今日も今日とて非日常 作:祇風
急いで、家に帰ってきた俺達は円卓状の机に腰掛けていた
「王よ。突然呼び戻したかと思うとこの状況、説明を願います」
シュテルがそう言いながら視線を鋭くする
「シュテルん、とりあえず落ち着こうよ。トーヤんも早く説明して」
レヴィがシュテルを宥めながら説明を求めてくる。
「…ユーリ、さっきの戦闘の映像を上げて」
とユーリに頼むとホロウィンドウが出現し、先ほどの戦闘時の映像が流れ始める
「なんだ。先ほどの戦闘はトーヤ達のであったか。だがそれだけで何も可笑しい所なんてないぞ?」
ディアーチェが映像を見ながらそう呟くと問題のシーンを流す
「このピンク色の光線見えるか。」
と映像の丁度、ジュエルシードを封印するシーンを指差しながら言う
「見えるがそれがどうかしたのか?ただの封印砲撃であろう?」
「俺たちの中に
ディアーチェの質問をそう答えるとやっと言いたい事を理解したのか。シュテルが口を開く
「なるほど…、私たち以外の魔導士が居たのですね。」
と顎に手を当てながら思考に耽り始めるシュテル
「ですがそれに何か問題があるのですか?刀夜」
リニスが何処からか持ってきた紅茶をカップに注ぎながら聞いてくる
なのでヘルトに撮らせておいたある少女の変身を見せる
「ぶっ!?なのはではないか!?」
とディアーチェが飲んでいた紅茶を噴出した、汚い(確信)
「え!?なのなの魔導士だったの!?」
とレヴィも驚きの声をあげる。
「違いますよ。なのはは完全にこの世界の住民ですから魔法の存在は知らないはずです。」
「まぁ、巨大な魔力持ちですが」と付け加えながらユーリが言う
「それじゃあどうしてなのはさんは魔法を使用しているのですか?この感じだとデバイスも所有しているように見えますが」
リニスは注いだ紅茶を俺たちの前に置きながら聞いてくるので
「原因はコイツだろう。名はユーノ・スクライア、俺たちと同じ次元世界出身だ」
そういいながらなのはの足元に転がってる…というか佇んでいる動物を指し示す
「コイツから話を聞いたがジュエルシードを地球にばら撒いた本人らしい。それとなのはにデバイスを譲渡したのもコイツだ」
「スクライア…コレがあの有名な発掘一族なのですか…」
と思考に耽っていたシュテルが残念そうに呟く。
「どうかしたの?」
「いえ、スクライア一族は管理局とよく親密な関係を保っていると聞きました。つまりそれは対等になれる技術ないし戦闘能力があるものです」
「ですがコレでは戦闘能力は低そうですね…。一度手合わせしたかったのですが…」
このこ、何時の間にかバトルジャンキーに進化してる…!?
というか最近、シュテルとの模擬戦の数が鰻登り過ぎてやばいんですけどその度にディザスターヒートで焼かれる身にもなってくれ
「まぁ、その辺は置いておいてくれ。それでこの事で問題が起きた」
腕を組んで大きく溜め息をつく
「まず一つ目、近いうちに管理局が地球に来ると言う事だ」
コレが目下の問題。管理局が来ると言う事は管理外世界で魔法の使用がばれると言う事
「二つ目、コレが一番重要なんだが…」
と一度言葉を切って下を向く。出来れば考えたくない事なんだが一番の問題はコレなんだ
あまりの俺の暗さにディアーチェ達も気を引き締め緊張した顔付きになっている
「知り合いが魔法少女になっちまったんだけどどうしたらいい…。なのはのこと、ちびって言っちゃったし、最後なんてあいつの質問無視してきちまったんだけど…」
ガタンッ!!と言う音と共にディアーチェが椅子から転げ落ちる。
「お、王よ。やはり貴方は何処かずれてます…」
シュテルが苦笑いしながらそう言ってくるが、仕方ないじゃん!知り合いが突然魔法少女になったらどう反応すればいいのさ!?
「それならささっと僕たちも魔法使いってばらしちゃえばいいじゃん。そうすればジュエルシード集めも楽になるよ」
それでもいいんだがそうすると今度、単独行動とかがしづらくなるしなぁ…
とレヴィの意見で悩んでいると、ユーリが思いついたように声をあげる
「それならこうすればいいんですよ!とっさに現れるヒーローみたいに颯爽と現れて何も言わずに去っていく!」
「これなら他人のフリをしていても可笑しくないですし。庇う感じで現れれば勝手に味方と解釈してくれますし!」
なるほど。それならうまくいきそう!
「有難うユーリ!その方法でいこう!後は適当な所で正体ばらせばいい感じで丸く収まるよね!」
「なぜ私たちの王はこんな所で抜けているのでしょうか…」
「仕方ない…。トーヤの母君もああ見えて何処か抜けておるしな…血筋と言うものであろう」
とシュテルとディアーチェが話しているがなんと言うか…呆れられてる?俺が悪いの?
