光あるところに漆黒の闇ありき、古の時代より人類は闇を恐れた。
しかし、騎士と仲間達の刃と力そして勇気で人類は希望の光を得たのだ。
ある民家の中でダイチが目を覚ますと犬夜叉に殴られて頭を撫でていた。
「悪かったよ。まさか本物と知らなかったんだ。」
「けっ!」
犬夜叉は、ダイチが謝るのにそっぽ向いていた。
「で?此処は何処なんだ?」
「ここは武蔵の国じゃ。」
目の前に巫女装束の眼帯の婆さんが質問に答える。
「あっ!そうっすか、所で此処はコスプレのイベントか時代劇の撮影かなんかっすかね?」
「??」
婆さんは、何を言っているんだこの男は?っと言う目で見るとかごめと言う少女が来て口を開く。
「私、日暮かごめと言います。」
「ダイチだ。よらしく。」
「此処は500年前の戦国時代。私は近くの骨喰いの井戸を通って現代からこの戦国時代に来ちゃったんです。」
「・・・・・・・・ん?」
ダイチは、何を言ってるんだと思うしかなかった。
「そうですよね。無理もありませんよね?」
かごめは苦笑していた。
「(あの子の言っている事ってまさか・・)ところで?俺の武器知らないかな?斧なんだけど?」
ダイチは、かごめの言葉に気になりなりながらも魔法衣のベストの裏に閉まっている魔戒斧が無いことに気づきかごめに聞いた。
「あっ!ああ、あの重い斧なら外ですよ変な鎧と斧槍と一緒に。」
「へ?」
ダイチは、立ち上がり眼帯巫女装束婆さんの自宅から外に出ると目の前に魔戒斧が見事に刺っていた。
「本当は、気絶したダイチさんと一緒に持って行きたかったんですけど凄く重くてそこいる犬夜叉も持てないって言うんで。」
「けっ!」
またまたそっぽを向く犬夜叉。
ダイチは、トコトコ歩き魔戒斧の柄を片手で持つと軽々と持ち上げ魔戒斧を背中にしまうが入らない。
「ん?魔法衣に収まらない?」
通常なら魔界に通じており四次元ポケットの様に収まるはずだからだ。
「「はっ?」」
先ほどのダイチが魔戒斧を持ち上げるのを見てかごめと犬夜叉だけでなく他の村人達も驚く。
ソウルメタルは、本来は超重量の金属、ソウルメタルと心を通わせないと羽毛の様に軽く持つ事も出来ない品物。
ただ、その為には長い訓練が必要でもある。
「それとね、さっき言っていた鎧と斧槍って今何処にあるの?」
ダイチは、かごめに聞く。
「こっちです。」
眼帯巫女装束婆さんの自宅の裏に行くと戯牙の鎧が逆さまになって立っていた。
「変わった鎧ですね、特撮のセット道具ですか?」
かごめが戯牙の鎧に触れようとすると。
「!!触るな!!」
が!既に遅かった。
「えっ?」
チョンチョン!!
ガバッ!
ダイチは、かごめの触った指を直ぐに離す。
「おい!何かなってないか!?身体が砕けたとか無いよな!?」
「えっ、別に変わった所は無いしさっきも触っていたから。」
ダイチは、驚きを隠せなかった。
ソウルメタルの鎧と武器は、女性が触ると女性の身体が砕けるのであったからだ。
「何がどうなっているんだ?」
理解できないな現象に戸惑いを隠す。
魔戒斧を真上に円を描き召喚すると逆さま立ちになっていた戯牙の鎧にも同じ召喚の円が真上から生まれその召喚の円に入るとダイチの描いた円から戯牙の鎧が次々とダイチの身体に装着していく。
『鎧に異常は無いか・・・・制限の時間が表示されない!?』
ダイチは、直ぐに鎧を解除するとまた逆さま立ちで戻った。
「すいません!あの・・・・」
眼帯巫女装束婆さんに向かってその名前ままの名前で呼ぼうとすると。
「わしは、楓だよ。ここの村の巫女をやっとおる。」
「楓婆さん。ここはこの世だよね?」
「!?何を言っているんじゃ?この世に決まっている。あの世じゃない!」
流石に当たり前の様に言う。
だが、この時間表示が出ないのは魔界かあの世、もしくはそれ以外の別の空間の時のみが正解だからだった。
それどころか女性が触る事を許さないソウルメタルが簡単に触れたと言う事は・・・・ただ一つ。
突然変異としか考えられなかったので無駄だと思うが楓に重要な別の質問をする事にした。
「楓婆さん、この世界にホラーって魔獣はいる?」
