遊戯王-旋風の疾走決闘者-:Re   作:ケケマロ

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疾走決闘者「風薙遊悟」

小さい頃からデュエル・モンスターズをやり続けてきた。

地元ではそれなりに強く、運もいい方だった。

 

バイクの免許を取れる程に大きくなった頃にデュエル・モンスターズはさらに進化した。

質量を持つモンスターと、モンスターを従え共に走り戦う決闘者(デュエリスト)の誕生。

それが疾走決闘(ライディング・デュエル)の始まりだった。

 

疾走決闘(ライディング・デュエル)は最初、廃墟都市(サテライト)の人間が遊びでやり始めたものだった。

それが今では富裕都市(トップス)の人間が目を付け、絶対的な力として利用し、

廃墟都市(サテライト)の人間を縛り付け、屈服させる兵器となっていた。

 

疾走決闘(ライディング・デュエル)を始めた俺はその話を聞いて腹が立った。

本来、自由の象徴であった疾走決闘(ライディング・デュエル)を悪用する富裕都市(トップス)の連中に。

そしてそれを仕方が無い事として受け入れつつある廃墟都市(サテライト)の連中にも。

 

俺がやってやる。

疾走決闘(ライディング・デュエル)を本来のあるべき姿へと戻してやる。

その為には、俺自身がてっぺんに立って言うしか無い。

 

タイミングよく疾走決闘(ライディング・デュエル)の世界大会の知らせが耳に入った。

ちょうどいい。

俺は目の前にいた幼馴染に宣言した。

 

「俺はこの大会に出る!そしてデュエル・チャンピオンになってやる!」

 

幼馴染は微笑んでこう返した。

 

「そっか。頑張ってね、遊悟」

 

お前も出場すればいいのに…

 

廃墟都市(サテライト)の代表者に選ばれるべく、予選大会に出場した。

規模も小さいし、弱い奴もいた。

だが、みんなが楽しそうに疾走決闘(ライディング・デュエル)をしていた。

そうだ。みんなこんなにも疾走決闘(ライディング・デュエル)が大好きなんだ。

これまで戦ってきた廃墟都市(サテライト)疾走決闘者(ライディング・デュエリスト)達の為にも、

そして何よりこれから戦う俺自身の為にも、

疾走決闘(ライディング・デュエル)富裕都市(トップス)の連中の兵器にしておく訳にはいかない!

廃墟都市(サテライト)出身である俺が勝ち抜いて、疾走決闘(ライディング・デュエル)を自由の象徴にしなくてはならない。

 

俺はWRDC予選大会の決勝まで進んだ。

決勝の相手は心を震わすほどの強い奴だったらいいな!

俺は勇んでスタートラインに立った。

 

対戦相手の名はスカル。

廃墟都市(サテライト)では多少名の知れた疾走決闘者(ライディング・デュエリスト)だった。

なんでも一度前へ出ると対戦相手は二度と前へ走ることはできず、

決闘(デュエル)でもレースでも優位に立ち続けるまさに疾走決闘者(ライディング・デュエリスト)に相応しい相手だった。

 

遊悟「デュエル・チャンピオンになるためにこの決闘(デュエル)、負けるわけにはいかねぇぜ!」

 

スカル「夢を見るなら俺を倒してからにしな!」

 

挨拶代わりに拳をぶつけ合う。廃墟都市(サテライト)疾走決闘(ライディング・デュエル)の礼儀だ。

 

  『ライディング・デュエル・アクセラレーション!!』

 

二人のD・ホイーラーが同時にスタートした。

D・ホイールが唸り声を上げる。

第一コーナーを先取したのは遊悟だった。

 

遊悟「俺の先行!俺は「SR(スピードロイド)ベイゴマックス」を特殊召喚だ!

さらにチューナーモンスター「SR(スピードロイド)三つ目のダイス」を通常召喚!」

 

  レベル3のベイゴマックスにレベル3の三つ目のダイスをチューニング!

     十文字の姿もつ魔剣よ、疾風宿す力奮わせ全てを切り裂け!

        シンクロ召喚!出でよ、HSR(ハイスピードロイド)魔剣ダーマ!

 

遊悟「魔剣ダーマの効果!墓地のベイゴマックスを除外して500ダメージを与える!」

 

魔剣ダーマから青い光線が放たれる。

 

スカル「ちい」

 

 スカル LP4000→3500

 

遊悟「カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

スカル「俺のターン!ドロー!たかが500ダメージでいい気になるなよ!

俺は手札の「スカル・コンダクター」を捨て、

2体の「バーニング・スカルヘッド」を特殊召喚する!

