どらごんたらしver.このすば   作:ろくでなしぼっち

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どらごんたいじ 前編

「うーっし……じゃあ、名前呼ぶから返事しろよー」

 

 エンシェントドラゴンが棲む山の麓。俺はエンシェントドラゴンと戦うために集めたパーティーメンバーを見回しながらそう呼びかける。

 

 

「一人目、友達増えたのにぼっち感がなくならない永遠のぼっち娘、ゆんゆん!」

「ダストさん、この戦い終わったら覚えててくださいね」

 

 満面の笑顔で青筋立ててるゆんゆん。器用なことしやがる。

 

 

「二人目、頭もおかしければネーミングセンスもおかしいまな板ウィザード、めぐみん!」

「今ここで私が頭がおかしい事を証明してもいいですか? 撃ってもいいですか?」

 

 満面の笑顔で爆裂魔法の詠唱を始めるめぐみん。おい、カズマ早く止めろ。

 

 

「三人目、自称女神という痛い人、運もなければ頭も足りないチンピラプリーストのアクアのねーちゃん」

「チンピラにチンピラ言われるとか心外なんですけど。というか私ちゃんと女神なんですけど。しかも本来の力取り戻して絶好調のすごい女神なんですけど。カズマさんカズマさん、あのチンピラをゴッドブローで吹き飛ばしてもいいかしら」

 

 満面の笑顔でシャドーボクシング始めるアクアのねーちゃん。おい、今のねーちゃんの力は洒落にならねぇからカズマ早く止めろ。

 

 

「四人目、ララティーナお嬢様」

「私をララティーナと呼ぶな! と言うかなんだ、ちょっと期待してたのにこの仕打は何だ!」

 

 だってお前名前で呼ぶ以外は褒めても貶しても喜ぶだけじゃん。

 

 

「五人目、魔王退治しても結局やるのはパーティーメンバーの尻拭い。持って生まれた幸運をドブに捨ててる鬼畜男、カズマ!」

「何で俺こんなところにまできてこいつらの尻拭いしないといけないんだよ…………」

 

 そりゃ、カズマ以外にこの三人扱える奴がいないからだろ。

 

 

「六人目、質の高いガラクタを買わせれば右に出るもののいないポンコツ店主、働けば働くほど赤字を生み出す穀潰し。残念リッチーのウィズさん!」

「…………この口上言わせてるの誰か分かりました。ダストさん、ごめんなさい」

 

 ウィズさんは癒やし。

 

 

「七人目、名前を覚えてもらえない噛ませ犬。…………何でお前ここにいんの? カツラギ!」

「僕の名前はミツルギだ! というか呼んだのは君だろう! アクア様が困っていると聞いたから来たというのに…………あと僕は噛ませ犬じゃない」

 

 そんなこと言ってカズマに勝ったこと一度もないくせに。まぁ魔剣の攻撃力は凄いから一撃くらいはいれてくれるのを期待しよう。

 

 

「八人目、…………金もなければ性格も悪い、女にモテないことにかけてば右に出るもののいない童貞。ドラゴンいなけりゃただのチンピラこと俺、ダスト」

 

 …………何で俺、自分で自分をこんな貶さなきゃいけねぇんだよ。

 

 

「九人目、強くて賢くかっこいいゆんゆんの忠実な使い魔にして友達。今は可愛らしい少女の姿から元の姿に戻れないドラゴン娘、ジハード!」

「……らいんさま、はずかしい」

「最近彼女が出来ると聞いてそれがいつかとそわそわしているチンピラよ、話が違うではないか」

 

 ジハードに酷いこと言うくらいなら俺は死を選ぶ。俺のドラゴン愛を舐めんな。

 

 

「十人目、強くてかっこいアクセルの街の人気者。全てを見通す大悪魔バニルの旦那」

「まぁ、十分に悪感情を味わえたからよしとするか。約束通りあの忌々しいエンシェントドラゴン退治に力を貸してやろう」

 

 …………もうこの口上だけで俺疲れたんだけど。あと退治とか無理だから。戦うだけだから。アクアのねーちゃんが攻撃寄りのタイプならなんとかなったかもしれねぇが。

 

 

「あとは俺の相棒のシルバードラゴン、ミネア。以上のメンバーでエンシェントドラゴンと戦う」

 

 テイラーたちはお留守番だ。流石にあんなのと戦うのにあいつらは連れていけない。

 

 

「そういや、魔剣の兄ちゃん。あの取り巻きの2人はどうしたんだよ」

「フィオとクレメアは置いてきた。ハッキリ言ってこの戦いにはついてこれそうもない」

 

 酷いこと言うなおい。たしかに事実だし、もし連れてきてもここで留守番させただろうけど。

 で、なんでカズマは嬉しそうにマツルギの肩叩いてんの? ミツラギもなんか嬉しそうだし。実はお前ら仲良しさんなの?

