魔法少女が自分たちのパチスロ台を打ちに行くようです。   作:奏せいや

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まどか「ねえねえほむらちゃん、私パチスロって初めてやるんだけどどうやって遊べばいいのかな?」

さやか「おーいまどかー、その他が経験者みたいな発言やめろー」

まどか「ごめんねさやかちゃん!」

ほむら「パチスロは簡単にいえばメダルを増やすゲームよ。パチスロには設定があって、その設定が上の方がメダルが増えやすいわ。逆に低設定だと減っていくの」

まどか「同じようで違うんだね。それでなにをすればいいの?」

ほむら「メダルを入れてレバーを叩く。そうすればリールが回るからボタンを押して止めればいいわ。そうしてゲームをしながらボーナスやARTっていうメダルが少しずつ増えていくゾーン? を目指すの。マギカラッシュていうんだけど、メダルを増やそうとしたらこのマギカラッシュに突入させてその最中にボーナスを引いて獲得枚数を増やしていく、かな」

まどか「ほむらちゃん詳しいね」

ほむら「どんな台かちょっと予習をしておいたのよ」

まどか「そうなんだ」

さやか「よっぽど楽しみだったのねあんた」

杏子「やる気満々かよ」

ほむら「うるさいわよそこ!」

まどか「えーと、メダルを入れて、レバーを叩いて、ボタンを押すと。あ、始まった。それに私の家が映ってるよ!」

ほむら「通常ステージね。普段は画面にこうした場面がいくつか流れるわ」

まどか「あの、私恥ずかしいんだけど……」

マミさん「あら、鹿目さんのお母さん美人じゃない」

さやか「まどかのお母さんっていつもまどかがこうして起こしてるの?」

杏子「お、この目玉焼きうまそうだなー」

まどか「私の私生活がだだ漏れに!? あ、ステージが変わった。私たちの学校風景だね。あ、ひとみちゃんもいる! ひとみちゃんおはよう!」

ほむら(台に話しかけるまどかかわいい)

まどか「そういえば画面の右端に私が立ってるね」

ほむら「気づいた? この台にはそれぞれのミニキャラが立っていて、どのキャラかは自分で選べるのよ」

まどか「そうなの? どうしようかな。ほむらちゃんは今(まどか)のままでいいの?」

ほむら「まどかのままでいいんじゃない」

まどか「え」

ほむら「まどかがいいの」

杏子「なに言ってんだあいつ」

まどか「あはは……じゃあ私はほむらちゃんにしよ」

ほむら「私に?」

まどか「せっかくならお互いのミニキャラにしようと思って。えへへ」

ほむら「そ、そうね(うれしい)」

まどか「これで選べばいいのかな? よし、ほむらちゃんに変わったよ」

ほむら「ちなみにこの画面はタッチパネルになっていて触ると喋るのよ」

まどか「そうなの!? じゃあタッチしてみよう。なんて言うのかな?  わくわく」

ほむら(台)『気安く触らないで』

まどか「…………」

ほむら「…………」

まどか「ほむらちゃん、なんかごめんね」

ほむら「謝らないでまどか! てか私が謝るわ! ごめんなさい、ごめんなさい」

まどか「いや、ほむらちゃんも謝らなくていいよ! それよりもまたステージが変わったね。これは放課後かな? 町を歩いてるね。あ、杏子ちゃんもいる。でも一人だね」

杏子「ほんとだ。まあ、一人なら一人で気が楽だしねー。こうしてつるむ前はずっと一人で生きてきたわけだし。べつに気にすることじゃないよ」

まどか「寂しくはないの?」

杏子「ぜんぜん。自由って感じでこれはこれでいいもんさ」

まどか「そっか。なんか杏子ちゃんらしいね」

杏子「そうさ。私は私の好きなように生きてるのさ」

さやか「杏子あんた、なに勝手に売り物のアイス食べてるのよ!?」

杏子「ちょっと待てよ! それ私だけど私じゃねえだろ!」

さやか「どうせいつもこんなことしてんでしょ?」

杏子「くそ! どういうことだおい!?」

ほむら「日頃の行いね」

杏子「お前に言われたくねーよ!」

まどか「あれ、今図柄が光ったよ?」

ほむら「それはチャンス目ね。レア子役といってなかなか出ない図柄があるの。チャンス目の他にはスイカやチェリーがあるわ。さっきボーナスの話はしたでしょう? こうしたレア子役からボーナスに繋がるのよ」