合計2000のダメージを喰らいやがれ!「ヘル・バーニング」!」

 

炎の導き手が2体の獄炎を導き出す。

スカルがD・ホイールを加速。仮想立体触感(フィール)を高め遊悟に放った。

 

遊悟「ぐぁぁ」

 

 遊悟 LP4000→2000

 

遊悟のD・ホイールがダメージで大きく揺れる。

 

スカル「さらに2体のスカルヘッドをリリース。

「スカル・フレイム」をアドバンス召喚する!効果でさらに手札のスカルヘッドを特殊召喚だ!」

 

遊悟「うわぁぁ」

 

 遊悟 LP2000→1000

 

大ダメージに遊悟のD・ホイールは減速し、その隙にスカルが抜き去った。

 

スカル「この効果を使ったターンバトルはできない!

俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。サレンダーするなら今のうちだぜ!」

 

遊悟「まだまだ。デュエルはこれからだ!「ショック・ドロー」を発動!

このターン受けたダメージ1000につき1枚ドローする!3枚カードドロー!」

 

スカル「ケッ、ダメージを糧にした手札増強カードかよ!」

 

遊悟「俺のターン、ドロー!リバースカード「奇跡の軌跡(ミラクル・ルーカス)」!

相手にカードをドローさせる代わりに魔剣ダーマの攻撃力は3200にパワーアップ!

魔剣ダーマでスカル・フレイムを攻撃だ!」

 

遊悟はD・ホイールを加速させ、フィールを相手にぶつける。

不死者は魔剣ダーマの攻撃をゆらりとかわした。

 

遊悟「なんだぁ!?」

 

スカル「「プラッグ・ウィング」をお前のモンスターに装備させた!

攻撃を無効にし、装備したモンスターの効果を無効にする!」

 

魔剣ダーマに付けられた枷が不死者への攻撃を緩めたのだ。

 

スカル「ぎゃはは、最ッ高だぜ!後ろで必死に俺のことを追いかける奴を見るのはよぉ!」

 

遊悟「まだだ!奇跡の軌跡(ミラクル・ルーカス)のさらなる効果!

対象モンスターは2回攻撃できる!行けぇ魔剣ダーマ!」

 

スカル「なんだと!?」

 

ダーマの必殺の追撃が不死者の炎を切り裂いた。

D・ホイールをさらに加速させ、先ほどの攻撃より強いフィールを叩き込む。

 

スカル「ぬおぉぉ」

 

 スカル LP3500→2900

 

しかし、スカルはスピードを緩めることは無く、遊悟を先に行かせる事は無かった。

 

スカル「ハッ、まだまだ足りねぇなあ!」

 

遊悟「ちぃっ、カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

スカル「俺の眼の黒いうちは、お前を先に行かせることは無いと思え!

スカル・フレイムが破壊されるのは想定内だ!

墓地のスカル・フレイムを除外して俺の切り札を召喚するぜ!」

 

   遥かなる地平の彼方より、最速の狂王が姿を現す!

   カモーン!スピード・キング☆スカル・フレイム!

 

ゆらりと陽炎の如く、彼方から最速の不死者(アンデッド)がその姿を見せる。

 

遊悟「ここで攻撃力3000のモンスターかよ!」

 

スカル「こいつは攻撃力だけじゃねえぜ!

墓地の「バーニング・スカルヘッド」1体につき400のダメージを与える!800のダメージだ!」

 

遊悟「カウンター(トラップ)カード発動!「聖なる旋風-ディバイン・ウィンド」!倍にしてお返しするぜ!」

 

その手から放たれた炎は遊悟の目の前でくるりと翻り、不死者の主へと舞い戻った。

 

 スカル LP2900→1300

 

スカル「ちっ、やりやがったな!ならばバトルだ!

スピード・キング☆スカル・フレイムで魔剣ダーマを攻撃!」

 

最速の不死者が魔剣ダーマに突撃した。

 

遊悟「墓地の「SR(スピードロイド)三つ目のダイス」の効果を発動!除外して攻撃を無効にする!」

 

不死者の前に三つ目のダイスが間に割り込み衝突を防いだ。

 

スカル「しぶといんだよ!こいつで終わらせてやる!手札から「覇道融合」発動!

こいつを使うとは思わなかったぜ!

「スピード・キング☆スカル・フレイム」と「バーニング・スカルヘッド」を融合する!」

 

    二体の亡者の魂が冥界の主を呼びさます。冥界の扉を破り現れよ!

          融合召喚!冥界龍 ドラゴネクロ!

 

禍々しきオーラを放つ龍が空間を引き裂き姿を現した。

 

遊悟「また攻撃力3000のモンスターか!」

 

スカル「魔剣ダーマを攻撃!「ソウル・クランチ」!」

 

冥界龍の強大なフィールが魔剣ダーマを襲った。

 

遊悟「ぐぁぁ」

 

 遊悟 LP1000→200

 

スカル「ドラゴネクロは戦闘したモンスターの「魂」を奪い取る!」

 

遊悟「このままじゃあヤバそうだな。」

 

ドラゴネクロは魔剣ダーマの魂を奪い、

魔剣ダーマの形をした黒い影を生み出した。

 

スカル「奪った「魂」は「ダークソウル」となり、俺様の下僕として俺の場に留まる!

