今回は出てくるキャラクターが多いため、台本形式です
遅れてすいませんでした
南地区外壁付近で爆発があったり、長の襲撃で本当は都市の危機だった日の次の日
都市外周警備隊隊員は全員都市管理センターの十階多目的室に集められた
人数は全員で都市警備隊総隊長の緑狼+都市警備隊隊長四名+西地区警備隊の五名の計十名で
今はミーティング開始の10:00までは基本的に自由なので後五分間は緩く過ごしている
「昨日の襲撃?はヤバかったな」
「ああ、話によると原因の妖怪は緑狼総隊長がぶっ飛ばしたそうだぜ」
まきお「え?あいつはレイさんが「良いんだよ、そうしとけ」…」
のぼる「それでいいのかレイさんは」
レイ「良いよ良いよ、みんなが知らない方が自由だし」
たけし「不思議な人ですね」
「ほら、もう時間だぞ」
「「「「はーい」」」」
先程までは緩やかな雰囲気だった室内だが、時間が近づくにつれ、ピリピリとした真剣な雰囲気になっていく
そして緑狼が立ち上がり、一度礼をしてから話を始める
「そうピリピリするな、別に敵同士では無いだろう。
では、まずはこの場で初めて会う人間も多いだろう、まずは自己紹介から始める」
『はい!』
緑狼「皆、知っていると思うが私から都市警備隊総隊長の緑狼だ。外周警備では主に全体を 守っている」
御霊「じゃ俺ね、西地区警備隊隊長の御霊 雷で外周警備はそのまま西地区の外周を守ってる ぜ」
黒波「ん?ああ僕?南地区警備隊隊長の黒波 慶です外周警備は南地区の外壁で妖怪を撃ち抜 いてるよ♪」
常葉「妖怪にビビって外壁から動かない上に妖怪に大怪我させられている黒波 慶ですに言い 換えた方が良いんじゃねーのケケケ「ヘヘヘごめんね、じゃあ次はサボりで救助に来なかったあんた自己紹介、頼むよ♪」うっせーな」
八橋「じゃあ私?北地区警備隊隊長の「おい!ふざけんなバカ!次は俺!常葉(ときは)様だろ!」… の八橋(やつはし)です」
うわあ…誰が誰だかわかんない
レイ 「レイです」
たけし「たけしです」
のぼる「のぼるです」
常葉 「お前ら適当だなあ!?」
まきお「のぼる2です「嘘吐けえ!」…まきおです」
きよし「きよしです「誰だよ!!」え…ええ!?」
ちなみにきよしは「お前ら静かにしろ!総隊長が入って来たぞ」の人です
緑狼「では、自己紹介が済んだところで本題を話そう」
その言葉により、一度壊れかけた空気がピッと固まり、真剣な空気になる
緑狼「昨日、少し話したのだが妖怪の“長”についてだ」
そして、妖怪の“長”についての解説が始まる。
「君達が今から聞くことは都市の最高機密であり他言無用だ、その事を頭に入れて聞いて欲しい。
君達の住んでいる都市は『一度、妖怪の手によって滅んでいる』」
緑狼のその一言に皆は驚愕の表情を見せる。
御霊「…滅んだ?何を言ってるんだ?都市はこんなに発展しているじゃないか!?」
八橋「そうですよ!今まで妖怪が襲ってきても対妖怪用兵器で「それを開発したのは誰だ?」 え…八意博士です」
緑狼「そう、対妖怪用兵器を作ったのは八意博士だ。でもその八意博士が幼い時はここまで文 明は発達していなかったんだよ。建物は高くても三、四階建てで都市の広さも今の半分程しかない、妖怪を倒す事が出来るのは私だけ、そんな時代があったんだよ」
常葉「どういう事だ!?そんな話聞いた事ねえぞ!!」
緑狼「そりゃ聞いた事は無いだろう、生き残りの住民は都市全体で百人も居ないからな、それ も五百年前の出来事だ」
黒波「嘘、じゃあ当時の出来事を知っている人は…」
緑狼「私と八意博士だけだ」
常葉「待て、総隊長は解るが八意博士?五百年以前の出来事なんだろ!?ここの人間の寿命を遥 かに越えてんじゃねーか」
緑狼「じゃあ聞くが常葉、人間の平均寿命は幾つだ?」
常葉「え?そりゃ地区にもよるが200年位だぜ」
緑狼「残念ながら違う。人間の平均寿命は「大体80年位じゃね?」レイ…正解だ」
出番の無さそうなレイが前世の記憶を頼りに答える
常葉「八十年!?そんなんここの誰よりも年下じゃねえか!?」
レイ(俺17歳)
緑狼「そうだ、しかしその寿命の問題を解決したのが八意博士だ」
黒波「その話聞きました。私が生まれる前…百年位前まで百五十歳でご老人だったとか」
緑狼「その通りだ黒波、この速さでの寿命の伸びは全て八意博士の研究の成果だといってもいい」
常葉「そんな八意博士なら五百年以上生きてても問題が無いのか」
緑狼「問題が無い訳ではない。実を言うと彼女の体はもうぼろぼろで後、五十年も生きられない」
黒波「嘘ですよね!?八意博士が…そんな!?」
話が逸れて来たので十分程休憩を取る、皆余りにもショックが大きいようだ
レイ「で、永琳の寿命の秘密はわかったが、その永琳がそんなに死を回避したがるようになっ た事件が過去にあった訳だな」
御霊「レイ、そりゃ一体どういう事だ?」