まどか「マギカラッシュにはどうやったら入るの?」

ほむら「レア子役を引くとたまに魔女の結界っていうチャンスゾーンに入るわ。それを成功させるとマギカラッシュに突入するわ」

まどか「なんだか難しいなぁ」

ほむら「すぐに慣れるわよ」

まどか「あれ、夕方の道を私とほむらちゃんが歩いてる」

ほむら「きっと高確ステージね。ここでレア子役を引ければ通常時よりも魔女の結界に入りやすくなるわ」

まどか「それはチャンスだね! 絶対入れなきゃだね! でもなんか、このステージは雰囲気が暗いような…………。これ、私とほむらちゃんが出会ってすぐの頃かな? ていうか、もしかしてこの場面って……」

マミさん「…………」

まどか(そっとしておこう)

マミさん「私が死んだ後の帰り道ね」

まどか「マミさぁああああん!」

マミさん「だ、大丈夫よ。ただの演出じゃない」

さやか「マミさん、ほんとうに大丈夫ですか? なんか無理してません?」

杏子「おいマミ、ちょっと休んだ方がいいんじゃないか?」

マミさん「なによみんな、心配し過ぎよ。そりゃ鹿目さんやさやかさんを残して魔女に敗れたことは今でも心残りだし自分が死んでしまったことはショックだけど、こうして幸せな今があるんだから大丈夫。ただちょっと、鹿目さんの雰囲気に当てられちゃ……て……」

まどか「マミさん?」

マミさん「うっ……。そうね、そうよね。わたし、死んじゃったのよね……。私……今までずっと一人で戦ってて、辛くても我慢するしかなくて。だけど鹿目さんが仲間になってくれるって言ってくれて、すごく嬉しくて……。浮かれてしまって。それであんな結果に……。そのせいで二人に辛い思いをさせて……。私はなんて、うっ、なんてふがいない……う、うう……!」

まどか「マミさぁああああん!」

マミさん「うううぅ!」

まどか「マミさん元気出してください! マミさんのおかげで私は元気ですよ!」

さやか「そうですよマミさん! マミさんは私たちの誰よりも頼れる先輩ですよ!」

まどか「そうですそうです! 私、今でもマミさんが憧れの人なんですよ!」

マミさん「ごめん、ごめんなさい。ただちょっと……うう……」

杏子「なぁにこれ」

ほむら「パチスロ。恐ろしい子……」

マミさん「ふぅ。ありがとう二人とも。だいぶ落ち着いたわ。ほんといけないわね。ここでは年長者なのに」

まどか「そんな。気にしないでくださいマミさん」

さやか「それにしても制作スタッフも意地悪いなー。わざわざマミさんが亡くなった帰り道を高確ステージにしなくてもいいのに」

ほむら「確かに」

まどか「こんな場面、高確ステージだとしても楽しめないよ……。あ、マミさんの家が出てきた」

さやか「でもマミさんはもう亡くなってるから誰もいないんでしょ?」

マミさん(台)『ズズ』

さやか・杏子「生きてるじゃねーか!」

マミさん「え」

杏子「おい普通に紅茶飲んでるぞ!」

まどか「マミさんが生きてる!」

マミさん「私が、生きてる……?」

杏子「パチスロの話だけどな。てかなんで? 制作スタッフ意地が悪いんじゃなくて知らないだけじゃねーの?」

ほむら「その可能性はあるわね」

さやか「でもよかったじゃん。こうしてマミさんが生きてるんだから」

杏子「じゃあ逆に二人はなんでこんなに深刻なんだよ!?」

さやか「あんたたちになにがあったの?」

まどか「え~……なんだろ」

ほむら「私たちに聞かれてもね」

まどか「うーん……、私がほむらちゃんの体操着を勝手に借りたからかな?」

ほむら「え」

まどか「え?」

ほむら「まどか、それ初耳なんだけど」

まどか「え」

ほむら「え?」

まどか「…………」

ほむら「…………」

まどか「ごめん、今のは忘れて、ウェヒヒ」

 

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