旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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年末は忙しいんですけどね。

書き溜めを切り崩し、これでもうない。明日の更新どうしよ。

頑張ろう。

あ、ホットラインマイアミ、クソ難しいですね。でも雰囲気が好き。こんなギャグss書いといてなんですが、実は、こう言うほのぼのストーリーは苦手です。


61話 黒井鎮守府の奇怪な一日

《5:00》

 

あ、おはようございます!青葉です!先日の黒井鎮守府おねショタ事変によって、メンタルがボロボロになった司令官は、今日一日休むそうです!そして私も、奇遇にもお休み!!あー、これはもう、取材しかないですね!

 

……今は午前5時。毎朝司令官にキスをしに来る大淀さんはまだ来てません!今日は、私が……!

 

っと、その前に、監視カメラで司令官の寝顔を見ておこう。部屋に近付くと気付かれちゃうだろうし。

 

………………。

 

あ〜、かっこいい〜!鋭い双眸、彫りが深めで、高くてシュッとした鼻、薄めの唇、キリッとした輪郭!

 

あ!!そう言えば、司令官は寝る時はズボンだけなんで、上半身は裸なんですよ!!…………あああ!!ふ、布団がはだけて!さ、鎖骨が!大胸筋が!!肩から腕の筋肉が!!!

 

う、腕が!あ、あれ?腕が上がって……?こっちに手を振ってる?!

 

…………う、嘘、嘘?!し、司令官にバレちゃってたの?!!い、嫌!絶対に嫌われちゃう!!

 

あ、謝らなきゃ!すぐに!!

 

 

 

司令官!ごめんなさい!ごめんなさい!!

 

「よう、おはよう青葉!朝はおはよう、だぞ?」

 

えっ、あっ、お、おはようございます?

 

「監視カメラ、位置が悪いな。置時計型じゃあからさま過ぎる。そうだな、火災警報器なんてどうだ?手の届かない所だからな、盲点だ」

 

……あ、あの、怒らないんですか?

 

「怒る?何で?」

 

だ、だって、私は、司令官のことを……。

 

「え?別に見られて困るようなことしてないし……」

 

そんなこと言っても、犯罪、です、よね……?

 

「大丈夫だって、艦娘だし。刑法は適応されないでしょ。多分。……でも、俺以外にはやるなよ?」

 

……その、それは最早、心が広いとかそう言う話じゃ……。

 

「ちなみに、机の裏には衣笠の盗聴器、本棚には夕張の特殊カメラ、窓の外には空母達の艦載機、屋根裏に羽黒。おーい、羽黒おはよう!」

 

「……うぅ、お、おはようございます」

 

あ、屋根裏から申し訳無さそうな顔の羽黒さんが!

 

「その、どうしてバレたんですか?」

 

「気配」

 

「えぇー……」

 

……えっと、その、羽黒さんは、よくここに?

 

「ここ一ヶ月毎日だな。五時ちょっと前には屋根裏にいるね」

 

えぇー……。何で動じないんですか?いや、本当に。

 

「見せて困るようなものは、見せないようにしているからなぁ。追跡も困る時は撒くし」

 

そ、そうなんですか。寝ているところくらい、別に構わないと?

 

「うん、良いよ。何が楽しいのか全くの謎だけど」

 

えっと、その、あ、ありがとうございます?

 

「どういたしまして?」

 

……まあ、許可があるなら、良いか。

 

あ、そうだ、司令官、キスしてください!おはようのキスですよ!

 

「はいよ」

 

ほっぺじゃなくて!!

 

 

 

《08:00》

 

さて、朝食の時間。最近は、食事中でも司令官の周りに人が集まるようになりました。……と言っても、大体は、司令官のあまりの食べっぷりに、勝手に胸焼けしたりして帰って行きますが。

 

私?私はもう、慣れました。いつも司令官のことを見ていますから。……いつも。

 

「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ」

 

嘘ですごめんなさいやっぱり無理です。……朝ですよ?朝っぱらからカツレツって……。そして量!まるでスナック菓子感覚で大量のカツレツを平らげる司令官。やっぱりこの人頭おかしい。

 

「む、このシュニッツェル、子牛の肉を使っているな?……うむ、素晴らしい出来だ……」

 

あ、あれはグラーフさん。この鎮守府のエンゲル指数を大きく上げた、ドイツの空母(大飯食らい)ですね。

 

そう言えば、ドイツの艦娘にも、段々と日本語が通じるようになってきました。

 

中でも、

 

「おっはよーございまーす!ろーちゃんでーす!!」

 

……いや、変わり過ぎ!!