「それでは今日はもうこのへんして寝ませんか?明日も学校ですし…ふわぁ~…眠いです」
大きな欠伸をしたユーリがそういうので解散となり、皆自分の部屋に戻って行った
俺も自分の部屋に戻るが中々寝付く事ができなかったので部屋の窓から出て屋上で涼んでいると
「また魔力反応…。これはなのはのじゃないな…。」
どこかで魔法が使われたらしく、視認出来るところに結界が発生した。
どうしようかなぁ…。危険な奴だったら困るしなぁ…
「確認だけしに行くかぁ…。と言う事でヘルト、セットアップ」「営業時間外です」
デバイスに営業時間とかあったのか、たまげたなぁ…(呆れ)
「ならコレ使ってみるか。」
とズボンのポケットの中に入れてあったネックレス…、神様から受け取ったアームドデバイスを引っ張り出す
「よし。アームドデバイス起動。」
「Verständnis Bitte registrieren Sie den Namen(了解。名前を登録してください)」
「Dornröschen」
とヘルトを名づけた時の様にデバイスを起動していく
ドルンレースヒェン…ドイツ語で眠り姫の意味を持つ。ヘルトが英雄ならヒロインが必要だろう
英雄とヒロインはセットで活躍するべきだしな!(適当)
「Neu registrieren Abschluss Bitte registrieren Sie den Master-Name(新規登録完了。マスターの名前を登録してください)」
「盾守 刀夜」
「あの、もしかして…わたし、クビですか?」
なんてヘルトが聞いてくるが営業時間外らしいので無視で
「マスター登録完了。それじゃあヘルトお留守番よろしく」
笑顔で首から外して屋上に置いて置く。
「あ、ぁああああ!!!ごめんなさい!謝りますから!クビだけは!クビだけはぁああああああ!!」
と叫んでくるが念話で伝えてくるだけなので近所迷惑にはならない。魔法様々だね!
「ドルンレースヒェン。セットアップ」
「Stand by ready. Set up.」
ヘルトの叫びを無視しながらバリアジャケットを構築していく
ベルカ式は騎士甲冑と言うんだっけ?なら騎士系の衣装がいいか…
うーん…、騎士ねぇ…。
……よし!FGOのランスロットセイバーにしよう!あの第三霊基の姿、結構好みなんだよね
と頭の中で構成を終えるとそれをバリアジャケットとしてドルンレースヒェンに送る。
「委細承知しました、マスター。バリアジャケット構築します」
体が光に包まれたかと思うと光が弾け、己の体が鎧に包まれている
腰まであった髪は三つ編みに編み込まれている
そして腰にはランスロット特有?の触手っぽい紐と鋭さを持った石突のような物が付いている
「ふむ。これは案外動きやすいな。もと可動域を潰すものだと思った」
「そのへんはわたくしがフォローしておきましたので問題はありません。」
と胸の辺りから聞こえてくるがコアらしきものは見当たらない
「此方ですマスター」
腰に掛けてある剣から声が聞こえた、なので腰の剣を引き抜く
ランスロットの持つ聖剣。かのアーサー王が持つ
金色の刀身に青い柄、鍔にあたる部分に真っ白な水晶が埋め込まれている。
「これがわたくし、ドルンレースヒェンの武装形態です。他にも多数のモード…武装形態が登録されてますがマスターの経験に基づいて解放されていく設定になっておりますのでお頑張りください」
多数のモードか…
多分、クラスカードを使用した際の使える装備の数なのだろう。
一概に英雄と言っても多数いるからな。反英雄、エクストラクラスまで合わせれば数えるのも億劫な数だ
「そうだな。誰も見ていないときしか使えないがそれでもこれからよろしく頼む」
「こちらこそよろしくお願いしますね。」
と会話を交わしているとすすり泣く様な声が聞こえる
「グスッ…どうせ私なんてクビですよ…。ええ、デバイスとして無能ですしね…」
ええ…(困惑)
コレ如何したらいいの、まさかいじけるを通り越して自虐までいくとは思わなかった…
「ヘルト様、わたくしはまだ未熟者ですので出来る事でしたら色々とご教授受けたいのですが」
とドルンレースヒェンが言うと…
「そうですよね!私がマスターの一番最初のデバイスなんですからマスターのこと、一番知ってる私が教えて差し上げなければいけないですよね!!」
復活した。でもそれってつまり教えたらお前はお役御免になるんじゃあ…あっ(察し)
「「マスター、それ以上はいけない」」
まさかのデバイスに声を合わせて突っ込まれるとは思わなかった
「と、とにかく行くぞ。」
そう言ってヘルトをまた首に掛け直して足元に魔法陣を展開する。
「飛行魔法展開完了、姿勢制御は此方で補助しますのでご自由にお飛びください」
足元に展開された三角形の魔法陣…ミッドチルダ式魔法とは異なる魔法体系
ベルカ式魔法の発動を確認すると空へ向かって跳ぶと体が空へと向かって飛んでいく。
「やっっっったぁああああああ!!!俺空飛んでるぜ!?飛んでるんだぜ!」
テンション上がる!!やばいな、此処まで気持ちよくなるんだな!
