旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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金剛型。

すき。



本日はギリギリでした。時間が。書き溜めがもうない。

まあ、ヤンデレのリサーチの為にssスレとかエロ本とか漁っていたのが敗因ですかね。




77話 ハラスメントの帝王 丁

「お待たせしました、司令!比叡カレーです!!」

 

 

 

え?何この毒物?

 

 

 

「……え?……何?」

 

「え、えっと、その……、な、なんでも司令に手作りの食べ物(血液入り)を食べてもらうと、す、スキンシップが出来ると聞いて……。え、えへへ」

 

かわいい。

 

「という訳で!この私渾身の比叡カレーです!!どうぞ、ご賞味あれ!!」

 

劇物。

 

……あのさ、比叡?ちょっと見れば分かるじゃん?それ、極彩色に薄く光って、泡立ってるんだぜ?刺激臭を存分に放ちながら。

 

見るからにさ?

 

ヤバイじゃん?

 

「その、味見とか……」

 

「はい!霧島がしました!!」

 

「……霧島は?」

 

「倒れるほど美味しかったみたいです!!」

 

あっ、あかんやつや。長門や武蔵と同格のスーパーインファイターがダウンだと?

 

「へ、へぇー。ち、因みに、何を入れたの……?」

 

何をしたらカレーがこんなことになるの?

 

「比叡カレーは、その時によって中身が違うんです!!今回は、鎮守府の地下で見つけた、鉄の扉の部屋から材料をもらいました!!……何故か、私は厨房に出入りを禁じられていますから」

 

残当でしょ。

 

ん?ちょっと待って、地下の扉?

 

「……ねえ、そこ、cautionとかoff limitとか書いて無かった?」

 

「? よく分かりませんけど、黄色いテープに赤色の英語とか、ドクロマークとか書いてありました!カッコよかったので、お邪魔しました!」

 

あっ、あっ、ヤバイ、ヤバイ。

 

「その、そこはさ、立ち入り禁止なんだよね、うん」

 

「ええっ?!そ、そうなんですか?!す、すみません!!」

 

「ははは、次からは気を付けてね?じゃ、じゃあ俺は帰っ」

 

「でも、ちゃんと食べれそうなものを入れましたから!味には自信があります!!」

 

ぐうぉ!!輝く笑顔!!こ、断れない……!!

 

「そ、その、食べれそうなものって……?良ければ、調理手順を教えて?」

 

あそこに食材を置いた覚えはないんだけどな?

 

「はい!司令には、特別に教えちゃいます!!……まず、旧い石造りの棚にあった、骨で出汁を取りました!なんだか、手首みたいな形でしたね!あとは、その隣の背骨も入れました!」

 

あっ、それ、聖者の手首と黄色い背骨。儀式素材。ヤバイ。

 

「その間に、近くの冷蔵庫にあったお肉を焼きました!」

 

ふむ、捧げ物用に取っておいたデスアーマーとアダマンタイトゴーレムの肉。

 

「野菜は、つまらない独り言を言ったら急に飛んできたトマトを隠し味に、」

 

SCPだよ、比叡。それ、SCP。

 

「薬が置いてある棚の近くのものを沢山入れました!」

 

テメリア産の錬金術素材。勿論毒物。

 

「お水は、その薬の棚からお借りしました。あ、勿論、透明なやつだけですよ?お水、ですから!」

 

あそこの棚の透明な薬は、呪われたエーテル抗体のポーション、硫酸、毒薬……、兎に角、ヤバイ。

 

「ルーには、戸棚の粉を入れましたよ!ちゃんと赤色とか、赤褐色のものを入れました!」

 

戸棚、戸棚の粉……、燼滅刃の塵粉?嘘だろ、勘弁してくれ。

 

「最後に、とろみをつけるために緑色のスライムを……」

 

「分かった、もういい!もう、充分だ……!!」

 

これ以上聞いたら食べられなくなる。

 

「?、そうですか?そ、その、じゃあ、あ、あ〜ん……❤︎」

 

ぐ、

 

ぐおお、

 

ぐおおおおおおおおおお!!!!!

 

「南無三!!!!」

 

 

 

……………………。

 

 

 

…………?

 

?!!

 

?!!!!

