旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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12人に勝てる訳ないだろ!!


72話 近海掃討作戦 後編

驚いた。

 

まさか、深海棲艦がここまで賢くなっているとは。

 

「あの、旅人さん?はぐれた艦娘からの通信によると、川内型グループ、あきつ丸さん、ビスマルクさんのグループ、ここには私達、音成鎮守府の艦娘と、そしてウォースパイトさん、と分かれました」

 

ふむ、三組に分断、か。

 

「距離は分かるかな?」

 

「はい、そう遠くはありませんが、かなりの量の深海棲艦に足止めされているみたいで……」

 

成る程ねぇ。

 

「やはり、各個撃破を狙われているのでしょうか?」

 

「だろうねー」

 

普通に考えたらそうだろうよ。

 

そして、まあ、最初に狙われるのは……。

 

 

 

『アイアン……ボトム……サウンドニ……シズミナサイ……』

 

 

 

一番弱いグループから、だろうね。それに、指揮官もいるし、真っ先に狙われて当然。

 

「な、何ですか、アレは?!未確認の深海棲艦?!鬼クラス以上です!!」

 

確かに、初霜の言う通りだ。初霜程の練度ならば、相手の実力を察することはできる。俺も当然できるが、アレは相当だ。

 

反応は一人では無い、あと三人。

 

 

 

『アノトキノ怨ミ……ハラサデオクベキカ……!!』

 

『ココデ会ッタガ百年目……!!』

 

『叩キ潰シテクレル……!!』

 

 

 

「おお、旅人よ、あれは前に送られてきた怪しげなイメージビデオに映っていた、淫猥な格好をした女達ではないか?」

 

「そうだね、若葉。あの子達皆んな露出狂だから、真似しちゃ駄目だよ」

 

「……駄目なのか?」

 

「えぇ……?(脱いじゃ)いかんでしょ」

 

『誰ガ露出狂ダァァァァァ!!!!』

 

『脱ガセタノハ貴様ダロウガァァァァァ!!!!』

 

『決シテ許サンカラナァァァァ!!!!』

 

ええと、泊地棲鬼、南方棲戦鬼、空母棲鬼、だったっけ?あ、これか。

 

「ほらほら、見てよ日向、写真だよほら」

 

「おお、これは……、自殺ものの写真だな。ばら撒かれたら社会的に死ぬタイプの」

 

『『『捨テロ!!!!!』』』

 

え?いや無理、永久保存版ですわ。

 

「あー、でもなー!大人しく降伏するなら考えても良いかなー!!(捨てるとは言ってない)」

 

『……オイ、ドウスル?降伏スルカ?』

 

『……マア、選択肢トシテハアリナンダヨナァ〜』

 

『少ナクトモ、今ヨリ良イ暮ラシハデキソウダナ』

 

おっ、良い感じか?

 

『何ヲ言ッテイル!!新タナチカラヲ得タ理由ヲ思イ出セ!!!』

 

そこに声をかける二本角の女。後ろのそれ何?幽波紋?怖いよ?

 

『ソ、ソウダナ!!新タナチカラヲ使エバ、コイツラモ怖クナイナ!!!』

 

『ア、ソウダ!ワタシ達ハ提督ニ復讐ヲスルノダ!!』

 

ほーう、新たなチカラ?確かに、よりスマートなフォルムになって、纏うオーラは何倍にも大きくなっている。成る程、虚仮威しじゃあないね。

 

『サア、オ前等ニ恥ヲカカセタコノ男ニ復讐ヲスルノヨ!!!』

 

『『『オウ!!!!』』』

 

ボスは二本角の女か。真っ先にパンツを破りたい所だが……。

 

『待テ!!貴様ノ相手ハコノワタシ達ダ!!!』

 

立ち塞がる南方棲戦鬼と空母棲鬼。いや、頭に元、が付くだろうな、完全に別物だ。

 

「ふん、また水龍敬ランドにご招待されたいのか?」

 

『フフフフフ、無駄ダ!』

 

『ワタシ達ノ格好ヲ見ロ!!』

 

「……なん、だと?ま、まさか!!」

 

『ソウダ!ワタシ達ハ!!』

 

 

 

『『最初カラ全裸ヨリ恥ズカシイ格好ダ!!!』』

 

 

 

「クソっ!勝てねぇ……!!」

 

なんということだ!!既に全裸よりもヤバい格好をされたんじゃ手出しが出来ねえ!!!

