妖精たちに言われるがまま建造機械と奴らが呼んでいる大型ボイラーみたいな機械のコンソールを操作し、設定したのは燃料弾薬鋼材ボーキサイト全て最低値の30という数字。
『駆逐艦か軽巡ができるよー』、と言われても、艦娘のこととか詳しくないんでピンと来ない。が、とりあえずお試しということで建造スイッチオン!
タイマーに表示された時間は20:00だった。20時間ってことか。
『20分なので駆逐艦なのです』
え、分単位で艦が出来るの? なにそれ怖い……。
「そんなに簡単にポコポコ作れるなら、数の暴力で押せばいいんじゃないのかしら?
」
ヒュウガがもっともな意見を出すが、妖精はしたり顔で首を横に振った。
『どうやっても敵の数のほうが多いので、質で勝負するしかないのです』『大艦隊で敵海域に突っ込むと、包囲殲滅されるよー』『魚雷の飽和攻撃!』
実際に艦娘運用初期の人類は大艦隊を敵海域に送り込み、四方八方から航空機と魚雷の波状攻撃を受けて大損害を被ったとか。
それを教訓として、現在は6隻程度の小艦隊による海域攻略がセオリーになっているらしい。
「という事は、敵の防衛網の薄いところを縫うように進軍して、海域旗艦を撃沈しろってことか?」
『その通り!』
「まるで艦長とイオナ姉さまの取る戦術ね」
圧倒的多数を少数が相手にするんだから、似るのは仕方ないだろう。仕方ないんだが……
「平然と言われてるけど、これって普通は決死隊とかがやる作戦だよな……」
これで生存が前提とか流石に無茶を言いすぎではなかろうか?
『そこは大丈夫!』『深海棲艦は海域の旗艦が沈むと統制が取れなくなるのです』
「戦闘中の旗艦交代とかはしないのか」
『今のところ確認されてないよー』『鼠のように一気に逃げ出すのです』
つーことは、無理してでも旗艦を潰しさえすれば艦隊は安全になるってことなのか。前のめりだな……。
呆れながらタイマーを見ると、残り16分に減っていた。本当に分なんだな、米帝だってこんなハイペースで建造できないぞ……。
「……そういえば気になってたんだけど、建造に使った資材ってのは一体何なんだ?」
妖精たちに言われるがままに数値を設定したが、何を指すのか説明は受けてない。
「私も気になるわね。燃料と一息に言っても例えば原油由来なら下は重油から上はナフサまであるわよね? 船の燃料も古くは石炭、ディーゼルは軽油を使うわ」
炭水化物だからという理由でムギとコメを同じものだと言い張るくらい、十把一絡げにするには流石に無理がある。
「材質が様々なはずの鋼材を一括りにするのも無茶な話だし、弾薬は口径も種類も違うのだから尚無茶よ。ボーキサイトは……航空機の修理用かしら?」
超々ジェラルミンの原材料だったっけか。なんか粉末はアスベスト以上の発ガン性があるらしいが。
『半分物質、半分霊的なのー』『そういう役割をする物質なのです』
「アバウトすぎる……」
「ナノマテリアルに近いものなのかしら……」
ああ、用途に応じたナノマテリアルが4種類あるって考えればいいのか……。弾薬や鋼材の棚卸しとか楽でいいな……。
『ちなみに海で採れるのです』『回収~、回収~』『あっさりー、しっじみー、はっまぐーりさーん』
潮干狩り気分で取れるものなのか? 本当にどういう代物なんだ……。
人体に有害だったりしないだろうな? 周囲を汚染や侵食したりしないだろうな? それを使って動く艦娘とやらに疑念が深まる。
そも、艦娘というものの詳細を聞いていない。
艦艇が擬人化した存在らしいが食事をするのか? 新陳代謝は? 武器はどうするんだ? 武器ごと建造されるのか? それとも武器は別か? 何より人間をどう思っているのか?