 

[発狂][朦朧][猛毒][劇毒][遅効毒][麻痺][大出血][混乱][重病][エーテル病][突然変異][火傷][凍傷][神経破壊][盲目][脆弱][鈍足][耐性弱化]…………

 

「比叡カレーのお味はどうですか?!」

 

「うみみやぁ!!」

 

「?!」

 

 

 

はっ?!お、俺は、何を?

 

なんか、HP的な、生命力的なサムシングを失ったような気が?

 

いや、それだけじゃない、全身に力が入らない?立つことすらままならない、だと?

 

マナも空っぽ、頭も痛い、血も足りないし内臓はミンチ。何やったの、俺?

 

「え、えっと、どうかしましたか、司令?」

 

「…………? …………?!」

 

あっ、駄目だこれ、口開けないわ、衰弱が深刻過ぎる。

 

あっ、あっ、あっ、げ、限界、だ。

 

「ひゃあ?!い、いきなり抱き付いて……❤︎や、やっぱり、噂は本当なんですね!!お姉さまに早く教えてあげないと!」

 

いや、ごめん、立ってられないだけだから。

 

決して、血液入りの料理で俺をコントロール出来るとかそう言うやつじゃない。

 

「ひ、ひ、えい?」

 

声を絞り出す。

 

「はい?」

 

「な、なんで、こんな事を……?」

 

何か、俺に恨みでも?

 

「い、いえ、私は……」

 

「こんな、やり方、比叡らしく、ないぞ?」

 

文句があるなら直接言ってくれ!毒はやめて!毒は!

 

「…………だって、だって、わ、私も、私だって!司令が好きなんですから!!」

 

え?なんて言ったの?耳がイかれて聞こえないわ。まあ、適当に受け答えしておくか。

 

「私はっ!お姉さまみたいに美人でも、霧島みたいにかっこよくも、榛名みたいにかわいくもないんです!!」

 

あー、なんとなく、叫んでるのは分かる。どうせ、お姉さま大好きとかだろ。

 

「私だって!お姉さまみたいに司令と逢引をしてみたいです!霧島みたいに司令の力になりたいです!榛名みたいに司令のお世話をしたいです!」

 

次は、うーん、お姉さまみたいになりたい、とか、お姉さまとずっと一緒とか、かな?

 

「でも!私は、私には!お姉さまみたいな美しさも!霧島みたいな強さも!榛名みたいな淑やかさも!何も!無いんですよ!!」

 

で、最後は、お姉さまは司令が大好きだから、ずっと一緒にいてあげて、だろうか。

 

「……お願いします……、私を、見捨てないで下さい……、お願い……」

 

縋り付いて泣く比叡。今はなんか目が見えないけど、勘でどうにかしよう。うーん、

 

「比叡?俺は、比叡(達みたいな子)が好きだ、よ」

 

ああ、口がうまく回らねぇ。自分でもなんて言ってるんだか……。

 

「……本当、ですか?」

 

「嘘は、言わないさ」

 

「本当に、本当に、私を見捨てませんか?一緒にいてくれますか?なんの取り柄もないこの私を、お側に置いてくれますか?」

 

「もち、ろんだ」

 

あー、頭いてぇ。

 

「私のことを、愛してくれますか?」

 

「当然、だ」

 

適当な受け答えしか出来ん。

 

まーた、どうせ、いつもと同じだろ。

 

 

 

……比叡は、明るくて元気な女の子。普段は溌剌としているが、たまに、今日みたいに泣きついてくる。

 

弱い部分を見せてくれるのは信頼の証なんだろう。本人は、どうせ姉にべったり、俺に興味はないだろうから、問題は無い。

 

まあほら、父親として見られてるんだろうなー。

 

「……えへへ❤︎嬉しい、です!司令は、私のことも見捨てないでいてくれるんですね!金剛お姉さまは、妹として大好きですけど、司令のことは、その、男性として……❤︎い、いえ、何でもありませんっ!」

 

そうこうしているうちに癇癪がおさまったみたい。適当に頭でも撫でて……、あっ、今の俺は、身体が……!!