 

 ……つうか、あの取り巻き2人そんな名前だったのか。どっちがフィオでどっちがクレメアなんだろう。

 

 

 

 

「それよりダスト。うちの問題児3人がやる気満々だからしょうがなくついてきたけど、流石に過剰戦力じゃないか?」

 

 いろいろと納得してないような感じのカズマ。……まぁ、エンシェントドラゴンをよく知らなきゃそう思うよなぁ。

 

「過剰戦力どころかわりとこれでギリギリというか…………エンシェントドラゴン相手にたった十人程度で挑むとか無謀にもほどがあるぜ」

 

 ジハードがまともに戦えない今、本来の力を取り戻したアクアのねーちゃんがいなければ勝負にもならない。本当はこのメンバーにアイリスやゼスタを加えて戦いたいレベルだ。

 

 …………誰だよゆんゆんを囮にしたらどうにかなるって馬鹿なこと言ったやつ。

 

 

「佐藤の言う通りだと思うけどね。エンシェントドラゴンなんて僕がいれば十分だよ。わざわざアクア様の手をわずらわせる事もない」

 

 なんか自信あり気でそんな事を言うミツラギ。そういえばこいつ前にエンシェントドラゴンを倒したって勘違いしてたんだっけ。多少ドラゴンのことを調べればエンシェントドラゴンを倒したとかありえないってきづくはずなんだけどな。

 この国は元々ドラゴン使いがほとんどいないのもあってドラゴンに関する情報が少ないし、カズマやミルツギみたいな変な名前でチート持ちと呼ばれる連中は常識に疎い所がある。仕方ないっちゃ仕方ないだろうが、今の認識のままエンシェントドラゴンと戦わせるわけにもいかねえよな。

 

「あー……この場でちゃんと分かってないのはお前ら2人だけみたいだから説明しとくか」

 

 特に魔剣の兄ちゃんはドラゴン舐めすぎててムカつくしな。

 

 

 

「いい機会だ。とりあえずドラゴンの強さの目安から講釈してやるぜ」

 

 いきなりエンシェントドラゴンの強さを言っても想像つかないだろうし。

 

「まず前提として、ドラゴンは下位種、中位種、上位種の3つのランクに分けられる。生まれてから100年未満なら下位種、100年以上なら中位種。中位種が更に長い年月をかけて完全に自我に芽生えて人化できるようになれば上位種。うちのドラゴンで言えばジハードは下位種、ミネアは中位種だ」

 

 ……まぁ、ジハードは下位種って言うにはいろいろ規格外すぎるんだが。

 

「下位種は人間で言うなら赤子から成人するまで……15歳くらいまでってとこか。知能はちょっと賢い動物並だが身体はどんどん大きくなるし、どんどん強くなる。と言っても、魔剣の兄ちゃんなら倒すだけなら余裕だろう……ムカつくけど。ロリっ子の爆裂魔法なら100年近く生きた個体でも一撃で倒せる。それくらいの強さだ」

 

 

「…………何で僕はムカつかれてるんだ」

 

 ドラゴン好きとしてはドラゴン舐めてる奴に余裕で勝たれたらムカつくんだよ。

 

 

「そんで次に中位種。人間で言うなら成人した後か。体の成長は止まりはしないが下位種の頃と比べれば緩やかになる。ただ、下位種の頃と比べて魔法への防御力や抵抗力が格段に上がっていくのがこの頃だ。知能も上がってブレス攻撃の威力も上がる。リッチーみたいに魔力の伴わない単なる物理攻撃が効きづらくなるのもこの頃だな。成り立ての中位ドラゴンが魔王軍の親衛隊や側近より少し強いくらいだ。忌々しいことだが魔剣の兄ちゃんなら苦戦はしても倒すことは可能だろうな。バニルの旦那ならドラゴンの素材とろうとか変なこと考えなきゃ余裕で倒せる。魔法使い系は相性が悪いからゆんゆんが勝てるかどうかは微妙、ウィズさんなら苦戦はしても勝てるだろうが。頭のおかしいロリっ子の爆裂魔法なら1発から2発あれば倒せる」

 

 

「…………何で僕は忌々しいとまで言われないといけないんだ」

「まぁ、そう怒るなよキョウヤ。ダストはドラゴンが好きみたいだし」

「僕の名前はミツルギだ!…………あれ? 佐藤、今僕のことをなんて呼んで……」

「そうか、名前間違って悪かったよカツラギ」

 

 お前らやっぱ仲いいだろ。

 

 