太平洋戦争で沈んだ船には大勢の軍人が乗り込んでいた。お国のためにと戦ったが故に、後に英霊と呼ばれた人々だ。
日本は英霊に命の代金をちゃんと返済できたのか? 彼らの名誉を守って来れたのか? 正の行いも負の行いもきちんと調べ、後世に伝えられたのか?
――彼らは日本を恨んでいないのか?
「……そろそろ時間ね」
ヒュウガの呟きで我に返る。見ればタイマーは0を示していた。
ボイラーもどきに4つある扉のうち、一つが開く。中から出てきたのはショートカットの茶色の髪に黒いブレザーを着て、赤いネクタイをルーズに締めた女の子だった。
「駆逐艦、若葉だ」
…………。
え、それだけ?
自己紹介なら、もうちょっと、こう、喋ること無い? 無いの?
思わずガン見すると、彼女はむふんと満足そうに鼻から息を吐いた。
何なんだ。
『大体若葉はこういうキャラクターしてるのです』『クール系中性系無口系』『真面目っ子だねー』
「ちょっと待て大体ってどういうことだ」
『若葉に限らず、艦娘は同じ子が沢山いるよー』『ダブり系』『提督の影響を受けて誤差は出るけど、基礎の部分はどの子も一緒なのです』
「つまりアレか? このまま建造連発したら、双子か三つ子かってくらいに若葉が造れる可能性もあるってことか?」
妖精も若葉も揃って頷いた。
「霧とは別ベクトルにとんでもないな……」
「同じ子が沢山……」
ヒュウガが顔色を悪くした。たぶん沢山のイセに迫られるのを想像してしまったのだろう。好いているイオナではなく怖れているイセなあたり、まだ精神的に不安定なんだろうなーと推測できた。
「ダブった場合、何か悪影響とかはあるのか?」
『全く無いよー』『双子みたいな感じだとか』『賑やかな子がダブると大変なことになるのです』『お゛お゛し゛お゛て゛す゛ッッッ!』
「大丈夫なんだな。4人揃ったら消滅するとかそういうのは無いんだな?」
『提督さんが何を言っているのか分からないのです……』
なのです妖精がショボンとする。一方、俺たちと妖精たちのやり取りを黙って聞いていた若葉が、じっ、と俺を見ながら口を開いた。
「あなたが私の提督なのか?」
「俺が提督に見えないか? と言うより、ヒュウガのほうが提督に見えるか?」
問い返された彼女は苦笑を浮かべた。
「艦娘は、自分の提督が誰なのか何となく把握する能力を持っている。あなたは間違いなく私の提督だ」
「そりゃよかった」
後者の質問は割とマジだったのだが。
Tシャツにスラックス、21歳のぺーぺーである俺に対して、白衣を着てスタイルのいいヒュウガはデキる女オーラを漂わせている。パッと見で「どっちが上司に見える?」と尋ねれば、ほぼ全員がヒュウガを選択すると思われた。これで迷い無く俺を提督だと言い切るあたり、本当にそういう能力を持っているんだろう。
「まずは自己紹介だな。一言で説明するには厄介すぎる状況に放り込まれて提督をすることになった久野瀬涼太だ。よろしくな」
「彼と同じで、巻き込まれて彼の手伝いをすることにした霧の大戦艦ヒュウガよ。よろしくね」
「初春型駆逐艦3番艦、若葉だ。よろしく頼む。……ん? 霧の大戦艦???」
それなぁに? と首をかしげる若葉。よかった、艦娘は霧を知らないんだな。妖精も艦娘も知らないって事は、世界の根っこがアルペジオと繋がってるとか無いんだな?
深海棲艦とやらが不意に超重力砲撃ってきたりしないんだな!?