 

「………………ふぇえ?!!きゅ、急に服を引っ張って……!!」

 

あー、やっちまった。この手触り……、上着かなんかだろうな。引っ張って脱がせちまった。

 

で、顔には少しばかり大きめの膨らみ……、抱き付いてるのか、これ。離れようにも、身体が動かん。払いのけてくれ、比叡。

 

「司令、私のこと、求めてくれるんだ……❤︎」

 

あら?怒らないのか?やっぱり良い子だわ。

 

あっ、背中凄え、ヒットマッスルが凄え。ネコ科の動物みたいにしなやかな身体。

 

「で、でも、流石にお姉さまに悪いですから、触るだけ、ですよ❤︎」

 

あっ、ベッドに運んでくれた。動けないの察してくれたのか。優しいなー。

 

 

 

 

 

 

「ぶふぁ!!今起きた……!!」

 

いやぁ、寝てた。時計を確認すると、比叡が来てから三時間くらいか?何があったんだろうか、比叡に会った前後の記憶が酷く曖昧だ。

 

少なくとも、全身の毒や病気などの状態異常は治ったが、失った生命力と低下した一部のステータスなどはまだ戻らない。

 

一体、何したんだ、俺は?

 

まあ、良いや。回復を急ごう。ポーション、ポーション、と。

 

 

 

そして、破壊音とともに開かれるドア。

 

「こんにちは提督!榛名です!!」

 

ハッハー、今月6回目ー!!

 

「榛名ー?ドア壊すの止めようなー?」

 

「大丈夫です!ちゃんと、留め具の部分だけを正確に破壊しましたから!」

 

何がどう大丈夫なの?

 

……まあ、綺麗に手刀で切断されてるっぽいし、後でデッドボルトを溶接して直すか。

 

「ところで、榛名は提督のためにお料理(血液入り)を作ったんですよ!食べて下さい❤︎」

 

「いや、ちょい待ち!」

 

榛名の持ってくる料理には、ほぼ百パーセント媚薬だの何だのが混入してる。

 

各種ステータスが下がった今なら、超強力媚薬が効くかもしれん。

 

多分、常人なら死ぬレベルの濃度だろうし。

 

「はい、あ〜ん❤︎」

 

「だ、だからね、今俺は調子が悪、もごごごご?!!!」

 

無理矢理行った!!!

 

……あ、美味い。肉じゃがだ。

 

「美味しいですか?まだまだ沢山ありますよ!どんどん召し上がって下さいね❤︎」

 

相変わらずガンガン来るわー。榛名は、人の話を聞かないからな!

 

……まあ、食事は摂っておくべき、か?血が足りねぇし。

 

 

 

「ご馳走様、美味しかったよ」

 

「はい!ありがとうございます、提督❤︎……では、次は、榛名を食べて下さいね❤︎」

 

「何言ってんの?」

 

クソッ、ブレーキがブッ壊れていらっしゃる。

 

「榛名は危険日じゃありません!!榛名は大丈夫です!!」

 

「ウオオオオオオ!!微塵も安心できねぇぇぇ!!離せェい!!!」

 

榛名、そう言って大丈夫だった試しがあったか?

 

「こんなこともあろうかと、提督の為にゴムを用意しておきました!」

 

そして、榛名の懐から取り出される薄いゴム風船。例のアレ。

 

「これなら、良いですよね?では早速……❤︎」

 

「はい、没取ー!!」

 

「ああっ?!そ、その、私が着けて差し上げますから!大丈夫ですから!!」

 

ゴムの表面を触る。

 

「……穴開きゴムじゃねーか!!やっぱりな!!」

 

榛名の用意するゴムは危険。知ってた。(うす○に屋並感)

 

「……チッ、残念です」

 

舌打ちィー!!

 

「は、榛名、良いかい、こう言うのはゆっくりと」

 

 

 

「ゆっくりって、また今度って、一体いつなんですか?!!」

 

 

 

「は、榛名?」

 

「提督はいつもそうです!良く考えろとか、他にも良い人が、とか!!」

 

事実じゃん?

 

「私には、私達には、貴方しかいないんです!!!」

 

「榛名、違うぞ、世の中は」

 

「もっと広い、ですか?……そんなこと、どうだって良いんです!!確かに、私達は艦娘として肉体を得てから、数年しか経っていません!世界の広さも、どんな人がいるのかも、私達には分かりません!」

 

 

 

「でも!それでも!私達は提督が大好きなんです!!愛しているんです!!もっと良い人がいるとか、そういう、理屈じゃ無いんですよ!!!」

 

 

 

あー、その、うん。

 

「……何言っても無駄なやつ?」

 

「……はい。私達の気持ち、しっかり受け止めて下さい……」

 

んー、さて、どうするか?

