おばさんは薬学教授の娘に転生しました。   作:angle

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賢者の石13

 

このところの私にとって最大の課題といえば時間つぶしというヤツで。

朝はみんなが起き出すまでに支度を整えて、朝の挨拶だけして部屋を出るのだけれど、朝食がテーブルに並ぶまでには少し時間があるからそれまでは校内を散歩する。

食後、1時間目の授業までもまだ少しあるけど、これは教室に一番乗りすることでなんとかやり過ごして。

授業の空き時間があるときには、前の授業の宿題をしたり、次の授業の予習をしたりで図書館に詰めることが多くなっていた。

 

 

問題なのは放課後だ。

薬学教室は私がいるとどうしても周りが緊張しちゃって空気が悪くなるから、あまり入り浸ることができなくなっちゃったんだよね。

で、だいたいは図書館に行くのだけれど、ルームメイトに“課題が忙しい”と言い訳している手前、そこではレポートに関係する読書なりをしない訳にはいかなくなっていて。

魔法薬学のレポートもだいぶ効率よくこなせるようになってきたため、別の教科のレポートにも相応の時間をかけるようにしたところ、どうやら私は担当教師の間で“努力家の優秀な生徒”認定をされてしまったらしいです。

 

 

「Ms.スネイプ、このたびのレポートはたいへんよく出来ていました。スリザリンに5点差し上げましょう」

 

 

授業でレポートが返されるたびに、ほとんどの教科で点をもらってしまうようになったのだ。

先生方はとうてい1年生レベルとは思えないレポートに驚愕して、ほめて伸ばすつもりで加点してくれてるのだろうけれど、それが各教科で立て続けばとうぜんクラスメイトからは妬みの感情なんかも湧いてくる訳で。

慌てて次のレポートからは多少手を抜くようにしたけれど、この週の得点ラッシュがすぐに忘れてもらえるはずなんかないし。

例の逆ハーレムな噂なんかも相まって、私はスリザリン寮でますます孤立することになってしまったんだ。

 

 

(いや、まあ、百歩譲って孤立するのはいいんだけどさ)

 

 

トータルでたぶん30点は稼いじゃった計算になるけど、これで賢者の石ラストのグリフィンドール逆転優勝がほんとに果たせるんだろうか?

って、別にグリフィンドールが優勝する必要はないんだけどね。

確か寮杯の行方が直接ストーリーに影響するようなことはなかったはずだし。

 

 

「 ―― で、なぜ来た」

「すみません。居場所がなくなりました」

「……」

 

 

いいかげん勉強するのにも飽きてきてはいたんだけれど。

でも、それより大きな問題に気づいちゃったんだ。

先月と今月でトータル10ガリオン、さすがに今本を買おうとは思わないし、それなりに身体も成長してきているから、必要なものと思えば衣類なんだけど。

周りからの視線が痛すぎて、とてもじゃないが寮の談話室で通販カタログを広げられる雰囲気じゃなかったんだ。

 

 

という訳で、今私はカタログを片手に教授の部屋へと逃げ込んで、教授に睨まれてるところだったりする。

 

 

「隅の方で大人しくしてますのでここに居させてください。お願いします」

「……いいだろう」

「ありがとうございます」

 

 

教授も、多少なりともアメリア先輩に関しては責任を感じてくれているらしい。

(もしかしたらなにかの噂も耳に入ってるのかもしれないけど)

いつものようにドアに杖を振ったあと、魔法で紅茶を出して私の分もソファのテーブルに置いてくれた。

 

 

私はソファで通販カタログを広げて、とりあえず選びやすい下着のあたりからチェックを始めた。

前世の私は大人になっても小柄で幼児体型で、小学生の頃なんかはブラジャーが必要になるほど胸もなかったんだけど。

このミューゼちゃんの身体は思いのほか発育が良くて、そろそろ付けないとまずいんじゃないかってところまできてたりするんだよね。

誕生日が遅いわりに身長も同学年の子より高くなってきてるし、足も長いし、このままいけばすらっとしたナイスバディに成長するんじゃないかと思う。

 

