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それでは今回もよろしくお願いします。
「そろそろツイスターゲームでも始めようかしら」
「やりませんよ」
皆でソファでまったりと寛いでる時に何を言い出すかと思えば……。
何で恒例行事みたいになってんの?まだ一回しかやってないんだけど。それにこの男女比率でツイスターゲームとか、ダンジョンで出会いを求めるくらい間違っている。
「面白そうやけどなぁ」
東條さんが悪戯っぽい目を向けニヤニヤしている。あんたまた楽しもうとしてますよね。そうですよね。
「絵里さん、さすがに兄には刺激が強いかと」
「な、何言ってんのよ!男とツイスターゲームなんて!変なとこ触られたらどうすんのよ!」
「…………」
その小町と変わらんロリ体型に触りたい箇所などない。
「何よ。何か言いたい事があるなら言いなさいよ」
「大丈夫よ、にこ!」
絢瀬さんが矢澤さんの肩に手を置く。
「貧乳はステータスよ!希少価値よ!」
「アンタ、喧嘩売ってんの!?」
絢瀬さんから言われても嫌味にしか聞こえないだろう。矢澤さんが自分自身で声を高らかにして言えば名言っぽく聞こえたんだが……。
「絢瀬さん、意外とそういう知識あるんですね」
前々から思ってはいたのだがこの人。もしかしたら材木座ばりのオタクなんだろうか。どうしよう、中二病まで発症しちゃったら……。
「さ、そろそろ夕御飯の準備を始めましょ♪」
「…………」
さらっと躱された。今さら隠す必要もないだろうに。
「あ、私も手伝いますよ~♪」
「そんな、悪いわ。お客様なのに」
「いえいえ。絵里さんは未来の姉候補筆頭ですから!気にしないでください!過激すぎるアプローチはアレですが」
「ありがとう。でもそんなに過激かしら」
「一体どんなアプローチしたのよ……」
「あはは……」
亜里沙が苦笑いをしている。まあ、姉のアレな姿を見せつけられてるからな。俺も小町がプリキュアの恰好をして学校に行ったら、男子全員に催涙弾をぶち込まなきゃいけなくなる。もちろん写真には残しておくけど。
結局、夕食は絢瀬さんと小町が作る事になり、残ったメンバーは誕生日パーティーの準備を始めた。
「なあ、比企谷君」
「何ですか?」
東條さんがこっそり耳打ちしてくる。いきなり顔が近くに来たので、驚いて変な声を出すところだった。
「そろそろエリチに惚れそうやろ?」
「…………」
「実はな、エリチってこの前までアニメとか全然知らんかったんよ」
「え?」
それだけ告げると、東條さんはぱっと離れた。その言葉の意味する事に気づけないほど鈍感ではない。
小町と料理をする絢瀬さんの後ろ姿が、いつもの絢瀬さんと違って見え、どうしたものかと頭をがしがし掻いた。
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