新約、とある提督の幻想殺し(本編完結)   作:榛猫(筆休め中)

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電です…。
前回までのあらすじなのです。

深海棲艦との全面戦争で私達は壊滅寸前まで追いやられてしまったのです。

そこに駆けつけた上条提督によって私達は危機を逃れたのです…。

ですが、囮を買って出た提督は制御を失った敵艦載機の爆撃によって海の底へと消えていってしまいました…。

これは、その事件から三ヶ月後のお話なのです…。


帰還の幻想殺し
提督不在の鎮守府…。


side赤城

 

 

あの一件から三ヶ月が経ちました。

 

私達の所属する、ここ…。江ノ島鎮守府は今日も平和です。

 

でも、かつてのような明るさは露程にも残っていません…。

 

あるのはギスギスした重苦しい雰囲気だけ…。

 

その理由は先の戦いでの事になります。

 

私達は超能力者組が出撃出来ない代わりに出撃していました。

 

ですが、その海域の敵艦の編成が有り得ないものだったのです。

 

苦戦を強いられる私達は壊滅寸前でした…。

 

そこへ提督が現れ敵艦隊を全滅させてしまったのです。

 

ですが、それだけでは終わりませんでした…。

 

安堵する私達や提督に制御を失った敵艦載機が迫っていたのです。

 

私達は必死に助けにいこうともがきました…。

 

ですが、それは叶わず、提督は敵艦の爆撃にあい、暗い海の底へと沈んでいきました…。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

それからというもの、長門さんは唯ひたすら訓練に打ち込むようになり…。

 

加賀さんや翔鶴さんは訓練に身が入っていないようになり…。

 

金剛型の方達は、普段通りを装うように気丈に振る舞っていたり…。

 

扶桑型の姉妹は、前より一層不幸オーラを強めるようになり…。

 

駆逐艦の子達は、部屋に閉じ籠って出てこなくなってしまい…。

 

軽巡の子達は閉じ籠ってしまった駆逐艦の子達を元気付けようとしたり…。

 

鹿島さんは長門さんのコーチを付きっきりで付き合うようになってしまいました…。

 

かく言う私も三ヶ月経った今でも、気が滅入ってしまって仕事どころではなくなっています…。

 

 

 

…提督だったらこんな時、どうしたでしょうか…。

 

あの人はいつも『不幸だーー!!!』と言いながらもいつも前を向いていました…。

 

きっと提督ならこの状況も何とかしてくれたでしょう…。

 

でも、その提督はもういない…。還らぬ人となってしまったのですから…。

 

 

いえ!こんなことを考えていてはあの世にいる提督に怒られてしまいますね…。

 

私はここの秘書艦…。皆さんを引っ張っていかなくてはなりません!

 

こんなことで挫けてはいけません!頑張りなさい!赤城!

 

 

そんなある日、神通さんが慌てた様子で報告にきたのです。

 

 

「はぁ…はぁ…あ…赤城秘書艦、大変です!」

 

 

「どうしました?そんなに慌てて」

 

私は神通さんの慌てぶりにこれは唯事ではなさそうだと気を引き締めます。

 

 

「鎮守府内に深海棲艦の残党の侵入を許してしまいました!」

 

 

「なんですって!?場所は!」

 

 

「波止場の辺りです!今龍田さんが迎撃向かっていますが相手の艦種が分からないのでどうなっているかは分かりません…。」

 

私は立ち上がり答えます。

 

 

「分かりました。敵の艦種が分からない以上、下手に手を出すのは避けたいです…。私がいきましょう!」

 

 

「わ、私も行きます!」

 

こうして私達は龍田が迎撃をしている現場へと向かいました。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

波止場に着いてみると、遠くから砲撃音が聞こえてきます。

 

 

「この近くね…。」

 

私達は急いで砲撃音のする方へ向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その場所に着くとそこにいたのは…。

 

 

「戦艦レ級!また厄介な者に侵入されましたね…。」

 

 

「あらぁ、援軍?助かるわぁ~正直とっても厳しかったのよぉ…。」

 

 

龍田さんはそんな口調とは裏腹にボロボロになっていました。

 

 

「私達も加勢します!第一次攻撃隊!発艦始め!」

 

私は弓を構えてレ級に向けて放ちます。

 

矢は空中で艦載機へと変わりレ級へと突っ込んでいきます。

 

しかしレ級も負けじと艦載機を出して応戦してきます…。

 

しばらくの艦戦の後、私が放った艦載機の子達は殆どが落とされてしまいました…。

 

でも、まだ残っている、頑張ってください!

 

残った艦載機に祈る…。

 

しかし、私達は見謝っていた…。何故レ級が戦艦と呼ばれているのかを…。

 

 

「キャァァァッ!!」

 

艦載機の様子を見守っていた私の横で龍田さんが砲撃を受けて吹き飛ばされてしまったのです…。

 

龍田さんはもう大破状態…。次に直撃を食らえば轟沈してしまいます…。

 

それを見逃すまいとレ級は砲撃を龍田さんへと撃つ…。

 

 

「危ない!」

 

私は龍田さんを庇うように前に出ました。

 

 

 

ズドォォォォンッ!!

 

 

「赤城さん!!」

 

直撃を食らってしまった私は飛行甲板にダメージを貰い、艦載機の発着艦が出来なくなってしまいました…。

 

恐らく、次の砲撃は耐えられないでしょう…。

 

すると、レ級はニヤリとすると今度は神通さんに砲撃を放ったのです…。

 

 

「神通さん!避けて!!」

 

 

「え?キャァァァッ!!」

 

私達に気をとられていた神通さんは反応が遅れ、被弾してしまったのです…。

 

吹き飛ばされて動かない神通さん…。

 

 

「神通さん!」

 

私は急いで神通さんのところに駆け寄ろうと走り出します…。

 

しかしそこに一発の砲撃音…。

 

横を見ると、目の前には真っ赤に染まった砲弾が…。

 

 

「え…?」

 

もう、躱わす暇もない…。

 

砲弾はまっすぐに私の方へ飛んでくる。

 

 

「たす…けて…」

 

私は自分でもよく分からないうちに口に出していました…。

 

 

「提督…助けてください…。」

 

すると、私の前に走り込む人影が1つ…。

 

その人影はまっすぐに飛んでくる砲弾に右手を突き出すと、砲弾をいとも簡単に打ち消してしまいました…。

 

爆炎がその人影の右手を避けるように吹き上がります…。

 

爆炎が張れるとそこにいた人物はこちらを振り向いて言いました…。

 

 

「無事か?赤城姉…。」

 

その人物は黒いボサボサのツンツン頭に黒い学生服を身に纏った上条当麻その人だったのです…。

 

 

「てい…とく?どうして…?」

 

しかし提督はレ級の方を睨み付けながら言います。

 

 

「話は後だ、赤城姉達は急いで入渠ドックへ行ってくれ…アンタ達に沈んでほしくはねえからさ…。」

 

そして、提督はレ級に向かって言い放ちました…。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、ここまで俺の鎮守府で暴れやがったんだ…。ここからは俺のルールでやらせてもらうぞ」




睦月です!

赤城さん達のピンチに突如駆けつけた上条提督。

レ級を相手に互角以上に渡り合う提督…。

圧倒的なその実力にレ級は成す術もなく…。

次回、とある提督の幻想殺し…。

提督の帰還

幻想殺しと艦娘達が交差する時、物語は始まる!
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