ダンジョンをとあるチート持ちが攻略するのは間違っているのだろうか 作:しろちゃん
「キャハッキャハッギャハハッハハハアアアアアア!!!!!」
「ベル殿!?リリ殿は戻ったのにどうして正気に戻らないのですか!?」
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!』
「クソッ、ふざけろ!!アイツ腕飛ばされる前にウィーネの紅石抜き取りやがった!?」
「ベル様!!ウィーネ様!!ど、どちらから対処すれば!?」
「キャハハハハハハハハハ!!!!」
『ゴオオオオオオオオオオ!!!!』
「く、くるぞッ!!」
振るわれる豪腕と消えた兎に、ヴェルフの咆哮が飛ぶ。混乱の中それでも身構える団員達。
そして――――――――
ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
「ギャ!?」
『オッ!?』
怪物の二人は突如響き渡った轟音に止められた。ヴェルフ、命、春姫の三人も驚き、音のした方を見ると、そこには
「春姫さん!!貴方はこのファミリアの頭脳でしょう!!!!自分の役割を全うしなさい!!!!!」
「!?」
その声で再び時が動く、凶声を上げながら前屈みになるベルと咆哮を上げ突っ込んでくるウィーネ、その二人に毛先が栗立つような危機感を感じた
「は、春姫殿それはッ!?」
「ま、待てッ!?」
ヴェルフと命の焦る声が飛ぶ。春姫は二人の声を無視して、バックパックから出した筒状の黒い武器、《
「魔砲【フレイム・ブラスト】!!!」
「『!?』」
キッと睨み付けて放たれた朱光は寸分狂わず暴走した仲間に当たる事なく間をすり抜け、『オブディシアン・ソルジャーの体石』を混ぜ込み『魔法』の効果を減殺させる
「次は、当てましょう」
―――ゾクッ
銃口を向けられた二人は、《
「キャァ!?」
『アアアアアア!?』
そして逃げた。ベルはリリが開けた大穴の奥へ、ウィーネは扉が開かれている通路の道へ、脇目も降らず逃げ出した。
「命様、詠唱をお願いします。ヴェルフ様は
唖然としている団員達に冷静になった春姫が指示を下す。たとえ驚きで体が固まっても数々の修羅場を潜ってきた団員は即座に指示に従い、命の詠唱を筆頭に最低限の装備をするためそれぞれ動き出した
「リリ様、恐らくベル様はリリ様の計算通りに先程
「まぁ、昔そういう事をよくやってましたので。それで?見つけた後どうすれば良いですか?」
「見つけ次第リヴェラの町の方角に誘導して下さい。そろそろ色様も
「ははっ、あの状態のベル様をリリ一人でですか?無茶苦茶言いますね」
苦笑いをするリリに、春姫はバックパックから取り出した
「ウィーネ様を元の状態に戻したら
「その根拠は?」
「勘です」
「ふ、ふふふ勘ですか」
「くくっ、頼もしいな」
その言葉にリリやヴェルフだけじゃなく、詠唱している命も笑った。馬鹿にする笑いではない、信頼の笑みだ。想定外の事ばかり起こる【ヘスティア・ファミリア】の迷宮探索では、この第六感こそが重要であることを団員達は理解していた。取り分けその中でも春姫のそれは、命の重力魔法の弱所を見切るなんて馬鹿げた事が出来るほどに逸脱している、リリから参謀を任された彼女は伊達ではないのだ。
「皆様準備は整いましたね。それでは、命様はこの部屋の何処かにウィーネ様の紅石があると思いますので、何時でも魔法を使えるようにしながら探し出して下さい」
「了解です」
「リリ様はベル様をリヴェラの町の方角、色様の所まで誘導をお願いします。あの人なら今のベル様を何とかしてくれる筈です」
「わかりました」
「ヴェルフ様は
