気まぐれな悪魔によるデジタル世界   作:ガルGC

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簡潔内容説明
・コクワモン(X)進化!
・ゴツモン(X)進化!
・なんだか中途半端に続くぞ!


第6話

「あいつら、デジヴァイスもなしに進化しやがった……!!」

 

 本来、デジモンは数多の戦いを繰り返すことでデータを活性化させて進化している。選ばれし子供たちの場合はデジヴァイスの聖なる力によって一時的な進化を行っているに過ぎない。アグモンたちが自力で進化するには長い年月を容易なければならない。

 しかし、目の前にいるコクワモン(X)とゴツモン(X)は長い年月戦ったわけでもなければデジヴァイスによって進化したわけではない。何か道具を使うことで自らを強制的に進化させたのだ。

 進化した姿は、選ばれし子供たちがファイル島で見かけたクワガーモンとモノクロモンと似ていた。クワガーモン(X)はファイル島にいたのと比べ頭部はところどころが鋭く尖っており、クワガーモンの最大の武器と言える巨大なハサミはより攻撃的な形に変化している。

 モノクロモン(X)、こちらはファイル島のと比べ些細な変化はないが……一つだけ異様に変化している個所があった。それは角だ。ファイル島にいたモノクロモンの角はサイのように短いものだったのだが、モノクロモン(X)の角が巨大となり鉈状になっている。その大きさはモノクロモン(X)の体よりもデカい。

 

「さぁ、第二ラウンドだ!」

 

 クワガーモン(X)は背中の羽を広げ飛んだ。その上空にはバードラモンがいる。

 バードラモンは迫りくるクワガーモン(X)に必殺技のメテオウィングを放った。いくつもの炎の塊がクワガーモン(X)に襲い掛かる。が、コクワモン(X)の時よりもスピードが上がったクワガーモン(X)は全てを躱した。バードラモンは距離を離そうと翼を羽ばたかせるが、クワーガモン(X)は速かった。あっという間に追いついたクワガーモン(X)はバードラモンの懐に入ると巨大なハサミでバードラモンを捉える。

 

「シザーアームズ!」

 

 クワガーモン(X)の必殺技がバードラモンを締め付け、バードラモンはピヨモンに退化してしまう。

 

「ピヨモン!?」

 

「空、危ない!」

 

 空から落ちてくるピヨモンを受け止めようとする空に、モノクロモン(X)が巨大な角を突き出して突進してきた。

 

「させるか!」

 

 これにはイッカクモンも自身の角でモノクロモン(X)の角に対抗する。

 ダイヤモンド並みの硬度を持つモノクロモン(X)の角対レアメタルの一つミスリルでできた硬度を持つイッカクモンの角。一見、良い判断に見えるがそれは間違いだ。

 ダイヤモンドとミスリル、硬度はモノクロモン(X)の方が高いのだ。しかも、モノクロモン(X)は通常のモノクロモンと違い硬度はダイヤモンドをゆうに超えている。元々堅い角がより硬くなったのだ。つまり元々の硬度が勝っているモノクロモン(X)の角を受け止めようとするイッカクモンの角は一瞬の硬直の後に破壊された。

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

「イックモン!」

 

 角を切られたイッカクモンにモノクロモン(X)は自らの巨大な角を振り上げ必殺技を放つ。

 

「……トマホークスマッシュ」

 

 モノクロモン(X)の一撃を受けたイッカクモンは、進化の力を使いはたしゴマモンに退化した。

 

「そ、そんな……!」

 

 クワガーモン(X)とモノクロモン(X)。

 たった数秒でバードラモンとイッカクモンを倒してしまった。残るはグレイモンとトゲモンとドルガモンの三体。数はまだ多いが、実力が違いすぎる。このままでは選ばれし子供たちに勝ち目はない。

 

(くそっ!俺はこのまま見ていることしかできないのか!)