「ほらー?妖怪か何かか?」
「あっ?妖怪!?ホラーはいなくても妖怪っているの!?ホラーの一種じゃなくて?」
「知らん。お主の言う事はさっぱりわからん?」
嘘を言っていなそうだ。
この事から考えられるポイントをまとめる。
1、鎧と武器が魔界に帰還しないで同じ空間で長時間しかもこの世に存在できる事。
2、ソウルメタルの心を通わして持つ事が条件だが、女性が鎧に触れても身体が砕けない事。
3、鎧を纏っていても時間表示が無いあの世や魔界等ならもとかくこの世=人界で時間表示が無い事。
4、この世界にはホラーがいない代わりに妖怪が存在する事。
5、魔界に通じているはずの魔法衣が正常に働かない。
結果出した答えが異世界来てしまった。
異世界に訪れた事によるソウルメタルの物質の突然変異と言う事だと考える。
これは、物だからだ異世界から来たダイチ自身にも、もしかすれば体調に恐ろしい何が出来ている可能性もある。
「あの!」
考え込んでいるとかごめが心配そうにダイチを見ている事に気づく。
「ワケを聞かせて下さい。」
「わかったよ。家の中で話すけど良いか?」
そう言いかごめと犬夜叉そして楓はダイチの言う通り自宅で聞く事にした。
「「「魔戒騎士?」」」」
かごめ達は、知らんと言う表情でダイチを見る。
「俺のいた世界では、森羅万象から出る陰我を入り口にして現れる魔獣ホラー、そいつらは人間に憑依して人間を食う。俺たち魔戒騎士はそのホラーって言う魔獣を狩るのを生業とする連中だ。」
「なるほど確かにこの世界の人間でなさそうだ。ワシらの世界の森羅万象は、陰我などない。陰我と言う言葉は初めて聞くぞ。」
「で?どうしてその魔戒騎士が何していたんだ?」
犬夜叉が質問をしてきた。
「時のホラー・クロノディンを追いかけて負けてこの世界に飛ばされたが正しいな。」
溜息を吐きながらダイチは正直に言う。
「その黒野なんとかに負けたって事はおめぇ大したこと無いって事だな。」
「ちょっと!犬夜叉!」
かごめが犬夜叉に注意したそうだがダイチは縦に振った。
「その通りだ。俺は弱い。だからこんな結果になったんだ。」
何をやっても結果が出なければ何も出来ない問題だと弱さを認めるしかなかった。
「ところでかごめ。現代の人間が戦国時代に何故居るんだ?」
かごめの話だど現代で普通の女子中学生をやっていたが実家の神社の古い井戸から妖怪が出て無理矢理この時代にやって来た。
自分の体内に四魂の玉が隠されていておりその妖怪たちが四魂の玉を狙っており玉を盗んだ妖怪に矢を射ったら四魂の玉が砕け散った。
其処にいる半妖の犬夜叉は本物の妖怪になりたい為に50年前、四魂の玉を盗んだが桔梗と言う巫女に封印されており桔梗の生まれ変わりのかごめが封印を解いて目覚めたらしい。
そして犬夜叉とかごめは砕け散った四魂の玉を集めなければならなくなったと言う流れだった。
さらに身体を川で洗いたかったかごめが楓の自宅から出ると突然空間に亀裂が出来て気絶したダイチと魔戒斧と戯牙の鎧と武器が周りに都合良く落ちてダイチは手当てしてもらったという事だ。
「悪いんだけど川で洗いに私行きたいの。」
「ああ、悪かった。俺は近くを散歩しているから。(まぁ・・・元の世界よりもこっちの方が楽しそうだしな・・・気楽なもんだなぁ元老院がいないと。)」
ダイチは、楓の自宅を後にした。
「も〜っ!信じられないっ!!冷たい!お風呂が無いなんて!」
服を脱いだかごめは冷たい川に身体を沈めた。
「かごめ。無理をせずに上がって来い。」
川辺で焚き火を焚いている楓が座っている。
「嫌だ!血だらけだしドロドロだし、こんなベタベタな髪もう我慢出来ない!」
と言い頭も全て川の中に潜るかごめ。
楓も溜息をする。
その近くの木に犬夜叉が座って四魂の玉の一部に狙いを定めている。
「エレメントの反応もなしで俺の腕輪も反応なしか本当にホラーはいないのか・・・ん?」
ダイチはホラーが現れるゲートが存在が無いことを確認しながらブラブラ散歩していると焚き火を焚いている楓に出会う。
「楓婆さん。かごめはアソコか?」
コクン!
