(祝)コズミック・ブレイザー・ドラゴンOCG化
この情報自体は去年からあったのですが、やはり現物を見ると実感が湧いてきちゃって。
(ちなみにセカンドウェーブ二箱買って1枚しか出なかった……orz)
まぁとにもかくにも、自分のジャンクドッペルが息を吹き返してきました。レベルスティーラーさえ禁止にならなければ……ガク
あ、後ひとつ言いたい事があるのですが、それは後書きの方で。
後今回デュエル描写は無いので悪しからず。
でわでわ
「確保ぉ!」
その声と共に、出雲のまだか弱い体は地面に叩きつけられる。
「ガッハ!こんにゃろ!」
あまりの衝撃に肺から空気が吹き出た出雲。逃れようと必死に抵抗するが、9歳程度の体になってしまった出雲の非力な力では大の大人の力には逆らえず、その内無駄だと分かったのか抵抗しなくなった。
「おいお前、早く手錠かけろ。」
厳つい顔にドスの効いた声。遊戯王のモンスターに例えるなら無敗将軍 ジェネラルフリードと言った所か。他のセキュリティとは違う少し濃いめのカラーの制服に身を包んでいる。恐らく隊長であるその男は、同僚と思わしき男にそう言う。
「で、ですが隊長、相手はまだ10歳程度の子供ですよ?なにもそこまで…」
そこまで言った所で
「バカヤロー!!こいつはリボルバー強盗団を捕まえられる滅多にないチャンスかも知れねぇんだぞ!」
と、怒鳴った。反論した男はすっかり畏縮してしまった。
「あ、おいお前とお前。奥の様子見てこい。」
その声にコクリとセキュリティ達が頷くと連れている大型犬と一緒に奥の調理場へと進んでいく。
そして
ガチャリ
と、決定的な音が聞こえてきた。セキュリティが出雲の手首に手錠をはめたのだ。
「よし、連れてけ。」
抵抗する気力の失せた出雲は足を引きずられながら連れてかれる。
「ま、待ってください!」
が、それを止めようとする者がいた。
「ん?お前は」
「セキュリティ第3部隊所属、夏目 汐里です。」
夏目である。彼女は自身の所属を答える。
「第3部隊ぃ?あぁ、あの問題児ばっかりいるあの。」
と、その隊長は夏目を訝しげにみる。
「一言よけいです。それよりも隊長!あの子は私達を助けて」
「あぁいい、いい、そう言うのは取り調べ室であいつに直接聞くから。」
と、軽くあしらわれる。
「で、ですが隊長……」
「手伝わねぇならもう帰ってろ。おい、お前はあの客達を保護しといてくれ。」
その有無をいわさぬような発言をし、隊長と呼ばれた男は奥に行く。
「出雲君……」
夏目の吐いたその言葉は、空気に溶けるように無くなっていった。
~車内~
「はぁ、だりぃ。」
そんな出雲は現在、セキュリティの車の中で、そんな言葉を漏らしていた。
「おい貴様、今何か」
「いえいえ!天下のセキュリティ様の気にするような事ではないので!」
「む、そうか。」
「はい!」
「(はぁ、だりぃ。)」
セキュリティの車に乗せられ、車が発進してから数分たつ。出雲は億劫そうな目で外の景色を見ている。
「(人助けして死んだかと思えば訳のわからない世界に転生させられて、背も小さくなって、それでまた人助けしたら警察的な組織に連れていかれる。………これって何て罰ゲーム?)」
出雲はそんな事を考えていた。
数分の間、車内には何とも言えない空気が広がっていた。
彼らだってこんな子供を確証も無いのにあんな乱暴に捕まえたくは無かっただろう。しかし、それほどリボルバー強盗団という連中を捕まえたいのだろう。彼らは必死に感情を抑えていた。
「(ちくしょぉ、俺だって本当はあんな奴等に絡みたく無かったですよ!ですけど!ですけど!誰も助けたら捕まっちった☆何て展開予想出来ないでしょ!て言うかさっきのデュエルも何だよ ビッグバンを起こしてみせる キリッ……て!訳わかんねぇよ!半分その場の勢いだよ!黒歴史確定だよ!!)」
………セキュリティ達の心情など微塵も感じていない様子である。むしろ新しい黒歴史を作っていた。
「(それにしても………これからまじでどうなんだろ…服役はしないよな……流石に。子供だし。でもなぁ、あっちの常識がこっちで通用するかと言われるとなぁ~。
正直かなり心配だわ。マーカーとか刻まれない?大丈夫だよね?)」
