの玉ねぎ、ピクルス少しとチーズに目玉焼き!

 

このボリューム!これがたまんないんだよなあ!!!

 

「あー……、むっ!んむー!」

 

うっま!

 

これは……、ベーコンだ、ベーコンが特に美味いぞ!

 

市販のものじゃなくって、自家製のジューシィなベーコン!パティも独特なスパイスが効いていて最高だ!

 

時雨は頭がおかしいように見えるが、この手の料理とかそういうのはめちゃくちゃ上手いぞ。

 

だって、料理なんてとどのつまり製薬と一緒だからね。それは白露型の得意分野だ。

 

まあ確かに、ビーカーとかでソースを煮込んだりしているところを見せられるとちょいともにょるけど、その分味は完璧だから……。

 

はい足柄。

 

「カツよ!」

 

「うんまあ、知ってた」

 

「でも、今回は……、牛カツのカツサンドよ!!!」

 

「えっマジで?」

 

カツ丼以外も作れたんだ……。

 

「……カツ丼以外も作れるわよ?作らないだけで」

 

「アッハイ。どれどれ……?さくっ!おおー!」

 

レアな牛カツを軽くトーストしたパンで挟んだものなんだけど、それが良い!それが美味い!

 

ザクッとパンを齧り、その内側のザクッとした衣を齧り、最後に到達した牛肉の部分は、とっても柔らか!

 

噛み締めれば、牛肉の肉汁とマスタードの辛味がザクザクのパンと衣と絡み合って……!

 

 

 

こんな調子で、艦娘の美味い料理を食べさせられた。

 

結局、料理会みたいになって、みんなで料理を食べさせ合う和気藹々とした日になったぞ。

 

まあ、艦娘は、艦娘以外に浮気しない限り大抵のことは許してくれるからね。

 

浮気しても最終的に許してくれるからね。

 

女の子の嫉妬なんて可愛いもんよ。

 

ちょっと刃傷沙汰になるくらいだし、大したことじゃない。

 

これからも好き放題やろうっと!

 




大和
ホテル。

武蔵
旅館。

旅人
本人は許されたと思っているが、基本的に殺す以上の可哀想なことを艦娘ができないだけで割と本気で怒られてる。
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