日が昇る前から大地を駆け、日の光が届かぬ海底を潜航し、デスアーミー軍団引き連れやってきました我が魂の故郷『日本』へ。
知っちゃいたし自覚もしてたつもりだけど、本当にスーパーロボット顔負けの廃スペックだわ。空こそ飛べないけど十分すぎる。
結構な速度で走って泳いで道中襲ってきたネオジャパンっぽいMS部隊とか取り込んで、運良く連邦の哨戒を掻い潜って日本に上陸したのだが……
『こいつは酷い』
「ハァッーーーハハハハ!」
そう、陸には数えきれない程のメカザウルスの残骸の他に、ジムIIから始まりジムカスタム、ジムキャノン等の多くのMSの無残な姿があった。
海も同様にMSやメカザウルスの残骸が打ち上げられている。
まあ、地底勢力との激戦が続く最前線なんだから当然といえば当然か。
もっとも俺からしたら――
『良くも悪くも戦力増強のチャンスなんだよねー』
「フハハハハハ! 喰らい尽くせっ!」
……クライウルブズとの一件から思ってたけど、こいつ意識戻ってきてね? まあ俺の邪魔になってないから別にいいけど。
触手を伸ばしてMSの残骸のコックピットにぶっ刺し、パイロットの死体と機体を変異させつつ脳とコンピュータに残ってるデータをサルページする。
日本に来るまでにゲシュペンスやMSを取り込んで気づいた事だが、パイロットや機体のコンピュータが持ってる情報やデータは十分役に立つ。
地図に友軍の機体に関する情報に通信コード、特にパイロットが持つ戦闘のノウハウやMSに蓄積されてる戦闘データ等は俺にとっては涎ものである。
本音を言えばパイロットは生きてる状態で取り込むのが望ましいが、そこまで望むのは高望みというものだろう。こんだけ数ありゃ多少の欠落は問題ないし。
『つーかジム系の機体ばっかだな……ガンダムはねーのかよ? パイロットも並ばっかりでエースもベテランもいねーみたいだし、メカザウルスはパイロット乗ってねーからデスアーミーの苗床にでもすっかって……ん?』
違和感を感じたので浸食を一旦中断、内部コンピューターにアクセスして自身のチェックを行う。
各コンピューターに異常なし。
ボディ外内部の各部位、および武装周りに異常なし。
デスアーミー軍団に問題なし……否、新たに水中戦型のデスネービーと陸戦型のデスビーストを確認。
UG細胞の活性度に問題なし……否、変異を確nんnhs2<*`-!”#――――生体ユニットであるキョウジ・カッシュからの干渉を確認。U細胞からDG細胞への変異を確認。
『……うわーまじか?』
自身のチェックを行ったらすごい事になってた。
デスアーミーの種類が増えたのはまだいい。
鬱陶しいウルベ達の追撃の手を逃れるために激戦区の日本まで来たが、ミケーネや恐竜帝国が狙ってくるのは変わらないのだから戦力のバリエーションが増えるのは喜ばしいことだ。
だがDG細胞ってお前、あれってU細胞の別名じゃなかったの? 何でいきなり変化してんの?
しかも生体ユニットから干渉って……キョウジの野郎やっぱり意識が戻ってきてるのか? いやいや、それなら俺自身にももう少し干渉してるだろうし……うーん、よく分からん。
『なあ、お前やっぱり意識戻ってたりする? 戻ってるなら会話しようぜ会話』
「…………………」
『……オイコラ、いつもは高笑いばっかりしてる癖にこういう時はだんまりかい』
内部に触手を伸ばし、コックピットに吊り下げられてるキョウジの顔をビンタしてみるが特に反応はない。
まあ、俺の自我を侵すような事さえしないなら問題はない。最悪の場合、生体ユニットをゾンビ兵に交換すれば変に干渉されることもなくなるだろう。まあ、そこそこ長く一緒に居るのだから簡単には交換はしないが。
気を取り直して中断してた残骸の浸食を再開、DG細胞に変異したせいで浸食の速度が上がったのか、転がっていたMSの残骸をあっという間に取り込み、念を入れて本日二度目の自己チェック。今度こそ何の問題も無し。
『満腹満腹っと。さて、次は何処へ向かうかね?』
視界の片隅に先ほど入手した情報を複数表示し、戦況を確認しながら移動を開始する。
『西ではゲッターとWマジンガーが共闘中で、海上ではライディーンと妖魔帝国が殴り合ってる……よし、東だな』
雑誌やゲームで大暴れしていたスーパーロボットの実物を拝んでみたい気持ちが無い訳では無いが、ここは大人になって保身を優先しよう。
……まあ、Gガン関連の問題が落ち着いたら絶対に見に来るけどね。
更に数を増したデスアーミー軍団を引き連れ、時々連邦軍の通信を盗み聞きしながら戦闘獣やメカザウルスを返り討ちにしながら移動する事幾数日。
何があったのか、いい感じに廃墟と化している街を発見。よし、暫くはここに居座ろう。
『さて、ついにこの鋏を使う時が来たか……』
下半身に取り付けられた鋏を稼働させ、力一杯地面を掘りまくる。デスアーミー軍団にも同様の指示を出し、地面を掘らせまくる。
掘って掘って掘りまくって、そこそこの深さになったら底を大きく広く拡張させる。
『お、いい感じになったきたじゃないか!』
俺や多数のデスアーミーが不自由しないくらいの広さになったので飛び降り、地上の穴を塞がせる。
散々追い回されてきたのだ。いい加減一息入れたいと思うのは(元)人間として当然の心理ではないだろうか。
若干所か光源が無いので真っ暗闇な閉所だが、アルティメットガンダム改めデビルガンダムである俺には関係ない。暗闇の中でも日中と変わらない、とまではいかないがそこそこ見えてるので問題ない。
『暗闇はいいねぇ……荒んだ心をゆっくりと癒してくれる気がするよ……』
地球に降りてからマジで襲われ通しだったからな……。
そろそろヤバい。マジでヤバい。もう休む。いい加減寝るから。
『だから暫くは…笑うなよ……』
「…………………」
――――ああ、疲れた。
主人公進化?
そしてまだスパロボが始まりません。