「複雑だなチクショウ。それで、もし紅石が壊れていたらどうする?見た限り見つからねぇが……」
渋い顔をしながらヴェルフが見渡した部屋の中は、逃げる為に暴れたウィーネと虚砲の砲撃により、悲惨な事になっていた。先程から詠唱をしていた命も探しているのだが、一向に見つからないため最悪の事態を連想させる
「その時も……色様に任せましょう。異世界の膨大な知識なら、きっと暴走したウィーネ様を元の姿に戻せる方法があるはず」
「まぁ、大丈夫でしょう。何だかんだ言って結局何とかしてしまうのが色さんですからね」
「あぁ、確かにそうだな。何も無い所に風呂場作ろうって言い出す奴だもんな」
「無茶苦茶ですからね、色殿は。ヘスティア様の借金二億ヴァリスだって直ぐに返しましたし」
共通して思い浮かべるのは黒髪黒目の少年、そこで四人の視線が絡まり、笑みが溢れた。
「さて、それじゃあ行動開始ですね。皆様ご武運を」
「はい」
「応」
「任せてください」
こうして【ヘスティア・ファミリア】の団員達は、団長と副団長が不在の中、
【ロキ・ファミリア】の
「お、おいあれ」
「まさか……」
「生きてたん、ですか?」
その人物の名は
「てめぇ!!生きてやがったのか糞鴉!!!」
周りのどよめきがピタッ止まるような大声を出したのはベート・ローガだ。そのまま大股で色に向かって足を進める彼は、色を先導していた
「ベート、すまないが彼は君に構っている余裕はないんだ。これから大事な話があるからね」
「あぁ!!フィンてめぇ!!なに言って」
「ティオネ、頼んだ」
「は~い!」
愛する団長に命令された
「な!?こらっ!!話せバカゾネス!!」
「馬鹿はどっちよ!!大人しく団長の言うことを聞いてなさい!!!」
暴れる
【―――許可する】
ギルド本部の方角から重々しく響き渡る神威のこもった宣言を感じた二柱の女神はパチンッと指を鳴らした。すると【ロキ・ファミリア】の団員達から、いやオラリオの住人全てから困惑と畏怖の声が漏れる。理由は迷宮都市の上空、夜空の星々を隠すほどの大きさの巨大な『鏡』が出現したからだ。その壮絶な光景に、とある美の女神は面白そうに口許を緩め、とあるウェイトレスは唖然と口を開き、とある帽子を被った男は憎らしそうに顔を歪めた。
「いやぁ、皆ごめんな。いきなり驚いたと思うけど、今からする話は今後のオラリオに関わってくる重大な話やから、こういう措置を取らしてもらったんや。堪忍してや」
『鏡』に映るのは赤髪糸目の女神、ロキだ。陽気な声で喋る女神は少しだけ身を引いて、その部屋の中に居る全ての人物を映した。
「ここに居るんは、今世間を騒がしている喋るモンスターの頭、
そこに映っている映像には確かに、黒鐘 色がソファーに座っている姿が映されていた。その隣には女神ヘスティアが、コーヒーカップが四つ置かれた机を挟んで対面にはフィンの姿も確認できる。つまりはこの四人だけで話が進められる訳だ。
「それじゃあ早速始めよか。オラリオの今後を決める重大な話を………な」
そう言うとロキはフィンの隣に座り、ヘスティアに向けて薄目を開ける。対面に座る赤神にフンッと鼻を鳴らしたヘスティアはカップに入っている紅茶を一口含んだ。
「今回、ボクは口を挟まないよ。全て色君に一任しているんだ。口を開く時は君が嘘を付いた時だけだぜ、フィン・ディムナ」
牽制、ヘスティアはその為だけにここにいるのだ。嘘を見抜ける神が居ることで交渉に不純物を混ぜないために。
「大丈夫ですよヘスティア様。嘘は言いません、嘘はね」
「ふーんそうかい。『嘘は』言わないんだね」
意味深な笑いを浮かべながらフィンがコーヒーカップを浮かせ、ヘスティアの長いツインテールがウネウネと動く。