 

 

 

……まあ、良いや。修羅場を避けながら口説いて行こう。いつも通り。やりたいことをやっていこう。

 

そうだな、俺も、艦娘の皆んなに遠慮し過ぎていたかもしれん。ご機嫌取りばっかりなんて、俺のキャラじゃないよねー。

 

考えてどうにかなった試しなんざねぇ。制圧前進あるのみって聖帝様が言ってたし。

 

「榛名」

 

「はい?」

 

可愛らしい女物のワイシャツに、長めのスカート。童貞を殲滅する清楚系コーデ。

 

……一閃……。

 

ボタン外し……!!!

 

「………………きゃっ?!」

 

小さい悲鳴と共に、反射的に胸を隠す榛名。

 

そう、そうだよ、俺の本質はセクハラ!!セクハラなのだ!!

 

下手に気を遣わず、ナチュラルに行くか。

 

「榛名、聞いてくれ、俺、実はな?かわいい女の子が大好きなんだよ……!!」

 

「は、はい、知ってますよ?」

 

えっ、嘘?

 

「……ほ、ほら、女の子のおっぱいとか揉んじゃうよ?」

 

「知れ渡ってます」

 

マジで?

 

「だ、だから、榛名にもセクハラしちゃうぞ!」

 

「!! は、榛名で良ければ、お相手しますっ!!!」

 

メッチャ嬉しそう!

 

……あれ?ひょっとして、冷静に考えれば、俺はセクハラし放題の環境にいる、よな?皆んなの好感度は高いし。

 

好感度を下げる為には、そう言う、男の駄目な部分をいつも通り全開にすればOKじゃん?つまり、フラフラ旅してた時と同じノリで良いってことじゃん?

 

……もう、これ、触っても良いよね?どうせ誰も怒らないし。

 

「しからば、御免!!!」

 

揉んじゃえ。

 

「あっ❤︎て、提督が、やっと、私に……❤︎」

 

あー、この為に生きていると言っても過言ではない。

 

あー、大きさは戦艦の中でも普通くらいだけど、かえって大き過ぎないことで全体のシルエットが細くなり、セクシーさと可愛らしさを両立ゥ……。

 

メイクは薄めで、派手さはないが清楚さを感じさせるファッション、もちろん家事は万能、控えめで落ち着いた性格ゥ……!

 

「あー、榛名は良いお嫁さんになるなー!!!結婚してくれ!!!!」

 

美乳だし、このおっぱいなら絶対良いお嫁さんになる(意味不明)。

 

「は、はい!!!榛名は、提督のお嫁さんになります!!!!」

 

え?そんなこと言って大丈夫なのかって?ははっ、ヨユーヨユー、星の数程の女の子に言ったわ。

 

嫌われることなんか怖くねぇ!野郎オブクラッシャー!!!

 

そうなんだよ、取り繕うってことは、よく見られるってこと。俺の本来の姿を出せば、自ずと嫌われる筈だ!!!

 

 

 

そう願いたい!!!

 

 

 

 

 

 

 

「結婚、結婚、結婚、結婚…………❤︎うふ、うふふ、うふふふふふふふ…………❤︎❤︎❤︎」

 

 




比叡
常人なら一口で死ぬレベルの料理。自己評価が低く、明るい性格の裏側ではかなり思い詰めていた。そこで、勇気を出して旅人にアタックしたところ、成功した、と言うのが本人の認識。もちろん、旅人は比叡に好きだと言い放ったことを覚えていない。

榛名
最近は、旅人からの愛に飢えて半ば気が狂っていた。艦隊一番のマジキチ。重いとかそんな次元の話じゃない。今回は、旅人が自分に気があると知って狂喜した。適度に構えば普段は大丈夫だが、ストレスを溜め込むタイプなので、このように大丈夫じゃなくなることも。

霧島
次の日、朝起きたら、殺戮に飢えていた。

旅人
弱体化していたため、媚薬がちょっと効いた。セクハラまでならOKとか思い始め、自分の駄目な部分をナチュラルに見せて好感度を下げるつもり。しかし、既に酔った勢いでセクハラしたり、寝ぼけてセクハラしたり、怒涛の14徹の果てに意識が曖昧になってセクハラしたりなど、前科があるので駄目な部分は知り尽くされている。

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