御坂「それで、アンタが考えてる統括理事会に対抗するプランとやらを早く教えなさいよ!」
上条「そうだったな、いやあ悪かった」
「俺の考えたプランは…」
「俺達の手で学園都市の治外法権を撤廃させる」
「はあ? 何いってんのアンタ? そんなことできるわけないじゃない。それに仮にもしそれができるとしても、一体どうやってそれを実現するのよ!」
「御坂は永田町っていうところを知ってるか?」
「… ええ、知ってるわ。日本の国会議事堂がある場所ね。日本の政治的中枢を担っている場所とでも言うべき所かしら」
永田町。日本の国会議事堂がある場所であり、その内部は一般公開はされているものの、謎に包まれた部分も多い。
「どうやら、アレイスターは永田町で日本の政府高官と治外法権に関する締結を結んだって、さっきの本には書かれてあったから… 永田町にいけばその締結に関する重要資料が残っているかもしれない」
「その資料を基に関係者を洗い出し、事情を聞き、最終的には締結の撤回を求めるってところかしら?」
「まあ、そんなところだ」
「単純ね、そんな簡単に事が進むとは到底思えないけどね」
「そもそも永田町に行ったところで、あたし達のような一学生なんか取り合ってもらえないでしょうが!」
「! それは考えていなかった。俺は今までこの右手によって物事を解決してきたから… 話し合いで解決するなんて考えてすらもいなかった」
「… まさかここまで無謀な計画だったとはね。このプランでよくあたしに話す気になったわね」
「待って、私の能力を使えばそのプランで永田町に乗り込めるわあー」
「その声は!」
上条と御坂の前に姿を現したのは…
元常盤台中レベル5 食峰操祈であった。
食峰「あら、御坂さんおひさしぶりー 元気にしてたー?」
「… よくもあたしの前に姿を現せたわね。あんたのせいで、黒子は。黒子は」
「何よ、私を消し炭にしたいわけえ? やれるものならやってみなさいよー。まあ今のあなたには1ボルトの電圧だって生めやしないだろうけど」
その言葉は御坂の怒りを湧き起こさせるには十分であった。挑発的な態度を取られた御坂は、勢いよく食峰に殴りかかろうとしたが
「落ち着け、御坂」
上条に割って入られてしまった…
「何よ、離してちょうだい。どうして止めるのよ、アンタには関係ない話でしょ」
「… お前はしばらく学園都市にいなかったから知らないだろうな。食峰は白井の事件以来学校に通っていないんだ」
「さっきの言動とは裏腹に心の中ではお前や白井への罪悪感でいっぱいなはずだ。そうだろ、食峰?」
「何よ、調子狂っちゃうわね。御坂さんには言わないでって、あれほど言っておいたのに」
「いや、最初はそのつもりだったんだが、俺の性格上見てられなかったんだ」
「何なの、最初からアンタはこの女とあたしを会わせるつもりでいたの?」
「ああ、そうさ。確かに食峰がやったことは許されるべき行動じゃない。でも彼女も統括理事会の命令で仕方なくやってしまったことは、理解してやってくれ。それに、態度にこそお前の前では見せないが、心の奥底では強く反省していると思うから。ここらで和解してもいいんじゃないか?」
「何よ、黒子のこともう少しで忘れることができそうだったのに、この女の顔見たらまたあの時の記憶が呼び戻ってきたじゃない! 食峰も、アンタもそんなにあたしに不幸になってもらいたいわけ? もう付き合ってらんないわ。こんなところ二度と来てやるもんか!」
その言葉を最後に、御坂は上条の元から逃げるように走り去っていったのだった。
「まあ、最初からこうなることは分かってたわあ。これから先どうするの?」
「御坂はきっとここに帰ってくる。それまではじっと二人で待つことにすればいいさ」
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「(食峰が学校に通っていない? ありえないわ、あの女の性格からして。それに何であの女とアイツが連絡取り合ってたのよ。そのことの方がむしろイライラするわ)」
「(… 食峰の能力を以ってすれば、永田町の内部への潜入が可能になる。あの女の協力なしには計画は実行不可能。か)」
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しばらくして
「お前なら、きっとここに戻ってくるって信じてた。とりあえず、戻ってきてくれてありがとう」
「何よ、そんな水臭いセリフはなしにしてちょうだい。それより食峰はどこにいったのよ。まさか今日は来てないって言うんじゃないでしょうね?」
「はいはーい。私ならここにいるわあ」
「… 別にアンタのことを許したから学園都市に戻ってきたんじゃないからね。あくまで、仕事上の付き合い。プランが成功したらとっととあたしの前から姿を消してちょうだい」
「何よ、御坂さんったら冷たいんだからあ。まあ、今はそれでいいわ。この計画に私が参加するメリットは正直0だけど、白井さんに対するせめてもの罪滅ぼしだわあ」
「足を引っ張るようだったら、承知しないから!」
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計画実行の前日、 御坂が訪れた場所は…
常盤台中であった。
卒業生がひさしぶりに母校を訪ねるような気持ちで訪れたのかは分からないが、彼女は実に1年以上ぶりに母校を訪れたのだった。
婚后「あら? あれはもしや御坂様ではなくって? 湾内さんに泡浮さん! 外をごらんなさい。私の目が確かであるならばあれはもしや御坂様ではありませんか?」
湾内「御坂様… 死ぬまでにもう一度会えるのならばと毎日思っておりましたが、私夢が叶って今非常にうれしい気持ちでいっぱいですわ」
泡浮「私もですわ」
「さあさあ、こうしてはいられません。人だかりができる前に早いとこ御坂様にご挨拶に伺いにまいりますわよ」
「はい!」
「御坂さーん」
「ん? あれは…嘘 婚后さん? ひさしぶりー、元気にしてた?」
「ええ、お陰様で。それにしても御坂さん、学園都市を去る時などはすっかりやせ細っておりましたのに、今は、元気そうでなによりですわ」
「そう? まあこれから一暴れしてくるからかもしれないかもね」
「一暴れ? まさか、能力が回復したのですか?」
「ううん、相変わらず能力値は0のまま。でも、能力がなくてもやれることはあるってことを、今から証明してきて見せるわ!」
「そうですか、それならよいのですが… あまり無理はしないで下さいよ」
「うん、ありがとう」
「おひさしぶりです。御坂様」
「あら、湾内さんに泡浮さん、ひさしぶりね。元気にしてた?」
「はい、相変わらず。御坂様もお元気そうで何よりですわ」
御坂様―
「あら、もう人だかりが出来つつありますわね。他の方々も御坂様とお話ししたいことですし、私達はこのくらいで失礼致しますわ」
「え? うん。正直もうちょっと話したかったんだけど仕方ないわね。じゃあ3人とも元気でね!」
「ご機嫌よう」
自分の居場所を再確認した御坂。それと同時に彼女の使命感とでも言うべき気持ちがより強くなった瞬間でもあった。
「(黒子の二の舞など二度と起こさせはしない!)」
次回も概ね2週間を目処に投稿します。
よろしくお願いします。