「話すすめるぞー。それで上位種の話だが、上位種になればドラゴンという種族として完成したって言っていい。魔法は苦手な属性以外は無効になるしそもそもの魔法防御力が桁違いに高いから魔法を使って戦うものにとっちゃ天敵だ。鱗の硬さも世界最硬クラスで魔力のこもってない攻撃で傷つけることはかなわない。魔力のこもったその爪牙はどんな存在相手でも引き裂く事が可能だし、ただのブレス攻撃が上級魔法並の威力。上位種になったばかりでもそれくらいの強さを誇る、それが上位ドラゴンだ。強さは上位種になったばかりでも魔王軍幹部クラス。今の魔剣の兄ちゃんじゃまず勝てない。……その魔剣を使いこなせりゃ話は別だがな。ウィズさんでも勝とうと思えば相打ち覚悟。なり立ての上位ドラゴンでもタイマンで確実に勝てるってなると冬将軍とかの大精霊かバニルの旦那クラスの大悪魔くらいだな」

 

 ちなみに今のアクアのねーちゃんなら負けることはまずないが、有効な攻撃手段もないから勝てもしない。

 

「冬将軍ってそんなに強かったのかよ…………」

 

 なにかを思い出してるのか青くなってるカズマ。

 

「そりゃ冬将軍は大精霊の中でも別格だしなぁ。雪精いじめなけりゃ出てくることもないし、間違って倒してもきちんと謝れば許してくれる。ほんと慈悲深い存在だからそんなに怖がる必要ないが」

 

 四大賞金首の一角だった炎龍と同格でありながら、2億エリスという賞金額で収まっているのはそういうことだ。大精霊という枠組みの中でも炎龍や冬将軍は1つ頭抜けている。

 ちなみに大悪魔の中でも爵位や本体で来ているかどうかでこの世界での強さは違う。爵位で言えば文句無しでバニルの旦那が1番だが本体で来ているわけじゃないため、この世界においては旦那より強い悪魔がいたりする。

 

 

「そんじゃ最後にエンシェントドラゴンだ。さっきドラゴンは上位種になれば種族として完成するって言ったが、別に上位種になったらそれ以上成長しなくなるわけじゃない。年を経るごとに身体も魔力もどんどん大きくなる。その成長に限界はない。そんなドラゴンが途方も無い時を過ごし、人知を超えた存在になったのを『エンシェントドラゴン』って称するんだよ。その格は今のアクアのねーちゃんや地獄にいるバニルの旦那と同格と言っていい」

 

「ちょっとまて、今なんて言った? そんな凄そうな奴とアクアが同格……?」

 

 カズマはもう少しアクアのねーちゃんの凄さを分かってもいいと思うぞ。……まぁ、アクアのねーちゃん自身がそれを分からせたくないってのもあるかもしれねぇが。

 

 

 

 

「さーてと……カズマとマツルギがエンシェントドラゴンの強さを少しでも分かったみたいだしそろそろ行くか」

 

 一緒に戦う仲間たちを見回して俺はそう言う。

 

「ダストさん、行くのはいいんですが、ミネアさんの強化はしていかないでいいんですか? ハーちゃんも回復魔法とドレインタッチくらいはできますしアクアさんから魔力をもらっていったほうがいいんじゃ……」

「まぁ、ゆんゆんの提案はもっともと言っちゃもっともだが……」

 

 

「ねぇ、カズマ。なんで私皆から魔力タンクみたいな扱いされてるのかしら。ゆんゆんにすらそう思われてるって結構ショックなんですけど」

「安心しろよ。お前はただの魔力タンクなんかじゃない」

「カズマ……!」

「お前は立派な魔力タンク兼回復役兼宴会芸要員だよ」

「だれかこのヒキニート無一文にして捨ててきて」

 

 

「……アクアのねーちゃんもああ言ってることだし、こんだけ戦力集めたんだ。そこまですることないだろ」

 

 カズマとアクアのねーちゃんの漫才を横目にしながら、俺はゆんゆんにそう言って断り、

 

「そう…………ですか?」

「ほら、さっさと行くぞ。お前の親友が待ちきれなそうにしてる」

 

 その背中を押してロリっ子の所に押しやって話を終わらせた。

 

 

 

 

 

「……わりぃな、ミネア。不甲斐ない相棒で」

 

 パーティーの最後尾を歩きながら俺は小さな声で隣を歩く相棒に謝る。

 

「今の俺じゃ、お前を最強の存在だって証明できねぇ」

 

 前回、エンシェントドラゴンと戦うために限界まで二匹の竜を強化した影響か、それともレベルドレインを繰り返した影響か。今の俺はドラゴンの魔力を制御する力が極端に不安定だった。ドラゴン自身がもともと操れる程の強化でなければおそらく暴走させてしまう。

 ミネアはかろうじて上位種ギリギリの力までなら操れるだろうが俺は中位ドラゴン程度の力しか借りれない。エンシェントドラゴンと戦うのにこれじゃ心許なすぎる。

 

「……それでも、ジハードをあの姿のままにしとくわけには行かねぇからな」

 

