パルテア区中部
ジャンは建物の上に立体機動で着地し、半分まで磨耗した平面刀の刀身をとりはずし、腰部の柄から別の平面刀の刀身を抜いた。
そのとなりにコニーが立体機動で着地する。
「いけるか、ジャン」
「あぁ、当たり前だろ」
もう二度死にかけた。ジャンのファイブマンセルの班は一人食われて4人になっている。
班の男の叫び声が聞こえる。
「目の前!巨人7体くるぞ!!」
ジャンがそちらのほうを見ると、7体の巨人がこちらに走ってくるのがわかった。
こちらは4人で、あっちは巨人が7体。これは死ぬかもな、ジャンは思った。逃げるにしても誰か食われる。
そのとき、ジャンの周りの建物に5人の兵士が立体機動で移動してきた。その中の一人の女が叫ぶ
「援護する!!巨人を散らして各個撃破しろ!!」
9人か、少しはいけるか。ジャンはそう思ってから向かいの建物にアンカーを打ち込む、
立体機動装置を起動、アンカーが強力に巻き取られ空中を高速で疾走する。
「ああああああああああああああああっ!!!」
叫び声がするほうを見る。男の兵士が巨人の手に捕まえられた。巨人の巨大な口が男の上半身を覆う。
巨人の口の中からくぐもった男の叫び声が聞こえる。
「くそっ!!」
ジャンは反転、その巨人に向かって立体機動で高速で疾走。そのとき、コニーがその巨人のうなじに高速で疾走し、両手の平面刀で巨人のうなじをえぐりとった。
巨人が崩れる。
ジャンは巨人の巨大な手につかまれた男を見た。
「間に合わなかったか・・・」
男は上半身が食いちぎられ、上体がひきちぎられていた。
そのとき女の叫び声が聞こえた。
「こっちだ!!」
ジャンの立っている建物の横に一人の兵士が着地する。
ジャンがそちらを見ると、ミカサだとわかった。
「ミカサ!!よかった!!無事だったか!!」
ジャンはまわりを見渡す。向かいの建物に着地したクリスタも一緒なようだった。
「クリスタも無事か・・・エレンは?エレンはどうした?」
ジャンがミカサにたずねる、ミカサはうつむき、何を話していいか迷っているようだった。
ジャンはミカサの様子を見て、さとった。
「そうか・・・くそっ、あの死にたがりが」
ジャンがミカサの両肩に手をのせる。
「わかった。あいつのためでもある。ミカサのことは俺が責任を持つよ」
(・・・何を言っているのかわからない)
ミカサはぼんやりジャンの顔を見ながら思った。
ジャンは振り返って巨人のほうを見る。2体やったようで、残りの4体が襲いかかっていた。
「うおおおおおおおおおおお!!」
叫び声が聞こえて、そちらを見る。すると巨大な黒衣の人型が背部からプラズマをともなったジェット噴射で高速で飛翔し、四体の巨人に迫るのが見えた。
エレンは背部の8つの噴出口からプラズマを発しながらジェット噴射、高速で飛翔し巨人にせまる。眼下の建物が高速で後ろにすぎさっていく。
高速で疾走しながら巨大な黒い左腕を右側にふりかぶり、右手を高く掲げる。両手の指から10本の黒い刀が出現、高速で接近する巨人のうなじにたたきつける。巨人のうなじが細切れにえぐりとられた。
さらに目の前の巨人に加速、黒い巨大な右腕をふりかぶり、胸元を殴りつける。巨人の胸元が巨大な黒い腕になぐりつけられうなじごと爆散する。
向かいの建物に着地、黒い脚部がブシュウゥゥゥと音を立てて衝撃を吸収する。振り向くと、二体の巨人が見える。
エレンは前方の巨人に向かって黒い巨大な右腕を振りかぶり、右腕に力場を展開、そのまま目の前の空間を殴りつけると、力場が巨人に向かって疾走し、胸元に着弾、うなじごと爆散する。
エレンは背中の黒い大剣を抜いて背部の8つの噴出口からジェット噴射、夜の空間を高速で飛翔、巨人に接近しつつ大剣を右に振りかぶり、巨人のうなじにたたきつける、巨人はうなじから上半身を両断され、崩れた。
それを見ていたジャンがつぶやく、
「なんだあれは・・・」
ジャンがミカサのほうをみる。
「技術部門の新装備、、かもしれない。とにかくこちらの敵ではない」
まわりの兵士たちが巨大な黒衣の人型にとまどっている。ジャンは叫んだ
「そいつは敵じゃない!!味方だ!!作戦を継続するぞ!!」
5人できていた兵士の女が叫ぶ
「わかった!!先見隊からの報告ではパルテアの外門は固定されているものの閉じることが可能そうらしい。今からわれわれで外門に特攻をかけ門を閉じる!!ついてこい!!」