 

 

「教授、この部屋にメジャーなんかは」

「保健室で借りてきたまえ」

「はい、そうします」

 

 

そうか、保健室へ行くって手もあったな。

今回はせっかく教授がいてもいいって言ってくれてるから居すわるけど、この次にはぜひ保健室を利用させてもらうことにしよう。

 

 

マダム・ポンフリーにメジャーを借りて戻ると、教授は部屋を出る前から熱心に読んでいた分厚い本の続きをまだ読んでいるところだった。

ちらっと目に入ったタイトルはなんと『クィディッチルール全集』。

……おおかた、クィディッチの審判をやると申し出たところ、フーチ先生に押しつけられたというところだろう。

 

 

「なんだね」

「いいえ。ちょっと洗面所をお借りします」

「……ああ」

 

 

私になにか尋ねられるとでも思ってたのか、私がそう言うと緊張が解けたように肩を下ろした。

確かクィディッチの反則って700くらいあるんだっけ?

5分で終わる試合のためにあんなに分厚いルール集を覚えなければならない教授はかなり気の毒だと思うよ。

ハリーを守るためにこんなに努力してる教授が、そのあとハリーを逆恨みしてもしょうがないと思う。

 

 

洗面所に入った私は、とりあえずパンツ1枚になって魔法が掛かったメジャーにサイズを測ってもらった。

って、既にAカップ越えてB近くなってるし。

理想はCくらいなんだけど、もしかしたらそれ以上いきそうな気配だよね、これ。

せめてDくらいで止まってくれることを願うしかない。

 

 

再び制服を着てソファに戻り、下着を何枚かチェックして。

夏用にブラウスとかスカートあたりを買えばそれでなんとか10ガリオンはクリアしてくれるんだけど。

 

 

「教授」

「なんだ」

「教授にいただいたグリーンのスカートに合わせたいんですけど、どちらのブラウスの方がいいと思いますか?」

「なぜ我輩に訊く。自分で決めたまえ」

 

「私の好みだと左になるんですけど」

「…………右だ」

「ありがとうございます」

 

 

うん、この手は使えそうだ。

服装にこだわりがある人って、自分の隣を歩く人までコーディネートしたがる傾向があるみたいだから。

 

 

そんなこんなで何枚か服を選んだところで、程よくお小遣いを使い切ることができたから。

注文書を書きあげた私は、さっそくフクロウ小屋へ行こうとテーブルのカタログを片付け始めた。

と、その様子を見ていた教授が声をかけてきたんだ。

 

 

「夕食のあとはなにか予定はあるのか?」

「いいえ。宿題はすべて終わってますので特にはありません」

「ならば我輩の手伝いを申しつける。場所を提供してもらった見返りだと思いたまえ」

「はい、よろこんでお手伝いします!」

 

 

たぶん居場所がない私を気遣ってくれてるんだろう。

私はすぐにフクロウ小屋へ行って、その足で大広間へ行って、食べている間に教授がくることはなかったので再び教授の部屋を訪れた。

教授は私を待っていた訳ではなかったらしい。

食事に出ようとしていたところだったようで、私が既に食事を終えていることに少し驚いたようだった。

 

 

「3年生のレポートだ。見本用に5枚だけ採点してある。残りの採点をおまえに任せる」

「……判りました」

「食事をしたら戻るが、その前に終わったら帰ってかまわん。机の上に置いておけ」

「はい」

 

 

いやいや、見た感じ教授が夕食食べてる間にぜんぶ片付けるなんて不可能でしょ。

ていうか、どう考えても門限までに終わるとは思えない量に見えるんですが。

 

 

教授はそのまま部屋を出ていってしまったので、私は羊皮紙をソファのテーブルに広げて、教授が採点したという5枚のレポートをさらりと眺めた。

うん、さすがは教授、生徒のことが判ってる。

たぶんこれ、ランダムに5人引き抜いて採点したんじゃなく、私に採点の基準が判りやすいように選んで採点してくれてるんだ。

つまり教授は、生徒の名前を見てあらかじめどのくらいの成績がつくか、あるていど判ってたってことになる。

 