レイ「簡単だ、都市の人間の平均寿命を二倍以上もあげて対妖怪用兵器を開発したと聞く、
明らかに死から…妖怪による死から逃げたがってるみたいじゃねえか」
常葉「そりゃ、生き残りが百人位しか居なくなるような事件が…待て総隊長、あんた前の都市 の大きさは今の半分程しかないって言ったな?当時の人口を教えてくれ」
緑狼「一億人だ、その人数がほぼ全滅した」
御霊「嘘だろおい!何があったてんだよ」
緑狼「やっと本題に入るな、この後は口を挟まない様に頼む」
当時の都市…いや街とでも言うべきか、街は狭いながら多くの人間が暮らしていた
私は今と同じように都市の周りをぐるぐる周りながら都市に近寄る妖怪を片っ端から殺していた
私も妖怪だ、妖怪同士で殺し合い都市の人間は戦わない、でもそんなのはおかしいとは思わなかった
妖怪に捨てられた私を育ててくれた皆の為に何か役に立ちたいと勝手に始めたことだ…
そんなある日、都市の周りをぐるぐる回ってた私は妖怪の群れを見つけた、いつも通り殲滅しようと
近寄ると…猫の妖怪の群れだった
「おい!ここから先は人間のすみかだ!妖怪がこれ以上近づくと同じ妖怪とは言え容赦しないぞ」
「あら、あんたその髪、狼の所の長に捨てられた…生きてたのか?まさか人間側に着いてるとはねぇ」
そういって猫妖怪との戦いが始まった
最初がこっちが勝っていたんだが、最初に話かけてきた妖怪、猫妖怪の長が残った。
私も全力で戦った、そして勝ったでも私は致命傷を与えられなかった、そして奴は逃げてった
今日はいつもと違う、そう思いながら街に戻ったら…
そこは自分の知っている街じゃなかった。家屋は潰れ、火が上がり、妖怪達が人間達を殺し、引き裂き、貪って、
…地獄だった
私は戦った、見つけた妖怪を片っ端から殴り、蹴り、潰し、殺し、そして最後の七匹になった。
猫の長、蛇の長、猪の長、亀の長、猿の長、熊の長、そして自分に似てる狼の長、
この七匹が私を囲んでいた。
私は戦った、この体が朽ち果てても生き残りの住民がいる限り、私は戦った
でも、勝てなかった。倒れ、動けなくなった私に狼の長は言った
「あなた、強くなったわねぇ、流石私の子供よ、あの時捨てたのが惜しい位だわ」
「お…い……どういう事だ…」
「そのままの意味よ、あなたは妖怪の中でも一番強い種族の長である私の一人娘なの、まあ
その変な髪の毛が気持ち悪かったから捨てたんだけどね」
「そんな…嘘…だ…」
「あなたは生かして置いてあげる、次に目を覚ます時はあなたの大好きな人間は一人残らず死んでるだろうけどねぇ」
「や…め…」
そして私の頭に強い衝撃が走った
気が付いたら…全てが無くなっていた。奴ら妖怪達も、人間も、建物も、私の思い出も。
でも諦めなかった。生き残りの人間を探した。三日三晩探し続けた。汚れようが爪が剥がれようが、
生き残りの人間を探して、瓦礫の山を探し続けた。
でも生きてたのは百人位しか居なかった。でもその人間達の為、そして街を守る為に…いや、都市を守れなかった償いの為に、ええどうせ自己満足にしか過ぎないけど、街の復興の為に。最初から。まずは集落から頑張ったわ
集落の士気が下がり、病気が流行り、もうおしまいだぁってなったときは、街のみんなに何時でもお月様は見守ってるよって神様を作って皆で崇めたりした、まさか本当に神様が降りて来るとは思わなかったけど。
そして、最初の時から私を支えてくれたのは永琳だったの、あの子は薬を作るのが得意で街の皆の支えになった
そのうちに永琳が妖怪の弱点を見つけてくれてね、しかも兵器まで開発するようになってね、そこからの街の成長は凄かった。集落から街へ、街から都市へ、人口が増えていくにつれて、信仰が深まってツクヨミちゃんも強くなった
そのうちにここまで都市が大きくなったって訳。
緑狼が話を終える頃には一時間位経っていた
皆、都市の真実を黙って聞いていた
黒波「じゃあ、この都市を作り上げたのは総隊長だったんですか!?」
緑狼「私だけじゃないよ、集落、街、都市の皆で協力しあってここまで成長させたんだよ」
常葉「待て、つまりツクヨミ様は総隊長が作り上げたのか」
緑狼「最初に神様を作ろうって言ったのも生まれたツクヨミちゃんを育てたのも私だけど、民 の皆で月を崇めて、民の皆からアドバイスを受けて今ここに居るから、私だけでツクヨ ミちゃんを作り上げた訳では無いかな」
御霊「つ、ツクヨミ様の親って事は緑狼ちゃん、あんたが都市で一番偉いんじゃないのか!?」
緑狼「いや、どうだろうね?確かにツクヨミちゃんを生んだのは私ではあるし…でも今じゃツ クヨミちゃんの方が遥かに強いし、でも権限的には永琳が一番高いから、永琳が一番 じゃないかな」
たけし達一般隊員達(レイを除く)は元々総隊長に話し掛ける勇気がないので黙って聞いている
(何で俺らここに居るんだ!?一般隊員が聞いて良い話じゃねえよ!!)
