最長老様の家から飛び出すと、気を纏って一気に加速する。
巨大な存在感を感じる方向があり、おそらくこれが気を感じるという感覚なのだろう。
その大きさによる戦闘力については、経験がないのでわからないが。常識はずれの大きさであることは理解できた。
そして、近づくにつれ、空気が揺れる。まるで、地震の震源地の様に。
そして、それは長くは続かなかった。両方の力がどんどんと巨大になると、進行方向から巨大な光の爆発と、それに伴う衝撃はが襲う。
そして、それと同時に片方の力がガクンと下がる。
最高速度のままその場所へと向かう。
そこで見た。
最終形態のフリーザと、黒い髪の男。原作の主人公孫悟空。
悟空は、降参するように両手を上げている。
そして、その姿を不審がるフリーザに対して敵に笑っている。
様子見のエネルギー弾を悟空に向けた放つフリーザ。
「間に合った!」
超高速で、その軌道に割り込むと、腕の一振りでエネルギー弾を弾き飛ばす。
「お、おめぇは…」
「そのまま続けていろ。あいつはオレが何とかする」
突然の乱入に驚く悟空にそう言ってフリーザに向きなおる。
「なに者です?」
フリーザの質問に、不敵な笑みを浮かべて答える。
「なに者?ここはナメック星だ。ナメック星人に決まっているだろう」
オレの返事に、カチンときたのか、片眉がピクリとあがる。
「はっきり言っておきますがね。遊んであげられるほど、今の私は優しくないのですよ」
「ハッ。そうかい!」
返事をすると同時に、一気に気を開放する。昔の自分の全力をあっさり突破して、それでもまだまだ気の底が見えない。体の隅々まで気をめぐらしても十分すぎるほどの気の量だ。前は気のコントロールで攻撃力や防御力に気を振り分けていたが、それすら不要。というか、全身隅々まで100%気をめぐらすことができる。
それだけではない。
全身に気が巡ると当時に、まるでギアが切り替わるように身体機能が一段階上がる。上がった能力に再び気が充ちる。
「おおお!」
気を爆発的に上昇させながら、一直線にフリーザに突撃すると、両手両足で連続攻撃をたたきこむ。
「…」
だが、それでも攻撃はフリーザには届かない。ある攻撃はよけられ、当たりそうな攻撃は難なく防がれる。
そんなの想定済みだ。だが、戦いながらもなおも上昇する気が、オレの体のギアを押し上げ、オレの攻撃はどんどんと鋭く強力になっていく。
「うおおおおお!!!」
だが、
「優しくないと…」
ボグッ!
「ぐはっ!」
無造作に放たれた膝蹴りがオレのボディに突き刺さる。
「…言ったはずです」
バキッ!
そのままフリーザは無造作に片手を振り下ろすと、おれは抵抗する事も出来ずに地面にたたきつけられた。
自分でできたクレーターの真ん中で、起き上がる。
興味もなさげに、とりあえず警戒だけはしているフリーザをにらみつけると、口の中でつぶやいた。
「そんな事はわかっているんだよ」
さあ、とっておきを見せてやる。