「……何となく、あなたが何を危惧していたのか察することは出来たわ。でもそれだと現状で艦娘が深海棲艦から海域を奪還して行ってるという話がおかしくなるから、ありえないわね」
「いや、『今使えないだけ』とか……」
「考え出すと何も出来なくなるから止めなさい」
イエスマム。
「で、ヒュウガのことについてだが後で本人に聞いてくれ。艦娘じゃないってのだけは先に言っておく」
「時間がある時に来なさい。色々教えてあげるわ。
それで艦娘を迎え入れたけど、次はどうするのかしら?」
ヒュウガに問われて考える。何をするべきか? と言うか、何が必要か?
「……妖精」
『はーい』『なんでしょうかー』『なのです』
「建造って後何回できるんだ?」
『使う資材次第なのです』『大量に消費すると厳しいねー』『最低値だと200回くらいは余裕』
ふーむ……。
「艦娘の数を増やすつもり?」
「若葉一人で出撃させるのは危険すぎると思ってな。最低3人、できれば1艦隊上限の6人で出撃させたい」
一人で出撃して舵でもやられようもんなら、目も当てられない事になるんじゃなかろうか? 一人が大破したとして曳航に一人、二人の撤退支援に一人で最低三人は欲しい。
「艦隊の目的は何かしら? それによって編成は変わってくるわね」
「目的か……。威力偵察ってところかな」
乱暴に言うと『何がいるのか深海棲艦がどんなものか分からないから、足の速い艦隊でヒットアンドアウェイでブン殴って情報を持ち帰って欲しい』だ。
「とすると……重巡1に軽巡1か軽巡2、駆逐4あたりかしら」
「重巡と軽巡と駆逐の違いって何だ?」
「強さは重巡>軽巡>駆逐で燃費と足の速さは駆逐>軽巡>重巡ね」
「安全性重視で重巡軽巡1ずつと駆逐4にしよう」
ということで建造を五連発することにしたのだが……。
「え、狙った艦種を造れるわけじゃないのか?」
艦の指定だけじゃなくて艦の種類までもか。
『空母狙いで駆逐が出て大惨事!』『重巡狙いでも強い駆逐が出たりするしー』『戦艦あたりを狙うと駆逐は出なくなるのです』
注ぎ込んだ資材の量で建造できる艦の大体の方向性は決まると。
『本土に行けばノウハウはあるけど……』『僕らはサッパリ!』『お役に立てなくて申し訳ないのです……』
うーむ……。集合知を使えないのは辛いな……。
「傾向とかも分からないのか?」
『ボーキ多めで空母が出るらしいよー』『空母狙わないならボーキ最低値でOK』『燃料弾薬鋼材大量で戦艦、多めで戦艦か重巡、少なめで重巡か軽巡か駆逐、少ないと軽巡か駆逐』
となると……。
「空母は狙わないからボーキは30で、重巡狙いで燃料弾薬鉄300をとりあえず1回……か? 多くない? 戦艦とか出ない? 300だとまだ戦艦は出ないっぽい? ならOK」
『あいあいー』
妖精が機械を操作する。ガッチョン、と音がしてタイマーが回った。表示された時間は1:15:00。
『これは軽巡なのです』『長良型だねー』
ハズレなのでもう一回。ガッチョン。表示されたのは1:25:00。
『今度は重巡なのです』『高雄型だねー』
「タカオね……」
ヒュウガが感慨深げに名前を呼んだ。蒼き艦隊名物、ツンデレ重巡タカオのモチーフとなった艦だし、少しは感慨もあるのだろう。
「目的の艦種は出たみたいだし、後は駆逐ね」
『出来るのを待つには長いのでバーナーを使うのです』『待ち時間は消毒せねばならんな』『やきはらえー』
今なんつった!?
