Fate/Grand Order 短編まとめ 作:バエル厨
ソロモンのキャラ崩壊と終局特異点のネタバレに注意。
終局特異点「冠位時間神殿ソロモン」。
ついに来た最終決戦。
今まで登場した全てのサーヴァントが参戦する、マスター全員による制圧戦だ。
魔神柱は消えては生え、消えては生えを繰り返す。
だが、最初に脱落した魔神柱がいた。
これは、そんな彼を追悼する物語。
◇
戦いを続けるカルデアと、助力するサーヴァント達。
玉座からそれを見下ろしていた魔術王ソロモンの下に、1つの報が届いた。
「……バルバトスが逝った、だと……?バカな、たかが12時間だぞ?耐えられなかったのか、あの序列第8位の魔神が…!?」
バルバトスは、魔神柱全体に「無敵貫通」の効果を付与していた。
それが無くなると言うのは、中々に厄介な事だ。
「報告致します、王。フラウロス、フォルネウスも壊滅寸前。サブナックも劣勢」
「速すぎる……!!あの愚民共め、そこまで私が憎いのか……!?」
魔術王は舌打ちし、ハガキを取り出した。
「……恐れながら。王、それは?」
「喪中ハガキを全員に送りつけねばならん」
「王、動転なされましたか!!?」
「戯け。何で有ろうと、私が敗れるなどは有り得ん。ならば、喪中ハガキを用意し、2017年が来るまでに送らねば失礼になろう」
その時、魔神バアルは何となく敗北を確信してしまうのだった。
◇
「ドクター、特異点との融合率が20%を超過しました!カルデア施設外壁に張り付いている魔神柱も、依然侵攻を続行しています!!」
「クソ…!ダ・ヴィンチちゃん、そっちは!?」
「大丈夫、まだ持つ!立香君達は!?」
「現在バルバトス、フラウロス、フォルネウスを撃破した!サブナックも後少しだ!!」
カルデア管制室は、これまでに無い緊張によって満たされていた。
サーヴァント達の協力も有って、管制塔バルバトス、情報室フラウロス、観測所フォルネウスを撃破した。
だが、未だ戦況に光は無い。
「魔神柱、外壁を破りました!侵入して来ます!!」
「な、何だと!?」
加えて、カルデアの施設も限界に近い。
このような状況だが、諦める者は1人もいない。
ただの一般人だったマスターと、死期を悟りながらも前線に立つデミ・サーヴァント。
あの2人とサーヴァント達が諦めていないのに、こちらが諦める訳には行かないのだ。
「隔壁閉鎖!これ以上進ませるな!神殿は!?」
「生命院サブナックが後少しで墜ちます!恐らく、サブナックが12月24日を見る事は無いかと!!」
「良し!!」
このペースならば、充分余裕が有る。
これなら--!
「……何だ、これは……!!」
「どうした!!?」
「この管制室へのアクセスです!何かが送られて来ます!」
「そんな、どうやって防壁を……!!」
「クソ、ダ・ヴィンチちゃん!!」
ダ・ヴィンチちゃんが戦闘用意を整える。
「来ます!!3、2、1……!」
カウントが0になると同時に、それは現れた。
「………は?」
それは、一枚のハガキだった。
郵便番号、電話番号はこのカルデアの物。
差出人は---
「ソ、ソロモンだとぅ!!?」
魔術王ソロモン、とある。
「何故、こんな………って、え」
「どうした、ロマニ?」
ダ・ヴィンチちゃんが、ドクターの持つハガキを見る。
それは。
「………喪中ハガキ…?」
日本で送られるとされる、喪中ハガキだった。
「えっと、『喪中につき、新年の挨拶を控えさせていただきます。本年十二月に魔神柱の一柱バルバトスが永眠致しました。本年中に賜りました皆様のおちょくりに最大の憎悪を抱きつつ、これからの名誉挽回を切にお願い申し上げます。西暦二○十六年十二月二十三日、終局特異点冠位時間神殿ソロモン玉座。魔術王ソロモンと魔神柱一同』……何これ?」
ふざけていた。
いや、本人は真面目かも知れないが、ふざけていた。
「あの野郎、ふざけてやがるな!!?」
「待てロマニ、ハガキがヨレヨレだ!ベッタベタに濡れたから魔術で乾かして送って来ました感満載だ!魔術王の奴、泣きながら書いてたんじゃないか?」
「だとしてもふざけてるよねコレ!!立香君とマシュ、後全サーヴァントに連絡してくれ!『ソロモンの野郎、喪中ハガキを泣きながら書いて乾かして送って来る程調子こいてやがる。奴を引きずり出してブン殴る為にも、早く魔神柱共を討伐してくれ』って!!」
ロマンですらこの態度。
魔術王は、完全に調子こいている。
◇
「おのれ、凡百の英霊風情が……!享年12時間とか笑えないんだよ!バルバトスが、バルバトスが何したって言うんだ貴様ら!!これが、これが人間のやる事かよぉぉぉおおおお!!」
頭を抱えながら、魔術王ソロモンは叫ぶ。
その近くに、それをいさめる魔神バアル。
「王、どうか正気を保って下さい」
「何やってんだミカァァァアアア!!!もっと持ちこたえろ、マジヤバいから。アモンくらい持ちこたえて!」
「王、それは最後に取ってあるだけかと。第六で酷い目に遭ったマスターも少なくないと思われますので」
「おのれ太陽王!!!」
魔術王は玉座をブッ叩くが、筋力も耐久もE。
なので、返り討ちにあって悶え苦しむハメになる。
「ぐおおおおおおおおお!!!?」
「王ー!!?」
「王、伝令です!」
そこで、魔神ラウムが玉座へ飛び込んで来た。
「な、何事だ!?」
「サブナックが陥落しました!!!」
「 」
魔神バアルは、魔神柱の全滅を確信するのだった。
哀れなり魔神柱の皆様。
感想等お待ちしておりますが…大丈夫なのかこの話w