頷くとダイチは川が見えない方向に身体を向けたセクハラになりたく無いからだ。
「あれ?」
犬夜叉が木の上から何時でも狙っていると言わんばかりで構えているとダイチは野球玉位の石を片手に持つと怪我しない程度に犬夜叉目掛けて投げた。
ゴーンッ!
「てっ!うわっ!」
突然の石が投げらてた事に痛いと言うよりも驚いた表情で此方を見ようとたがバランスを崩し木の下に落ちそうになる。
すると派手な音は聞こえない事から無事に着地したと推測する。
「きゃーーーー!!!」
「「!?」」
かごめの悲鳴で楓とダイチも驚く。
「おすわりっ!」
ドシーンッ!
すぐに犬夜叉の首につけている数珠、言霊の念珠が光り輝くと犬夜叉は地面にめり込んだ。
「おや?いたのか犬夜叉。」
「現代なら警察に捕まるぞ、おい。」
楓は犬夜叉を確認してダイチに至っては呆れ顔だった。
「クッソ!言霊の念珠の事を忘れてたぜ。」
言霊の念珠を掴む犬夜叉。
「いやらしいわね!こそこそ覗いたりして!」
葉がボウボウに生えてるところで着替えるかごめ。
「はぁっ!?けっ!馬鹿かお前は俺はただなぁ。」
「これか?」
楓からダイチは四魂の玉を貸してもらい犬夜叉に見せた。
「けっ!わかっているじゃねえか!」
「はぁ〜〜っ・・・全く先が思いやられる事だ。四魂の玉を見極めるかごめの目と犬夜叉お前の力を合わせねばとても全部集める事は叶わぬ。」
楓の説教が始まると鬱陶しそうな顔で楓とダイチの方を見る。
「だから、玉の為にそのいけ好かない女と組んでやるつってんだろ!」
「あんた、そっんなにあたしの事嫌いなんだ!」
巫女装束のかごめがやって来た。
「・・・・」
似合いすぎて声が出ないダイチ。
だが犬夜叉もそうだがダイチとは違う意味で黙り込んだ。
(桔梗・・・)
それは、犬夜叉にとって懐かしいような愛しい様な複雑な感じにダイチは察した。
かごめは洗った制服を焚き火に当てて乾かしているとうっ〜っと言っている犬夜叉がかごめを見ている。
「おいおい、どうしたんだ?」
「何て顔しとんるじゃ犬夜叉。」
焚き火に当たっているダイチと楓が犬夜叉を見る。
すると村の方から女性が訪ねて来た。
「あの・・・楓様。」
「ん?」
声がした方に楓は向いた。
「あの・・うちの娘が・・・」
女性の話を楓は聞き始める。
「そうか・・いや直ぐに行く。ワシは先に戻るでな。ケンカするなよ。」
楓が村の方に向かうと女性はお辞儀して楓の後に続いて村に向かう。
そしてこの場が三人だけになると犬夜叉がかごめの方を見ていた。
「おい。」
「何よ?」
「?」
犬夜叉がかごめを見るとダイチも二人の様子を伺う。
「脱ぎな。」
ゴキーン!!ゴーンッ!!
ダイチの拳が犬夜叉の頭に当たるとかごめも自分で持てる重い石を力強く当てた。
「て・・・・てめぇら何を!?」
「馬鹿だろ!」
「いやらしい!」
「裸になれって言ってんじゃネェッ!あの変な着物着れって言ってんだ!!」
犬夜叉は、かごめの制服を指差した。
「巫女装束を着たかごめを見てどうした?」
ダイチはかごめを見ると続けて言う。
「桔梗に似ているから?」
(そんなに似てるのか桔梗って言う女に?)