 

私はまず見本の5人のレポートを熟読して。

基準を頭に叩き込んだあと、残りのレポートの採点を開始した。

かなり集中していたのだと思う。

教授はしばらく戻ってこなかったから、静かな部屋に邪魔が入ることもなく、順調に採点を続けていった。

 

 

ふと、私の集中力が途切れて。

人の気配を感じた気がして入口のドアを振り返ると、音もなくドアノブが回るのが見えたんだ。

けっこう何度か回って、あれだけ激しく回れば音がするはずなのにと思って気付いた。

たぶん教授、部屋を出る時にドアに施錠と防音の魔法をかけていったんだ。

ということは、私はこの訪問者に対して対応する必要がないということで。

 

 

(ていうか、これって教授が戻るまで私も部屋を出られないってことじゃないか?)

 

 

まあ、解錠の呪文は知ってるから、うまく魔法が発動してくれさえすれば帰れるだろうけど。

外の人物も同じ呪文を試してなおかつドアが開かないのだとすれば、私ごときの魔法では鍵を開けるのは無理かもしれない。

 

 

ドアノブが回されたのはそう長い時間じゃなかったけれど、人の気配は少しの間その場所にあって。

気にしても仕方がないと、私が採点作業を再開すると、ほどなくして憮然とした表情の教授が戻ってきた。

 

 

「おかえりなさい」

「……ああ」

「どうかされました?」

「……」

 

 

私に言う必要があるかどうかで迷ったらしい。

けっきょく言わずにいつも通りドアに杖を振って歩いてきたから、私の方から言ってみた。

 

 

「もしかして、例の6年生に待ち伏せでもされましたか?」

「……!」

「よくあることみたいですね。安心してください。私はずっとここに座ってましたから」

「……」

 

 

もしかしたら、今までも私が気付かなかっただけで、彼女がドアの向こうまで来たことはあったのかもしれない。

毎回教授が杖を振るのを忘れなかった理由が今はっきりと判ったよ。

 

 

「……悪い生徒ではないのだ。目上の者に対する礼儀も心得ている」

「はい」

「しかし、なぜあれほどまでに我輩に執着するのかが判らん」

 

「同じ女性の立場で言うなら、教授はけっこう魅力的な方だと思いますけど? 長身で、職場での地位や収入もあって。子連れなのがネックですが、逆に言えば一人親で子育てしてきた実績がある訳ですから」

 

 

まあ、16、7歳の女の子がそこまで打算的なことを考えて恋してるとは思わないけど。

少なくとも教授へのプレゼントにお金を出してくれる親がいるということは、彼女の親から見ても教授はさほど悪い相手には見えないって事だろうから。

 

 

 

私からそこまで具体的な返事が返ってくると思ってなかったのか、教授は手で口元を覆って、少し照れたように目線を泳がせた。

やがて異様な物を見るように私を見る。

……さすがにこれも11歳の女の子の発言じゃなかったか。

 

 

「マグルの図書館で読んだ本なんですが、最近出てきた学説らしいです。人が恋をする過程を遺伝子の存続という立場から検証していて面白かったのでつい」

「……」

「茶化すつもりはありませんでした。気に障ったのならすみませんでした」

「……いや」

 

 

ほんとは前世で見たテレビ番組の影響なんだけどね。

それに自分の経験やら周囲の恋愛模様やらを加味してアレンジしてるから、実際の学説とは程遠いことになってそうな気がするが。

 

 

私は再び採点に戻って、教授は自分の執務机で引き続きクィディッチの本を読み始めたのだけれど。

教授はぜんぜん集中しているようには見えなかった。

……たぶん、私に採点をやらせて、自分はさっさとルールを頭に入れちゃう計画だったんだろうと思うのに。

(だいたい教授ってふだん忙しすぎだからね。プライベートな時間てものが皆無なんじゃないかと思うくらい)

 