 

 そんな中、転生者である竜二は内心はとても悔しかった。

 なにもできない自分が、見ていることしかできない自分が、仲間を守ることができない自分が、とても悔しかった。神から貰った特典は三つ。一つは原作に関する知識、これはゴツモン(X)が現れた時点で原作が変わってしまったのですでに役立たない。二つ目はパートナーデジモンをドルモンにすること、これは今さら考えたところでどうしようもない。そして三つ目は太一の同級生として転生すること、これが今一番役に立たない願いだ。……なんでもっと考えなかった!

 

 竜二が悔しがっていても、状況は刻々と進んでいく。

 モノクロモン(X)はグレイモンとトゲモンを薙ぎ払い。クワガーモン(X)は巨大なハサミでドルガモンを締め上げる。デジモンたちがどんどんやられていた。ついにはトゲモンまでパルモンに退化した。数は二体二、このままでは勝機がない。

 

(一体、どうすればいいんだよ……!!)

 

 竜二がそう考え込んだ時、異変が起きた。

 

「おい、お前たちの相手はグレイモンだけじゃねぇぞ!」

 

「太一!?」

 

 太一は何を思ったのか、グレイモンと対峙するモノクロモン(X)との間に割って入ったのだ。砂漠に転がっていた石を手に、モノクロモン(X)に投げた。もちろんモノクロモン(X)には効いていない。太一の目的はモノクロモン(X)の目標を自分に変えることだ。これまで、デジモンたちが進化するためには様々な条件があった。一つは大量のエネルギーが必要であること。もう一つは―――パートナーが危機におちいった時。太一は今まさにそれをやろうとしていた。

 自らを危険にさらすことで。

 

「太一、逃げろー!」

 

 竜二の言葉を太一は無視する。

 グレイモンを助けるための太一の行動は一つの勇気と言えるかもしれない。しかし、その行動はコロモンたちを助けた時のような無心の勇気じゃない。グレイモンを完全体に進化させるための不純な勇気。

 何個目かの石がモノクロモン(X)の目元に当たる。流石のモノクロモン(X)もグレイモンから太一に視線を変えた。

 

「……汝よ、戦いの邪魔をするな」

 

 モノクロモン(X)が石を投げてくる太一に角を向けた。戦いを邪魔する太一を先に始末しようと考えたからだ。すでにグレイモンの体力は限界。つまりグレイモンが太一に助けることが出来ない状況。太一は迫りくるモノクロモン(X)の角におもわず目をつぶった。死ぬかもしれないと覚悟したからだ。

 その時、太一の胸に揺れるタグに不穏な光が宿り始める。

 

 

 

* * * * * * * *

 

 

 

 一方、霞とヤマトたちの方もピンチに陥っていた。

 

「残念だ」

 

 荒喜は目の前の惨状に吐き捨てるように言った。

 ガルルモンにレキスモン。二体の成熟期は一体のデジモンに苦戦を虐げられていた。

 

「ハーハッハハハハハハッ!弱い、遅い、歯応えがねぇ!そんな力で俺に勝てるとでも思っているのか?あぁあ!?」

 

 声を上げるのはコマンドラモン。否、先ほどまでコマンドラモンだったデジモン。全身を防弾チョッキが覆い、右手にナイフ、頭部には可変式スコープを取り付けている。コマンドラモンの進化した姿、シールズドラモンだ。手に持つナイフを回しながら声を上げていたのだ。

 

「くっ!」

 

 そこにレキスモンが氷の矢ティアーアローをシールズドラモンに放つ。氷の矢はすぐにシールズドラモンとの距離を縮めるがシールズドラモンはナイフで全ての矢を払いのける。その隙にレキスモン空高く跳躍しシールズドラモンに自慢の脚力を使った”ムーンナイトキック”を繰り出した。

 迫りくるレキスモンの攻撃にシールズドラモンは空いている左手でレキスモンの足首を掴みそのまま砂漠に勢いよく叩き付ける。技が避けられたことと足が埋められたことに驚くレキスモン。対してシールズドラモンはレキスモンの空いた腹部に容赦なく蹴り飛ばした。

 

「ぐはぁっ!?」

 

「レキスモン!」

 