 

U511改め、呂500さん、通称ろーちゃん。元はドイツの潜水艦だったけど、改造によって、何かこう、大分、大分アレになりました。

 

「おーおー、元気だねぇ」

 

「はい!提督!ろーちゃんは元気です!!」

 

……そして、自然な流れで司令官の膝の上に座るろーちゃん。食堂の空気が少し変わる。

 

少なくとも、数人の反感は買った。……私を含めて。

 

「提督は私の王子様ですから!ね?」

 

……はぁ?何言ってるの?ちょっと頭がおかしい。メルヘンの本場から来たからなのかな?

 

司令官が優しいからって、そう言うのは良くないですねぇ……。

 

「おー、よしよし、ろーちゃんは可愛いなぁ!」

 

「ろーちゃん、可愛いですか?!嬉しいです!」

 

 

 

《11:00》

 

結局、司令官はあの後もろーちゃんを膝の上に乗せっぱなしだった。まあ、娘か何かだと思っているんでしょう。そうに違いないです。

 

さて、お昼前、既に昼ご飯の用意を済ませた司令官は、帰ってくる遠征組の出迎えをするみたいです。

 

……駆逐艦や軽巡の相手ばかりは良くないですね、重巡も構ってくれないと……。

 

「青葉、今時間ある?」

 

えっ、あっ、はい!

 

「じゃあ、一緒に出迎えに行こう」

 

あ、手を繋いで……。

 

……えへへ。

 

 

 

海岸、司令官と手を繋いで、一緒に出迎え。こうしてみると、まるで、ふ、夫婦みたいです!

 

「しれぇ!見てください!ジュースみたいなの拾いました!!しれぇにあげます!」

 

「……こいつは……。飲んでないよね?」

 

「はい!天龍さんが、猛烈に嫌な予感がするから飲んじゃダメって……」

 

「そっか、良い判断だ。……良いかい、雪風?君は正しく、そして幸運だ。…………だが、世の中には知るべきでないこと、知る必要のないことが沢山ある。即ち、これについては忘れなさい」

 

「……?、はい!よく分からないけど、忘れます!!」

……その、一応聞きますけど、そのキラキラした赤い液体の入った瓶は、何なんですか?

 

「とある海底都市の負の遺産」

 

……まあ、深くは聞きません。司令官が話さないと言うことは、相当不味いってことですから。

 

前、司令官が読むなと言った本をこっそりと読んだら、鎮守府中にモンスターが召喚されて大騒ぎになりましたからね。もう二度としません。

 

 

 

《15:00》

 

「提督提督!見てください!艦娘の好感度が分かる眼鏡です!!!」

 

「でかした明石!!……よし、明石ィ!こっち見、あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!」

 

「提督ーーー!!!!」

 

ちょっと!!何してるんですか!!!思いっきり爆発しましたよ、あの眼鏡!!!!

 

「すみません!!あれ、100までしか測れないんです!!!多分、私の好感度が高過ぎてオーバーロードしたのかと!!」

 

なんてことを……!

 

「まあ、何ともないけどね」

 

司令官が無事だからと言って、何をしても良いと言う訳じゃないんですよ?!!

 

ねえ!司令官!!

 

「え?構わないよ?面白いし」

 

もー!司令官は皆んなに甘過ぎます!!

 

「うーん、厳しい方が良い?だったら、この前、青葉が召喚したモンスターに囓られた件なんだけど……」

 

優しい司令官が大好きです!!

 

 

 

《17:00》

 

司令官は、これから仕事みたいです。……司令官、何の仕事をしてるのか、本当に謎ですね。最初の頃は普通の書類仕事だけだったのに、今じゃ会社を作って、海域の解放によって盛んになり始めた貿易系の事業を展開している、とか。

 

それで、具体的に、今日は何を?