うがーっと、これからの自分の処遇が不安になってきた所で
キキー
と、車のブレーキ音がする。
「着いたぞ。でろ。」
半ば押される感じで降りた出雲は、よろめく体を安定させる。そして、目の前の圧倒的質量を持つ建物を直視する。
「(で、でっけぇ。)」
目の前にはそうとうな大きさを誇る建物があった。
外観は都会にある巨大なビルのようだったが、入口は警察署と同じようになっており、見張りが二人いた。
ビルのてっぺんには赤色の看板があり、その中に男性の絵が描かれていた。
「(誰だ?あの看板に描かれてるの。あんな目立つ所にあるって事はセキュリティにとって重要な人物……創設者かあるいは……)」
「おい、早く歩け。」
「あ、すいません。」
その言葉で現実に戻った出雲は、言われるがままその建物の中に入る。
~セキュリティ本部内~
「ではまず名前と年齢から聴こうか。」
薄暗いコンクリート作りの部屋。中にあるのは机と椅子、そして容疑者とそれを照らす為のスポットライト。
そんな簡素な部屋にセキュリティの隊員二人と出雲がいた。あの後デュエルディスクを取り上げられた出雲はこの取り調べ室に連行されてきたのだ。
「えーっと、出雲 光遊です。年齢は9歳位………じゃなくて9歳です!」
「出身は?」
「えーっと、T市って所です。」
「T市?聞いた事の無い地名だな……。使用デッキは?」
「(使用デッキなんて聞くのか。)」
「全部ですか?……」
「複数あるのか?」
「い、いえ。武神というカテゴリーを使っています。」
「これまた聞いた事が無いなぁ。………少し待っていろ。」
質問をしたセキュリティは取調室から出ていく。出雲はそんなセキュリティを横目で見ながら今後の事を考える。
「(取り合えず俺は真実だけ話せば大丈夫なはずだ。変に嘘をつくとかえって怪しまれるからな。……大丈夫だよね?)」
一抹の不安が拭えない出雲。そのせいか汗が全身から吹き出て、心臓の鼓動が早くなってきている。
「(お、落ち着けよ出雲 光遊。心まで9歳になっちまったか?今の状態の方が絶対に怪しまれる。俺は平常心を保ってれば良いんだ。そ、そうだ、こういう時こそ俺の生涯のアイドルカード、
自分の心の中で必死に月光舞獅子姫を思い出す出雲。
すると
ガチャリ
と、扉の開く音がする。目を開けてみるとそこには先程いたセキュリティでは無く、自分を捕まえるように指示したあの隊長と呼ばれる人物がいた。
「っっ!!」
声を押し殺す出雲。自然と強ばる体に止まらない汗。おまけに手まで震えてきた。
それもその筈、出雲にとっては自分をここまで悩ますにいたたった原因にして、ここに居ることになった元凶なのだから。
「よう、今から俺がお前の取り調べをすることになった。
自己紹介しておこう。俺の名前は
この剛鬼という男の発する一言一言が出雲の心の中を覗こうと攻撃しているよえに思えてきた出雲は、その壁をより強固な物にしようと口を開く。
「それで……貴方は何を聞きにここに来たんですか。」
「そいつはお前が一番よく分かってんだろ?」
「……わ、分かりませんよ。逆に教えてほしい位です。」
と、少し強めに返してみる出雲。
「はぁ、これだから餓鬼は……」
そう小声で言うと、机の上に書類をダンッと置いた。
「こ、これは?」
「リボルバー強盗団について纏めた書類だ。取り合えず読め。」
出雲は言われるがままその書類を見る。
報告書;リボルバー強盗団の変化について
ここ数年で約10億円相当の貴金属を盗み、世間の話題をさらっている犯罪者集団、リボルバー強盗団。
メンバーは6人おり、その内5人が血の繋がっている兄妹と思われる。
その活動内容は、主に裏金や違法カジノ等を所持している権力者からその裏金や違法カジノで儲けた汚い金を盗んだり、レアカードを盗んだり等の、偽善者紛いの事をしている。
噂によると盗んだ金の60%と盗んだレアカードは恵まれない子供に寄付をしているだとか。
セキュリティとしては捕まえておきたい犯罪者達ではあるが、その捕まえる優先順位は低く、署内にファンクラブができる有り様だった。
しかし、ここ数ヶ月、リボルバー強盗団の様子に変化が起きた。