ここに居る人間達の気持ちは一つだった
『目の前に居るのは本当に妖怪なのか?実はかなり高位の神なんじゃないか』
と、
そして、黒波の一言
黒波「総隊長、本当は口調優しいんですね♪」
緑狼「は!あわわわわわ!///そのだな!あれだ!そそ、その」
レイはため息を一つ吐いて、自分の指を見えない様に切断し、砂粒程の大きさに加工して緑狼の方へ飛ばす
レイ(肝心な時にこれだから)
レイは緑狼の肩に乗った自分の欠片を操作し、耳元まで持っていき、欠片に意識を飛ばす。レイの欠片は人を形作り、耳元で囁く
緑狼「あっと!そのだな!!「緑狼!!」ひゃい!?」
黒波「あ、あの?え?えぇ?」
レイ「俺の言う通りに話せ、それでどうにかなる」
緑狼「う、うんわかった」
そして顔を赤くした緑狼は一つ咳払いをして
緑狼「こほん!えっと、こんなしゃべり方は、な、仲の良い人同士でしかしないけど、今日から都市の外周、都市の治安じゃなくて都市を妖怪から守る立場になって、ん?なったから今までの上司、部下関係じゃやっていくのは無理だと思う、だから私も堅苦しい話し方は止めるから皆も敬語を止めてくれると嬉しいかな?」
一同驚きの表情を浮かべ、隣の者と顔を合わせてから
「あ、ああ!改めてよ、よろしくな!」「い、良いのか?」「緑狼ちゃんは緑狼ちゃんだな」「あまり慣れないが宜しくお願…よろしくな!」「僕も緑狼ちゃんって呼ぼうかな♪」
など思い思いに話し始めた
ただ、様子がおかしいのは一般隊員組である、五十年位ずっと部下だった一般隊員組は
隊長と総隊長にいきなり敬語を止めろなんて言われてもできる訳がない。
余談だが慣れるまで一ヶ月位かかった
緑狼は肩に乗っていたレイにしか聞こえない位の声量で
「レイ、ありがと助かったよ」
って言ってたりする
しかしそんなに和やかな空気を恐怖の空気に塗り替える一言がレイの口から飛び出した
「そんな緑狼でも敵わない妖怪の長が最近都市の近くにうろちょろしてる件について、どう思う?」
「「「「「「「「「!!!!?!!?!?!!?!?!?!?!!」」」」」」」」」
起こったのは
静寂だった
緑狼でも敵わない妖怪が最近都市の近くに寄って来ている
考えたくなかった、知りたくなかった、
しかし、真実である
「まあ、心配しないで」
緑狼の一言は皆を安心させるのには十分だった
「確かに長達は強い、でもそのうち一匹は昨日倒した。その事で他の長達も襲撃を控えると思う。」
そして緑狼が一呼吸置いて
「だから、妖怪達が近づかない内にある計画を始める」
緑狼はここに居る皆の顔をじっと見てから
「『月移住計画』、都市の人間皆で月に逃げるの」
周りの空気が凍った、ただ一人レイを除いて
(始まったな)
いやあ長くなりました
いつもの倍あるよ…
緑狼について(追記)
一度都市の前身である街を壊滅されてから、永琳達と一緒に都市を作り上げ
ツクヨミを作り上げた
妖怪について
妖怪達は人間達の動物への恐怖から存在を保っている
都市壊滅の時にもしも人間が全滅してたら緑狼も消えていた
長について
長は妖怪とは違い純粋な動物で妖怪以上の実力、人並みの知能をもってる上
純粋な動物である為、人間が全滅しても生きていける
独自に進化した動物である。
さて次回
『月移住計画』
お楽しみに