遊戯王~武神使いの波乱万丈な転生生活   作:コズモ君v

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どうもみなさんこんにちは!コズモ君vです。
すいません、次回予告から変更になりまして、今回デュエルは無しと言う形になりました……次回はデュエルするので許して下さい、なんでも((ry
でわでわ


第11話 合同作戦

 

「よっと。」

 

ガタン……と、自分のプライベート用の車を駐車場に置き、歩く夏目。時刻は8時50分、出勤時間の9時ギリギリの時間だった。

 

「うわぁ……時間ギリギリだ。隊長に怒られちゃうなぁ。」

 

腕時計を見て、その事を知った夏目は小走りでセキュリティのビルの中へ入っていく。

 

ウィーン

 

と自動ドアが開き、夏目の体をひんやりと冷たい空気が包み込む。周りにはせわしなく動く職員達がおり、みなが自分の仕事を果たすために汗をかきながら働いていた。

夏目はそんな彼らに心の中でお疲れ様です……と言いながらエレベーターの前へ歩き、そこでIDカードのような物をかざす。数秒待つと電子音が鳴って扉が開き、夏目はその中へ入る。

 

するとエレベーターはIDカードから読み取った情報を元に最小限の駆動音を鳴らしながら目的の階へ誘う。

26……27……28……そして電子パネルの文字が29を差した時、甲高い電子音が鳴り扉が開く。

夏目はその階にある自身の職場へ向け歩を進める。

 

「(何だか職場も懐かしく感じるや……)」

 

数日見なかっただけなのにそんな感想を抱いてしまった夏目は、僕も歳かな?なんて思いながら廊下の突き当たりを角に曲がり、そこからずーっと真っ直ぐ歩いた所にある職場の前まで行こうとする。

 

しかしここで夏目は立ち止まる。なぜなら、職場の前の扉で見知らぬ顔の女性が辺りをキョロキョロしながら挙動不審な行動をしていたからだ。

 

「(これは……見なかった事にには出来ないよね。)」

 

困っている人を放っておけない性格な夏目はすぐさま彼女へ駆け寄る。

 

「どうしましたか?何かお困りなら話を聞きますよ。」

 

警戒心を与えないよう穏やかな笑みを浮かべ訪ねる夏目。その声を聞き夏目の方を振り返る女性。一瞬警戒心をあらわにした彼女だが、夏目の笑みを見て警戒心を薄める。

 

「あの……本日ここの第3?部隊に入る事になったんですけど……事前の説明でここの部隊の責任者が中へ案内してくれる筈なのに誰も居ないんです……。」

 

「…………」

 

その言葉を聞き全てを悟ったような顔をする夏目。どうやら思い当たる節があるようだ。

 

「うん………大体分かったよ。うちの上司がごめんね、えっと……」

 

今更ながらこの女性の名前を知らない事に気づく夏目。

そんな夏目を見て、その女性は慌てて自己紹介する。

 

「あっ!!私新山(にいやま)(もも)っていいます!えっと……」

 

「夏目です、夏目 汐里。多分……君の先輩になる人だよ。まぁ詳しい話は中に入ってからで……あの人に説教をしないといけないですし。」

 

困ったような呆れたような顔で扉の前に立つ夏目。横にある機械に持っているIDカードをかざす。ディスプレイに写し出されたOPENの文字を見ると扉を開け、桃に入るよう促す。

 

「し、失礼します!」

 

中に入り大きな声で挨拶をする桃。すると中に入る職員ほとんど全員が桃の方を見る。

そしてその奥、回転椅子にて雑誌を頭に被せ寝ていた男が雑誌を床にドサッと落としながら気だるそうに口を開く。

 

「誰だお前、ここは第3部隊の人間以外立ち入り禁止だぞ……迷子なら迷子センターに行ってろ。」

 

そう言いまた寝ようと床の雑誌を手に取る男。そのだらけっぷりを見て夏目はため息をつきこう切り返す。

 

「大地さん、何か今日忘れている事ありませんか?……あとうちに迷子センターはありません。」

 

その言葉を聞き、大地と呼ばれた男は胸ポケットにあるスケジュール帳を開き、そのまま固まる。そして髪をかきながら口を開く。

 

「………あー夏目、お前今日遅刻寸前だったぞ。つい昨日まで休みだったからって気を抜くなよ。」

 

その明らかに話題の転換を狙おうとした言葉に、夏目がキレる

 