 時間が経てば俺の力も元に戻るだろう。だが、その間ジハードをそのままになんてしておけない。ジハードが望んで人の姿を取っているとしても、選択肢がある上で選んだそれと、選択肢がない上で選んだそれじゃ意味が全然違うのだから。

 

「汝がまともに戦えぬ穴を埋めるために我輩まで出てきたのだ。そう不安になる必要はなかろう」

 

 少し前を歩いていたバニルの旦那が歩く速度を緩めて俺に並ぶ。

 

「まぁ、バニルの旦那がいてくれるのは心強いし…………カズマも来てくれたしな。あいつがいるなら大丈夫だと俺も思うぜ」

「汝はやけにあのヘタレ鬼畜冒険者を評価しているな。何か理由でもあるのか」

「俺がカズマを評価すんのはそうだな…………あいつは自分の身の丈ってのを知ってるんだよ」

 

 カズマは自分が強くないことをよく知ってる。

 

「知ってる上であいつは自分のできることを最大限やってきた。魔王軍幹部や最悪の大物賞金首を倒す立役者になり、ついには魔王まで倒しちまった。あいつの事を運がいいだけだのパーティーメンバーに恵まれてるだけだの言う奴がいるが、俺はそうは思わねぇ。そんなこと言う奴は運がいいだけの最弱職になって魔王を倒してみろってんだ。あの個性の塊の三人に信頼されてまとめてみろってんだ」

 

 俺にはそんなこと絶対できねぇ。……だから俺はあいつにだけは勝てる気がしねぇんだ。

 

 

「ところでバニルの旦那。最終確認なんだが、ジハードをドラゴンの姿に戻すはエンシェントドラゴンに竜化のスキルを教えてもらうしかないんだな?」

「うむ。ドラゴンハーフの竜化と純血の竜の竜化は違うゆえ、ドラゴンハーフに教えてもらっても一時的な竜化にしかならぬ。人化はバフとは原理が違うゆえ駄女神にも解除はできぬ」

 

 結局下位種を人化させるの自体イレギュラーなのだからもとに戻すのもイレギュラーに頼るしかないってことらしい。

 

「ま……しょうがねぇよな。それじゃドラゴン退治ならぬドラゴン対峙と行くとするか」

 

 そうして俺らはどらごんたいじに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

『ほぉ……先日のドラゴン使いの他にもどこかで見た顔がいるな』

 

 山頂にて。王城よりも大きなドラゴンの姿のままに、エンシェントドラゴンは人の言葉で大気を震わす。

 

 

「カズマカズマ。こんなに爆裂魔法を撃ったら気持ちよさそうな生き物は初めてです。あれに好きなだけ爆裂魔法を撃ってもいいんですよね?」

「ダストの話じゃ爆裂魔法くらいしかまともなダメージ入らないらしいしいいんじゃないか。最近の宴会芸の女神様は絶好調らしいから魔力切れは起きないだろ」

「これ以上魔力タンク扱いされると流石に温厚な私もキレるんですけど。あと私は宴会芸の女神じゃなくて水の女神だって何度言ったら分かるのかしら。カズマさんやっぱり転生の時に頭パーになったんじゃ……」

「わりとそれはお前のほうなんじゃないかと疑ってるんだが……。ところで、そこのお嬢様は何をハァハァ言ってるんだ? あ、やっぱいい。聞いた俺が馬鹿だった」

「見ろカズマ、あの大きな爪と牙を。あんな爪と牙に襲われれば流石の私も引き裂かれるだろう……どうしようカズマ! 興奮してきた!」

「引き裂かれたら致命傷だろうがこのド変態クルセイダーが! いいからお前は黙ってろ!」

 

 

 ……緊張感ねぇなぁ。まぁ、カズマパーティーだから仕方ねぇか。

 

 

「久しいな。あいも変わらず図体と態度のでかいトカゲよ」

『バニルか。図体はともかく態度のでかさだけは貴様に言われる筋合いはない。……仮の姿で我の前に現れるとはよほど死にたいと見える。仮の姿とはいえ残機を全て消されれば本体の方にも影響は免れぬというのに』

「フハハハハハハハ! トカゲごときにくれてやる命など残機といえど一つもないわ! そうか、トンチンカンなこと言って我輩を笑い殺す気か。危うくトカゲの術中に嵌まるところであったわ!」

 

 

 ……もう少し仲良くしてくれねぇかな。ドラゴン好き兼旦那の友人として複雑なんだけど。

 

 

『……まぁいい。それでシェイカー家のドラゴン使いよ。今日は我にどんな用で来たのだ。そなたは前回もう我に会うことはないと言っていたと思うが』

「実際会うつもりはなかったんだけどなぁ……」

 

 ドラゴンは好きだし生きる伝説とも言えるエンシェントドラゴンは尊敬もしてる。ただ、わりと本気でトラウマ作られてるからできれば会いたくないというのが本音だ。

 

