ナメック星人奮闘記   作:シムCM

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11話 フリーザ戦

ぶっちゃけ練習をしたが、オレは界王拳が使えなかった。というか、そもそもあの技って再現可能なのか?悟空以外使ったところ見たことないぞ。界王に修行してもらったZ戦士でも無理なのに、独学でしかないオレでは、界王拳の修得はできなかった。

というか、戦闘力を倍々ゲームできるあの技チートだろ。

 

そんなわけで、界王拳が使えないオレだが、戦闘力を数倍にできる技があるのだ。

 

「はあああ!!!!!」

 

気が膨れ上がる。だが、それだけではない。上半身を覆っていた衣服がはじけ飛ぶ。何の事はない、体が膨れ上がっているのだ。

 

巨身術。

 

物理的に巨大になる技だが、それだけではない。力はもとよりスピードや、耐久力まで増えるナメック星人の反則技。それ故に、オレは長い時間をこの技の習熟に費やしていた。気を体に巡らせたり、攻撃力や防御力に振り分けるというのも、この技の特性を効率的にする副産物に過ぎない。

もちろん、完全に抑え切れるわけではない。数倍に膨れ上がる体を制御するのだ。完璧に近いコントロールをもってしても、体が1.5倍ほどの大きさになる。

スピードも力を倍加させるこの技もまたチート臭い。だが、界王拳をあきらめた段階で、この技しかなかった。

そして…

 

「まだだ!!くああああああ!!」

 

さらに、巨大化した気を爆発させて力を膨らませる。

急激に強化された力を暴走させるように、コントロールの容量を凌駕して、抑えきれなくなった体が、さらに一回り大きくなる。

純粋な戦闘力の上昇から、更に一歩先に進める。トランクスのやったパワー型変身をヒントにしたパワー重視巨身術だ。

あふれる力で元の体型の二倍近い体格になったオレと、最終形態のフリーザは、大きさ的に大人と子供だ。

 

「うおおおお!!」

 

雄たけびをあげながら、再び突撃する。

うむ。パワーに割り振ったせいで、スピードも想定通り落ちている。

流石トランクス仕様パワー型を参考にしただけある。しっかり欠点を受け継いでいるわ。

だが、こちらを侮り、力を抑えたフリーザには十分だ。

 

ドゴン!

 

渾身の一撃を受け止めたフリーザの顔がわずかにゆがむ。

 

「ダァリャリャリャリャ!!」

 

オレの攻撃を受けていたフリーザだが、さすがに面倒になったのか、弱点であるスピードの差を利用して、回避し始める。

 

「…」

 

ヒュ!

 

そして、死角から振り下ろされたフリーザのしっぽの一撃で吹き飛ばされる。が、パワー型変身により防御力も増えたせいか、すぐに持ち直す。

瞬時に、気をめぐらし再びフリーザに突撃して殴りかかる。

 

「ダァリャリャリャリャ!」

「…少し」

ズゴッ!

 

それまで、オレの攻撃をよけ続けていたフリーザのボディーブローが突き刺さる。無造作に放ったように見えて強烈な一撃の激痛でオレの連続攻撃が止まる。

 

「ウザイですね。あなた」

「…クッ!」

 

痛みをこらえつつ、何とか振り下ろすオレの手刀をあっさり止めると、そのまま俺の顎に頭突き、頭が持ち上がったところで、

 

ドンドンドン

「グホッ!」

 

ボディに強力な3連発。

苦痛に再び体をくの字に曲げる。

 

ベゴン!

 

そのまま、回し蹴りの要領で放たれた、しなる尻尾がオレを再び地面に激突させる。

 

「残念。少しずれましたか」

 

強化したパワーのおかげで強靭さも増したせいか、強烈な攻撃にも意識を失うことなく立ち上がる。そこで、ようやくフリーザのセリフの意味が分かった。

地面に激突した衝撃でできたクレーターのすぐ横に、強化前にたたきつけられたクレーターがある。同じところにたたきつけられたかったらしい。

つまりそれだけ余裕があるという話なのだろう。

 

「うおおおおお!!」

 

だからなんだというのだ?

 

再び俺は気をまとってフリーザに向かう。

オレの闘志が衰えていない事を知って、フリーザの機嫌が少し悪くなったようだ。

 

ドゴッ!

「ガハッ…」

 

オレの攻撃を受けることなく、懐に滑り込むと、ボディに一撃。

突撃力を力に変えて攻撃しようとしていたオレは、自業自得ともいえるカウンターで悶絶する羽目になる。

 

バキッ!

 

さらに、苦痛による硬直の間に、するりと後ろに回り込むと、蹴り、衝撃で吹き飛んだ先に回り込まれ、ひじ打ち。

まるでピンボールの玉のようにオレは上下左右に弾き飛ばされる。

 

激痛の中歯を食いしばり、強化した体に気をめぐらす。

何度か反撃を試みるも、それすら手玉に取られて一方的に攻撃され吹き飛ばされる。

吹き飛ばさられるたびに起き上がり、再び突撃する。

意識を失うな。気を保て。

勝てるわけないと覚悟をしていたのだ。

 

そして、吹き飛ばされる中で、ついに待ちに待った時が来たことを知る。

地獄の攻撃を受け続けてまでオレが待ちに待った時。

 

 

 

オレはそれに向かって叫んだ。

 

「オレに構わず撃てーーーー!!」

 

孫悟空の超元気玉が完成したのだ。

 

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