彼らは汚い有力者からだけではなく、銀行から一般家庭まで、幅広い範囲で盗みを行っている。
盗みに入られたその銀行や家庭には、背後に何らかの陰謀がある等の噂も聞かず、調査もしたが怪しい痕跡は一切ない。
これは、今までの彼らの行動理念から大きく外れている行為であり、署内だけでなく世間でもここ最近の話題になっている。
この街にはまだ出現情報が無いため、その類いの噂はあまり広まっていないが、それも時間の問題だろう。
これから先、より一層注意が必要な相手である。
セキュリティ第5部隊隊長 五津川 剛鬼
「………ふへぇ」
「(あいつらそんな今話題の人物だったんだ。……やべぇ、凄い勢いで啖呵切った気がする。)」
「さぁ、ここに書かれていないことを話してもらおうか。」
「ですから、僕はツインバレルだとかリボルバーだとか、そんな強盗団には属してません!いい加減信じてくれませんかね?」
「じゃあ何で貴様がこれを持っている!」
出雲に突きだされたのはファミレスで出雲の拾ったツインバレル・ドラゴンだ。
「そのカードがどうかしたんですか?」
当然だが出雲には何の事だかサッパリ分からなかった。
「しらばっくれんじゃねぇぞ!リボルバー強盗団はなぁ、メンバー全員がこのツインバレル・ドラゴンを持ってるんだ。そして!奴等の持っているツインバレル・ドラゴンには特殊な加工がしてあるんだよ!」
シュッ
と、投げつけられたカードを手を合わせて受け止める出雲。
「(た、確かにちょっと普通のカードよりもざらついてんなぁ。)」
「た、確かに何か加工がされてますけど………」
「そいつをお前は突入時に持っていた!そいつだけでお前がリボルバー強盗団に関与していたという証拠は充分だ!」
「(んな無茶苦茶な………)」
「どうだ!こいつが証拠だぁ!」
「いや、そんなの只の状況証拠じゃないですか!それだけで断定するのは少し無理があるんじゃないですか!」
「だったらとっとと決定的証拠を吐けぇ!」
「んな無茶苦茶な!」
そんな会話を矢継ぎ早に言っていると
ガチャン
と、取調室のドアを開ける音が聞こえた。そのドアを開けた人物は……
「な、夏目さん!」
あの夏目 汐里だった。
「あぁ?ここには俺が出てくるまで誰も入れるなと言った筈だが?」
と、五津川がドスみを効かせて言うが、
「すみません。しかしどうしても見せたいものがありまして。」
と、軽く受け流された。
「(あの人オリハルコンハートでも持ってんのか?)」
と、出雲は思ったという。
「見せたいもの?そりゃなんだ。」
「これです。」
夏目はその手に持っていたタブレットのような物を五津川に見せる。
「なっ!これは……」
そのタブレットを見た瞬間、五津川の顔の色が変わった。
「お前っ!……まさかっ!!」
「はい。そのつもりです。」
その瞬間、五津川の顔が怒りに染まった。
「お前……分かっていってるのか!!こいつをここでじっくり調べればどんなに有益な情報が得られるのかを!」
しかし、夏目はいたって冷静にその言葉に対処する。
「残念ですが出雲君を調べても何も出ませんよ。監視カメラの映像や様々な方からの証言も揃っているので。このままでは貴方の立場も危ういと思いますが。」
「……チッ、さすが問題児ばかりが居ると噂の第3部隊所属だ。どこまでも邪魔しやがって!さぞお父さんも泣いてる事だろうなっ!」
その言葉に夏目の顔が曇る。
「……私は私の信念を貫いただけです。今も昔も……」
「(……えっ?何々この状況!凄く重い。どれくらい重いかと言われるとリアルで【武藤 遊戯】のデッキを使うくらい重い!)」
一人おいてけぼりな感じになっている出雲をほっぽいて二人の話は続く。
「まぁ良い。俺はまたあいつらの足取りを追うだけだ。そっちにも何か情報あったら連絡くれ。」
「はい、分かりました。五津川第5部隊隊長。」
「ふん、今言われても皮肉にしか聴こえねぇよ。」
手をヒラヒラさせながら取り調べ室から出る五津川。
「あっ、そうだ。おい坊主。」
「えっ?何でしょうか。」
「ほらっ」
そうやって五津川が投げたのは没収されてたデュエルディスクだった。ちゃんとデッキもある。
「おっとと。これって俺の……」
「ふん、じゃあな。」