 

『ヨシ!膝カラ崩レ落チタゾ!!』

 

『勝ッタ!!』

 

 

 

「……え?なんですかあれ?」

 

「阿賀野よ、真面目に突っ込むのは野暮だぞ。……まあ、何にせよ……、今の私達は大ピンチというやつだな!!」

 

 

 

『ハーッハッハッハ!!ワタシ達ノ勝チダ!!!大人シクワタシ達ノモノニナルガイイ!!!』

 

『ハーッハッハッハ!!!』

 

 

 

……あ、死亡フラグが立ったな。調子に乗る悪役ってお前……。

 

 

 

「待ちなさい!!!!」

 

『ナ、何奴?!!』

 

「他者から愛する人を奪い取り、力尽くでモノにしようとするなど、言語道断。人それを「邪悪」という!!」

 

『ダ、誰ダ!名ヲ名乗レ!!』

 

「貴様等に名乗る名は無いっ!!!」

 

ロっ、神通姉さん!!!これで勝つる!!!

 

『オイ、足止メハドウシタ?!!』

 

「これのことですか?数だけは多い……」

 

あのさ、深海棲艦の生首を持ってくるのは止めよう?

 

あきつ丸といい、神通といい、帯刀してる子は何でこう首を取るんだろうか。怖い。

 

『馬鹿ナ!!アレダケノ数ダゾ?!!夜ナベシテ召喚シタトイウノニ!!!』

 

「いえ、どこかから、提督を自分のものにする、だとか巫山戯た発言が聞こえた気がしたので。少し、本気で蹴散らしてきました」

 

『ドウイウ耳シテルンダ?!!!……ウオオオア?!!ダ、誰ダイキナリ首ヲ狙ウノハァ?!!』

 

「ちぇー、惜しかったなー」

 

あ、経験値が持ってかれそうなBGM。黒井鎮守府の誇るニンジャ、川内のエントリーだ。

 

「ま、待ってよー!那珂ちゃんのこの、タクティカルアームズ?、とか言う武器、すっごく重いんだけどー!」

 

遅れて現れたのは那珂ちゃん。世界広しと言えど、特大剣を振り回すアイドルは那珂ちゃんだけだろう。

 

 

そして、さっきから火薬の匂いがプンプンしやがる。こいつは多分……、

 

「Sterben!Scheiße!!」

 

どうしたビスマルク!言葉遣いが変だぞ?!!

 

『グ、オオオオオ?!!!何ダアイツハ?!!コノ南方棲戦姫ガ火力デ押サレルダト?!!要塞カ?!!』

 

半狂乱で銃火器を撃ちまくるビスマルク。キレると手がつけられない。

 

艤装の限界以上に取り付けた砲塔で主砲の弾幕をばら撒く狂気の超火力がビスマルクのチャームポイント。

 

この調子なら、元戦鬼と元空母棲鬼はビスマルクと川内型で抑えきれるな。

 

「音成鎮守府!ウォースパイトと泊地棲鬼(?)を抑えろ!! こっちは俺達でなんとかする!!」

 

「「「了解!!」」」

 

『ワタシカラ目ヲ離スカ?愚カナ!!』

 

二本角が怒りを露わにする。だがな?

 

「もし、よろしいでありますかな?自分、黒井鎮守府が艦娘の一人、あきつ丸と申します……。御相手仕りまする」

 

ビスマルクがいるってことは、あきつ丸もいるってこと。

 

『貴様一人ダト?舐メラレタモノダ……!!』

 

いやぁ、舐めてなんかないよ?二本角の子は、多分、今いる深海棲艦の中で一番強い。

 

「ふふふ、では、不肖あきつ丸!罷り通る!!!」

 

だから、今ここにいる艦娘で一番強いあきつ丸をぶつける。

 

『槍ダト?ソンナ、モノ、ガ……?!』

 

軽い気持ちで受け止めようとしたのだろう、後ろの幽波紋みたいなので、迫る朱槍を受ける。が、しかし、朱槍は止まらず、後ろの幽波紋みたいなのの片腕を切り落とした。

 

「おや、どうかしたでありますかな?揚陸艦の槍一本を止められないのでありますか?そんな様ではとてもとても……」

 

『舐メルナァァァ!!!!』

 

……まあ、よくよく考えれば、あきつ丸は、あの超パワータイプの長門と毎日毎日組手してるんだ、その実力は推して知るべしってか?