ダイチが考えていると犬夜叉は気まずそうな顔になると
「へっ!関係ねぇだろ!?」
子供の様な態度を取る。
(全くこいつ中学生以下ね。)
(先が思いやられるが悪い奴じゃないな・・・)
かごめは呆れてダイチは面白そうに見る。
「とにかくね。そんな喧嘩腰とてもこれから一緒になんか・・・」
「だったら良いんだぜ。俺は一人でも行く。」
爆弾発言を犬夜叉は言う。
「おいおい!そんな言い方じゃあ「あっ!そう!あたしがいなくても大丈夫なのね。」ってかごめも落ち着けよ!」
かごめは半乾きの制服を持ち畳みはじめる。
「ん?何処に行くんだよ?」
「決心がついた。あたし帰るわ。さようなら犬夜叉。ありがとうダイチさん。」
「か!か!帰るっておーい!」
「おーいじゃない!私はかごめ。おーい何て名前じゃあないわ。」
「まてよ!コラッ!」
「コラッ!でも無いわよ。」
「待てっておいこら!!」
「何よ!?止めたって無駄よ!」
「玉の欠片持ってるんだろ?置いてけ。」
犬夜叉は手を出してかごめに四魂の玉の欠片を要求する。
(なんか嫌な予感がするな・・・)
ダイチは、犬夜叉から少し距離をとった。
「ああ、これね。・・・・・おすわりっ!」
ドシィーン!!!
「て・・・てめぇ・・・」
「おわづけよ。(もう信じられない!犬夜叉なんて一度も私の名前呼んだこと無いんだから。)」
かごめは村とは別の方に行った。
「自業自得だな。全くこりゃ・・・」
またまた呆れるダイチ。
かごめは古い井戸の辺りにいた。
「(あたしの出てきた枯井戸。きっと此処から向こうに戻れる。)あっ!」
井戸の中を見ると妖怪の骸が残っている。
かごめは楓の言葉を思い出す。
《あれは骨喰いの井戸と言ってね妖怪の亡骸の捨て場なんだよ。何日か経つと何処かに消えてしまう。》
「やだ・・・入れなくなっちゃった・・・どうしよう。」
楓の言葉を思い出すと足に力が入らなくなり迷い始めるかごめ。
ユラッ
パラッ!
木の若葉が下に落ちると綺麗に真っ二つになる。
「っ!」
立ち上がると何かに当たり頬から血が少し滲む。
「これは髪!?」
よく見ると髪の糸が辺り一面に張り巡らされている。
「フゥ〜ン!あんた見えるんだ。あたしの櫛の籠。」
真上にはくノ一の様な格好の女が髪の糸に乗ってかごめを見下ろしていた。
「でも、みえるだけじゃだめ。」
不敵に笑うくノ一女。
一方犬夜叉は、走りながら森の中を飛び回り村の方に向かっていた。
「おーい!犬夜叉だっけ?何処に行くんだよ!?」
ダイチも犬夜叉同様に走りながら犬夜叉の後ろを飛び回って追いかけるが犬夜叉はダイチの声なんか聞いていない。
《あたし帰るわ。さようなら犬夜叉。ありがとうダイチさん。》
(けっ!あんな女いない方がせいせいする。)
そのまま村に降りる犬夜叉。
(かなりキツイ過去持っているな?)
ダイチは、そのまま森の中を飛ばずに走って追う事にした。
「ん?」
先に村に降りた犬夜叉は、宙に浮く女達を確認すると止まった。
「なんだ?てめぇら?」
すると女達が鎌を待ち構える。
「へっ!おもしれー!俺と遣り合おうってのか!?」
その宙に浮く女達の身体にはくノ一女が操る髪の糸で繋がっていた。
その頃骨喰いの井戸では・・・
「私は逆髪の結羅。覚えなくても良いよ。アンタ終わりだから。」
結羅は髪の糸を使いかごめの持っている四魂の玉の欠片を探す。
「四魂の玉貰うわよ。」
「あっ!」
髪の糸がかごめの持っている四魂の玉の欠片の入った袋を奪われる。
「まぁっ!四魂の玉をこんなにしちゃって。残りの破片は何処?」
下のかごめに聞く。
「返してよ!」
「質問に答えなさい。残りの破片は何処!?」
「しっ!知らないわよ!」
「そう・・・」
結羅の近くに髪の糸を使って刀が来て結羅が持つと。
「じゃあ!もう死んで良いよ!!」
結羅は急降下でかごめに向かって刀を振り下ろした。
「!」
かごめは無我夢中で避けるとそのタイミングで井戸の中に落ちてしまった。
「逃げたってダメ!!」
ヒュッ!