「エンシェントドラゴン、頼みがある。俺に純血のドラゴンが使う、竜化のスキルを教えてほしい」

 

 それでも、ジハードのためだから仕方ない。

 

『ふん……我の申し出を受け、我と契約していればすぐに教えてやれたものを』

「俺の相棒はミネアとジハードで手一杯だからよ。こいつらそれぞれが俺には過ぎた相棒だってのに」

『たしかにその下位種はいずれドラゴンの帝王になる可能性もあるが、所詮は下位種。そなたがいなければ暴走するだけの存在であろう』

 

 

「ねぇねぇカズマさん。あのドラゴン聞き捨てならないこと言ったんですけど。ドラゴンの帝王になるのはうちのゼル帝なんですけど。というかジハードはゼル帝の子分なんですけど」

「はいはい、後でちゃんと聞いてやるから黙っときましょうねー」

 

 

「それを言ったら俺だって同じだ。……こいつらがいなけりゃ俺だってただのチンピラなんだよ。だから──」

 

 

「──エクスプロージョン!」

「ちょっ……めぐみん! なんかダストさんが無駄にいいこと言いそうな雰囲気だったのに!」

「すみません、待ちきれませんでした。というわけでカズマ。魔力が切れたのでアクアから魔力を移してもらえますか」

「はいはい。ダスト、悪いがうちの問題児たちがそろそろ限界みたいだから早めに頼む」

 

 

 

「…………えっと、なんかいろいろすんません」

 

 爆裂魔法食らってもぴんぴんしてる様子のエンシェントドラゴンに俺は謝る。というかカズマ、お前も一緒に謝れ。そいつらの保護者はお前だろうが。

 

『よい。口上をいくら重ねても結論は一つだ』

 

 エンシェントドラゴンは王城よりも大きな身体を起き上がらせ、そして告げる。

 

 

『我の知識と力を求めるものよ。欲しくば我に認められるだけの知恵と力を示すが良い。…………具体的に言うと我の生命力を3割削ればいいぞ』

 

 

 ……なんでこう、この世界ですごい力を持った奴らはお茶目というか、大事な場面で締まらないんだろうなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

『小手調べだ。……この程度で死んでくれるなよ』

 

 かつての炎龍のブレスに勝るとも劣らない極熱のブレスがエンシェントドラゴンから吐かれる。

 

「「『カースド・クリスタルプリズン』!」」

 

 そのブレスは上級魔法を操る2人――ゆんゆんとウィズさん――によって凍らされた大気の壁にぶつかりその威力を減衰、アクアのねーちゃんの火耐性をあげる支援魔法を受けたララティーナお嬢様にぶつかったところで霧散した。

 

 

「うん……? これくらいのブレスならアクアの支援魔法を受けた私なら耐えられる。…………わざわざ、魔法使い2人を壁を作るのに割かなくても――」

 

 そんなお嬢様の疑問に答えるかのように極熱のブレスがお嬢様を襲う。続けるように2発3発と。

 

「おい、ダクネス。エンシェントドラゴンは爆発魔法並の炎のブレスを連発するから流石にアクアの回復が追いつかないって作戦会議でダストが言ってたろ。…………お前、興奮してまともに聞いてたなかったな?」

 

 爆発魔法並みのブレスを2発まともに食らってもわりと平気そうなお嬢様に呆れ顔でカズマが言う。

 

「そんなことダストは言ってない」

「言ったろ」

「じゃあ、聞いてない」

「聞けよ!」

 

 ……カズマ、頼むからそのお嬢様の手綱は握っとけよ。わりとまじでお嬢様が倒れたら戦線崩壊だから。興奮して勝手に突っ込んだりしたらお前の責任だからな。

 

 

「でもダストさん。あの様子なら私達が壁を作らなくてもダクネスさんは耐えられるんじゃ」

 

 隣りにいるゆんゆんが2発目の魔法を待機状態にして聞いてくる。

 

「実際普通のブレスの連発ならどんなに連発されてもララティーナお嬢様とアクアのねーちゃんのコンビなら耐えられる。こっちだって攻撃するから相手の攻撃が止む時間があるからな。ただ、爆裂魔法並の本気のブレスがあるって考えたらララティーナお嬢様のダメージは最小限に押さえて、体力は上限に近い所を維持しときたいんだよ」

 

 あのお嬢様なら本気のブレス食らっても死ぬってことはないだろうが気絶はわりとありえるからな。

 

「(……というのは建前で本当はゆんゆんさんを危険な目に合わせないための作戦なんですよね? 爆裂魔法が使える私はともかく、ゆんゆんさんが上位ドラゴン以上と戦うとなればライト・オブ・セイバーで接近して戦うしかありませんから)」

 

 こそこそとウィズさんが耳打ちしてくる。……こそばゆい。

 