五津川は今度こそ取り調べ室から出ていった。
「あっ……えっと、夏目さん、ありがとうございます。助けていただいちゃって。」
「良いんだよ。それよりもごめんね。早く来てあげられなくて。ちょっと用事があってね。」
「用事?それって何ですか?」
「ん?あぁ、ちょっと住民票を捏造してたんだよ。」
「ふぅん、住民票を捏造してたんですか。それは大変でしたね。………って!本当に大変じゃないですか!それって普通に犯罪なんじゃ」
「大丈夫だよ、ばれてないから。」
「何だばれてないのか。それなら安心……出来るかぁ!!」
「アハハハ!、出雲君って面白いんだね。」
「誰のせいですか誰の。」
「いやいや、元々君の為なんだからね?」
「えっ?……あ!」
そう言えばと、出雲は今更ながらに自分はこの世界の住民じゃ無いことを思い出す。
「全く、君の実家に電話しようと調べてみたら NODATE
って出たから焦っちゃったよ。咄嗟に改竄したから良かったものの。」
「あぁ!俺のせいで夏目さんが犯罪者にぃぃ!」
出雲は頭を抱えてそう言う。
「大丈夫だよ。僕の知人ここの偉い人だから。それよりも自分の心配した方が良いんじゃない?」
「えっ?えっと……」
「君、田舎からお母さんを探しに来たんだよね?」
「いやそんな理由でここに来てなんか無いで……あっ!」
出雲はしまったと心の中で思う。
「ふふ、やっぱり嘘だった。怪しいと思ってたんだよね、田舎から探しに来たという割には持ってるのはカードとディスクだけ。それに住民票も無いって、怪しすぎるもん。」
「あ、あはははは。」
笑ってはみせたがその笑いには明らかに感情が籠ってなかった。
「それでね、そんな怪しい君は今日どこに帰るのかな?」
その問いの意味を何秒間か考えて出雲は…
「あ、あああああああああああああああああああ!!!!しまったあああああ!!帰る家がねぇー!」
思わず叫んでしまった。だがそれも無理はないだろう。だって彼には帰る家が無いのだから。
「(うぅぅ、出雲 光遊人生最大のピンチかもしれん。)」
割りと本気で焦っていた彼に、夏目は優しく微笑む。
「まぁそんな訳でね、今日から僕は君の保護者だから。」
「うわあああああああああ!!……へっ?」
突然の急展開に頭がついていってない出雲。そんな出雲に夏目はもう一回言う。
「だから、今日から僕は君の親代わりになるから。、よろしくね。」
「な、何で……?」
「何でって、こんな小さな子を見捨てられる訳ないでしょ。それに、怪しい君は間近で監視してないと良からぬ事をしそうだからね。」
「ていう事は……俺……帰る家ある?」
「うん、今日から僕の家が君の家だよ、出雲君⭐」
「う、うわあああん!」
「(うぅぅ、ちくしょー、俺が女だったら即惚れてたぜ!)」
夏目のあまりにも優しい、まるでメシアのようなその行動に、涙を流す出雲。
「うんうん、やっぱり子供は泣くのがなんぼだよね。
さぁ、早くお家に帰ろうか。」
「は、はい!夏目さん。」
「はぁ、まさかこんなもんを見せられるとは。」
セキュリティ本部の廊下を歩きながら五津川はそう言う。
「全く、何を考えてるんだ?あいつは。」
五津川の持っているタブレットには夏目が出雲の保護者になるという事が綴られた文の他に、
また、出雲 光遊をデュエルアカデミアに入学させる事とする。
という1文があった。
「出雲……光遊か。」
五津川のその呟きを聞いたものは、誰一人としていなかった。
言いたい事二つ目はですね、なんとこの小説初アンケートを活動報告の方で実施しております!
ドンドンドンドン パフパフパフパフ
内容はモンスターの技名です。詳しい事は活動報告の方にあるので是非。
あ、後今回の話の感想やおかしなところなどを感想欄で指摘してくれるとたすかります。
では次回予告(今回は出雲視点で)
ー次回予告ー
夏目さんの家に着いた俺は、早速デッキを調整しようとカードを確認する。だがそこに夏目さんが現れてデッキを見て欲しいと言われ、ってえぇぇぇぇ!!何なんだよこのデッキ!無茶苦茶だ!ようし、こうなったら、俺がそのデッキを魔改造してやる!
みてろよぉ、これが夏目さんの新デッキだ!
次回 安息 デュエルスタンバイ!