トンデモな言葉に反応するより早く妖精が機械を操作。ごおおおお、という猛烈な燃焼音と共にタイマーの残り時間がもりもり減っていき、あっという間にゼロになった。
『そういう道具があるのです』『回数制限あるけどねー』
先に言え。
そして出てくる二人。
金髪をツーテールにして白い半袖セーラー服に薄緑のスカートの子と、黒に近い茶髪をショートカットにして紺色半袖セーラー服に白いスカートの子。
「こ、こんにちは。軽巡、阿武隈です」
「よ! アタシ、摩耶ってんだ。よろしくな」
うむ。若葉ほどキャラが濃くない。……と言うか摩耶かー。霧の重巡マヤと比べると、なんか凄くガサツっぽく見えるな……。
「提督、何か今失礼なことを考えなかったか?」
「アタシも何か同じようなものを感じたぞ?」
「はじめまして。俺が提督の久野瀬涼太だ、よろしくな。状況は後三人建造してからまとめて説明するから、少し待っててくれ」
ジトっとした目で見る若葉と摩耶を華麗にスルーしつつ挨拶する。
気さくアピールが通用したのか、ちょっと硬い表情をしていた阿武隈の顔が少し和らぎ、摩耶は、んー? と首を捻った。
「……まあ、いいか。固っ苦しい提督じゃないなら、アタシとしちゃアタリかな」
「アタリとは嬉しい事言ってくれるじゃないか。しかし状況を最後まで聞いて、まだ俺がアタリだと言えるかな……?」
「ちょっと、なんですかそれ? 怖いんですけど!?」
ふむ。阿武隈はツッコミ役と。
適当に彼女をあしらいつつ、ハンドサインで妖精に指示を出す。
ガッチョンガッチョンガッチョン、ごおおおお、で新たに三人が登場。
セミロングの茶髪を後ろで二つに分けておさげにした白いセーラー服に紺のスカートの子と、ふわふわウェーブの銀髪を腰まで伸ばして三つ編みにした薄いベージュのセーラー服とグレーのスカートの子、ショートの黒髪を左眉の上で分けてヘアピンをつけた白いセーラー服と黒いスカートに黒いベストの子。
「白雪です。よろしくお願いします」
「おはようございま~す。朝潮型駆逐艦六番艦、山雲です~。よろしくお願いいたしま~す」
「黒潮や、よろしゅうな」
外見に見事に統一感が無い。
え、初春型の若葉と吹雪型の白雪と朝潮型の山雲と陽炎型の黒潮? 型が全員バラバラなの?
『それどころか所属していた水雷戦隊もこの子たちは別なのです』
「と言うても、水雷戦隊が違うても一緒に作戦行動することもあるんやで!」
「真珠湾ではあたしと黒潮ちゃんが一緒でした!」
黒潮と阿武隈がハグする。
「アリューシャン攻略作戦で、私たち第21駆逐隊を指揮したのも阿武隈先輩だ」
若葉が阿武隈に後ろから抱きつく。
「アタシもアリューシャンには行ってるんだぜ」
三人を摩耶が抱きしめる。
「ガダルカナルでは黒潮さんとご一緒しました」
控えめに主張する白雪を黒潮が抱き寄せる。
そして一人残る山雲。
「……君はそういうのは無いのか?」
思わず聞いてしまう。
「この中では~、山雲は誰とも一緒に戦ってないわね~」
ちょっと残念そうにしている山雲。そんな山雲へ、ダンゴになってる五人から無言の手招き。キャー、と言いながらダイビングする山雲を受け止める五人。
仲がよくて何よりだけど、何なんだこのテンション。
「提督であるあなたの影響じゃないかしら?」
クスクス笑うヒュウガにそんなこと言われるが、こんな女子会みたいなノリは流石に俺も無理だ。
しばらく六人がイチャイチャするのを眺めていたが、話が進まないので仕方なく声を掛ける。
「あー、親睦を深め合うのもいいんだが、話を進めるぞ?」
パンパンと拍手を打てば、六人は、ハッ、としてこっちを向いた。そしてみるみる赤くなる顔。恥ずかしがるくらいなら最初からやるなよ。
「三人には先に自己紹介してるが、改めて……提督業をせざるを得なくなった久野瀬涼太だ。久野瀬でも涼太でも言いやすいほうで呼んでくれ。で、こちらが……」