「……ダストさん、戦闘中に何を鼻の下伸ばしてるんですか。ウィズさんもダストさんは童貞なんですからそんなに顔近づけたら勘違いして惚れられちゃいますよ」

「別に鼻の下なんて伸ばしてねぇよ」

 

 多分。

 

「ゆんゆんさん心配しないでください。むしろ私とバニルさんは応援してるんですから!」

「あの……ウィズさん? 何を心配しないでいいのか、ウィズさんとバニルさんが何を応援してるのか全然分からないんですが…………」

 

 奇遇だな、ぼっち娘。俺もウィズさんが何を言ってるのか全然分からねぇ。

 

 ……ウィズさんのなんか好奇心に満ちた顔がむかつく。

 

 

「──『エクスプロージョン』! どうですか、カズマ。今の爆裂魔法は何点ですか?」

「うーん……90点ってとこかな。ナイス爆裂だけど今のめぐみんならもっといい爆裂魔法撃てるだろ」

「言いますねカズマ。いいでしょう、カズマに最高の爆裂魔法をみせてあげますよ。……というわけでアクアから魔力を早く移してくさい」

「ね、ねぇ、めぐみん? その最高の爆裂魔法を他人の魔力で撃つことに疑問はないのかしら? さっきから結構な魔力が奪われてて怖いくらいなんですけど……」

「ありませんよ。大切な仲間の魔力で撃つ最高の爆裂魔法……感動の展開じゃないですか」

「それ、最後の一発だけならともかくこう何発もされたら感動も何もないんですけど! やっぱり魔力タンクな扱いされてるだけなんですけど!」

「うるさいぞアクア。この作戦受け入れたのはお前だろうが。……というかポンプ役やってる俺のが魔力タンクやってるお前よりいろいろ思うところがあるってのに」

「だって、流石にあのドラゴン倒すってなるとめぐみんの爆裂魔法に頼るしかないのは確かだし……」

「そういや、なんでアクアはあんなのと戦おうと思ったんだ? めぐみんとダクネスはともかくお前は俺と一緒で戦いたい理由なんてないだろ」

「相変わらずカズマさんは物知らずねー。もう転生して何年にもなるのに。いい? 上位種以上のドラゴンってのはね、自分が認めるだけの力を人が示したら何でも一つ願いを叶えてくれるの。そのドラゴンが叶えられるだけの範囲でだけどね」

「へぇ……そんなもんなのか。…………で? お前は何を願うつもりなんだ?」

「決まってるでしょ。ゼル帝をドラゴンの帝王にしてもらうのよ!」

「……お前もういい加減ゼル帝が雄鶏だと認めろよ」

「ちなみにカズマ。私はあのドラゴンに一日一回爆裂魔法を撃ち込ませて欲しいと願うつもりです。最近標的にしてた魔王城が爆裂魔法で壊れてしまったのでいい標的がなくなったんですよね」

「……まぁ、一発くらいなら大丈夫そうだしいいか…………って、魔王城に爆裂魔法ってそんなことしてたのかよ!? しかも壊れた!?」

 

 

 ……ほんと、頼むからトラブルメーカーたちの手綱は握っとけよカズマ。

 

 

「フハハハハハ! エンシェントトカゲよ! 長い休戦期間で大分弱まってるのではないか!」

『ふん。そう言う貴様こそ牙が抜けたと聞いているが。人の世を恐怖のどん底に陥れた大悪魔が今じゃ嫌がらせが生きがいの残念悪魔になったとな』

 

 憎まれ口を互いに叩きながらバニルの旦那とエンシェントドラゴンは爪と拳をぶつけあう。

 

『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!』

 

 その逆の腕の方へ空から突撃するのはミネア。

 

『中位種とはいえ、やはりドラゴン使いの強化を受けたドラゴンは厄介だな。バニル一人ならとっくの昔に土に返してるものを』

 

 それぞれがエンシェントドラゴンを牽制するように動き、その本気の一撃が片方に向かないようにして前線を持たせる。

 

『しかし、この前戦った時はもっと強い力を持っていた覚えがあるが……』

「戦いの最中に考え事とは余裕であるな。死にたいのは我輩ではなく貴様であったか」

『ぬかせ。地獄にいる貴様ならともかく、仮の姿である今の貴様に我を殺せる力などあるか。今も我の生命力をまともに削れているのはあの紅魔の娘の爆裂魔法のみだ』

 

 その爆裂魔法にしてもあんまり効いてる気がしないんだが……あと何発撃ちこめばいいんだ。

 

 

「なぁ、アクア。お前は今全てを見通す目持ってんだろ。あのドラゴンの生命力って今どんだけ削れてんだ」

 

 俺と同じ疑問を持ったのかカズマがアクアのねーちゃんにそう聞く。

 

