転生したら女獄卒になってしまった   作:越後屋大輔

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 浮気された上に離婚をつきつけられたあげく死んでしまったヒロインが異世界で神様チートを使い成り上がったり元彼と再会したりしたりする話です。「異世界料理店越後屋」のスピンオフですが単体でも読めるようにしたつもりです。後ヒロインは美女という設定です(゜ロ゜)内容からは想像もつきませんが。それにしても赤ちゃんというか幼児言葉って書くのメンドかったです
(ー。ー)


転生したら女獄卒になってしまった

 ・死んだら転生してしまった・

~それは今から5年前~

 私こと(あかね) 白夜(びゃくや)は昼間からへべれけに酔って往来を歩いていた、夫がいい年をして女子高生と援交して相手を妊娠させた挙げ句向こうじゃなくて私に別れてくれと土下座してきた。ふざけんな!自衛官になって夫と職場結婚して幾歳月。そりゃ立派な妻とは言えないかもだけど今の今までそれなりに尽くして支えてきたつもりよ。そんな私より昨日今日逢ったばかりの小娘と再婚するなんて。夫も悪いがたかが遊ぶ金欲しさに夫を誘惑した小娘にも腹が立つ、離婚届け?えェ勿論サインしてやったわよ。あんな男二度と顔もみたくない!売春法違反で警察に捕まって職場クビになって小娘と一緒に精々苦労すればいいわ、身軽になり実家へ戻った。これからやけ酒でも煽りに行きますか。

 「クスん、(;_;)誰か慰めてくれよぉ」杯を重ねながらまだ若さ弾けるピュアだった中高生の頃を思い出す。

 「大ちゃんどうしてるかなぁ?」あの頃付き合ってた男の子、大ちゃんこと越後屋大輔君を思い出す。噂じゃ長年夢だった料理人になったとか、一方で悪質金融詐欺の借金取りから逃げ続けてるって聞く。私だったらそんな奴叩き出してやるのに。元自衛官ナメんなよ、もし大ちゃんと結婚してたらこんな目に合わずにいたかもしれない。今更だけど。

 「ウェーン、逢いたいよぉ大ちゃん」酔っ払いの泣き上戸は質が悪いが自分がそれになるとは思わなかった。とりあえず帰ろう、横断歩道を歩いていた時だ。小さい女の子が自動車に轢かれそうになってる、咄嗟に突飛ばし車から引き離す。空を向いた背中の上をタイヤが走ってく。あぁ死んだな私。

 「初めまちて、ワタチ神ちゃまでちゅ」夢うつつの中さっきの女の子が話し掛けてくる、見た目は3歳くらいか、その割りにしっかりしてる。てゆーか私生きてる?

 「残念だけど()んでまちゅ。ゴメンなちゃい」女の子が頭を下げて謝るが悪いのはあの車の運転手であってこの子じゃない、アッ段々意識がはっきりしてきた。なんかとんでもない事耳にした気がする。

 私は改めて自らの現状をこの自称神様のちびっこから聞かされた。余りに荒唐無稽な話に加え幼子のたどたどしい言葉で聞かされたせいか最初は混乱したが理解はできた。つまりある異世界の女神が罪を犯し地位剥奪された為その後釜にこの子が就任した。そして研修として私が本来いた世界にやってきた時にあの事故に遭遇したらしい。神様だから交通事故位で死ぬどころかケガ一つする事ない、要するに私がよかれと思ってした事はとんだ無駄骨だったのだ。

 「ウ…ウフフ、アッハッハ」悲惨な身の上もここまでくると笑うしかない。離婚したその日にあの世行き?しかも余計なお節介で。体もグッチャグチャになって!バカバカしいっ、目の前真っ暗(●o●)

 「ちょれで、もち良ければこれからワタチの管理する世界(ちぇかい)で生きて下ちゃい」

 「え、私(☆∀☆)生き返る事できるの?」急に見通しが明るくなった。

 「はい、今回ワタチのミス(ミチュ)で貴女を死なせてちまったので元の世界に帰れまちぇんが代わりに神の条約に則り(ちぇん)択の権利を差し(ちゃち)上げまゅ。天国へ行くか、生き直ちゅか選べまちゅ。後者の場合向こうでの読み書きと言葉が分かるようになってお(ちゅ)魔法が使えまちゅ、どうなちゃいまちゅか?」異世界で人生やり直しか、悪くないわね。両親には先立つ親不孝を申し訳なく思うが大家族の末っ子の私には兄姉合わせて6人いるから2人の老後は心配ない。

 「人生やり直しの方でお願い、魔法はいらないから身体能力を100倍ぐらいにして、あとケータイ、携帯電話ってわかる?あれ使えれば文句はないわ」

 「分かりまちた、ご遺体と身に着けてたものは元通りにちてありまちゅ。新ちい人(ちぇい)頑張ってね下ちゃい」刹那ちびっこは消え、同時に私は見覚えのない景色に囲まれていた。

 ・突きだしたらスカウトされてしまった・

 私は洞窟の中に放り出された形で異世界にきた、そう遠くない場所から人の声がする。近づくと異臭がした。

 「今回は見つからんだろうな」

 「あぁここの獄卒は詰めが甘いから2、3日行方を眩ませりゃそれ以上追ってこねぇはずだ」

 「ったくどの国も『犯罪者以外奴隷制度廃止』なんてよ、商売あがったりな上に俺自身が奴隷落ちするとはな世知辛い時代になったもんだぜ」この世界には最近まで奴隷制度があったのね、それにしても随分身勝手な事をぬかす連中ね、呆れたモンだわ。会話から察するにこいつら刑務所か牢屋から逃げだした脱走犯かしら。それにしても臭い、こちらの罪人は入浴すらできないの?そうか、身体能力100倍だから嗅覚も鋭くなってるのね。しかしつきだせば礼金くらいもらえるかも、それなら暫く生活できる。身体一つでこちらへ飛ばされたはいいがお金になりそうな物は身に付けてなかったのでさすがに困ってたところだ。相手は3人、ウン余裕で勝てる。臭いけど。