「落ち着けよヘスティア。とりあえず此方の要件を手短に言わしてもらいますね」
「おう言うてみい。散々手ぇ焼かされた
「まぁそうですかね。……要件は二つです。一つ、
一つ目は予想の範囲内だったのだろう。しかし二つ目を聞いた時、ピクリとフィンの眉が動いた。
「本気かい君は?そんな事が出来るわけないだろう?大体僕らが認めても街の住人が認めない筈だ」
「それはどうでしょうか?現に
勇者と怪物の視線がかち合い、火花を散らすのが幻想出来た。二人は少しだけソファーから背中を離す。
「怪物趣味、と言う言葉を君は知っているかい?怪物に心を奪われた者の総称さ。彼らにとっては確かに、君の考えは素晴らしい物に思えるかもしれない。しかし、それとは逆の人種も居るんだ。モンスターがこの街に住み着く事で夜も寝られない人間が居るの事を君は考えた事があるのか?」
「考えてますよそれぐらい。だからこその居住区の確立でしょう?恐がる人が居るからこそ、住み分けようって提案してるんですよ?」
「ふふ、少し頭が足りてないんじゃないのかな黒鐘君?翼を持ったモンスターが居住区を出ない保証が何処にある?その不安を君は払拭出来るのか?」
「はは、ちっちぇ頭だからそんな事も解からないんですかね?何の為に俺がこんな所に足を運んだと思ってるんですか?」
ドス黒い何かがその部屋に充満してるような気さえする中で、言葉を区切った色は紅茶をズズッと飲み、喉を潤した
「居住区の管理を貴殿方【ロキ・ファミリア】にお願いしたいのです。都市最強ファミリアなんだから簡単でしょう?」
そんな無茶苦茶を笑顔で言った切った色に、フィンが言葉を投げ返そうとする。しかし、一人の
「いい加減にせぇよ、糞ガキ」
都市最強ファミリアの主神が、その細い眼を開けて、無礼を働く黒い怪物を殺しそうな程の殺気を乗せて睨み付ける。
「弱小ファミリア風情が、交渉のつもりか?今ここでお前らプチッと潰してもええんやぞ?こら」
しかし色は並大抵の冒険者でも気絶するぐらいのそれを受けても平然としていた、ここからが本番なのだからビビる訳にはいかないのだ。
「てめぇらこそ立場をわきまえろよ?最強風情の雑魚共が。ここで俺が指を鳴らすだけでオラリオの八割が一瞬で壊滅するぜ?」
「!?」
「あぁん?どういう意味や、糞ガキィ?」
驚くロキに親指を押さえるフィン。ヘスティアは宣言通り無言を貫いている。
「この街の至る所に潜伏させてる
「狂ってるね、君」
三日月の笑みを浮かべる色に、フィンは吐き捨てた。
目の前の男は話をしに来た訳ではない、交渉しに来た訳でもない、脅しに来たのだ。要件を飲まなければこの街を滅ぼすと、堂々と民衆の前で宣言したその姿は、正しく魔王
「理解したなら、この契約書にサインしな。誓いの書っつって魂さえも束縛される違約不可能の契約書だ。例え神でさえ、この契約を破る事はできねぇ」
魔王は悪魔の契約を二人に突き付けた。紙面には様々な取り決めが書かれており、その全てが
ビリィ
「お断りだ」
「お断りや」
破り捨てた。当たり前だ、魔王の前に座っているのは勇者なのだから。ここでフィンとロキが膝を屈する事等あり得ない
「………へぇ、じゃあオラリオが滅びても」
「好きにするといいさ」
「ッ!?」
色は、まさかそんな事を言われるとは思ってなかったかの様に驚いた。初めて見せた魔王の驚愕にフィンの口が嘲笑に歪む
「街で
「な……に…」
ヘスティアは無言、つまりは今から
「はっ、どの道俺達には後退の二文字は無いんだ。救えるもんなら救ってみろ勇者様。サイン一つ書くだけで救えた、罪もない一般人を傷付けたのはお前だぜ?」
