大方、二か月ぶりの投稿
新作です。
これを書くぐらいなら”英雄伝説”や”遊戯王”を進めろよ!っと思う人はいると思いますが、こちらはいつものとまったく違う趣向で書いたものですので少なからずの期待を持って読んでくださるとうれしいです。
カタカタカタカタカタカタッ
カタカタカタカタカタッ
カタカタカタカタッ
カタカタカタッ
…………
……
…
「ふぅー……、今日の仕事も終わったか」
キーボードから指を離すと、俺は椅子に寄り掛かる。
コンピューターウィルスによる破壊を終えたからだ。
俺はネット専門の殺し屋。俗にいうコンピューターウィルスによるデータ破壊やハッキングを行う者と考えてほしい。
昔は殺し屋やなどが主流であったが、今の時代はネットが随分と普及している。俺のようなネットの殺し屋が現代の主流といえる。
「ッチ! つまんねぇな。最近の依頼はどれもこれも同じ依頼ばかりだ」
送られてくる依頼内容はどれも偏りのない似たようなものばかり。
正直、うんざりしていた。
「そういえば……」
俺は回線を通常のものに戻し、とあるサイトを開いた。
「お、あったあった」
開いたのは二次創作の集まるサイト。
ネット犯罪者だって偶には娯楽がほしいのだ。
その中から適当に開いては読むを繰り返すのがここ最近の楽しみ。
ある程度読んだ後、俺は椅子にもたれ掛りため息をする。
「どれもチート系の話ばっかりだな、似た内容でつまらん」
どの小説を開いても俺Tueeeeeeeeeeeeeeの話ばかり。
最強の敵がいても簡単に倒してしまう。
これじゃ面白みがない。
あーあ、俺がもしこの二次創作の中にいたらな……。
それこそまさに夢物語、叶うはずもない。
「天国でも、地獄でもいいから。何か面白いことねぇかな」
ぽつりと呟いた言葉、誰かに聞かせるわけではなく、独り言のように呟いた一言なの
だが、その言葉は確かに届いた。
『なら、俺が連れてってやろうか?』
「…………へ?」
瞬間。
俺の意識は暗い闇の底に落とされた。
ゴツンッ!
「いだっ!?」
頭にいきなり襲いかかった衝撃に目を覚ました。
「いてて……」
後頭部を抑えながら、目の前を見て一言。
「ここは、どこだ……?」
視界に広がるのは黒い世界。
光の存在しないを否定するような闇の空間。
「ここは、地獄なのか」
「ああそうだ」
闇の空間から声が響くと、何かが現れた。
現れたのは長身の男だ。
一瞬その容姿にほっとしてしまうが、すぐに消えた。
「ようこそ。我らが地獄へ」
姿形は人であるが、赤い髪とその間から生える一本の角。
人間とは思えない鋭い目つき。そしてここが地獄ということは。
こいつはまさか。
「お前、悪魔か?」
「そうとも、俺は悪魔のアヴィリタ・ディオ。気軽にアヴィリタと呼んでくれて構わないぜ?」
「そうか……なら、アヴィリタ。俺は何で地獄にいるんだ」
「簡単な質問だなおい。んなもん、悪さをしたからに決まっているだろ」
「人間、だれだって悪さをするだろ? 何で地獄に落ちなきゃいけない」
「お前、反省の色がまるでないな。ネットで何回も犯罪を起こしているのによ」
「ネットの犯罪? ネットの場合、ばれなきゃ犯罪にならないだろ?」
「うわ、最低な主張だな」
うるさい。世の中そんなもんだ。
「それで、俺は何で地獄に落とされる? まだ生きていた筈だろ」
現にさっきまでパソコン弄ってたし。
「ああ生きてるぞ、今のお前は肉体まるごと地獄にいるからな。生きてるって言えば生きているかもしれないな」
「わかんないのかよ」
役立たないなコイツ。
「うるせぇ、少しは黙りやがれ。今から説明してやるから耳の穴をよ~くかっぽじって聞きやがれよ?」
「やだね」
「聞かなきゃ針山地獄に落とすぞ」
「よし、聞いてやろうじゃないか!」
流石に針山地獄は命を落としかねん。
「偉そうだなおい。まあいい、簡単にだが説明してやると……お前、確かおもしれぇことをやりたいって言ったよな」
「ん?……確かに言ったが、それがどうした?」
「俺が叶えてやるよ、介入って形でな」
「介入?」
転生や憑依じゃなくて?