 

「教授、今日できなかった分の採点は、明日でも間に合いますか?」

「そもそもおまえがこのすべてを今日中にできるとは思っておらん。残りは我輩が片付ける」

「いえ、始めてしまったことなので最後までやりたいと思います。間に合うのでしたら明日また来ます」

 

「……3年生のレポート返却は明後日の予定だ。明日中にできるのかね?」

「はい。明日は放課後すぐに取りかかれますので、余裕を持ってできると思います」

「……よかろう」

「ありがとうございます」

 

 

題して“時間つぶしながら教授を楽させつつアメリア先輩を排除しちゃう一石三鳥作戦”だったりして。

どうやら教授、私がきてるときには部屋に人避けをしてくれるみたいだからさ。

難点は、教授に質問に来たまじめな生徒まで排除しちゃうってことだけど。

 

 

その日は門限ギリギリまで作業して、どうにか半分くらいまでは終わらせることができた。

この分なら明日は比較的早くすべてを終わらせて教授に引き継ぐことができるだろう。

 

 

 

 

と、そんなこんなで翌日の放課後。

私が教授の部屋へ行くと、なぜか教授はめちゃくちゃ不機嫌だった。

 

 

「教授、昨日の続きをやりに来ました」

「……」

 

 

教授はものも言わずに歩きだしたので、私もあとへついていく。

部屋の奥のドアを開けるとそこには調合室と、さらにその奥に薬品倉庫があるんだけど、教授が示したのは調合室の机でそこには既にレポートの束と椅子が置かれていた。

どうやらここでやれってことらしい。

 

 

 

「では、終わったら声をかけます」

「……」

 

 

いったいなにを怒ってるんだろう?

昨日別れた時にはふつうだったし、今日はとくに顔を合わせることもなかったんだけど。

 

 

気にしててもしょうがないので(いつものことだし)私はすぐにレポートの採点の続きに取り掛かって。

部屋の中は静かで集中できたこともあって、夕食の前にはすべて終わらせることができていた。

今から行けばちょうど食事が始まる頃で、ルームメイトとも顔を合わせず食べ終えることができるだろう。

そう思って教授の部屋へのドアをたたいたんだけど、向こうからの返事が聞こえてこなかったんだ。

 

 

(まさか防音してあるのかな?)

 

 

もしかしたら、今日は教授の部屋にお客でも来る予定だったのかもしれない。

それなら私がここで作業させられた理由も判るし、不機嫌だった理由もなんとなくわかる気がするけど。

……ドアノブをまわしてもドアが開かないってどういうことですか?

さらに解錠の呪文を唱えてもフンともスンとも言わないんですけど。

 

 

らちがあかないので倉庫への扉へ行くと、そこはちゃんと開いてくれた。

その先の扉(方向的にたぶん薬学教室の方)へ回ってみたんだけど、ご丁寧にもそこにもかかってましたよ、防音呪文と施錠呪文が!

これじゃ誰かに助けを求めることもできないじゃないですか!!

 

 

(実の娘を監禁するとか、変態ですか教授……)

 

 

いや待て早まるな。

単に忘れてるだけかもしれないし。

そういえば3年生のレポートのテーマが“腹減らず薬”だったってことは、私にそれを作れってことなのかもしれない。

 

 

すぐにでも教授が気づいてドアを開けてくれるかもしれないとも思ったけれど。

本気で忘れられてる可能性も考えて、私は採点したばかりのレポートとさらっと読んだことがあるだけの3年生の教科書の内容を思い出しながら、倉庫の材料を使って腹減らず薬を調合した。

薬そのものは30分くらいで出来上がったのだけどまだドアは開かない。

こりゃ本気で忘れられてる可能性もあると思って、私は完成品の薬を飲みつつ、そろそろストックが切れそうなクセ毛治しの薬を調合させてもらうことにした。

 

 

やっと教授の部屋へ続くドアが開けられたのは、既に大広間のテーブルから夕食が消える時刻になってからだった。

 

 