「残念だよ黒鐘 色。交渉決裂だ」
勇者は槍を取り出し、魔王は指を掲げた。一触即発の中
「待つんだ」
「待てや」
お互いの主神が神威を放つ
「茶番はここまでやドチビ。お前らの本当の落とし処を話せや、脅しなんてうちらに効かんの端からわかっとるやろぉが」
「はんっ、さっきも言ったが全部色君に任せているんだ。ボクじゃ無くて色君に質問するといいぜ?」
尊大な態度を取るヘスティアに舌打ちを一つ打ったロキは、視線を色に向ける。相変わらず余裕そうな表情でコーヒーカップを傾けた魔王は、オラリオの全ての住人に聴かせるようにハッキリと言い放った。
「俺達【ヘスティア・ファミリア】
それは宣戦布告の合図
「僕達が負ければさっきの契約書にサインするとして、そちらが賭けるものは?」
フィンもそう言われるのを初めから分かっていたかの様に振る舞い
「俺と
ヘスティアは無表情になり、ロキは面白そうに目を弓なりに細める。
「………いいだろう。君達は先程オラリオを滅ぼそうとした大罪人だ、手加減はしない」
「まぁそうなるやろうな。勝った方が正義、シンプルイズベストっちゅうわけや」
納得がいったような表情を浮かべる二人に色は続ける
「ルールは、争奪戦でどうだ?」
「場所は?」
フィンに聞かれた色は、指を真下に向けた
「
「「………」」
3拍ほど無言になった部屋の中で、ロキが口を開く
「面白いやんけ糞ガキ。ルール追加や」
「あぁ?都市最強ファミリアが新参の俺達に怖じ気付いたか?」
「逆やボケナス。他派閥の冒険者、誰でも一人助っ人に入れてこいや」
「な!?」
驚きの声を上げたヘスティアにロキは続ける
「当たり前やろドチビ。
見下す様に喋るロキに、色の眉間に皺が寄る
「………てめぇ嘗めてんのか?ちょっと強いからって粋がんなよ糸目ぇ」
「真正面から叩き潰したる言うとんねん。
「随分な余裕だねロキ、ボクの子供達の通り名を知らないのかい?」
「
「「「「…………」」」」
四人の視線がテーブルの上で火花を散らした。
「痛ッ」
「大丈夫ですか、ベル様?ヴェルフ様もう少し慎重に走ってください!」
「無茶言うなリリスケ!大体お前が他の冒険者に見つかる前に急いで帰りましょうって言ったんだろ!?」
「どさくさに紛れて運よく
「大丈夫ですよ命様。あの色様ですよ?そう易々捕まるとは思えません。それにもし捕まったとしても
【ヘスティア・ファミリア】はボロボロになった体を走らせながら自らの
「ごめんヴェルフ、ありがとう」
「気にすんな。それに礼を言うならクロにだぜ、暴走したお前を元に戻した後、ウィーネも何とかしてくれてるみたいだ」
入れ違いで
「それにしても運が良かったですね、ここまで誰一人とも会わないなんて。もう館に到着しましたよ」
「ただいま帰りました」
この時
「また工房に込もって魔弾作り直さなきゃな」
【ヘスティア・ファミリア】は
「自分は早くお風呂に入りたいです。血が固まってベトベトで」
初めて気づいたのだ
「それじゃあ
自分達が
「あれ、そんな所でなにしてるんですか神様?」
何を失ったのか
「………色君の………炎が…消えたんだ」
床にペタンと座っているヘスティアの言葉の意味が、ベル達には解らなかった。何を言われているのか理解できない
「――――色君が、死んだ」
理解できなかったのだ
【ロキ・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】が
広大な迷宮だが、使う区間がダンジョン数層分であるのと、とある協力者が居たため、スムーズに事が運んだのだ。
「よしっ皆、準備はオッケー?」