 

「ふぅぅぅ、遅い、脆い、弱い!!その程度でありますか?その程度で我等の提督殿の御手を煩わせているのでありますか?その程度で!!!巫山戯るなよ深海棲艦!!!!」

 

怒りを露わにするあきつ丸は、身の丈以上の朱槍を振るう。一度振るえば大気が捩れ、二度振るえば海面が割れる。

 

『何ナンダ貴様ハァァァァ?!!!』

 

「ふん、艦娘に口舌はいらぬであります。あるのはただ行動のみ!!」

 

凄えな、とんでもなく、鋭い。いつもいつも高火力高防御の長門を相手にしている、と言うことは、長門の火力を躱す身のこなしと、長門の防御を貫く一撃を持つ、と言うこと。

 

『グ、グ、グ、グオオオオオオオ!!!テ、撤退ダ!!!撤退スルゾ!!!』

 

ありゃ、この子、賢いな。プライド高そうなのに、戦力をしっかりと分析して、それを受け止めた上で最良の結果を出す、か。良いねぇ。

 

 

 

そんなに有能な子は逃がせないな。

 

 

 

「ビスマルク!砲撃!!」

 

隣のビスマルクに声をかけて、砲撃を頼む。

 

「了解!全弾撃ち尽くす!!オルガニックフォーメーション!!!」

 

うわあ、砲が多過ぎてハリネズミみたいだ。

 

で、一斉に火を噴く。音凄い!うるさっ!!てか威力!!!

 

「やったか?!」

 

……だが、そこに残っていたのは、原型を留めていない幽波紋みたいなのだけ。あちゃー、逃げられた、か。思い切りも良かったな。武器を盾にして逃げるなんてよ。

 

「提督、追撃しますか?」

 

「慌てるな、次も敵とは限らんだろう」

 

「……敵だと思うわ」

 

 

 

『オイ、ドウスルンダ?!戦艦棲姫ノヤツ、逃ゲタゾ?!!』

 

『ワ、ワタシ達モ撤退ダ!!ソモソモ、足止メガ効カナカッタ時点デ勝負ハツイテイル!!!』

 

元戦鬼と元空母棲鬼もビビって逃げ出すが、残念、行動が遅い。

 

「天空真剣!白刃斬り!!」

 

「分身殺法!!」

 

『『ホギャァァァ?!!!』』

 

オイオイオイ、死ぬわアレ。

 

殺す前には止めよう。

 

 

 

残るは元泊地棲鬼だが……。

 

「「Jackpot!!」」

 

『ガァァァァァ!!!!』

 

既に終わったみたい。

 

 

 

 

『クソ!!何故ダ?!!折角新タナチカラヲ得テ、多数ノ深海棲艦ヲ召喚シ、万全ノ態勢デ臨ンダトイウノニ!!!何故ダ!!何故勝テナイ?!!!』

 

元泊地棲鬼……。

 

「君そのすっごく布面積が狭いチューブトップみたいなのエロいね、脱がせて良い?」

 

『イヤ、コレ、好キデ着テイル訳ジャナイ!!海ノ意思ガ決メタンダ!!』

 

ほーん、海の意思、ねぇ?

 

「まあ、詳しくは署で聞くから。大人しく付いて来なさい」

 

『……フン、生キ恥ヲ晒スノハゴメンダ。殺セ』

 

くっ殺?くっ殺なの?すみません、それ、来月からなんですよ。

 

 

 

……懐から取り出したのは、超ミニサイズ婦警服。ストッキングは大事な所だけ丁重に切り取ってある。

 

「大丈夫、安心して?……絶対に殺さないから!!」

 

ははは、こんな美人を殺す訳ないじゃないか。

 

だが罰は受けてもらわねばな!!

 

『ア……、アア、ナ、何ダソレハ……?!!』

 

「さあ、選ばせてあげよう、ニプレスの形を……!!」

 

 

 

『コッ、コココ、殺シテクレェェェ!!!』

 

 

 

 




川内
デーレーデーレーデッデデデッ。四体までなら分身が出せるラブサバイバー。愛は胸で光るプラネットなんだよなぁ。

神通
天空宙心拳、天空真剣の使い手。一秒も無限大だったり我等最強だったり。微塵の容赦もない訓練が有名。

那珂ちゃん
歌って踊れて戦える。敵は倒せる時に倒す、それがアイドルのやり方。

あきつ丸
傾奇者丸。艦娘としての意地でござる。防御力はそこそこだが、かなりの怪力と身のこなし、そしていくさ人特有の感覚で長門にすら喰らいつく。

戦艦棲姫
まんまと撤退する。

泊地棲姫、南方棲戦姫、空母棲姫
取っ捕まる。

旅人
自分の弱点を知り、改善の為に尽力する。

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