「あ、教授。よかった」

「……忘れていた。大丈夫か?」

「やっぱりそうでしたか。私は大丈夫です。採点してたのがちょうど腹減らず薬のレポートだったので」

「……悪かった」

 

 

教授は見た目では判らないけれど、かなり恐縮しているみたいで。

どちらかといえば私は、ここへ来た時の教授の怒りがなくなってることの方が嬉しくて、自然に笑顔になっていた。

 

 

「ちょうどいいので魔法薬の出来を見ていただけますか? 既に飲んじゃってますけど」

「……拝見しよう」

「よろしくお願いします」

 

 

鍋に半分残ったそれを教授は軽くかき混ぜながら色を確認して、ゴブレットに移して匂いもかいでくれて。

そのまま飲み干したから私はちょっと驚いてしまった。

(落ち着いて考えてみれば教授も夕食は取ってないはずだから、教授にとっても必要な薬だったんだろう)

……どうやら味の方も問題なかったらしい。

 

 

「合格だ」

「ありがとうございます。あ、あとよろしければクセ毛治し薬を持って帰りたいので瓶をお借りできますか?」

「その棚にあるのを使いたまえ」

「はい。では後日お返ししにきます」

 

 

私が鍋に作りたてのクセ毛治し薬を瓶に移していると、教授は机に束にしたレポートを一通りパラパラと眺めていた。

是非が気になって私もつい手を止めて見てしまう。

 

 

「このレポートの内容だけで腹減らず薬を作ったのか?」

「あと、多少は教科書の内容を覚えていたので」

「3年生の教科書をどこで見た」

「自宅の教授の本棚です。改訂前のものだと思いますけど、一通り全学年そろってましたから」

 

 

教授が驚いたように見つめてくる。

あ、うん、教授が驚くのも判る気がするよ。

私もミューゼちゃんの記憶力の良さにはびっくりしたからね。

彼女の脳味噌はかなり優秀で、前世の私では考えられないくらい記憶力がずば抜けてるんだ。

 

 

まあ、それを使ってる私がうっかりさんだから、完全に使いこなせないのが悲しいところだけど。

 

 

教授が黙ってしまったので、私は魔法薬を瓶に詰める作業を再開させて。

二つの瓶を一杯にして蓋をすると、それ以上用事もないからと教授にお暇の挨拶をしようと向き直った。

 

 

「では教授、私は今日のところはこのへんで ―― 」

「待て」

「 ―― はい」

「萎び薬の材料と調合法を答えろ」

 

「えーっと、確か4年生の教科書に出ていました。材料は ―― 」

 

 

私が以前読んだ教科書の記憶を呼び覚ましながらたどたどしい口調で答えていくと、教授は黙ったままじっと耳を傾けていて。

答え終わると教授が一つうなずいたから、どうやら間違いはなかったらしいとほっと胸をなでおろした。

 

 

「新たな課題だ。萎び薬に関する4年生のレポートの採点と、薬の調合。明日の夜までだ」

「……はい……?」

「調合にはこの部屋を使って構わん。教科書が必要ならば薬学教室にあるものを使いたまえ。4年生のレポートは既に提出させてある。すぐに取りかかるかね?」

 

「……はい。判りました。すぐに始めたいと思います」

 

 

どうやら拒否権はないらしいです。

っていうか、もしかして教授、まだクィディッチの本が読み終わらないんだろうか?

 

 

 

 

けっきょくその日、私は教授が不機嫌だった理由を訊くことはできなくて。

その後数日間、私は教授の調合室に監禁されて、レポート採点と薬の調合をする羽目になっていた。

放課後がつぶれることに関してはまあ、私も時間つぶしができてよかったといえばそうなんだけど。

 

 

 

さらに数日後、私はアスリンに『スリザリンの誰かがスネイプ先生にうっかり“ミューゼ・スネイプ逆ハーレム疑惑”の噂を洩らしちゃったらしいわよ』と教えてもらって、ようやくあの日教授が怒ってた理由と私を監禁した理由とを悟ったのだった。

 

 

 

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