「転生や憑依は天界の奴らができる手段だ。俺たち地獄の奴らは介入って形で無理やりお前を物語の世界にねじ込む」
「なにそれ、俺ってねじ込まれるの?」
「まぁな」
なるほど、俺を物語に介入させてくれると……
「ごめん、無理」
「………………はぁ?」
「いやいや、はぁ?じゃなくて無理なんだって。俺は物語に無理やりねじ込まれて主人公になるのは絶対にやなの!チート性能で主人公たちと共に戦うのは原作壊しておもしろみもなくなるし、そうでなくても物語の内容を変えそうだから絶対に介入なんてしたくねぇぞ!このアヴィリタやろう!?」
「?やけくそなのか馬鹿にしてるのかよくわからないセリフだな」
チクショーッ!
「だがまぁ、安心しておけ。俺はお前を正義の味方などにするつもりはない」
「………正義の味方にしない?」
「悪魔が人間を正義の味方にするかよ。俺はな――――
――――お前を最高の悪者にしてやる」
「最高の、悪者……!」
何だそれは、聞いただけだけでも興味をそそるその言葉は。
「なぁ、なってみないか。最高の悪者によ?」
これが俗に言う悪魔の誘惑というわけか。
なるほど、こいつは……
「いいぜ。なってやるよ。最高の悪者によ!」
……最高の面白さじゃねぇか!
「カカカカカッ!契約は成立だな!なら、早速だがお前の介入する世界を教えておく。お前が介入するのは”デジモン”の世界だ。データを得意とするお前にとったら、最高のスタートじゃないか?」
「デジモン?あのデジモンか?だったら大丈夫に決まってるだろ!」
「そうか、そいつは楽しみだ」
デジモンの世界なら何も問題はない。
実質直接対決がない限り負ける気がしない。
「パートナーデジモンはどうする?王道の線なら、ドルモン、コロナモン、ルナモンの三匹の内のどれかだが」
「んー……その三匹以外のデジモンでもいいんだろ?」
「別に構わん。介入の関係上、成長期に限定するがな」
成長期限定か……
「なら、―――――モンで頼む」
「……お前って、意外と最低なデジモンを選ぶんだな」
褒め言葉として受け取っておく。
「パートナーデジモンは決まったな。他にほしいものはあるか?」
「――――――とデジモンを多く収納できるデジヴァイス、それとデジタルワールドを行き来することができるようにしてほしい」
「なんだ最後はともかく、パートナーデジモンがいるのに、ほかのデジモンもほしいのか?つくづく最低だな」
「最低でいいんだよ。俺は最高の悪者だからな」
「確かにな」
これで一応だが準備は整った。
「それじゃ、俺をデジモンの世界に介入させてくれ」
「おう。いいぜ」
アヴィリタが手を上げると闇の空間から投石器が現れた。
「……おい、なぜ投石器がここにある?」
「んなもん、飛ばすからに決まっているだろ」
「飛ばす!?」
落とし穴とか意識を飛ばすじゃなくて?
「天界は上の存在だから落とし穴で行かせれるが、あいにく地獄は下にあるものだからな。こうやって飛ばさなければ介入することができないんだ」
初めて知ったよその事実。
「てなわけだ……大人しく、逝ってきやがれ!!」
「バカヤロォォォォォォォォォォォオオオオオッ!!」
俺の声はドップラー現象によって徐々に声が小さくなっていき、やがて聞こえなくなった。
―――――の中身は秘密です。
後にわかります。
ちなみに、悪魔介入なので神様転生の欄にチェックは入れてません。