東方物理録   作:熱海 麗

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今回もグロ注意です


第13話 “長”の実力

猫は生きていた。しかし先ほどのレイの一発で左目と脳を一部失い、先程の銃撃とは比べ物にならない程のダメージを受けていた

 

「え、嘘、あの猫に、そんな!」

「永琳は俺の強さを勘違いしてんじゃねーの?」

「え?」

 

その時、猫の背中の一本の触手に何かエネルギーを集まるのを感じた

 

「お前らか、我等の侵攻を妨げる者は」

「我等(独りだけ)…ぷっ」

 

直後、レイの右腕がズルリとおちた

永琳が驚きの声を上げるがレイは気にすることなく腕を復活させ、落ちた腕を拾い上げる

 

「なんだ?煽り耐性すらついてねーのかよ」

「ソイツの攻撃はカマイタチの一種よ!攻撃が見辛いから注意して!」

 

恐怖から未だに復活出来ない永琳は震えた声で敵の特徴を述べていく

 

「永琳サンキュ、でも少し休んでろ。こんな雑魚直ぐに片付く」

 

レイは腕の切断面を見て嫌そうな顔をしてから、猫の化け物に腕を放り投げた

 

「喰ってみ、旨いかもよ」

 

猫は当然の様に腕に食い付き貪り始める

 

「隙ありぃ!」

 

レイは腕を喰っている猫の頭に踵落としを喰らわせる

 

「うぇ!?」

「猫の瞬発力を舐めるなよ」

 

猫はいつの間にかレイの後ろに回って、その持ち前の爪をレイに降り下ろした

しかしレイも簡単に殺されはしない

 

「そんな身なりしてまだ猫を言い張るか」

「五月蝿い!!黙れぇ!!」

 

猫はレイから十メートル程離れ、背中の触手を全てレイに向ける

 

「なんだなんだ?地雷踏み抜いちゃったか?」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

猫からの触手の連撃をレイは動体視力を上げて苦もなく避け続ける

そしてレイは一本の触手を掴みとり

 

「そおぃ!!」

 

自分を方へ引き寄せ、その勢いで猫のもう片方の目を殴りつけた

パアン  

そんな破裂音がして、猫はよろけた

 

「うがああぁぁあああぁあぁっぁぁぁぁっぁああぁ」

「なんも見えねえか、可哀想に」

「お”の”れえぇ!!」

 

レイは見たことの無いような笑みを浮かべ、

 

「ばいばい」

 

そう言った直後、猫の腹部が破裂した

猫のトラックの様な巨体がグラリと傾きズシンと地面を鳴らして猫はそれきり動かなくなった

 

「何よ、あれ?」

「どした?ああ、あれ?あれ俺の腕」

 

猫の破裂した腹からは無数の触手が蠢いている。どうやらあれが爆発的に増殖して猫の腹を突き破った様だ

しかしその無数の触手も姿を変え、最後には先程猫に喰われた腕の形になっていた

 

「貴方異常よ」

「よく言われる」

 

その時、二人の上空から声が聞こえた

 

「レイ!永琳!大丈夫!?」

 

その声の主は緑狼だった

 

「おー緑狼!朝振りー」

「どうやらこの様子じゃ無事なようね」

「でも、どうしてここに居るって分かったのかしら」

「いやー本当に都市の方が凄かったのよ、まあ、歩きながら話すわ」

 

移動中に少し話を聞いたところ緑狼が都市の外を警備中大きな妖力を感じ、その直後南地区外壁付近で

大きな爆発があったとの報告を受けて現場に直行

現場では外壁を含むかなりの範囲が焼失 外壁付近のビルが二棟崩壊、五棟が傾くといった大惨事に

なっていて、南地区警備隊隊長が全身に大怪我を負ったとなれば異常事態であることが誰の目にも分かる

慶が意識を失う直前にレイと永琳が妖怪に近い所に居ると聞き、全速力でここまで来たそうだ

 