「そりゃ良いけどよ。本当にこのエンブレムを背負わせてもらっていいのか、ベルっち?」
「まだそんな事を言ってるんですか、リドさん。貴方は
「で、でもよぉ」
そわそわしているリドの装備の背中には【ヘスティア・ファミリア】のエンブレムが刻まれている。それはリドだけではなく、全ての
「我々ニコノ装備ハ勿体無イノデハ?」
自分の腕にピッタリと装備出来ている鉄爪を動かしながら聴いてくるのはグロスだ。
「気にすんな、俺だってモンスターの装備を作るなんて初めての経験でワクワクしたんだぞ?それに、そんな顔してたら武器が泣く」
「武器ガ泣クノカ?」
「そうだ。使い手次第で武器も泣くし笑う、覚えとけよ?」
「その武器を無駄に凝って作ったせいで、魔弾を製作する時間が無くなった~って泣いてたのは何処の誰でしょうね?」
「おい!それは言わない約束だろ!?」
口喧嘩を始めたリリとヴェルフから目を離したグロスは、鉄爪の根元部分に彫られているガーゴイルのマークを見詰めた。他のモンスターの装備にも、自身のモンスターと同様のマークが彫られている。それは各モンスターの事を思い浮かべながら武器を作ったという証だ、グロスは心の中でヴェルフに頭を下げた。
「みてみてー、
「ははは~ヴェルフ殿は凄いですね~、自分もまさか
「むむむ、これはもしかしてヴェルフ様が一番の親馬鹿?」
「お前ら俺を虐めて楽しいか!?」
わいわいガヤガヤするヘスティア陣営。それを暖かい眼差しで見ていたロリ巨乳の女神は自分の真下で【ステイタス】を更新している黒い少年に話し掛ける
「ボクは色君を信じてるぜ?」
それは信頼に溢れている。更新された【ステイタス】もあの《スキル》のお陰か絶好調だ
「その信頼とアイツらの想いに応えたから俺はここにいんだぞ?今更ヘマはしねぇさ」
顔は見えないがきっと笑っている。そんな気がしたヘスティアは【ステイタス】のとあるスロットに手を触れた。それは色の背中でずっと熱を発していたレアアビリティ
「どうしてこれのランクが上がってるんだい?」
「なんか言ったか?」
「いや、何でもない。ほら、次はベル君の番だよ!!」
「はーい!!」
ベル達の【ステイタス】を更新し終えたヘスティアは、何となくそのアビリティの効力が解ったような気がした。
「いよいよだね」
「緊張してんのか、ベル?」
「当たり前でしょ、相手は都市最強のファミリアだよ?」
「負ける気は?」
「無い」
「即答かよ、流石は我らが団長だな」
「茶化さないでよね。色の方こそ緊張してるんじゃないの?」
「………まぁ、それなりに」
「へ~、色が、珍しいね」
「どういう意味!?」
「はははははっ――――任せたよ色」
「………」
「色?」
「任せろ、ベル」
「うん、任せたよ色」
VS【ロキ・ファミリア】
勝利条件は、敵
オラリオ史上最高最悪の
黒鐘 色
Lv.3
力:S999
耐久:S999
器用:S999
敏捷:S999
魔力:S999
耐異常:I
祝福:G
《魔法》
【
・電気を自在に発生させる事ができる。
《
【
・特定の
・自身のLv以下限定
・人類以外には
《スキル》
【
・範囲内の
・自身のステイタスにより能力増大
【
・レベルアップまでの最適化
・レベルアップ時の【ステイタス】のブースト
鐘楼の館
割れた窓、破壊された家具、そして時折聞こえる啜り泣くような声、【ヘスティア・ファミリア】の
その中で女神ヘスティアは、黒鐘 色がいかに自分の
「グズッ……ヒックッ……色様ァ……じぎざまぁ…」
泣き崩れる春姫
「大丈夫ですよ。大丈夫です、大丈夫大丈夫」
慰める為に大丈夫しか言わなくなった命
カァン、カァン………ガンッ!!ガンッガンッ!!!