 ガルルモンが疾風の如き速さで吹き飛ぶレキスモンを背中で受け止める。退化はしていないもののレキスモンの体力は限界である。レキスモンを上手に地面に下ろすと、今度はガルルモンがシールズドラモンに飛びつく。

 ガルルモンの尖った牙がシールズドラモンに当る直前、ガルルモンの視界からシールズドラモンの姿が消える。宙を切ったガルルモンは少し動きを止めると、下から衝撃が襲ってきた。ガルルモンの下に潜り込んだシールズドラモンの掌打を喰らったのだ。ガルルモンの体が一瞬浮き上がり、シールズドラモンは頭部に付いている可変式スコープで相手の急所を計測する”スカウターモノアイ”でガルルモンの急所を見抜き、そこに右手のナイフで一閃した。必殺技の”デスビハインド”だ。ガルルモンはガブモンに退化し、その場で力尽きる。

 それまでの始終を見ていた荒喜は呆れたように二人に言った。

 

「さっさと諦めたらどうなんだ? お前たちのデジモン如きじゃシールズドラモンを倒すことはできん」

 

「……まだ、終わっていない……!」

 

「威勢がいいのは買うが、お前のデジモンはすでに戦える状態じゃないだろ。俺のシールズドラモンはいまだ健在だ。それに加えベタモン(X)も…………いる」

 

「マスター!? なんですか今の間は!」

 

「今のお前らに、勝ち目があると思っているのか?」

 

「無視をしないで下さい!」

 

 確かにこの状況では霞たちに勝ち目はなかった。ガルルモンはガブモンに退化してしまい、レキスモンは体力が残り少ない。成熟期二体でも攻撃を当てることができなかったのに、唯一戦えるレキスモンでは例え攻撃が当たったとしてもシールズドラモンには大したダメージにはならない。

 

「………どうして」

 

「ん?」

 

「貴方は、どうして私たちを襲ったりしたの?」

 

 霞の疑問は当然のものだ。本来、パートナー同士でデジモンを戦わせることに意味などない。それはデメリットしか存在しないからだ。

 

「そうだな、質問には答えてやるか。俺がお前たちを襲ったのはこいつ等の戦闘データとお前ら選ばれし子供たちのデータを集めるためだ」

 

「戦闘データ……そんなもののために、私たちを襲ってきたっていうの!?」

 

「当然だ、何事もデータがなければ物事は決まらないからな?」

 

「ふざけないで!」

 

 当然の様に答えた荒喜に、霞が激怒する。そんなもののためにデジモンを戦わせ、傷つけ、原作を崩壊させたというこの男の言葉に。霞は拳に自然と力を入れる。と、そこで荒喜が思い出したように顔を傾げた。

 

「そういえば、お前に似た顔をどっかで見たような気がするな……なぁ、お前って弟とかいたりするのか?」

 

「……弟が一人、いた」

 

「いた? まるで今はいない様な言い方だな」

 

「……ええ、私と一緒に転生したんだけど、私は現実世界に、弟がデジタルワールドに転生されちゃってね。私はこの旅で弟を探しているのよ」

 

「なるほどな。ちなみに名前は何ていうんだ?」

 

「……小宮。弟の名前は小宮星之。私は姉の小宮霞」

 

「小宮? 小宮星之………くっくくくくく!」

 

「何が可笑しいの! 私と似た顔を見たことがあるんでしょ? 弟と会ったことがあるの!?」

 

「ああ、会ったことある」

 

「いつ、どこで会ったことがあるの? 教えて!」

 

 切羽詰まった様に尋ねる霞に、荒喜は醜悪な笑みを浮かべ言い放った。

 

「殺してやったよ。お前の弟は、このデジタルワールドで死んだ」

 

「………………え?」

 




まだ終わらない。
内容が何か変な感じもするし……。
しかも、何故か続いてしまっている。
次ぐらいには終わらせれるかな? これ以上は長いって怒られそうだから終わらせたい。

それと、学校で中間テスト始まるから暫く更新停止。

  英雄伝説の方も進めたいけど、久々すぎて執筆が出来ない。
  ……スランプか?
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