「くらえ!」
そう叫びながらマシンガンを1斉射するも相手はZAFTのエース、かすりもしないそれどころか悠々と反撃までできるほどだ。
「おや、まだほかにあったのかね。」
「チィ!あっさり避けやがって!」
シグーのガトリングと重突撃銃による銃弾の雨を、ダイキは半ば反射のようにジェガンを操りくぐりぬける
「ほう、私を相手によく避けるものだな、だが、それだけではな!」
一気に攻勢を強めるシグーに対し、ジェガンは常にシグーに正対しシールドを前面に構えることで何とかしのいでいた。だが、それには常に後ろ向きでの飛行を余儀なくされ、コロニーのシャフトや破片にぶつかる危険性を孕んでいた。
「俺がZAFTのエースとまともに戦って勝てるわけがないんだ、何かないのか!」
そういって考えている間にもシグーによる猛攻は続く、
「つかえそうな武器はマシンガンしかないのか、ビームサーベルだってこんな奴には通用しないだろうし、後はバルカンと、ハンドグレネード、なら!」
ジェガンはいきなりシグーに背を向けるとシャフトの裏側に逃げ出した
「フッ、シャフトの裏側に逃げ込んだところでなにも変わらんよ!」
「それはどうかな?」
ジェガンは追ってきたシグーの周囲をバルカンで撃ち始めた。気でも狂ったのかとクルーゼは思った、がそれは間違いであるとすぐに思い知った。
気が付けばシグーは背後からの爆風にさらされていた。
「クッ!?グレネードか!」
「いまだ、こいつで落ちろ!」
自由に身動きが取れないシグーにマシンガンとバルカンをを叩き込み一気に仕留めようと襲いかかる
「いい攻撃だ、だがな!」
爆風をうまく利用し、射線上から離れるシグー。バルカンには当たってもギリギリのところでマシンガンの斉射だけは回避した。だけではなく、すぐに自らに有利な状況に持ち込む。さすがはZAFTのエースと言えたうごきだ。
「この私に傷をつけるとはね。良い奇策だったよ。もっと見せてくれないか。それとも、もう手品は終わりかね、連合のパイロット君。」
「それはどうかな!」
ダイキは虚勢を張るが、あとは相手の弾切れを狙って回避するぐらいしか思いつかなかった。だが、それが通用しない相手であることは十分に理解していた。
(オイオイ、これ以上どうしろってんだよ!このままじゃジリ貧だぜ)
「今度こそ終わらせてもらおうか、連合の手品師君。」
「手品師じゃないっつの!クソッタレ」
これまでとは違い、一気に間合いを詰めるシグー、その手には重斬刀が握られている。
それに対し、ジェガンは腰のサーベルを抜き、シールドを前面に押し出すように半身になり、迎え撃つ構えをとった。
「ほう、迎え撃つ気か。だが、私相手にそれは下策だよ!」
シグーが刀を振り上げ、ジェガンは懐に入るために急加速した。その時。
「特装砲、撃てぇ!」
コロニーが震えた。特大の爆発とともに。二機は爆発音がした段階で回避行動に移っていた。
「何、コロニー内に戦艦だと。」
「アークエンジェルか、無事だったのか。」
二人がアークエンジェルに気を取られたこのとき、シグーには警報が鳴り響いた。
「何!」
一条の光線だった。その光線はシグーの一部を食い破り、コロニーの隔壁に穴を開けるまで突き進んだ。
ストライクのランチャーストライカー、超高インパルス砲『アグニ』の一撃だと理解するまでに時間はかからなかった。
シグーは流石と言うべきか、一瞬で体半分回避し、直撃だけは避けたようだ。
「流石にこの状態ではな。一度引くとするか。」
先ほどまでは苛烈ともいえるほどに攻撃を仕掛けていたシグーは、片腕を失ったからだろうか、先ほどの砲撃で開いた穴から離脱していった。
それをぼーっと見送るダイキ。
「助かった、のか?」
安堵からほっと息をつくダイキ。正直、撤退してくれてありがたくも思っている。
「こちらアークエンジェル、ジェガンのパイロット、応答しろ。」
「アークエンジェル、こちらは第八艦隊第五宙域第二特務師団所属ダイキ=ハラ少尉だ。ってお前かチャンドラ。とりあえず着艦許可をくれ。」
「そっちこそ、少尉だったのですか。了解しました、少々おまちを、着艦を許可出ました。少尉、よくぞご無事で」
「ああ、なんとかな。」
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