と一人でテンション上げて騒いでいるとヘルトとドルンレースヒェンが
「一人だけずっと陸戦でしたからやっと空戦も出来るようになってうれしいんですね。ですが」
「わたくしをセットアップした理由をお忘れではないでしょうか」
あ。
「忘れてた。ま、まぁこれから行けばまだ間に合うし…大丈夫大丈夫(震え声)」
平常心を第一に考えている俺はこんなところではうろたえない(内心無茶苦茶動揺してます)
「ですが先ほどから魔力の反応が小さくなってます。多分ですが回収もしくは魔法発動者が…」
と言うドルンレースヒェンの言葉を聞いて即座に結界がある方へ飛び立つ。
脚から魔力放出でブーストしながら飛んでいるため、顔に当たる風が痛いが気にしてはられない
左腰に付いている鞘とは逆にあるカードホルダーからクラスカードを引き抜く
「クラスカード、セイバー『
無毀なる湖光へと姿を変えているデルンレースヒェンに翳す
カードがドルンレースヒェンに取り込まれると光に包まれる。
「セイバー限定展開完了。宝具、
光が飛び散ると姿形は先ほどと変わらないが内に秘めた力がヒシヒシと伝わってくる
「最果てに至れ、限界を越えよ。彼方の王よ、この光を御覧あれ!」
宝具解放のための詠唱を行ない、無毀なる湖光に魔力を流し込み力いっぱいに振り下ろす
「
振り下ろした無毀なる湖光と結界が衝突する。
切り付けた結界は軽く傷が入るだけで壊れる様子がないが切り付けた傷が青く光ると爆発する
無毀なる湖光に過負荷を与えて籠めた魔力と籠められている魔力放出して行う斬撃
傷口に放出した魔力が残り、それが青く光り弾ける。これが縛鎖全断・過重湖光
また放出の仕方を変えれば約束された勝利の剣のようにビームぶっぱも出来る
爆発で割れた結界の中に進入すると
「ジュエルシード封印!」と幼い少女の叫びに近い掛け声が聞こえた
少し高い建物が乱立する建物の裏路地から魔力の柱が立ち上がる
「あそこか!」
そこに墜落するように飛び込むと額から血を流して倒れている少女と何か怪物と闘っているオレンジ色の髪をした女
倒れている少女を起こして傷の確認すると全身に無数の傷と背中に何かで打ち付けられたような傷が残っている
「傷は大半酷くないが頭の傷がやばいな…。クラスカードセイバーを解除。キャスターを『限定展開』」
ドルンレースヒェンからセイバーのカードがはじき出されるとキャスターを直ぐに翳す
ドルンレースヒェンがまだ光に包まれると黒く大きい杖になる。三色の羽が特徴の杖だ
「キャスター限定展開完了。宝具、
まじかよまさかのマーリンの方かよ。とりあえず解放して人命救助を最優先!