「先輩は年中気を抜いてるじゃないですか!いい加減気持ちを引き締めて下さいよ!先輩のせいでこの子扉の前で困ってたんですよ!?」

 

本当何考えてるんですか!と、説教をする夏目。その言葉をうるさそうに聞いている大地は、耳をふさぎながら桃の方へ歩く。

 

「あぁ……悪かったな。ちょいと寝不足だったもんですっかり忘れてた。えっと確か……新妻とか言ってたか?」

 

「新山です‼新山 桃です!」

 

急いで自分の名前を訂正する桃。それを聞きあぁ……そうだったか?と言う大地。

 

「俺の名前は神山 大地だ。まぁ適当によろしく頼む。」

 

そう言って手を振ると自分の席に戻ろうとする大地。その肩をがっちりと掴む夏目。

 

「先輩、この子の案内ちゃんと頼みますよ?」

 

「………………」

 

めんどくさいというオーラを隠そうともしない大地。

夏目がまた説教をしようとしたその時

 

「……?すまん、電話だ。」

 

突如大地の腰のデュエルディスクが鳴る。それを手に取り、通話を開始する大地

 

「……あぁ………分かった、直ぐ行く。」

 

そう言い電話を切った大地は

 

「すまん、何か呼び出しくらったわ。そいつの案内はお前に頼む」

 

どこか嬉しそうにそう言うと大地は部屋から出ていく。

 

「何か……うまく逃げられた気が……」

 

ギリギリで説教できず、なおかつ仕事を押し付けられ悔しがる夏目。そのやり取りを見て アハハハハ………と乾いた笑みを浮かべる桃。

 

「あら、隊長ににげられちゃったのぉ?もぉ駄目じゃない!ああいう子はちゃんと調教してあげないと!そんなんだから何時までたっても私みたいな乙女になれないのよぉ!」

 

突如、ドスの効いた、聞いただけで背筋のぞくっとするような声が桃の後ろから響き渡る。

その声に驚き、桃は後ろを振り向いてしまう……

 

「ひぃっ!」

 

「あ、オルゴ先輩、おはようございます。」

 

オルゴと呼ばれたその乙女……という括りには絶対に入らないであろう屈強な筋肉と身長を持つ生物は夏目の姿を見るとおぞましい笑みを浮かべる

 

「おはようなっちゃん♥色々大変だったみたいねぇ……ん?何でこの子背筋伸ばしたまま固まっちゃってるの?」

 

「あれじゃないですか?先輩の姿が美しすぎて固まってんじゃないですか?」

 

「もぉ!本当の事言わないでよぉ!」

 

そう言い近くの机におもいっきり拳を叩きつける

……それだけでその机は使い物にならなくなってしまった。

 

「あらやだ、また壊しちゃった。ごめーん、ここ夏目ちゃんの席でしょ」

 

「あ、大丈夫です。予備のがあるんで。」

 

そう言い予備の机を設置する夏目。

 

「あ……あの……この人は?」

 

オルゴの顔面の破壊力により固まっていた桃だったが、なんとか会話出来るまでには回復したようだ。

 

「この人はオルゴ・デミラ先輩。あんな感じだけどすっごく優しくて頼りになる人だから、何かあった時はオルゴ先輩に頼るといいよ。」

 

どこぞの大魔王みたいな名前だが、良い人物らしい。

 

「それに……僕と違ってデュエルの腕だって凄く強いんだ。セキュリティ内の検挙数でも毎回トップ10に入る人なんだよ。」

 

「トップ10ですか!それは確かに……とてもお強いんですね、オルゴ先輩!」

 

その言葉を聞きオルゴは恥ずかしさで頬を染める

 

「いやん///そんなに褒められちゃうと私……穴にぶちこみたい……じゃなくて入りたくなっちゃうわ!」

 

そう言い壁を力任せにドンッと叩きつけるオルゴ。案の定壁には大きなへこみが出来る。

 

「あんな感じに褒めすぎると回りの物を無差別に破壊するから注意してね。」

 

「てかその忠告遅くないですか!?」

 

そんなやり取りをしていると、

 

「おいおい夏目!お前だって輝かしい記録を持ってるだろ?」

 

ある一人の男が椅子に座りながらそう問いかける。

 

「……赤鵺(あかや)ちゃん、それは別に言わなくてもいいことでしょう?今の夏目ちゃんには関係ない事「関係なくねぇだろ?ちゃんと知っとかないと勿体ねぇって!」……はぁ。」

 

そう言いため息をつくオルゴと、愉快そうに喋る赤鵺という男。

 