刀を井戸の方に投げる。
「?」
結羅は手応えない事に気付く。
髪の糸を使って刀を戻すがかごめの姿はない。
「いない?なんだあの女?」
結羅は、その場を去った。
その頃犬夜叉は、宙に浮く女達との戦いになろうとしていたがある事に気付く。
「?なんでぇ村の娘達じゃねぇか。何のつもりだ?今更俺を退治しようってのか?だったら容赦しねぇぜ。」
犬夜叉は、指を鳴らす。
すると声が聞こえる。
「待て!犬夜叉!」
「ん?」
犬夜叉は、声のする方に行くと肩に血を流す楓が倒れながらを見る。
「娘達を傷付けてはならん!」
「楓ババア!」
犬夜叉は楓を確認すると飛び跳ねてくる。
「あっ!楓婆さん!犬夜叉!」
ダイチも楓の後ろからやって来た。
「何やってるんだ血だらけで?」
「大丈夫かぐらい言えよ怪我人みたいだしよ。」
「そうじゃ。他に言い方ないのか?」
顔を引きづる楓とダイチ。
「こいつらを傷付けるなだって!?俺を狙っているんだぞ。」
「何者かに操られているだけ。はっ!かごめは!かごめはおらんのか?」
「あの女なら国に帰っちまったよ。」
「一応説得したんだけどな。」
頭を掻くダイチ。
「何こんな奴ら俺だけで退治してやら。」
「い!いかん!娘達に手出しするでない!」
「何綺麗事、抜かしてやがるんだ?てめぇこいつらに殺されかかったんだろ?」
「違うだろ、婆さんが言いたいのは影で操っている奴を倒せって言ってるんだよ。」
「そうじゃダイチの言う通りじゃ。」
すると娘達が一斉にダイチと犬夜叉に襲いかかる。
「そんな悠長な事言ってられっか!」
ダイチと犬夜叉は軽々と娘達の攻撃を避けまくる。
「ならば犬夜叉!ダイチ!髪を!娘達に付いた髪を断ち切れ!」
「髪だと?」
ダイチは、見ると娘達の周りに付いた髪を確認する。
「あれか!?」
ダイチは魔戒斧で髪を断ち切ると娘達の一部が動かなくなる。
「髪!?そんなモン見えねえ!」
どうやら犬夜叉には見えないらしい。
その髪の糸を操っている結羅は木の上で娘達を操作していた。
「こっちの獲物はきっちり手に入れなくっちゃね。」
結羅は指であや取りする様に髪の糸を操る。
「テリャァァァっ!!」
犬夜叉は娘達の一人を掴もうとするが素早く真上には飛ぶと他の娘達も続いて飛ぶ。
「!」
ダイチは髪の糸がわかるので直ぐに糸のない楓の所に飛ぶ。
「いかん!犬夜叉!」
犬夜叉は髪の糸が複雑に絡み合い動けない状態だった。
「しゃーねーなっ!」
ブンっ!!!
ダイチは犬夜叉に絡んだ糸をブーメラン投げして全て断ち切る。
ガシッ!
ダイチは見事に魔戒斧を掴む。
ユルッ・・・
木の上で操っていた結羅は糸が急に緩くなったのを直ぐに自覚した。
「この感触、肉は切れてない。」
不快な顔で睨んでいた。
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!しっ!死ぬかと思ったぜ。」
「いや、普通の人間なら死んでるぞ。」
「全くじゃ。」
落ち着きながら突っ込む楓とダイチ。
ガチャ!
「「「!?」」」
今度は村の男達も操られていた。
「この場は引いた方がいいな。キリがない!」
「ああ、らちがあかねえ。」
ダイチと犬夜叉は意見があった、
「い、い犬夜叉!ダイチ!此処はワシに任せてお!お!お前達は逃げろ!」
「死に損ないがカッコつけるな楓ババア!」
ドタッ!
楓が倒れた!
「おい!楓婆さん!!」
「ちっ!仕方ねぇな!」
犬夜叉は、楓を背中に担ぎ走り去るとダイチも続いて走り去る。
結羅は、ダイチが切った髪の糸を回収していると何かに気付く。
「ん?綺麗な銀色の髪。」
恐ろしく微笑む。
一方犬夜叉は、楓を担ぎ森の中を飛び跳ねていた。
「捕まっていろ楓ババア!」
「き!気を付けろ犬夜叉!髪が!」
楓には髪が張り巡らせている事を眼力でわかるのだ。
「わっ!」
楓に髪が当たりそうになると。
シュッ!
