「もうすぐトラック諸島です。」
と、副長が告げる。それと同時に
「超兵器反応!艦影識別……この艦影はシュトゥルムヴィントです。」
くそッ、そんなに上手く味方艦と出会すはずもないか。
「艦長!超兵器以外にも多数の反応が確認できます。」
「この辺りは確かトラック泊地があったな。」
「時代は前の世界と殆ど変わらないのであると思います。」
となると、シュトゥルムヴィントを撃破の後そこで補給を要請するのが得策か。
しかしシュトゥルムヴィントと戦うとなると少し厄介だな。
奴の速度は1 8 0ノット。対してこちらは60ノット。核融合炉を起動しても90ノット。
明らかに渡合える速度じゃない。
「どうしますか、正攻法じゃ相手しづらいですよ。」
確かに副長の有通りだか、それは正攻法での話しだ。
真っ向から戦わなければどうとゆう事もない。
「両舷前進強速!総員、第一種戦闘配置!」
「艦長やる気ですか!」
「ああ、主砲による超長距離射撃を行う。」
「もしかしてあの機能をつかんですか?」
「そうだ」
あの機能とは荒鬼の秘密の一つで80cm砲に組み込まれている。
「俺たちもCIC艦橋に下りよう。」
「敵艦主び砲射程圏内に入りました。」
「よし、主砲発射準備。電力伝達圧力60」
「主砲発射準備完了!」
「主砲一斉射!」
荒鬼の声の後、主砲から響く轟音が艦の奥底にあるCIC艦橋にまで少なからず聞こえていた。
轟音と爆炎を放出し主砲から発射された砲弾は火薬と電気の力を受けて音速の数倍の速度とんでいった。
荒鬼の主砲は特殊な物で大口径の主砲にレールガンを組み込みさらに火薬の力で加速させ高威力の砲弾を相手に叩き込むという無茶苦茶な性能で、まさに超兵器技術の賜物と言えるだろう。
射程は主砲に流す電気の圧力によって変わるため実質無限であるが、
100以上の圧力を流すと電気を流す装置がオーバヒートしてしまう恐れがあるので非常に危険という欠点がある。
しかし圧力100以下でも高い威力出せることから余り欠点とは言えない。
荒鬼から発射された砲弾は回避行動をとる間もなくシュトゥルムヴィントへと命中した。
その衝撃でシュトゥルムヴィントの艦橋は吹き飛び船体に無数の穴を開け海水がどっと流れ込んだ。
シュトゥルムヴィントはその自慢の速さを生かす間も無くその巨大な船体を海に沈めていった。
「敵艦轟沈!」
『よっしゃー!』
艦の色々な場所から無線を通じて歓喜の叫びが木霊する中荒鬼だけは苦笑いを浮かべた。
「どうしたんですか艦長?」
そんな荒鬼の様子に気づいたのか副長が声をかけてきた。
「副長。何か可笑しいと思わないか?」
「可笑しい事と言えば超兵器が余りにも弱すぎたという事ぐらいですかね?」
「それだよ副長。余りにもシュトゥルムヴィントが弱すぎたんだ。」
確かに荒鬼の砲兵器は強いがいくら装甲が弱いシュトゥルムヴィントでも一撃で沈むはずもない。
何より可笑しいのは荒鬼の砲撃を回避しなかった事だ。
荒鬼の砲弾は音速よりも速い速度で飛んで来るため普通の艦では無理だがシュトゥルムヴィントの180ノットという常識外れの速度を生かせば被弾は防げなくとも前段命中という悲惨な状態は避けられただろう。
「まるでシュトゥルムヴィントの劣化版ですね?」
「ああ、まだあの船には謎がありそうだ。」
荒鬼は超兵器シュトゥルムヴィントを倒した後、トラック泊地に向かった。