「え!夏目先輩も何か持ってるんですか記録!知りたいです!」

 

と、無邪気に言う桃

 

「……………」

 

対する夏目は、苦い顔をしたままだ。これから自分の……いわば武勇伝を語られるのに、その顔は重く暗い表情をしていた。

そして赤鵺がヘラヘラ笑いながら喋りだす。

 

「そいつはセキュリティ史上初、5年連続で検挙数1位を取った超敏腕セキュリティだったんだぜ?閃光のデュエリストなんて大それた通り名がつくくらいな」

 

その言葉を聞き、桃は先程の比じゃないくらいに驚愕する。

 

「えぇ!そ……それって物凄い快挙じゃないですか!そんなの……下手すりゃデュエルチャンピョンになるくらい難しいんじゃ……」

 

と、桃が一人で興奮していると

 

「2年前まではね。今は検挙数はビリっけつだよ。」

 

という夏目の声で、桃の興奮は一気に冷める。

 

「え?……でもそんな……急にビリっけつになるなんて……」

 

という桃の言葉に赤鵺は そうなんだよ! と、相づちを打つ

 

「そこが謎な所なんだよ。2年前までは無敵のセキュリティ最後の切り札だった奴が一瞬で……ポン!ビリっけつだ。そいつが気になって気になって……そろそろ教えてくれませんかねぇ?夏目さん。」

 

と、赤鵺がヘラヘラ笑いながら夏目に言う。

 

「……別に、君には関係ないだろ。いいから早く職務に戻ったらどうだい?赤鵺君。」

 

「ちぇ、つまんない先輩。」

 

そう言い席に戻りつまらなそうにパソコンを弄る赤鵺。

 

「……あ、あの……すいません、何か一人で勝手に興奮しちゃって……」

 

と、申し訳なさそうに言う桃。夏目はそんな桃を見て表情を和らげる。

 

「うんうん、別に気にしてないよ。あ、オルゴ先輩もすみません、気をつかって頂いて。」

 

その言葉にオルゴも

 

「何言ってるのよ、こういうのはお互い様でしょ♥」

 

と言いウィンクをする。

 

「あ……アハハハハ……」

 

と、苦笑いする夏目。

 

「あ、それじゃあ私も仕事に戻るわね」

 

それじゃ……と言い、彼女も自身の席へ戻る。

 

「……よし、それじゃあこれから事務仕事について……」

 

と、夏目が言おうとしたその時

 

ガチャン!

 

「おぉいお前ら、仕事だ仕事。」

 

そのやる気のない声と共に、この部隊の隊長…神山大地がその姿を表した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テロリストのアジト制圧……ですか?」

 

その問いに大地はあぁと答えこう続ける

 

「どうやら最近起きてるリボルバー強盗団の無差別強盗に便乗して各地で事件を起こしてる奴らがいるらしい。

けっこう大規模な組織らしくてな……捜査員の奴らも手をこまねいてた所で、どうやら奴らの一人に発信器を取り付ける事に昨日成功したらしくな。アジトがさっき判明したってんで各隊長に召集がかかったって訳だ。そんで各部隊から5人ずつ計60人の精鋭部隊を作ろうって話なんだが……今ここ何人いる?」

 

「えっと……私と桃ちゃんとオルゴ先輩と赤鵺君と…先輩で丁度ですね。」

 

「……おい、他の奴らはどうした。」

 

と、こめかみを押さえながら聞く大地。

 

「さぁ?あの子達自由奔放だし、何処にいるかなんて分からないわよ。」

 

オルゴのその言葉を聞き深いため息をつく大地。

 

「結局俺が働くのかよ……」

 

「あはははは……」

 

「ま、どんまいってことだよ隊長さん。」

 

愛想笑いしか出来ない桃と楽しそうにニヒヒと笑いそう言う赤鵺。

 

「まぁしょうがないですよ隊長。今までサボってたつけが回ってきたと考えて下さい。それで、作戦開始は何時ですか?」

 

あぁ……といい大地が腕時計を確認する。

 

「作戦決行は今夜7時だ。それまでに各自準備をしとけ。」

 

「「「了解!」」」

「えっ!えとぉ……了解!」

 

そう言い5人は各自準備を始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クックックッ、次は誰にこいつを渡そうか………」

 

この作戦の裏に潜む悪意に気づかぬまま………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近の楽しみは積んでいたアニメを消化する事……でも後少しでテストだよチクショウ!

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