 脱走犯達をボコって奴らの服の袖をロープ代わりに拘束、ついでに足の骨を折って動きを封じまとめて肩に担ぎ上げる。泣きながら許しを乞われるが人身売買するような悪党に同情する余地はない、刑場だという鉱山はすぐ見つかった。頼みもしないのにこいつらが道案内してくれたのだ。目を合わす度歯をガタガタ震わせ恐怖に怯えてるのがウザいわ、こんな麗しい乙女に対して失礼よ。獄卒長さんからお礼に1ラム硬貨を貰う、試しに聞いたら公務員の初任給が15ラムくらいだと事。1ラム8000円くらいか、数日分の食い扶持は何とかなりそうね、官舎を立ち去ろうと踵を返すと獄卒長さんに呼び止められた、

 「いやぁ君みたいな人材が欲しいと思ってたんだよ、是非ウチで働いてくれ給え」異世界ライフ1日目にして就職が決まってしまった。これから旅とかする訳じゃなし、いいとしますか。

 この日から今日まで約5年獄卒として鉱山に勤める。退職して久しいとはいえ自衛官としての体力はさほど衰えてない、しかも転生の特典で腕力が100倍になったのだ。手向かう囚人(ここでは奴隷と呼ばれる)は片っ端から殴り倒す、視覚や聴力もやはり100倍なので逃亡を企てれば簡単に察知できる。いつしか私に逆らう奴隷は1人もいなくなった。それに只豪腕を奮ってただけじゃない、刑場を色々改善するため色々な申請案を出した、これまで牢屋の扉は閂だけだったのを二重鍵に、入所期間や罪の重さごとに奴隷を区分けしたり、働きぶり次第で刑期を伸縮するってのも提案したがこちらは不採用となった、後で知ったけどここの奴隷は人身売買や殺人等に携わった重罪人ばかりで死刑との二者択一を迫られて奴隷の道を進んだのだ、やはり同情しなくていい。

 ・出世したら元彼に再会してしまった・

 そんな日々を送る中、課長にまで出世して元の世界の事なんぞすっかり忘れてた私は懐かしい名前を意外な相手から聞く、休暇を願いにきた後輩のカラバからだ。

 「はァ(*`Д´*)っ?!只でさえ人手不足なところに4日も休みが欲しいって!理由が遠くの街へ食事しに行く為?アンタ馬鹿なの?」2メートルを越える身長があるオウガの自分以上に鬼とよばれるに相応しい上官の剣幕にビビりまくるカラバ。

 「し、しかしビャクヤさん、最近は奴隷共もおとなしくしてますし…」

 「この間そいつに出し抜かれて逃げられたのはどこの誰だったかしら?」組んだ指をポキポキ鳴らし、更に迫力を増す。イカン、火に油を注いでしまった。どうにか機嫌を直さないと。

 「それがものすごく旨い店があるんです、エチゴヤっていうんですが」

 「何だって?」恐怖で縮こまるカラバに刺すような言葉がつきつけられる。

 「アンタ暫く休みなし、私の代行務めなさい。休暇願いの件はその後でなら考えてやってもいいわ」

 こうしてエドウィンの街に乗り込んだ白夜、早速目的の越後屋を探す。カラバが虜になった料理店らしいが私は店名の方が気になった、エチゴヤつまり越後屋ならば大ちゃんが養子に貰われたところと同じ名だ。街の人に訪ねると呆気なく見つかった。看板にはこの世界に存在しないはずの文字、日本語で『料理店越後屋』下にこの世界の文字で~酒類と甘味あります~と書かれている、とはいえ別人の可能性も否定しきれない。

 「えっとTEL番は…ない、まぁ当然か」看板のおそらくTEL番が書かれてただろう箇所は上から地色のペンキで塗られ消されていた。つーかこの世界に電話はない。ましてケータイなんて…あった、そうそう転生しても使えるようにちびっこ女神様に頼んであった、今日まで全く必要なかったから完全に存在すら忘れてた。確か持ってきたはずよ、ガサゴソ♻カパッ。

 「大ちゃん?久しぶり」かつての恋人達は6年振りに再会した。

 ・優しくなったらドン引きされてしまった・

 「エヘヘ(*≧∀≦*)」エドウィンの街から帰ってきてからビャクヤの様子がおかしい、いつもニコニコしてるし、物腰も柔らかい。

 「ぶ、不気味だ…」

 「天変地異の前触れか?」

 「悪魔だっ、悪魔の仕業に違いない!」部下達は今まで見たことない上機嫌のビャクヤにいつもとは別の恐怖を感じていた。副課長であるカラバも同様だ。

 「カラバく~ん、来週の休暇の件だけど」なんか声も違う、変な汗が頬を伝う。それ以前に『君』付けで呼ばれた事など初めてだ。ヤバい吐きそう( ̄□ ̄)。

 「課長っお願いです、元に戻って下さい」

 「そうです、優しい課長なんて課長じゃないです」

 ブチッ

 「怖くてなんぼの課長ですっ」

 ブチッブチッ

 「「「さぁ、いつもの恐ろしきお姿を!」」」

 ブッチーン!!

 「お~ま~え~ら~好き放題抜かしやがってぇ、地獄に堕ちろーっ」白夜は一瞬で部下全員ボコボコにした。

 

終わり




 とりあえず彼女の物語は終わります。お気に入りや感想頂ければ第2弾あるかもです。
 上手く1000文字ずつで構成できなかったので本文中で区切ってあります。
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