工房に籠りっきりで出て来ないヴェルフ
「嘘ですよ……色さんが死んだ?………そんなの……だってあの人は………強くて頼りになる………だから嘘です…………嘘に決まってます…」
膝に顔を埋めブツブツ言っているリリ
そして
「ぁ…ァ?……ぁああああああああ!!!」
「ま、まてベル君!?何してるんだ!!」
「色の所ですよ!!ほら、あそこに!!!あそこに色がいます!!!」
腰を掴んで止めるヘスティアが見たベルの指差す方向は壁だ。勿論そんな所に色が居る筈もなく、なんの変哲もない壁に必死に手を伸ばしているベルをヘスティアは必死に止めた
「前にもそう言いながら壁に突進して頭から血を流したじゃないか!?いい加減現実を見てくれベル君!!!」
「現実?現実ってなんですか!!!色は彼処に居るんだ!!!離せ!!!」
引き離そうとするベルに食らい付くヘスティア、この二人のやり取りを止める者は、今の【ヘスティア・ファミリア】に存在していない
「いいかい!?色君は死んだんだ!!認められない気持ちは解る!!でも、認められなきゃ………認めなきゃ前に………まえにずずめないじゃないがぁ」
「ヘス………ティア…様?」
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"じぎぐぅん」
「神様……かみ……さまッ」
ヘスティアも堪えきれずに泣き出した、ベルと抱き締め合って、二人して子供の様に泣いていた。あの日から【ヘスティア・ファミリア】内で泣いていない者は居ないのだ。そんな
「これは……酷いな。大丈夫か君達………ッ!?」
自分のが現れた瞬間音が無くなる部屋
マジックアイテムを使い、玄関から音も姿も無く現れた黒衣の魔術師、フェルズは身が無いのにも関わらず、身の凍るような感覚に支配された。その理由は殺気、今まで感じた事の無いほどの殺気が自身に当てられている
「お前………れば……色…………んだ」
コロサレル
汗をかく所が無いのに冷や汗を感じたフェルズは咄嗟に叫ぶ、自身が生き残れる
「色君は生きている!!!!」
その言葉でピタッと喉元で止まった刃の切っ先は五つ。ベル、命、リリ、春姫、ヴェルフ、唖然としている五名に突き付けられた武器をゆっくりと引かれ、フェルズはホッと一息着いた
「本当……ですか?」
「あ、あぁ、本当だ」
「色さんは無事なんです?」
「無事だよ、今は傷一つ無い」
「で、でも、だって色殿は、ヘスティア様が」
「一回死んだけど蘇生させたんだよ」
「それじゃあ色様は生きてるんですね!!」
「だからそう言っているだろう?」
「……ぁ……よ、よかったぁああああああ!!!!!」
ヘスティアの安堵の声を筆頭に、各自歓びの叫び声が高鳴り、フェルズは咄嗟に無い耳を抑えた。そして経験則に則りローブで姿を隠す
「フェルズ君!!色くんを助けてくれてありがとう!!!!」
「「「「「ありがとうございます!!!!!って居ない!?」」」」」
フェルズは知っていた、色を助けた事で感極まった者が自分に抱き着いてくる事を。
「とりあえず落ち着いくれて、色君からの手紙を渡す」
「「「「「「!?」」」」」」
驚く一同は、消えたフェルズからスッと出された手紙に食らい付いた。血眼になって読み漁るその姿は、少し怖い
「「「「「「…………」」」」」」
そして、その手紙を読み終えた【ヘスティア・ファミリア】の一同は真顔になった、めっちゃ怖い
「これ、リリの目がおかしく無ければ【ロキ・ファミリア】と喧嘩するって書いてあるのですが」
「安心しないで下さいリリ殿、自分の目にもそう書かれている様に見えます」
「
「口調がおかしくなってますよヴェルフ様………
「相変わらず…………無茶苦茶なんだから」
「妥協してない感じが色君らしいって言うか何て言うか」
皆で頭を抱える事になった、これからの作戦内容が書かれた文章の最後にはこう書かれている。
打倒【ロキ・ファミリア】!!
「その、済まないが時間が無いんだ。色君の【ステイタス】を復活させたいので、ヘスティア様だけ来てくれるかな?」
「あぁ、わかったよ。それじゃあ皆、一足先に色君に会ってくるけど何か伝える事はあるかい?」
そう言ったヘスティアに団員達は、言いたい事は自分で言います、とだけ言った。それを聞いたヘスティアは苦笑いした後、フェルズと共に出ていった
「さてと、今からどれぐらい強くなれるか解らないけどやれるだけやってみようか」
「はぁ~やるしか無いんですよね。いいですよ、やってやりますよ」
「自分は【ミアハ・ファミリア】の所に行って
「クロが
「皆様、これをやりましょう!!」
皆の集まる視線の先に居るのは、お花を摘みに行っていた春姫だ。その手には皺だらけになった一枚の紙が持たれてる
『2億ヴァリス返済までのデスマーチの実施』
「「「「………………」」」」
これは、いずれ最強を欲しいままにする者達の【
次回、原作より強化されたヘスティアファミリアとロキファミリアの全面戦争、これがやりたかったんや!