旅人とかぶっちゃけ、モバマスssの多機能変態モテモテPですからね?
「ながもー……んん?」
長門が珍しく、漫画を読んでいる。
それも、某ポリコレアフロのやつだ。
「……うーむ、よく分からん」
「珍しいね、長門」
「む、ああ、提督か。話題作と聞いたのでな」
「ほえー」
「だが、何一つ面白くないのだ。前に駆逐艦から借りた鬼滅?とか言うのの方が良かったぞ」
うーんまあ、その辺はね?
「好みの問題たからね、ちかたないね」
「ところで、提督は子供の頃は馬鹿だったか?」
えっ何それ?
「ああいや、馬鹿にしている訳じゃなくてな。このアフロが、『子供は馬鹿じゃない、逆に聞くが、自分が子供の頃貴方は馬鹿だったか?』と言っていてな。子供時代がない我々にはよく分からんのだ」
なるほど……。
「俺は……、まあ、ドン引きするほどクソアホだったよ!」
「アホだったのか」
「今と変わらずアホだったよ!近所の家から柿を盗んだり、スカート捲りしたり、人ん家の庭に落とし穴掘ったりしてた!」
「う、うむ」
いやマジで……。
「と言うより、自分で自分のことを賢いとか思ってる人は、大抵碌でなしだよ」
「まあ、それはそうだな。子供が馬鹿なのは……、いや、ものを知らないのは当然のことだ」
「大体にして、それは漫画だからね。読んでる人が喜ぶことを書いてるに決まってるでしょ。一切救いがなく読んでいるとただただ辛くなる……、みたいな本はそうそうないよ」
「それもそうか」
そう言うと、長門は、漫画を畳んで置いた。
「だが、そうだな。折角だから、子供時代の提督の話を聞かせてくれないか?」
ながもんがそう言った。
「ん、まあ、良いよ」
俺がそう言うと、茶菓子を持参した艦娘が寄ってきた……。
そんなに話を聞きたいんか君らは。
「忘れもしませぬ……、あれは拙僧が無垢なる幼子だった頃のこと……」
ほわんほわんほわーん……。
×××××××××××××××
俺が生まれたのは、東方のとある地方都市だった。
近くには、南斗聖拳の総本山である里と、北斗神拳の道場、あと岩手も近かったから妖怪の多い遠野とかがあったな。
それと釣りキチがよく湧いて出たり、近くの奥羽山脈には犬がいっぱいいる。
あと遠いけど恐山の方にはシャーマンがいっぱいいて……、『待て待て、もう既にツッコミどころしかないぞ?!』……、過去回想に割り込み?そんなの、アトリームじゃ考えられない……!
説明しようか?
南斗聖拳と北斗神拳は、クッソ怪しい田舎拳法。
遠野は岩手にある妖怪湧きどころ。
釣りキチは……、よく分からん。麦わら帽子のにいちゃんと、一緒に川のヌシを釣りに行った記憶がある。
奥羽山脈は……、あそこは昔、『銀』って言うとても強い秋田犬が支配していた犬の国なんだよ。今では、銀の子孫が長になってる。
シャーマンは……、霊能力者のことだな。割とよくいる。俺もどうにか、オーバーソウルくらいはできるぞ。
あと近所にやたらとずんだ餅を勧めてくる美少女が……、あっいや、何でもない。
いや、まあ……、うん。
手は……、出したけどぉ……、それは今は良くない?良いでしょ?はい!良いね。
で、まあ、俺は基本的に、物心つくくらいまではじいちゃんに育てられてたんだよ。
親は、何かこう……、子供をほっぽり出して夢を追ってるっぽいね。そう聞いたけど、顔も名前も分からないから……。
そしてそのじいちゃんも、俺が五歳くらいになると、三歳の妹を押しつけて蒸発したんだよね。
夢を追って。
え?いやまあ、そんなもんでしょ。
うちの家系は大体そんな感じよ?
俺もまあ、多分どこかに子供がいると思うし、そしてその子供を捨ててここにいるんだと思うし……。
クズの家系ってことだね。
で……、五歳の俺は、とりあえず、食い扶持を求めて近所の北斗神拳道場の門を叩いたんだ。
そこで、俺と妹を食わせてもらう代わりに、住み込みで丁稚みたいなことをやってた。
そん時に、ジャギと知り合ったんだよ。
ジャギはなあ……、あいつ、同期で兄弟のケンシロウ、ラオウ、トキの三人に色んな意味で劣っててなあ。
あいつ自身も、本来なら北斗神拳伝承者になれるくらいの秀才ではあったんだよ。
でも、周りが天才どころか鬼才揃いでさ。
そんな訳であいつはグレてたんだけど、俺がちょっかいかけてるうちに険が取れたんだよ。
曰く、「お前を見ていると、自分の悩みがどうでも良くなる」って。
で、まあ、同じく南斗の里の方で異端というか変わり者扱いされていたアミバとも仲良くなって、三人で馬鹿やったもんよ。
具体的に?
そうだなあ……、近所の家の柿を根こそぎ盗んだり、近所の犬にマジックペンで眉毛描いたり?
馬鹿やったの言葉の通り、馬鹿なことをしたんだよ。
それから……、そうだな。
やっぱり、学も必要だよなと思って、勉強をたくさんしつつ、金を稼ぐ方法も学んだんだ。
学が必要だと思った理由?
それはね……、本だよ。
北斗神拳道場から、秘伝書を盗んでジャギと盗み見したんだけど、俺は文字が読めなかったんだ。
でも、ジャギはある程度読めていた。
その時俺は、「知らない」と言うことは拙いと思ったんだ。
せっかく、苦労してリュウケンさんの目を盗んで、秘伝書を見たとしても、何も分からない。
「字が読めない」ただそれだけで、今回の苦労が全て無駄になった!と思った訳だな。
だから俺は、勉強をした。
そうすると、世の中のことが少しずつ分かってきた。
子供の俺が思ってるよりも、世の中ってもんは複雑だったと気付いたんだ。
そして、世界の全てを理解するには、俺はあまりにも矮小であることも……。
だから俺は、まず、必要な知識を取捨選択した。
必要なのは、生きる為の知識だ。
それは、サバイバル術であり、狩の技法であり、調理であり……。
そうして俺は、北斗神拳道場から半分独立して、自然の中で暮らし始めたんだ……。
旅人(ショタのすがた)
まだ面白人間じゃない。