 

「んー、会議?」

 

はあ、会議、ですか?

 

……誰と?

 

「世界征服友の会と」

 

……また怪しげな……。大体にして、世界征服は趣味では?

 

「いやぁ、何だか最近、金に余裕が出てきたし。本格的に事業として活動をしようかなぁ、と」

 

まあ、司令官が望むなら、私は何でもしますよ!

 

「あら、じゃあ、ちょっと秘書やってくれる?」

 

……はあ、秘書、ですか?

 

 

 

《18:00》

 

行き着いた先は、神奈川県川崎市の某所、普通の一軒家。

 

何で?悪の組織なんですから、もっと、こう、何か、あるじゃないですか!!

 

あ、でも、目の前の複数のモニタは悪の組織っぽい、かな?

 

「ああっ!何で悪の組織の定例会にヒーローがいるんだ!!」

 

「よー、食いもんは?あんだろ?出せよ?」

 

……ヒーロー?

 

首から下がチンピラなんですけど、ヒーロー?

 

「レ、レッドさん、今日は悪の組織の定例会だから!勘弁して下さいよ!!」

 

「一号くん……!」

 

「あ"?」

 

「……何でもないです」

 

「一号くん……」

 

なんでしょう、あのぞんざいなデザインの戦闘員と将軍は。

 

あとは、居眠りしている赤い地下鉄職員みたいなおじさん。モニタには灰色のロボットや、謎の科学者が

映っている。

 

なんなんですかね、この状況。……ああ、赤いマスクのチンピラが、将軍っぽい人の襟首を掴んで……。

 

「うるせーよ!!大体にして、悪の組織の定例会だぁ?尚更止めるに決まってんだろ!アホかお前ら!!」

 

「レ、レッドさん!落ち着いて!!」

 

「黙ってろ!!」

 

あー、もう滅茶苦茶ですよ。

 

 

 

《20:00》

 

「はい、じゃあ、定例会を終わります。……『森林再生のもたらす自然エネルギーとその利用について』の発表者、破壊大帝メガトロン様に拍手!!」

 

司令官の指示通り、悪の組織の人達は皆、拍手をした。

 

『いやあ、助かるぞ諸君!世界征服を望むもの同士、手を組まねばな!ではな!ハハハハハ!!』

 

そう言って、モニタに映る人々やロボットは、画面の電源を切っていきました。そして、全てのモニタから通信者がいなくなると、司令官はモニタを懐にしまいました。

 

……その、なんて言うか、かなり真面目な話をしてましたね。全員が、世界征服の具体案を提示し、ディベートし、征服後の展望や新たな技術について話し合っていました。

 

しかも、全員がまともなことを言ってましたし。世界征服によって世界を幸せに、平和に、ですか。皮肉なものですよね、悪の組織が平和を目指し、国家の大本営が平和を乱すんですから。

 

……あ、さっきの赤いマスクのチンピラは、司令官に駆逐艦の写真を見せられ、「この子達も働いてる」と耳打ちされると、目に見えてテンションが下がりました。今はパチンコ屋に行ったそうです。……ヒーロー?

 

「よーし、会議も終わった訳だし、飯にしようか」

 

「あ、私、唐揚げの下味つけておいたの」

 

「よし、わしも手伝おう!」

 

……こんな人達なら、世界征服を応援してあげても良いかもしれませんね。

 

「あ、青葉も手伝って」

 

あ、はい。

 

 

 

そんなこんなで、晩御飯の筈が、やたらと家庭的な悪の組織のトップ達が張り切り、料理を作りすぎて、いつの間にか宴会に。

 

私も、楽しそうな雰囲気に釣られて、ついつい飲み過ぎちゃいました。

 

気が付いたら、明日の朝に……。こう言うのって、何だか、良いですね……。

 




青葉
今回、許可が出たせいで、堂々と旅人の部屋に監視カメラを仕掛けるようになった。

破壊大帝
ものづくり大帝。

科学者
某天才科学者。猫のサイボーグがパートナー。

将軍
フロシャイムの将軍。家庭的。

赤い地下鉄職員みたいなおじさん
鷹の爪団の総統。家庭的。

旅人
悪の組織黒井鎮守府の提督。家庭的。
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