「彼の協力者、霧の大戦艦ヒュウガよ。私についてはまた後でね」
ん? 大戦艦? 日向??? という顔をしている若葉以外の五人はスルーされ、俺は続きを促される。
「さて。俺たちが今おかれている状況だが……」
「……という訳だが、質問は?」
「質問しか無ぇよバカヤロウ!?」
話し終わると、待ちかねたとばかりに摩耶が声を上げた。
「その気持ちはよく分かるが、君たちの命の責任も含めて全て引っ被ることになった俺の気持ちも汲んでくれると助かる」
「お……おう……。なんかごめん……」
一気に意気消沈した。さもあらん。
「先ほども説明した通りだが……提督に据えられた俺も、分からないことばかりだ。皆に負担をかけることもあると思うが、妖精やヒュウガとも協力して解決して行きたい。よろしく頼む。
……と言うか、ここに来てまだ一日も経ってないから、まず俺自身がここの機能を全然把握できていない。この後は各自の自室を決めて、後は出撃ではなくここの探索に時間を費やそうと思っている」
たぶん皆が思ってるよりずっと広いぞー、と言うと、あちこちから笑いが漏れた。
「ええなあ、なんか童心に帰るっちゅうか」
「私たち艦娘が童心というのも、少し変な感じですね」
子供のころは初めて行った広いデパートを探検するのが妙に楽しかったなあ……。
「ちなみに~、部屋割りはどうなるのかしら~?」
「割り振る前に聞くが、何人部屋なんだ?」
何人部屋か……。二段ベッド、三段ベッドを使用するとして……。
「小さくて4人部屋、大きいのは12人部屋くらいのもあったな」
ベッド+デスク+小さなチェストを想定しても大きい部屋は12人くらいは収容できるサイズだった。
「あたし的には皆一緒でもOKです!」
阿武隈が手を振ってアピールする。他の子も頷くが……
「それって、艦娘が増えたときにややこしい事にならないかしら?」
ヒュウガに言われて、うーん、と微妙な感じになった。
「……まあ、いいんじゃないか? 今のところ私物とかは無いんだし、人が増えるごとに部屋割り変えればいいだろう。連帯感増えるのは歓迎だし、タチの悪い女子グループみたいに新しく建造された子を排斥しないなら俺は全然構わんよ。部屋は滅茶苦茶余ってるんだしな」
一応釘を刺しはしたが、山雲を迎え入れた様子から見るに大丈夫だろう。
「提督とヒュウガさんの部屋はどうされますか?」
「ウチ、提督と同じ部屋でも構わへんよ」
「!?」
白雪の問いに対して、黒潮がとんでもないことを口走る。
「私も別に構わない」
若葉もかよ!?
「さ……さすがにそれは、あたし的にはちょっと……」
「アタシも男と同室は……」
「山雲も~、男の人と一緒っていうのは~、嫌かな~」
阿武隈、摩耶、山雲は当然反対する。対して白雪は満更でもなさそう……って、なんでだよ。
「女7に男1なんだから、男はシングルの個室だろう……。常識で考えて……」
近所の小学生低学年とかを連れて旅行に来た訳でもあるまいに……。
「あ、私は一人部屋ね。それとは別に作業部屋も貰うわよ」
「ヒュウガは好きにしてくれればいい。好きにするついでにたまに便宜を図ってくれればそれでいい」
「投げやりね?」
技術も力もあるメンタルモデル相手に、ただの人である俺がどうしろと。
「指令はん、なんやヒュウガはんだけ特別扱いしてはるようやけど、ひょっとして……」
「単純に力関係が上なだけだ」
「そんなこと言って、実は照れてるだけじゃないのか?」
「恐ろしいこと言うな」
白雪や阿武隈が「恐ろしいことって……」と呟いているが以下略。
「話を元に戻すが、俺は小ぢんまりした一人部屋でいいからな。私物とか無いし。……ほら、部屋を選びに行くぞ。出発!」
はーい、と駆逐四人が元気よく返事をし、摩耶と阿武隈はニコニコとそれを見ていた。ヒュウガは相変わらず我関せずという顔だった。