「そこのオレンジ色の!こっちに来い!」
そう叫ぶと戦闘をしていたオレンジ色の女は怪物を蹴り飛ばすと此方に走ってくる
「星の内海。物見の台。楽園の端から君に聞かせよう。君たちの物語は祝福に満ちていると。 ――“罪無き者のみ通るがいい”・・・。 」
片手に少女を抱きながらもう片方の手で黒杖を掲げる。宝具解放の呪文を唱えながら先ほどの怪物も宝具の範囲内に入れる
「
宝具が解放され周り一帯が華に囲まれた塔が出現する。
腕に抱えていた少女を華の中に横にすると華が少女の傷を少しずつ癒していく。
先ほどこちらに向かって走ってきた女が俺の横を通り過ぎて少女の下へ駆け寄る。その際に小さくだが鋭く俺を睨んで行ったのを俺は見逃がさなかった
蹴り飛ばされた怪物も結界の中に入ってから少しの間動揺していたようだが怒りを露にして此方に襲い掛かってきた
「さて、あの少女を癒している間はこの宝具を維持しなきゃならんからなぁ。其処の怪物
そう命じると怪物は足元から伸びてきた蔓によって身動き取れなくなった。
この宝具結界内では俺の意思で自在に変えることが出来る。だがこの宝具はこの威力で一部なのか…完全解放したらどうなるんだ…
「ヘルト。カシウスだけ召喚してくれ。」「あいあいさー」
カシウスが召喚されると、システム:カシウスも同時に発動する。
「魔力を吸い尽くせ。」
蔓の拘束から逃れようとしている怪物にカシウスの槍先だけ刺し込む。
深く刺してないので痛みは無いと思うが怪物が苦悶の表情を浮かべながら声にならない叫びをあげる
「マスター、この怪物は元は動物のようですね。ジュエルシードを体内に取り込んでしまったようです」
うーん…食べちまったのなら吐き出させるのが一番だが多分吐き出さないよなぁ…元の大きさならまだしも
なので一度封印しようとカシウスをもう一度差し込み直そうとした瞬間
「…はぁ…はぁ、それから…離れてください…」
背後からデバイスを突きつけられた。もう意識を取り戻したか…
「まぁ。落ち着け、取り合えず武器を下ろせ。」
ゆっくりと振り返るとオレンジ色の女に肩を貸してもらいながら立っているようだ
肩が大きく上下してるところを見えるとまだ傷は癒えていない様だ。
「この怪物は俺が処理しておくからお前は座って華達に傷を治して貰え」
彼女の目には強い意思が見えるが立っているのがやっとの状態ではこの怪物は倒せないだろう
だから体を休めるように言ったが断固として首を振る気はなさそうだ。それどころかオレンジの女のほうが殺気立っている
「…貴方は何処の…魔導士ですか。何の目的で…その石を集めようとしてるんですか」
少女がデバイスの切っ先をこちらに向けたまま、質問を投げかけてくる
「人と話すときは武器は下げるべきだ。その質問の答えは…自分の目で確かめるといい」
右手に持っていた黒杖を地面に突き刺し、左手でヘルトを待機状態のままだが魔力を流し込み術式を展開させる
少女を中心としたミッド式の魔法陣が展開される。それを見たオレンジの女が急いで術式破壊をしようとするが
「ヘルト、短距離転送魔法起動……転送先はリニスの部屋だ」
俺の発した言葉…リニスという単語を聞いた瞬間、目を見開き動きが止まった。
少女のほうは俺の呟きが聞こえなかったのかそれほどに消耗しているのかは分からなかったが目線だけ怪物を射抜いている
術式が発動し二人が包まれ、光が収まると二人は其処に居らず…
同時に黒杖からクラスカードが吐き出され元の形に戻ってしまった
あれ?俺解除したっけ
「マスター。宝具解放にもそれなりに制限がありますので今回の場合だと時間経過による強制解除ですね」
そうなのか。やっぱり宝具は展開し続けることは出来ないんだな
と言うことは…無限の剣製ってほぼ使用不可能な可能性が微レ存…?
それだけじゃないな…王の軍勢、いまは遙か理想の城、虚栄の空中庭園…他にもあるだろうけど世界を書き換える、塗り替える系の宝具は時間制限なりつくんだろうな…
「おっといけね。さっきの怪物は…」
言葉を続ける前にしゃがむと頭があった位置に怪物の尻尾?が通り過ぎた
「あっぶないなぁ…。封印術式を無毀なる湖光に付与、ドルンレースヒェンは物理防御と魔法障壁を展開しといてくれ」
「畏まりました。マスター」「システム:カシウスは維持。周囲にカシウスを八本展開」
体の周辺にベルカ式の魔法陣が三枚ほど展開され、カシウスが八本召喚される
「グルルルゥ…」
怪物が低い唸り声を上がる。身を低くして突進の構えを取る。
それに対して俺は両手で無毀なる湖光を構え、全てのカシウスを怪物に向ける。
「ガアアアア!!!」
ほえると同時に此方に突撃してくる怪物
「カシウス一斉掃射!!」
怪物に向けてカシウスを飛ばす。怪物はそれを右左に避ける事で直撃を避けているが体が大きい事もあって側面に切り傷が増えていく
「グ、グガアアアアア!!!」
怪物が苦しそうに叫ぶがそれでも足を止める様子はない
カシウスを避けきるとこちらに向かって跳躍する。
「一太刀にて切り捨てる!!」
正面に障壁を持って来て怪物の突撃を受け止めると無毀なる湖光を上段に構えて一気に振り下ろした
「ジュエルシード!封印!!」
俺の掛け声と共に切り裂かれた怪物が悶える様にのた打ち回ると光に包まれる
光が収まると、怪物から取り出されたと思われるジュエルシードと…
「……くーぅん…」
傷ついた犬?狸?いや多分狐かな?が傷まみれで倒れていた。
社会人辛い…六時起きの夜一時過ぎ就寝は書く暇なさすぎぃ…
限定展開時の宝具演出はFGOの宝具シーンを元に改変して書いてあるので矛盾が生じるかもしれませんがそこは二次創作と言うことで勘弁してください…
次回はまた一ヶ月くらい先になるかもしれません…