旅人提督の世界征服までの道程   作:ハードオン

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マシュ、浜風ちゃんをゲット。マシ、浜風ちゃんは前々からスカウトしたいと思ってました。マ、浜風ちゃん以外にも、山風ちゃんなどの駆逐艦が多数増えました。マシュ風ちゃんの今後の活躍にご期待下さい。

あ、あと、海風と江風の一人称が謎なんで、「私」にしてあります。


92話 可愛い子は攫ってこよう

「私、旅人のマオです。こっちは、艦娘の鹿島ちゃん。お邪魔させて頂きます。君達をスカウトさせて頂きたいんです」

 

「「「「…………………は?」」」」

 

旅人の宅急便状態!!!!

 

「え?……え?誰だい、あンた?」

 

「鹿島ちゃんの初恋の人です」

 

「ちょ、ちょっと旅人さ〜ん!!」

 

「こい?……恋か?!いやあ、流石は鹿島さんだぜ!!大人のオンナってやつだな!!なあのわっち!!」

 

「嵐、その言い方、何となく失礼だよ」

 

うーん、皆んな元気いっぱいでウルトラオーケー。

 

どうしてこんなことになったのか、端折りたいところだが、あえて説明してやろうではないか。

 

……でもまあ、あれだな。そんな長々と語ることはないな。

 

ただ、心優しい鹿島ちゃんは、同じような、なんだかんだで捨てられた、訳ありの艦娘達を保護して、仕送りしてたとのこと。まあ、艦娘であることを伏せたかったのか、孤児のようなものだ、と説明されたが。

 

駆逐艦が十一人の小規模な集団だけど、鹿島ちゃんがバッチリ訓練したお陰なのか、鎮守府として運営できるくらいの戦力はあるみたいだな。

 

内訳は、白露型の、海風、山風、江風。陽炎型の、マシュ、いや、浜風、野分、嵐、萩風、舞風。秋月型の、秋月、照月、初月。

 

ちなみに、前に鹿島ちゃんにあった時は艦娘の存在すら知らなかったが、今なら見れば艦娘かどうかぐらい分かる。そっか、鹿島ちゃん、艦娘だったのか。

 

いやー、本当にいやー。

 

……艦娘ってなんでこう、こんなにもかわいいんだろうか?

 

最近はロリに誘惑されまくりなため、かわいいロリが増えても普通にヤバいって皆んな知ってるよね!

 

「……それで?スカウトって、どう言うこと?もしかして、アイドルとか?ダンスは得意よ?」

 

とは舞風ちゃんの談。……表面上は明るいけど、結構闇が深そうな子だなぁ。不安を解消してあげたい。

 

「いんや、うちには既に、歌って踊って戦えるスーパーアイドルがいるんでね。違うよ」

 

もちろん違う。スカウトってのはいつもの。要は、「私のものとなれ!勇者よ!!」ってやつ。

 

幸いにも彼女達は、黒井鎮守府の採用項目である「かわいい」と「艦娘」の両方を満たしている。即戦力だ。

 

「では、スカウトとはつまり、女中奉公をしろ、と?……鹿島さんが認める方ですし、悪くはされない、かな?」

 

クソ真面目そうな見た目の秋月ちゃん。艦娘特有の、知識の古さよ。

 

「いやいや、それも違う」

 

「じゃ、じゃあ、やっぱり、その……?わ、分かりました、で、でも、そう言うのは、私だけにして下さい……。それと、その、できれば優しく……」

 

顔を赤くするマ、浜風ちゃん。まあ、そうだよね、普通は身売りしろって言ってるように聞こえるよね。いや、違うけどさ。

 

「いやぁ、そう言うアレじゃないさ。ただ、俺は…………、君達が、欲しい(イケボ)」

 

誤解を招くような言い方……ッ!!神をも恐れぬ所業……!!

 

もちろん、悔い改めるつもりは一切無いぞ!

 

「うえぇ?!あう、あの、その、あの〜?!!」

 

鹿島ちゃん、耳まで真っ赤だ。これは処女ですわ。やったぜ。

 

ここで追撃のグランドヴァイパ。どうせアレでしょ?鹿島ちゃんも俺の部屋に監視カメラとか仕掛けるようになるんでしょ?知ってる。

 

だからこそ、今のうちから軽い男だと知らしめておかないとな!!