犬夜叉の後を追いかけてきたダイチが直ぐに魔戒斧が断ち切る。
それ以外は、犬夜叉に当たっても頑丈な身体だったので痛みも傷もない。
「大丈夫!大丈夫!当たりそうになったら俺が切るし余裕だから。」
「そ・・・そうか・・・お主本当に人間か?」
ダイチが犬夜叉と同じくらいの身体力で驚きを隠せない楓。
遠くでは結羅が犬夜叉の髪を見て楽しい顔で犬夜叉の方に向かう。
「頑丈な奴。面白い。それにこの銀色の髪。フフフ!絶対に欲しいわ。」
結羅は楽しみがどうやら増えたらしい。
夕暮れになり深い山奥に楓を寝かせた。
「ババア。てめぇ髪が見えると言っていたな。」
犬夜叉の質問に楓は頷く。
「髪の先にいる親玉の居場所を教えろ。」
「無茶言うな。ワシはこの有様だしそうでなくてもワシ程度の眼力では。」
「同感だな。俺も髪を見るだけで精一杯だ。」
ダイチは、溜息を吐きながら答える。
「かごめを・・」
「あいつなら見えるのか?」
「マジかよ?」
「今度の相手はかごめが・・かごめがいなければ・・・勝てぬ・・・・・・・」
そして楓は静かになる。
(婆さん・・・・安らにご冥福を。)
何故か手を合わせるダイチ。
その頃のかごめは。
「ん・・・ん。」
真っ暗な空間で目を覚ます。
「こ・・・此処は・・・」
周りを確認すると骨喰の井戸中だった。
「そうだ。あたし、女の子に襲われて井戸の中に。」
???
「この井戸の中は何度も見たじゃないか。」
井戸の上から聞き覚えある声が聞こえてくる。
???
「だって本当に姉ちゃんはこの中に入って行ったんだって。」
上からライトが見える。
「夢でも見てるんじゃないのか?」
「だって本当だってば!」
上にいたのはかごめの弟の草太と祖父だった。
「じ!じーちゃん!草太!」
ライトを下に向けると巫女装束のかごめを祖父と草太は確認すると直ぐに登れる物を出してかごめを救出した。
「・・・・」
かごめは、巫女装束のまま外をずっと見渡していた。
(戻って来た。私の時代。)
「か、かごめ。お前三日間も何処に。心配したんだぞ。」
「ね、姉ちゃん。どうしたのその格好?」
草太と祖父も驚いている。
(夢じゃない。帰って来た。)
ポロッ
目から涙を流すかごめは祖父の元に駆け寄る。
「じーちゃん!!怖かったよ〜〜っっ!!!」
かごめは祖父にそのまま泣きつく。
「かごめいったい何が!?」
祖父も動揺していた。
犬夜叉達はと言うと。
「犬夜叉!このぐらい深ければ良いか?」
「ああ、そんなもんだろ?」
二人で地面に穴を掘っていた。
「楓婆さん。安らかに眠ってくれ。」
「此処に埋めてってやるぜ。」
犬夜叉とダイチは、楓に土をかける。
「おい・・ワシャまだ生きとるぞ。」
「そうだったの?もうあの世にいるのかとおもった。」
「勝手に殺すな。」
ダイチの言葉に冷や汗をかく。
「此処に隠れてろって言ってるんだ。忘れてなければ後で掘り起こしてやら。」
「本当だな?断じて忘れるなよ。」
「大丈夫だって俺も居るから。」
楓はその時この二人に不安を覚える。
そして二人が行こうとすると。
「忘れるなよ犬夜叉!ダイチ!」
念押しする楓。
「あ〜!わかった!わかった!」
「冗談抜きに覚えてるよ!」
そして本当に行く二人。
犬夜叉とダイチは素早く森の中かごめを探す。
「畜生、あの女!こんな時に何処で何をしてやがる。」
「風呂に入っていたりして?」
ダイチは適当に言うが間違いじゃない。
「あ〜幸せ。」
かごめは自宅でお風呂を満喫していた。
ダイチと犬夜叉は全ての神経を使いかごめを走り探す。
「!?」
ダイチは真後ろから髪が来ているのを瞬時にわかった。
「フフフ、何処に逃げようと絶対に逃さないんだから。」
結羅は、直ぐに二人を追いかけるがダイチと犬夜叉は余裕で逃げ切る。
「ん〜〜。気持ち良い。」
髪の毛を洗えて幸せなかごめ。
この後どんな展開になんかも知らずに。
次回 櫛