「あれ?じゃあ俺ってヤバい奴と戦ってたわけ?」

「うん、最近は長レベルの襲撃がほとんどなくなって来たと思ってたけど…」

「長?あの蛇も長だったよな?」

「え?ああそうだよあのときは私死ぬ覚悟で突っ込んだら終わってるんだもん」

「貴方アイツ意外にも長レベルと戦った事があるの!?」

「うんまあ、だから今回も大したこと無いと思っててな」

「もーあんまり無茶しないでね、相手の力量を量るのも大事なんだから!」

「仲良く話しているのもいいけどそろそろ都市に着くわよ」

 

そこは先程まで慶と話していた空間ではなかった。あちらこちらから警備隊員の叫び声が聞こえ、皆必死に救助活動

を行っているのがわかる。平らだった地面はすり鉢状に吹き飛び、爆発に巻き込まれたであろう建物は傾き、

今にも崩れそうである。

 

「こりゃ大変だな」

「こんな事、第二世代じゃ初めてじゃないかしら」

「第二世代?永琳、なんだそれは」

 

そうレイが聞いたが永琳に走ってくる隊員の声に遮られてしまった

 

「…ええ、解ったわ。今すぐ仮設テントを建てて怪我人を集めて、そして都市中の医者を緊急招集」

「ハイ、ワカリマシタ!」

「ごめんなさい、怪我人の治療をしなきゃならないの」

「そう?なら、私達は都市の人達を集めて救助活動をさせるね」

「よっしゃ任せろ!」

 

と言ってレイと緑狼は走っていく

 

 

 

 

「大丈夫ですか?」

「はい、でも家の子供が」

「なんだって!?この瓦礫の下にか?」

「はい、助けてください!お願いします!」

「し、しかしこの大きさの瓦礫は西地区の警備隊位じゃないと」

「おい!大丈夫か?」

「あ!あんたは西地区新入隊員の!」

「良いから!俺が瓦礫を退かすから、子供連れてこい!」

「わ、わかった!」

 

上空を瓦礫が飛んでいく

 

「なんだあれ!?」

「緑狼じゃねーのっとよっこらせ」ガラガラガッシャン

「あ、そうか、なら普通か」

「ワーンオカーサン」

「わー!美香ちゃん大丈夫!?」

 

 

「おーい!西地区警備隊員が到着したぞ!」

「うおーー!これで進むぞ!」

「西地区警備隊って何であんなに強いんだよ」

 

 

 

 

日が沈む頃には人命救助、瓦礫の撤去(都市の外に)が完了した

そして、仕事を終えた隊員たちは一ヵ所に集合していた

 

たけし「俺、瓦礫ぶん投げてやったぜ!」

まきお「おれ、幼女にありがとう、おじさんって言われたんだぜ」

のぼる「オレ、ずっと緑狼総隊長の手伝いしてたんだぜ!」

レイ 「俺、原因の妖怪ぶっ倒して来たぜ」

「「「あ、レイさんちわーす!!」」」

「おい静かにしろ!総隊長が来たぞ!」

「「「「はーい、ごめんなさい」」」」

 

 

そして隊員総勢150人の前に緑狼が立つ

 

「今回の活躍ご苦労様、今回の事件は都市に接近してきた“長”クラスの妖怪が原因だ。そして明日、都市外周警備隊隊員は都市管理センター10階の多目的室に集まってくれ!一般隊員!そして、救助活動の手伝いをしてくれた一般市民のみんな!本当に有難う!では、解散!!」

 

そう言って緑狼は去っていった

それにつられるように隊員達もバラバラと別れ都市の中に消えていく

 

「じゃ、俺も帰るか」

「私を置いてきぼりにするつもり?」

「お?緑狼先に帰ったんじゃないの?」

「永琳と話していただけ、早く帰ろ」

「そだね」

 

二人も都市の中に消えていく…

 

 




さあ次回
永琳のトラウマ、妖怪の都市の一斉襲撃について話していきます
そしてやっとあの計画の話が出ます

12/18 サブタイトルの第13話が抜けてたので修正しました
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