進撃のGANTZ   作:3×41

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第13話 二人

 

 

 

 臨時兵団本部の臨時本部長は頭を抱える気持ちだった。

 パルテア区に巨人が進行、多数の犠牲者を出している。

 さらに穴あきの巨人、飛行大型巨人。

 くわえて

「エレン・イェーガーが、二人だと?」

 

 臨時本部長の前には、二人のエレン・イェーガーが立っていた。

 片方にはミカサやアルミンが付き添い。

 もう片方は右手に黒い玉を握り締めている。

 

「貴様らは、双子なのか?」

 二人のエレンはそれぞれ違うという。

 

 まったく、いったいどういうことなのだ。

 今ウォールローゼの外では巨人がパルテア区を徘徊しているのだ。今すぐにもウォールローゼの中に巨人が侵入してくるかもしれない。

 

「ではなぜお前たちは二人いるのだ!」

 臨時本部長が怒鳴る。その質問は臨時本部長自身にもずいぶんと違和感があるように思われた。

 

 臨時本部に一緒に来ていたミカサが報告する。

「こちらのエレンは、、エレンです。私は先日から壁外調査の見学に出ており。常に一緒にいました。証言します」

 

 そんな、黒球を持ったエレンは思った。

 自分だって壁外調査の見学に出ていた。ミカサと。

 そして途中から白い部屋に運ばれ、またどのようにしてかわからないがパルテア区に運ばれていたのだ。

 

 一人のエレンは臨時本部長に説明した。

 

 臨時本部長は首をかしげる。

「それを、信用しろというのか?壁外調査の見学に出ていた貴様が、気がついたらパルテア区にいたと?」

 

「それは・・・しかし事実です。この黒球だって、そのときに・・・」

「違う」

 

 言いかけて、さえぎられる。

 声のするほうを向くと、ミカサがこちらのほうを向いていた。

 

「あなたはエレンではない」

 そういわれて狼狽する。

「ミカサ、おまえなにいってるんだ?」

 

 臨時本部長がエレンに言う。

「おまえのいうことでは、その黒球がなにか関係あるということか?」

 

 はい。とエレンはこたえて、促されるままに臨時本部長に黒球を手渡した。

 

「ふむ・・・」

 

 臨時本部長はその黒球を左の手の中で転がししばらく考えにふけった。

 

 そして二人のエレンとアルミンとミカサのほうを向く。

 

「今はパルテア区の巨人に対抗することがせんけつだ。この問題は後で考えるとしよう」

 

 黒球を持った別の手で一人のほうのエレンを指差す。

「そちらのほうのエレンは拘留とする。」

 

 黒い玉を手にとって本部長はいう

「こちらのエレン・イェーガーはしばらく拘留とする。このものを捕らえて独房につないでおけ」

 臨時本部室内の兵団員がエレンの両手をおさえる。

「そんな、違う!俺はエレンだ!」

 エレンが二人の兵団員に独房につれていかれる。

 

 本部長がアルミンに言う。

「君はアルミン・アルレルトといったか、こちらにきなさい」

なんだろう、とアルミンは思った。

「はい」

「君はあの、エレンイェーガーの独房の見張りに任命する」

 そういってアルミンに黒球を手渡す。アルミンは逡巡してたずねた。

「しかし、僕だって調査兵団の一員です。巨人と、」

 巨人と戦う。そういいかけて臨時本部長にさえぎられる。

「無理をするな。そして今は熟練の兵団員はひとりでもおしいのだ。ならば君が見張りにまわることになんの問題がある?」

 アルミンは臨時本部長の言葉を認める。

 アルミンは座学に秀でるものの、体力についてはそこまでの力がなく、実戦経験もない。

 おまけに巨大な壁を一枚隔てた向こうに巨人がせまっていることを考えると、心臓がしぼられるように痛む。

「それは・・・わかりました」

 本部長がまわりにつげる

「この問題は後回しにする。集まった兵団を広場に集めろ!作戦司令を行う!」

 

 

 

 

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