「うーん……5%位? めぐみんの爆裂魔法がフライングもいれて5発だからちょうど爆裂魔法1発で1%くらい削れてる計算ね」

「………………アクア、お前熱でもあるのか? ちゃんと計算できてるってお前らしくないぞ」

「いい加減天罰食らわせるわよヘタレニート」

「しかし私の爆裂魔法でも1%しか削れないのですか…………」

「馬鹿ねめぐみん。私と同格の存在をたった100発で葬り去れるのよ。人間がそんな力を振るうなんて爆裂魔法ってほんと壊れてるわ」

「むしろ俺はお前を倒すのに爆裂魔法100発も必要なのに驚きなんだが……」

「はい決定。カズマさんは私が許すまで一発芸が必ず滑る天罰が下ったわ」

「やっぱり宴会芸の神じゃねぇか」

 

 

 お前らが攻撃の要なんだから真面目にしろよ。ほんと頼むから。

 

 

 

「『ルーン・オブ・セイバー』!…………くっ、何故切れないんだ」

 

 バニルの旦那とミネアがエンシェントドラゴンと打ち合ってる下。エンシェントドラゴンの大きな足を切ろうとしてその硬い鱗に阻まれて失敗するミツラギの姿があった。

 エンシェントドラゴンに完全無視されてんじゃねぇか、何やってんだあいつ。

 

「しょうがねぇな。ゆんゆん、ウィズさん。ちょっと行ってくる」

 

 今の俺はこのパーティーじゃ1番ステータス低いからあんまり前に出たくないが、遊撃担当として今のカツラギの状態は見過ごせない。

 

「一人で大丈夫ですか、ダストさん。私も一緒に……」

「お前がここから離れたらすぐに黒焦げだぞゆんゆん。俺はミネアの力借りてて火属性の耐性上がってるからなんとか耐えられるけど」

 

 曲がりなりにもエンシェントドラゴンとこれだけの人数が戦えているのはアクアのねーちゃんの結界があるからだ。要所要所に結界を張り、そこに来たブレスを逸らし受け流すか、受け流しきれない部分をダクネスの所で霧散させているのが、ゆんゆんやミツラギが無事な理由だ。

 ……まぁ、俺もブレス直撃したら黒焦げだけど、ゆんゆんとかは余波だけで黒焦げになりかねないからな。誰だよゆんゆんなら囮出来るとか言ってたやつ。

 

「……分かりました。気をつけてくださいね?」

「ああ。お前もあんまり油断すんなよ。ブレスを受け流すのに特化した結界だから貫通系の攻撃されたら抜かれる可能性が高い。結界の中だからって絶対の安地じゃねえんだから」

 

 本来の力を取り戻したアクアのねーちゃんでも、エンシェントドラゴンの攻撃を完全に受け止められるような結界は張れない。正確にはこの人数をカバーするだけの範囲ではだが。

 …………やっぱエンシェントドラゴンもアクアのねーちゃんも狂った能力してんなあ。流石伝説級のドラゴンと能力だけは最上位の女神。この世界では制限を受けてるらしいのにこれだからやばいわ。

 

 

 

 

 

「おい、勇者様よ。何を遊んでんだよ」

 

 なんとか黒焦げにならずにミツラシのもとにたどり着いて。俺は一つだけ息を吐いてそう話しかける。

 

「遊んでなんかない。というか君に勇者様言われると馬鹿にされてる気しかしないからやめてくれ」

「じゃ、魔剣の兄ちゃん。その魔剣でなんで切れないのか不思議か?」

「ああ。この剣に切れないものなんてないはずなのに……」

 

 悔しそうな様子のミツルキ。実際今まで当たって切れなかったものはなかっただろうし、悔しいだろうな。

 

「はっきり言うとだな、今の魔剣の兄ちゃんの剣撃にはエンシェントドラゴンを倒すだけの魔力になってないんだよ」

「そんなはずはない。この魔剣グラムにはもともとすごい魔力が込められてるし、スキルで僕の魔力も込められてる」

「あー……言い方が悪かったな。魔力量自体は問題ない。というか兄ちゃんの魔力がなくてもその魔剣自身の魔力で十分すぎる魔力量はある。ただ、『ある』だけじゃエンシェントドラゴンの鱗は切れない」

 

 魔王軍の幹部クラスくらいまでなら特に問題はないが、上位の神々や公爵級の大悪魔レベルになれば話は別だ。

 

「魔力を込めるだけじゃなくてそれを制御するんだ。イメージとしちゃ魔力自身を剣の形にしてその魔剣と重ねる。それができりゃエンシェントドラゴンの鱗でも切れる」

「…………口だけで言われても想像しづらいな」

「ま……そうだよな」

 

 仕方ねぇか。あんまり本調子じゃないからやりたくないんだが。

 

「よく見とけよ」

 

