バカとテストと守りたい物   作:まーぴん

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バカとテストと最後の日常

「おいおい、酒はダメだろって」

 

「いや、これシャンパンだってぇ」

 

「なら、顔が赤いのは何故だ」

 

「……場酔いね」

 

夜、六時が過ぎた頃だ。

 

パーティ?するならFクラスだろ。Fだな。Fしかないだろうに。もうFに食材運んだぞ?

 

次の鬼ごっこに向けて、準備が終わろうとしていたときのことだ。

 

これからどうする?と、授業が終わり、放課後何して遊ぶかと雑談するような軽い気持ちで発言したのがFクラスの観察処分者の僕だ。

 

大川くんの提案通りに、パーティーについてのことなのだが、「さて、どこでする?」僕が言った。

 

 

「ん、やっぱ、ここはAクラスだろ」

 

「だね、雄二。やっぱり広くて充実したところでやらないとね」

 

当然、真っ向な意見だと思った僕らは、そのまま荷物を運びに教室を出ようと思ったのだが、

 

 

「Fクラスじゃないの?」工藤さんが言った。

 

 

忘れがちなのでハッキリさせておくが、僕たちは召喚獣の一騎討ちで勝利し、編入試験を改めて受けてAクラスに移ったのだが

 

「やっぱり、何かするならFクラスでした方が僕は良いと思うんだけどね」

 

工藤さんの発言が始めの発端で「それはそうだ」と、周りも感化されFクラスにて今、現在、パーティーである。

 

 

 

「むむ、ヘロヘロじゃないか」

 

「ほ、ほんなことらいよ、ゆーじ(そんなことないよ雄二)」

 

「それは俺じゃなくて、秀吉だバカ」

 

「え、しょーなの?」

 

 

当然、アルコールなどは入ってはいないのだが、単純単細胞なバカは、場酔いするほど頭が単純なのか、と雄二が解説する。

 

泥酔状態特有の不自然な動きで「ふにゃり」と千鳥足でふらつくバカと称される男はそのまま、隣にいる人物に寄りかかる。

 

「わっ、ちょ、ど、どしたの!?」

 

 

木下優子に後ろからハグするように腕を回し、体重をかけるので、女性であり華奢な優子はそのまま「ドシーン」と支えきれなくなり、倒れるのである。

 

 

「にゃ、な、な、なななな何してるの落ち着いて!?」

 

「落ち着くのは姉上じゃな」

 

マウントポジションとられたねー♪と、からかう工藤さんサイドの周辺の人間は微笑ましくラッキースケベを眺めている。当然、ニヤニヤと眺めているので助け船などないが、

 

 

「どったのゆうこりん、ニヤニヤしちゃってー。なんか良いことでもあったの?」

 

「わ、笑ってない!!あとゆうこりんって言うな!!」

 

「でもあれぇべろべぶろべらべらじゃねぇ?」

 

「ええい!!言ってることは良く分からないけど否定しておいた方が良いテンションね!!」

 

「ぶふぅぅ…」と雄二が顔を真っ赤にして笑っている。

 

周りもニヤニヤと見ているので「ちょっと!!何で呆けているの!!私立ち上がれなくて困ってるのだけれど!!」

 

ぎゃーぎゃー叫ぶマウントポジションをとられた少女だが明久はそもそもラッキースケベを現在しているという事実も正しく認識していないらしい。

 

そして、そのまま、

 

「…………ン、…」

 

押し倒した状態のまま眠るのであった。

 

 

「これが自発的なものじゃねえのなら、明久はとんでもない才能を持ってるな」

 

「才能というより、ただのバカ」

 

「いや、呑気に見てないで……」

 

そろそろ手を貸してよ、と心細く言う優子に、満足したのかバカをどかす雄二。

 

まんざらでもなかったんじゃね?と、言われてタコのように真っ赤になり「あーもう!!(ゴスッ!!)」と雄二にドロップキックをかまして、もう一人もおねんねに陥る。

 

 

「雄二、私も……?」

 

「いや、し、しなくていい……」

 

ドロップキックで屍(しかばね)と化した雄二にマウントポジションをとろうかと、頭にはてなを浮かべる霧島さん。屍は反応が薄い。

 

 

「食い過ぎは良くない、場酔いした明久と横になってる雄二みたいにはならないように」

 

「大丈夫でしょ、ムッツリーニ君。多分、こうなるのはこの二人くらいしか居なさそうだし」

 

そりゃそうだと、周りも納得。

 

 

 

 

 

それを少し遠くから眺めているのは大川くんと久保くんである。

 

 

「あー…………」

 

「ん、なんだい?」

 

「いや、、」

 

「歯切れが悪いね」

 

「んー………」

 

 

壁に寄りかかりながら、照れ臭そうに何かを言おうとしてるのか、少し間をとり、一人だけに聞かせるように続ける。

 

「一生、こんな感じで楽しければ良いんだけどな」

 

「社会に出れば、こんなのはそうそうないかもよ」

 

「そうじゃなくてよ、久保」

 

また、間をとってから続ける。

 

 

「満足したさ、充分にな。最後に面白いモノを見れて良かったよ」

 

「最後ね。……死亡フラグは建てないほうがいいんじゃないかな?」

 

「お前に死亡フラグと肯定されたから、フラグにはならねーな」

 

「そうか、なら、最後にはならなそうだね」

 

「だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、また、始まろうとしていた。

 

 

 

誰が死ぬかはわからない、ゲームが

 

 

 

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