「やあ。どうも。鬼龍院 和斗です」
和斗は、入って美里先生の隣に立つと笑顔で自己紹介した。
教室は、水を打ったような静けさになった。
女子は見惚れて、男子はその顔に様々な負の感情を巡らせた。
そして、いち早く再起動したのが
「か、か、かか、和斗様!」
宮沢 理恵だった。
彼女は和斗だと理解すると、目にハートマークを浮かべ頬を赤らめて、全身で「貴方が好きです」と表現するかのように、手を胸の前で組んだ。
そう。彼女は、和斗のファンクラブ会長なのだ。ファンクラブ(宗教団体)になり始めているが。
「理恵ちゃん?理恵ちゃんだ!」
理恵は、名前を覚えてくれていた事に感動して、涙を流し震えた。
ワナワナと震える彼女に、男子は困惑を隠せない。理恵は和斗以外の男子を、全く相手にしていなかった。アプローチしても「近づくな。私の隣は和斗様以外の男は譲らん。」と、ゴミを見る目で見てくる。だが、これには事情があり、理恵は父親が大嫌いだった。母に媚びを売り、貰った金で遊び歩く。幼少の頃から、そんな所を見ていれば、男嫌いになるのも無理ない。
「和斗!和斗じゃない!」
続いて、声を掛けたのが桐山 美代
美代は、和斗に会えて感激と周りの目を気にせず、泣き始めた。
「美代!美代…すまなかった…親父にやっと転校の許可貰えて急いで来たんだが…」
泣き崩れる美代を支えるように、肩を抱くと目を合わせ遅くなった理由を話した。
支えてくれた嬉しさと、やはり昔と変わらず優しいと安心を覚え泣き止んだ。
「ううん。和斗が今、ここに居てくれるだけで嬉しいの。また、一緒になれるね」
そう言うと、涙を拭き和斗に抱きついた。
それを見ていた男子は、またしても困惑した。
美代は、和斗以外の男と手を繋いだり必要以上に会話したりすると浮気になると、思っている。だから、男に話しかけられても「何かしら。用件をどうぞ」と、用件が無ければ虫を見る目で見られ、それから用件があっても無視される。だが、それが良いと密かに人気もある。
「おいおい。理恵と美代、お前ら好きな男が居るんじゃないのか?いくら、和くんが全世界の男の中で一番魅力的でも、想い人を裏切るのかよ。」
そう発言したのは、水前寺 竜美
竜美は、和斗に熱い視線を送る理恵と抱きつき、胸に顔を擦り付けてる美代にイライラしていた。
一方、男子もイライラしていた。
クラスの美人四天王の3人が、和斗に好意を寄せているのだ。嫉妬をしてもおかしくない。
男子の、半分は闇討ちを決意した。
竜美が、何故こんなに人気があるのか。それは、バレンタインで、チョコを貰ってるからだ。(ちなみに全校生徒にあげてる)それで勘違いした男子は、竜美に好意を抱くのだが、その恋も今は儚く砕け散った。
「カーくん久しぶり…///」
そう声を掛けたのが、山口雷流
俯いて、ボソボソとした声だったが
「雷流じゃないか!あれから、どうだ?生活には慣れたか?」
和斗は、難聴系主人公でも鈍感系主人公でもありません。全員を嫁にする為に、日々活動している。
雷流は、側近のミスで地球での住居確保が出来て居なくて途方に暮れてる時に襲われた。和斗に助けられ、更に和斗が買ったマンションの最上階を使わせて貰ってる。
ちなみに、和斗は父親の命令で最悪最凶の学校に、行って居たから雷流とは三年ぶりだ。
「カーくんに会えなくて寂しかった…」
そうボソボソ言うと、和斗は笑顔で
「ごめんな。今日からずっと一緒だ」
すると、雷流は笑顔で
「うん!」
と、元気良く挨拶していた。
余談だが、その後想い人が一緒だと気付いた四人は、皆で幸せになろうと同盟を結んだ。
(和斗の必死の説得によって)
そして、クラスの男子は「鬼龍院 和斗を闇討ちする会」を立ち上げたのは、些細な話である。