そして魂を奪われたモンスターは抜け殻と化す!」

 

遊悟「というかかなりヤバいな!」

 

ダークソウルが魔剣ダーマに斬りかかった。

 

遊悟「このまま終われるか!フルスロットルで行くぜ!!」

 

遊悟のD・ホイールは瓦礫を踏み台に廃墟の壁を疾走し、

スカルの前へと進んだ。

 

スカル「馬鹿な!?」

 

振り返り、ニヤリと笑う。

 

遊悟「前を走らせないんじゃなかったかい?」

 

スカル「ガキがぁ!そんなパフォーマンス!俺の神経を逆撫でるだけだ!」

 

遊悟「そうかな?お前のジンクスを破ることはできたんじゃねぇかな?」

 

冥界龍が放った炎は遊悟が疾走ってきた道筋の途中で止められていた。

スカルが振り返ると小さな魔物が炎を遮っていた。

 

遊悟「ダークソウルの攻撃時、「クリボー」を捨てることでダメージを0にしたぜ!」

 

スカル「ダメージを消しても俺の有利に変わりは無い!」

 

遊悟「魔剣ダーマが破壊されたことで「スクランブル・エッグ」を発動!

デッキから「ロードランナー」を呼び出す!現れろ!」

 

小さな小鳥が主人の呼び声に呼応して駆けて来る。

 

スカル「それで耐えるつもりかぁ?ならば俺は永続魔法「幽鬼の氷塊」を発動する!

俺の場のカードはお前のカード効果を受け付けない!これで俺も守りは万全だ!ターン終了!」

 

遊悟「防御も万全ってわけね。まぁ、なんとか凌いだが」

 

手札に逆転する手立ては無かった。

 

遊悟「このドローに賭けるか!俺のターン、ドロー!」

 

引いたのはチューナーカード。逆転への道筋が照らされた。

 

遊悟「よし!まずは「死者蘇生」を発動!魔剣ダーマを復活させる!

さらに俺はチューナーモンスター「SR(スピードロイド)赤目のダイス」を召喚!

「赤目のダイス」の召喚時、レベル1モンスターのレベルを1~6までの好きな数値に変更する!

「ロードランナー」のレベルを6に変更する!今呼んでやるぜ!俺の切り札をな!」

 

  レベル6になったロードランナーにレベル1の赤目のダイスをチューニング!

        その澄明なる翼翻し、寄せ来る闇を打ち砕け!

    シンクロ召喚!出でよ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!

 

スカル「「クリアウィング」…お前の切り札か!

だが、俺のドラゴネクロは戦闘破壊もされず、幽鬼の氷塊で守られている!

今更もう遅いんだよぉ!」

 

遊悟「知ってるか?切り札ってのは最後までとっておくモンなんだぜ!

俺は魔剣ダーマの効果を起動!赤目を除外して500ダメージを与える!」

 

スカル「たった500のダメージで何ができる?」

 

遊悟「ここからだ!俺は「クリアウィング」の効果を発動させる!

レベル5以上のモンスター効果を無効にし破壊する!

そして!そのモンスターの攻撃力を自身に加える!「ダイクロイック・ミラー」!」

 

魔剣ダーマを粉砕し、その力を吸収する。

クリアウィングの透明の翼は更なる輝きを見せ、大きく羽を広げた。

 

スカル「味方を吸収し、力を発揮させるモンスターだと!?」

 

遊悟「行け!クリアウィング!「旋風のヘルダイブ・スラッシャー」!」

 

クリアウィングは輝きを身に纏い、冥界龍へと突撃する。

それはまさしく旋風を巻き起こす速度となった。

 

スカル「フフ…」

 

こいつは少し前の俺の姿そのものだ。

何も恐れず疾走り続ける、あるべき挑戦者の姿だ。

 

 スカルLP1300→0

 

  Winner 風薙 遊悟

 

遊悟「いよっしゃー!!」

 

スカル「久しぶりに熱くなれた良いデュエルだったぜ。お前の夢、見たくなっちまったよ」

 

俺はいつの間にか、相手より前を走り続けることに満足していたようだった。

風薙遊悟。名前は覚えたぜ。

お前がてっぺんまで登りつめる姿、見せてもらおうじゃねぇか。

 

二人はD・ホイールを降りて、握手を交わした。

二人のエンターテイナーに惜しみない拍手が送られ歓声が沸いた。




REはリメイク、リファイン、リセットのRE。
前のを非公開にしました。
いるか分からない楽しんでいた方には申し訳ないです。

4話ほどまではストーリーにこれといった違いは無いです。
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