 俺は槍の穂先に魔力を集め、その集めた魔力自身を何よりも鋭く切れる刃にする。そしてその刃を持って俺はエンシェントドラゴンの鱗を少しだけ切り裂いた。

 

「やってることは上級魔法のライト・オブ・セイバーに近い。あれも、術者の力量次第じゃなんでも切り裂くからな」

「なるほど……理屈とイメージは分かった。…………でも、いきなり出来るのかな」

 

 小さく不安の声を漏らすミタラギ。…………しょうがねぇな。これだけは言いたくなかったんだが。

 

「あのな、魔剣の兄ちゃんよ。何で俺がわざわざお前さんを呼んだと思ってる。忌々しい限りだがな、その魔剣はドラゴンにとっちゃ天敵とも言えるもんなんだよ。その魔剣を使いこなせりゃ本当に切れないもんは何もねぇ」

 

 その魔剣を初めてみた時から気に入らなかったんだ。その剣に込められた魔力を使いこなせればどんなドラゴンでも倒せてしまうだろうと分かってしまったから。

 

「お前さんはその魔剣の担い手なんだろ。アクアのねーちゃんにその魔剣を託された勇者なんだろ。……だったら、使いこなせなきゃ嘘だろミツルギ」

 

 この勇者様はほんとに気に食わないことだらけだが、それでもその魔剣の威力と魔剣に対する想いだけは信用してんだ。俺のドラゴンに対する想いには負けるだろうけど、それに近いものは持ってるってな。

 

「…………君は出会った頃と変わったね。今なら君がライン=シェイカーだって言われても信じられる」

「まぁ、お前さんと出会った頃からカズマに出会うくらいまでが1番腐ってた気はするけどよ」

 

 ミタラギにそんな分かった風に言われるとムカつく。やっぱりこいつとはどこまで行っても馬は合わなそうだ。

 

「じゃ、後は頼むぜ。……その魔剣を使いこなせればエンシェントドラゴンもお前さんを無視できなくなる。ミネアとバニルの旦那と協力して前線を持たせてくれ」

 

 馬は合わないが、その実力だけは信用している。コツさえ掴めばこいつはちゃんと自分の役目を果たしてくれるだろう。

 

「任せてくれ」

 

 自信に溢れたその言葉は、そう信じるに足るものだった。

 

 

 

 

 

「これで前線は安定するな…………この調子で行けばなんとかなりそうか」

 

 ゆんゆんとウィズさんの所に戻った俺は戦況を分析する。今のところはかなり順調だ。ロリっ子の爆裂魔法も既に10発は打ち込んでるし、アクアのねーちゃんのおかげで攻撃を受けるメンバーの体力も安定してる。

 

「……ダストさん? 調子悪いんじゃないですか? 顔色悪いですよ」

「……気のせいだろ」

 

 問題があるとしたら俺くらいか。まさかちょっと見本見せるだけでこんだけ気分悪くなるとは……今日の俺は絶不調もいいとこらしい。一時はミネアの魔力を借りるのもやめとかないと。

 

 

『ふむ……少しばかり本気を出しても良さそうだな』

 

 エンシェントドラゴンはそう言ってブレスをためる。爆裂魔法並と言われるエンシェントドラゴンの本気のブレスがこようとしていた。

 

「ゆんゆん! ウィズさん!」

 

「「『カースド・クリスタルプリズン』!」」

 

 俺の指示と同時に二人は待機させていた魔法を発動させる。それからすぐに吐かれたブレスはできた氷の壁にぶつかり、少しだけその威力が減衰、ダクネスに直撃して霧散する。

 

「んくぅ……はぁはぁ……流石はエンシェントドラゴン…………私をここまで傷つけるとは…………だが、私はこの程度では沈まんぞ。もっと撃ってこい!」

「…………かっこいいセリフだけどダクネスが言ってるとその裏側が見えて残念すぎるな」

 

 おいカズマ。お前の言葉でララティーナお嬢様喜んでるだろ。放置しとけ。

 

『ふむ……これも耐えるか。なら少し趣向を変えてみるか』

 

 その言葉とともにエンシェントドラゴンの巨体が一瞬にして消える。

 

 

『少しばかり気絶してもらおうか、紅魔の娘よ。『カースド・ライトニング』』

 

 …………違う! 消えたんじゃなくて、人化したのか!

 

 それに気づいた時には既にエンシェントドラゴンの放った黒い稲妻が俺の隣にいるゆんゆんへと向かってきていた。

 

「ダストさん!?」

 

 結界を貫き飛んでくる最速の魔法に、今の俺じゃゆんゆんをとっさに突き飛ばすことしか出来ず──

 

 

「これ……死んだ、かな……」

 

 

 ──勢い余ってゆんゆんの居た場所へと躍り出てしまった俺の体はその中心に風穴を空けられた。

 

 

 

 

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