 

「鹿島……、俺のモノになれ(イケボ)」

 

「は、はいぃ〜〜〜❤︎」

 

「萩風……、俺は、君達に最高の未来を見せてやる!だから、黙って俺に、ついて来い!(イケボ)」

 

「そ、そんな、急に……。で、でも、貴方になら賭けてみても良い、かも……❤︎」

 

「浜風!俺にはお前が必要だ!頼む、側に居てくれよ……(イケボ)」

 

「え、ええっ?!そ、そんな、出会ったばかりなのに……。でも、私は……、貴方となら、一緒に居ても、良い、かな……❤︎」

 

いやー、もうね、悪魔に魂を大安売りしまくったせいか、最近は心が痛まないね。ちょっと前までは、イケボの発動の度に吐血してたくらいなんだけど、今じゃ駆逐艦にイケボを連発できちゃうもん。慣れって怖えよな。

 

まあ、そんなこんなで、大変適当に口説いておきました。……正直、相手は処女だからな、適当に口説いても墜とせますとも。

 

俺のやってることって、要は、「男子校育ちの少年に銀座ナンバーワンのキャバ嬢を差し向ける」みたいなもんだから。男性経験どころか社会経験すら怪しい艦娘に、大人の男として言い寄るんだから反則だよなぁ。

 

でもほら、恋も経験だから。是非楽しんで欲しい。……なるべく、遊びと割り切ってもらえるとすっごく助かるんだけどなぁ……。この子達、持ってる常識が昭和のそれだから、かなり貞淑なのが面倒だ。

 

「……その、それで、私達はどこに連れて行かれるんでしょうか?」

 

と、鹿島ちゃん。気になるのは当然だろう。

 

「黒井鎮守府」

 

お答えしましょうとも。特に嘘を吐く必要はない。そもそも、なるべく美人に嘘は吐かない主義だ。

 

「…………はい?」

 

はい?じゃないが?兎も角、この人数だ。バスで行こう。さて、小型バス持ってたっけな……、あった。

 

「じゃ、このバスに乗り込んで?黒井鎮守府までは一時間そこらだから」

 

「?!、バ、バスが?!そんな、どこから?!」

 

このネタもう114514回くらいやったじゃん、もう良いよ。驚くほどのことじゃないでしょ?

 

「そう言うの良いから。乗って、どうぞ」

 

 

 

「……あのぉ……」

 

「んー?」

 

バスの中、すぐ後ろの鹿島ちゃん。おずおずと手を挙げて質問してくる。

 

どうせ、何故自分が艦娘と気づいたのか、とかでしょ?

 

「あー、あのね、初見の頃は艦娘って分からなかったけどね、今は、黒井鎮守府で提督をやっているんでね。艦娘かどうかくらい、何となく分かるよ」

 

「え?!黒井鎮守府で提督を?!」

 

そんな、「え?!同じ値段でステーキを?!」みたいな言い方されましても。

 

「そうだよ。はいこれ、うちの給料明細」

 

「…………◼︎◼︎万円?!!えっ、えっ、じょ、冗談ですよね?!!」

 

「出戦手当とか、色々含めると◼︎◼︎◼︎万行くンじゃね?!!」

 

「その上ボーナスまで……。あの、これ、流石に信用が……」

 

そんなん言われましても。現状、深海棲艦という全く新しい外敵に対して互角に戦える稀有な存在である艦娘に、その額だからね?

 

言ってしまえば、艦娘ってのはプロ野球選手より数が少ない。

 

そんな子達に対して、一般的な佐官くらいの給料しかやってないってんだから、問題だと思うんだけども。

 

もっと余裕があれば、それこそ、プロ野球選手よりも沢山くれてやりたいくらいだ。

 

「まぁ、額が少ないのは悪いけどさ、飯はちゃんと三食おやつ付きで出すし、住むところも、着るものも、ある程度の娯楽も用意してあるからさ?」

 

それで勘弁してほしい。

 

「えっ?!こんなに沢山の給料を出した上に、食事や住居に日用品まで支給されるんですか?!!」

 

「給料少なくてごめんね」

 

本当にすまない。余裕あんまりないんだわ。

 

 

 

「……鹿島さん、俺、何だか猛烈に怖くなってきたぞ」

 

「……わ、私も、怖いよぉ」

 

「だ、大丈夫よ嵐ちゃん、山風ちゃん……。た、多分。きっと」

 

 

 

 

 

 

 

 




新入り駆逐艦
信じられない程の高待遇にびっくり。

浜風
シールダーではない。人理修復もしない。

鹿島
あまりの高給っぷりにビビる。

旅人
もっと給料上げてやりたい。

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